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段ボールを売る仕事は儲かる?段ボール買取で収入を得る方法を解説

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ネット通販での買い物や引越しの後には、不要になった段ボールが残ってしまいます。製造業や小売業などの事業を営む企業の現場でも、大量の廃段ボールが発生します。それらはゴミとして廃棄するものと思いがちですが、段ボールはリサイクルが可能な古紙資源の1つです。

古紙回収業者の中には段ボールを買取してくれるところもありますので、収入を得る手段として利用されてきました。街中を歩き回って段ボールを拾い集めている人もいますが、段ボール買取は儲かる仕事なのでしょうか?段ボールを売る方法には大きく分けて2種類がありますので、それぞれの方法について収益の可能性を考察してみました。

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個人で段ボールを回収してもらう方法

段ボールを売る仕事について解説する前に、個人で段ボールを回収してもらう方法を確認しておきます。引越しやネット通販購入などで出た段ボールを処分しようという場合に、考えられる方法は以下の通りです。

段ボールの処分方法
  • 引越し業者に回収してもらう
  • 自治体の古紙回収に資源ゴミとして出す
  • 不用品回収業者に回収してもらう
  • 古紙回収業者に回収してもらう
  • 店舗に設けられている古紙回収ボックスを利用する
  • リユース用の段ボールとして販売する

引越し後に不要になった段ボールであれば、引越し業者に引き取ってもらうのが最も手間のかからない処分方法です。この場合は引き取りに条件がありますので、各業者に確認しておく必要があります。

ほとんどの自治体では古新聞や古雑誌などと同じように、段ボールも古紙回収の対象となる資源ゴミの1つです。週1回から月1回程度の頻度で古紙回収を行っていますので、指定された日に指定の置き場所へ出しておけば回収してくれます。

古紙回収に出された段ボール

自分で選んだ不用品回収業者に依頼することも可能ですが、この場合は料金を取られるのが普通です。段ボールや新聞・雑誌などを扱う専門の古紙回収業者は、回収した段ボールをリサイクル業者にまとめて売却しています。

段ボールを回収するには人件費や燃料代など、1kgあたり8円から10円程度の回収コストが必要です。法人客のように大量の段ボール回収を依頼する場合は、リサイクル業者への売却代金でこの回収コストが相殺されます。段ボールの売却代金と回収コストが同額であれば、回収費用を無料にすることも可能です。

さらに大量の段ボールを回収してもらって売却代金が回収コストを上回るようになれば、段ボールの買取も実現できます。スーパーやホームセンターなどの小売店も法人客としてそういう回収業者と取引しているからこそ、店舗に段ボールの無料回収ボックスを設置することも可能というわけです。

法人客と違って個人客の場合は、買取が可能なほど大量の段ボールを回収してもらう例はそれほど多くありません。梱包・配送用として再利用が可能な段ボールの美品であれば、別ルートで買取が可能な場合もあります。ネットオークションの利用も含め、最も高く売れるのは段ボールのままでリユースできる美品買取のケースです。

リサイクル用の段ボールは買取の単価が非常に低いため、よほど大量に回収してもらわない限りまとまった金額になりません。事業で大量の廃段ボールが出る法人向けの方法ではありますが、個人で段ボールを拾い集めて回収業者に持ち込んでいる人も存在します。

主な段ボール買取業者

プレスされた古紙

段ボールの買取が可能な古紙回収業者は法人客を主な取引相手としていますが、大量の段ボールを用意できる人なら個人でも買取は可能です。全国各地には数え切れないほど多くの古紙回収業者が存在し、段ボールの回収もそれぞれの対応エリア内で実施しています。回収業者の事業所に段ボールを自分で持ち込めば、エリア外に住んでいる人でも回収してもらえる場合があります。

千葉県船橋市に本社を置くリーガルサービスは、千葉県と東京都のそれぞれ一部を対応エリアとする段ボール買取サービスです。関東圏内で古紙回収を行っているDSPでも段ボール買取は可能ですが、少量で1回限りの回収では有料になってしまいます。店舗や施設・事務所・倉庫など、あくまでも大量の段ボールを定期的に回収してもらう事業所向けのサービスです。

東京都荒川区を回収場所とする株式会社シムラでは、持ち込みに限って段ボールを100kg以上から買取しています。この他にも各地方エリアを対象とする段ボール回収業者が存在しますので、「段ボール 買取 エリア名」で検索してみるといいでしょう。

