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ビットコインが高騰している理由とは?コロナと半減期の影響を解説

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投資の対象として人気が高まっている暗号資産(仮想通貨※)の中でも、ビットコインは取引の多さで市場シェア1位の代表的な存在です。ビットコイン価格は2017年12月に最高値を記録した後で暴落し、投資の対象としては不安定だと言われてきました。

そんなビットコインの相場も、半減期を迎えた2020年に入ってからは上昇傾向が続いています。価格が高騰した11月には、ビットコインの時価総額が過去最高に達している状況です。コロナ禍で経済が冷え込む中でビットコイン価格が高騰しているのはどうしてなのか、不況時における安定資産という観点から最新情報をまとめてみました。

※一般的には「仮想通貨」の名で知られていましたが、現在では金融庁も「暗号資産」の名に改めているため、この記事でも「暗合資産」の名称を使用します。

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これまでの経緯

市場シェア1位の暗号資産としてすっかりおなじみになったビットコインの価格は、ここ数年乱高下を繰り返してきました。最も顕著な価格高騰の例としては、「仮想通貨元年」とも言われた2017年の極端な値動きが有名です。約10万円からスタートした1BTCあたりの価格が1年を通じて上昇を続け、12月には過去最高値の235万円まで高騰しました。

そんなフィーバーに冷水を浴びせかけたのが、2018年1月に発覚したコインチェック事件です。大手取引所のコインチェックで580億円分のNEMが不正に流出し、暗合資産全体の信頼性が大きく揺らいでしまいました。事件を受けてビットコイン相場は暴落し、12月には35万円にまで下落したのです。

2019年に入ると再び上昇に転じて一時は150万円まで相場を戻しましたが、2017年12月の最高値を超えることなく2020年を迎えました。3月には新型コロナウイルスの影響もあって40万円まで暴落しましたが、その後は上昇傾向が続いています。10月以降はビットコイン価格が高騰し、11月には180万円を突破しました。

以上のように2017年の最高値も更新しそうな勢いで価格が上昇を続けている理由として、一度は暴落の原因となったコロナの影響が指摘されています。戦争や金融危機のような出来事が起きると、安定資産の金が買われて相場が上昇すると言われてきました。暗合資産のビットコインもまた各国の法定通貨とは独立した存在のせいか、金と同様の安定資産と見なされるようになったのです。

2020年に入って価格が上昇を続けているもう1つの理由としては、発行を制限する半減期の影響も見逃せません。ビットコインの半減期はおよそ4年ごとに到来し、2020年はちょうどそのタイミングに当たっていたのです。

ビットコインの半減期とは?

一般に半減期と言えば、放射性崩壊に関する科学用語として使われてきました。ウランなどの不安定な放射性同位体はアルファ線を放出したりベータ線を放出したりして放射性崩壊を起こし、安定した原子核へと変化する性質を持っています。放射性崩壊によって全体の原子数が半分になるまでの期間が、科学用語で言うところの半減期です。

ビットコインの半減期はこれと関係がなく、マイニングによって新規発行される数量を定期的に半減させるイベントを意味します。ビットコインを支えるブロックチェーンは、取引の記録を過去にさかのぼって検証することで信頼性が担保される仕組みです。

この検証作業を行うことで報酬として新たなビットコインを受け取るのがマイニングですが、無制限に発行していたのではインフレが発生して暗合資産としての価値が下がってしまいます。これを防ぐためにビットコインは発行の上限が最初から2,100万BTCまでと決められている上に、約4年ごとに発行量を半減させていく仕組みとなっているのです。

半減期を迎えるたびにマイニングの報酬も半減されるわけですが、2020年は5月にその半減期を迎えました。発行量が半分に減らたことで希少価値が高まるせいか、過去にも2012年と2016年に半減期を迎えたタイミングでビットコイン価格が上昇しています。

2020年はコロナの影響で3月にビットコイン相場が暴落しましたが、半減期を迎えた5月になって急激な上昇に転じました。その後も上昇傾向が続いているのは後述する要因に加え、半減期を経てビットコインの希少性が高まっている点も一因と見られます。

コロナの影響は?