リサイクル用ではなくリユース用の段ボールを扱う回収業者としては、東京都練馬区のボックスオフが挙げられます。リサイクル用の段ボールは買取価格が1kgあたり数円程度なのに対して、リユース(再利用)用の中古段ボールは1枚あたり数十円で売ることも可能です。

ボックスオフで出張買取に対応できるのは1,000枚以上に限定ですが、事業所に直接持ち込めば1,000枚以下でも買取してもらえます。同じ量を回収してもらった場合でも買取金額に何倍もの差が出てきますので、美品の段ボールはまずリユース用としての買取を検討してみるといいでしょう。

段ボールを売る仕事とは?

段ボール買取業者の顧客は大半が店舗や工場などを運営する法人客ですが、そういう業者を相手に個人で段ボールを売る仕事をしている人も存在します。法人客並みに大量の段ボールさえ用意できれば、個人であっても買取が可能なのは確かです。

とは言え一般の個人が普通に生活を送っていては、買取が可能になるほど大量の廃段ボールは出ません。段ボールを売って生計を立てている個人事業主は、何らかの手段で買取用の段ボールを集めています。段ボールは産業廃棄物の扱いで普通は処分費用がかかるだけに、無料で回収してくれる人がいれば小規模の事業所にとっても好都合です。

大量の段ボール

街には不要となった段ボールが至るところで捨てられているだけに、それらを拾い集めれば買取可能な量が集まります。回収に要する労働も無償で提供することになりますが、集めた段ボールが売れれば苦労も報われるはずです。元手0円で手に入れた段ボールがお金に換えられるとあって、ダンボール回収業は他に仕事がない人たちの貴重な収入源とされてきました。

とは言え段ボールの回収に車を使ったのでは、燃料費で赤字になりかねません。段ボール回収業は利幅の小さい仕事だけに、リヤカーを使って人力で持ち運ぶのが一般的です。同じような仕事は日本だけでなく韓国など海外でも見られ、後述するように劣悪な労働環境が社会問題となっています。

段ボールを売る仕事は儲かる?

結論から先に言うと、少なくともリサイクル用の段ボールを売る仕事は儲かりません。横浜市に本社を置く古紙回収業者こづか株式会社のHPによると、2021年8月時点の古紙相場は段ボールが4~7円となっていました。

これは古紙回収業者が回収した段ボールを古紙問屋に売った場合に、回収業者の側で受け取る金額の相場です。ここから回収費用などが引かれるため、最終的な買取価格はもっと安くなってしまいます。

業者によって買取価格に差も見られますが、1kgあたりで1円から3円程度が平均的な相場です。段ボールを100kg集めて買取してもらったところで、最低水準の1kg1円では合計100円分の収入にしかなりません。段ボールを含むリサイクル用の古紙は利益を出しにくい商品だけに、買取を行う業者の側でもこれ以上キロ単価を上げるのは難しい面もあります。

大量の1円玉

段ボールを含む古紙相場は日々変動していて、ここ数年は中国が輸入規制に踏み切った影響で下落傾向です。古紙相場が高騰していた頃は現在の倍以上で売れましたが、2021年には中国が古紙の輸入を全面禁止する方針を打ち出しました。これを受けてリサイクル用の段ボールも買取価格が暴落し、同じ量を売っても以前の半分以下の収入しか得られなくなったのです。

回収した古紙は国内需要だけではさばききれず、海外に輸出することでリサイクルが行われてきました。輸出量の半分以上は中国が占めていただけに、その中国で古紙の輸入全面禁止に踏み切った影響は甚大です。古紙が思うようにさばけなくなった回収業者の倉庫には、大量の段ボール在庫が山積みにされています。

古紙回収業者では東南アジアに販路を拡大しようとしていますが、インドネシアでも中国と同様の動きがあるため先行きは不透明な状況です。需要と供給のバランスが崩れた結果、段ボール買取価格が下がって儲かりにくくなっています。今後流れが変わって古紙相場が再び高騰しない限り、リサイクル用の段ボールを扱う業界は冬の時代が続くものと予想されます。

段ボール拾いの過酷な実態

段ボールを売る仕事が厳しい状況にあるという点では、お隣の韓国でも例外ではありません。2020年にNHKのBS1で放送された「韓国 ダンボールを拾う高齢者たち」というドキュメンタリー番組で、その過酷な実態が報告されました、

韓国では社会保障制度が遅れているせいもあって、年金だけでは暮らしていけない高齢者が少なくありません。段ボール拾いで生計を立てているお年寄りは、高齢者全体の100人に1人に当たる約66,000人という調査結果があります。

段ボール拾いの仕事で燃料費のかかる車は使えないだけに、人力でリヤカーを引きながら街中を回って拾い集めるしかありません。街の至るところに段ボールが捨てられていますが、ライバルも多いため朝まだ暗いうちから拾い始める必要があります。

日が暮れるまで拾い集めてリヤカーを満載にしても、1日かかって100kg分の段ボールを集めるのがやっとというのが普通です。100kgでは現在の買取相場だと、日本円にして300円ほどでしか売れません。同じ量の段ボールが1年前は900円ほどで売れていたのが、相場の下落で収入が3分の1に減ってしまったのです。
排出された廃段ボール

リヤカーは車道を通らなければならないため、段ボール拾いをする高齢者の交通事故も跡を絶ちません。時給に換算すると数十円程度にしかならない仕事ですが、他に仕事がない韓国の高齢者にとっては貴重な収入源です。

そんな彼ら(彼女ら)も、定年までは普通に働いていた人たちでした。日本でもリヤカーで段ボール拾いをしている高齢者の姿は街で見かけるだけに、決して他人事ではありません。

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段ボールの美品なら高く売れる可能性も

普段からインターネットを使いこなしている人であれば、もっとスマートに段ボールをお金に換えることも可能です。買取金額の単価が著しく低いのはリサイクル用段ボールの話で、段ボールのままリユースが可能な美品ならその限りではありません。

キロ単位で売り買いされるリサイクル用段ボールの単価が数円程度なのと比べ、リユース用の中古段ボールは価格相場が1枚あたり数十円にまで上がります。大きく儲けるのが難しい点ではどちらも変わりありませんが、稼ぐ効率はだいぶ違ってくるはずです。

以前はリサイクル向け段ボールが今よりもっと高値で売れていたのも、ネット通販の普及で梱包用段ボールの需要が世界的に増大していたという背景がありました。日本以上にネット通販大国となっている中国が最大の輸出先でしたが、当局が輸入規制の方針を打ち出したことで需要と供給のバランスが崩れてしまったのです。

段ボールの美品

とは言え通販業界は右肩上がりの成長が続いているだけに、段ボールの需要が増えている状況そのものには変わりありません。通販事業を営む法人はもとより、個人の間でも副業でネットショップ運営やメルカリ転売に取り組む人が増えています。

そうした法人や個人を顧客とすれば、段ボール買取の新たな選択肢となり得るはずです。実際にヤフオクでは中古段ボールが数多く出品されている状況で、発送用だけでなく引越し用としても人気を集めています。

過去に落札された中古段ボールの例を見ると、10枚セットで500円前後が落札価格の平均的な相場です。数千円で落札された自転車用段ボールのように特殊な例を除くと、1枚あたり50円前後で売れている計算となります。

段ボール1枚あたりの重量は200g前後ですので、1kgあたりに換算すると250円前後は儲かる計算です。キロあたり数円にしかならないリサイクル用段ボールに比べれば、リユース用の美品は100倍近い価格で取引されていることになります。

前述のボックスオフも含め、全国各地には他にも段ボールの中古美品を買取している業者が存在します。再利用できそうな段ボールの中古美品を持っている人は、近くに持ち込み可能な事業所がないかどうか検索してみるといいでしょう。

まとめ

段ボールとお金

段ボールの買取はリサイクル用とリユース用で、売れる値段がだいぶ違ってきます。キロ単位で買取されるリサイクル用段ボールは1kgあたり数円程度で、リヤカーに満載して売りに行っても数百円程度の収入にしかなりません。段ボール買取を副業の手段としたり、段ボール拾いの仕事で生計を立てたりするのは厳しい状況です。

むしろ美品の段ボールに対象を絞ってヤフオクに出品したり、買取を行う業者に売ったりする方が効率的に稼ぎやすくなります。どちらにしても大きく稼ぐのは難しいと言えますが、リユース用の美品買取(または販売)なら副業の手段にすることも可能です。再利用できそうなほどきれいな段ボールが手に入る人は、ヤフオクへの出品や買取業者の利用を検討してみるといいでしょう。

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