新型コロナウイルスの感染が広がった当初は世界経済に混乱が生じ、各国の株式市場でも株価が軒並み暴落しました。これと歩調を合わせるようにしてビットコイン相場もいったんは40万円台まで下落しましたが、コロナの影響は必ずしもマイナスにばかり作用するとは限りません。ここ最近は日経平均株価もバブル崩壊後の最高値を記録するなど、株式市場でも表面的には回復の兆しが見られます。

とは言え実体経済に大きく左右される株価は依然として不透明感が強く、今後のコロナ第3波拡大状況によっては再度の暴落もあり得ます。現在の表面的な好調ぶりは各国がコロナ対策の一環で実施した金融政策の影響とも見られ、大量の余剰資金を持つ投資家のマネーが株式市場に流入した結果という見方が有力です。

ビットコインに代表される暗号資産は株価以上に相場の乱高下が激しく、機関投資家にはこれまで敬遠されてきました。ここに来てビットコインは金などの貴金属と同様に安定資産と見なされるようになったことから、機関投資家が続々と巨額投資に参入してきている状況です。

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独自のブロックチェーン技術に支えられているビットコインは各国の法定通貨からは完全に独立した存在だけに、世界経済の動向にも比較的影響を受けにくいと言われています。同じく独立性の高い価値を持つ金は安定資産の代表格で、戦争などの要因から世界経済の先行きが不透明になった状況下では価格が上昇してきました。世情が不安定な局面では安定資産の金が買われるのと同じように、ブロックチェーン技術に対する信頼性が高まった現在はビットコインを買いに走る投資家が続出しているのです。

これまで個人投資家が中心だった暗号資産の市場にも変化が生じていることから、今後は従来ほどビットコイン相場が乱高下しなくなるのではないかと予測する人もいます。いずれにしても今回は2017年のビットコインバブルと様相が異なり、価格高騰もしっかりとした経済的な要因に裏付けられた現象だと言えそうです。

ビットコインを買うタイミングは?

以上のような理由でビットコイン価格が急上昇しているとなれば、これまで様子見だった人も投資してみようという気にさせられます。実際に副業のような感覚で暗号資産に投資している人は、副業禁止の会社に勤務している人や公務員の中にも少なくありません。株やFXなどと同じように暗号資産投資も資産運用に当たるため、公務員などで禁止されている副業には該当しないというのが一般的な解釈です。

一頃のようにビットコイン相場が不安定で下落傾向が続いている中では、収入を増やすための手段として投資するのは躊躇われてしまいます。それが一転して現在のような上昇傾向が今後も続くとすれば、ビットコインがこれ以上値上がりしないうちに買っておいた方が得策です。

過去にもビットコイン価格が安いうちに購入していた人が高騰したタイミングで売却し、億単位という巨額の収益を得る「億り人」が続出しました。今回も史上最高値を更新するぐらいまでビットコイン価格が上昇したタイミングで売れば、差額を収益にすることができるというわけです。

ビットコイン長者が続出して大きな話題を集める頃になってから買いに走るのでは、高騰した価格で購入することになるため出費がそれだけ大きくなります。2017年のバブル当時でも話題性に釣られてビットコインに手を出し、直後の暴落で大損をしたという人が続出しました。大きく儲けようと思えば現在のような高騰のタイミングをうまく利用するのが常道ですが、今後予想される法定通貨のインフレに備えてビットコインを買っておくというのも1つの防衛策です。

株のデイトレードのように短時間で売り買いを繰り返す場合には、ビットコイン価格の値動きを頻繁にチェックする必要も出てきます。短期的に乱高下を繰り返すビットコインはデイトレード向きの投資対象とも言えますが、本格的に取り組もうと思えば副業並みに時間を投入するぐらいの覚悟も必要です。

ビットコイン高騰の理由まとめ

価格高騰で再び盛り上がりを見せているビットコインの勢いはいつまで続くのか、コロナ情勢も先行きが不透明な中では読みが難しい状況です。これまでと違って機関投資家も続々と参入してきている点を考えると、まだまだ上昇しそうなムードは感じられます。

過去にも半減期の前後には同じような上昇傾向が見られたとは言え、今回はコロナ禍という特殊事情も無視できません。金と同じような非常時の安定資産としてビットコインが買われる動きが加速していけば、コロナ感染の拡大に伴ってさらなる価格高騰もあり得ます。そうした値動きを取引にうまく利用していけば、ビットコインへの投資で資産を増やすことも十分に可能です。

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