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スーパーで商品を値引きする時間帯はいつ? 夜間店長がやり方を解説

スーパーで商品を値引きする時間帯はいつ? 夜間店長がやり方を解説 雑学
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食品の値上げが相次ぐ中、スーパーの値引き商品が争奪戦の様相を呈しています。生鮮食品や惣菜などを少しでも安く手に入れたいという人にとって、どの時間帯に値引きされるのかが大きな問題です。

値引きのやり方には店ごとにルールがあって、時間帯も違ってきます。最近は大手スーパーを中心に機械を使った値引きも登場していますが、汎用の値引きシールを使っている店も少なくないはずです。

筆者は地方スーパーの元店長で、現在はナイトマネージャー(夜間店長)の仕事をしています。惣菜などの値引き作業も、ナイトマネージャーが担当する仕事の1つです。使っているのは昔ながらの値引きシールですが、スーパーの値引きに関しては熟知しています。

そこで今回は多くの人が知りたがっている「スーパーの値引き」について、筆者が実践しているやり方をまとめてみました。値引き作業で悩んでいる従業員の人はもちろん、スーパーの商品を安くGETしたいという人にとっても役に立つ記事です。

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スーパーの値引き時間は店によって違う

買い物カゴと時計とお金と電卓

スーパーで同じ商品を買うなら、少しでも安く手に入れたいと思うのが人情です。2割引や3割引はもちろん、半額なら家計も大いに助かります。欲しい商品が値引きされる時間をあらかじめ知っていれば、その時間帯に合わせて来店するというワザも可能です。

実際には店ごとにルールが決められていて、値引きのやり方や時間帯が違ってきます。営業時間や特売日などの条件が、店によって異なるからです。値引き商品が最終的に半額となる時間帯を含め、どの店にも当てはまる法則というものはありません。

筆者が勤務するスーパーでは手作業で値引きシールを貼っていて、値引き作業は機械化されていません。生鮮品の多くは日中に部門スタッフが値引きし、惣菜などはナイトマネージャーが夕方以降に値引きをしています。筆者はナイトマネージャーの仕事をしていますので、実際に値引き作業をしているる時間帯について紹介しましょう。

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実際に値引き作業をしている時間帯

筆者が値引きを担当しているのは、以下の各売場です。

  1. 鮮魚の刺し身コーナー
  2. 惣菜の弁当・寿司コーナー
  3. 惣菜の揚げ物コーナー
  4. ベーカリーコーナー

1人で4つの売場の値引きをする必要があるため、各売場で値引き時間に差が出てきます。日によって順序が入れ替わる場合もありますが、基本的には(1)~(4)の順番です。

1回目の値引きは夕方5時半頃から開始しますが、一通り終えるまで1時間ほどかかります。とは言え6時半までの1時間、ずっと値引き作業ばかりやっているわけではありません。レジに立ち寄ってカゴを片付けたり、テナントに精算立ち会いを依頼されたりして、値引き作業がたびたび中断することになるからです。

筆者が勤務している店は夜9時まで営業していますが、7時を過ぎるとお客さんが少なくなってしまいます。1回目の値引きで2割引にした商品は、6時半以降の2回目で半額にして売り切るのが基本方針です。7時までに値引き対象の全品が半額の状態になっているように、値引き作業を終えるよう心がけています。

週に1日は特売日で来店客数が極端に多く、7時以降も普段よりはお客さんが多い日です。その日だけはナイトマネージャー2人体制で値引き作業を行い、時間帯も平日より1時間ほど遅らせています。1回目の値引きが7時頃で、全品が半額になる2回目は8時というイメージです。

天気が悪かったりして売れ残りの商品が多い場合には、定刻より早く値引きを開始することもあります。最近はクマ出没の影響で夜に来店するお客さんが激減しているため、最初から全部半額にした日もありました。

開店直後から値引きする商品も

筆者は夕方から勤務するナイトマネージャーですので、値引きを担当しているのは消費期限が特に短い商品が中心です。期限がもっと長い商品は、各部門のスタッフが日中の時間帯に値引きをしているものと思われます。

刺し身以外の鮮魚や精肉などは、消費期限を製造日より2~3日後に設定してある商品が多いです。1日販売して売れずに翌日まで残った商品を2割引にして、期限当日まで残った場合にのみ半額にしていると見られます。

青果部門のカットフルーツのように消費期限まで2日しかない商品の場合、夕方に部門スタッフが帰る前に2割引シールを貼っている様子です。2割引で売れなかった場合は、翌日に開店直後から半額で販売されます。

どの店でも惣菜や弁当など消費期限が1日しかない商品は、夕方から夜にかけての時間帯に値引きされることが多いです。それ以外の生鮮品や日配(デイリー)商品が値引きされる時間帯は、店によって違いがあります。

筆者がかつて日配部門を担当していたときには、開店前の品出しでパンや乳製品・豆腐類などの値引きもやっていました。前日までの売れ残り商品で期限が迫っているものに1割引や2割引のシールを貼り、値引きしても期限の当日まで残った商品を半額にするような作業です。新たに入荷した商品と価格で差を設けて陳列し、どちらでも好きな方を選べるようにします。

前日の売れ残り商品を開店前に値引きしている店は、他のスーパーでも少なくありません。開店前はどの店でも商品の入れ替えタイムとなるだけに、値引き作業をするのに都合がいい時間帯です。鮮魚や精肉・青果の値引き商品をGETしたい人は、一度開店直後に来店して生鮮売場をチェックしてみるといいでしょう。

スーパーで商品を値引きする理由

食品ロスのイメージ

スーパーの値引き作業は手間がかかる上に、値段を安くすればそれだけ儲けの部分が減ってしまいます。にも関わらず多くのスーパーで値引き販売をしているのは、商品の廃棄ロスを防ぐのが目的です。

鮮魚・精肉・青果の生鮮食品や惣菜など店で製造・販売している商品は、売れ残っても基本的に返品ができません。期限以内に売れなかった場合には、廃棄するしかない商品です。

仮に利益率50%の商品を半額で売ると儲けは0ですが、廃棄したのでは原価の分だけ赤字となってしまいます。利益率50%未満の商品を半額で売った場合も赤字になるとは言え、廃棄するよりは損失が少なく済む計算です。

もちろん生鮮食品や惣菜の商品には、こうした廃棄や値引きの損失分も最初から価格に含まれています。トータルで赤字にならないように価格設定はされていますが、損失分を価格転嫁するのにも限度というものがあります。商品価格が必要以上に高くなり過ぎないようにするために、値引き販売が重要になってくるわけです。

スーパーの商品が値引きされる仕組み

スーパーで売られている商品は、バーコードごとに価格が登録されています。レジで会計する際にバーコードを読み取って、登録された価格を請求するのが一般的です。

筆者が勤務する店では、「2割引」「半額」などのシールを商品に貼って値引きしています。レジの係員がバーコードをスキャンする際に値引きボタンを押すと、会計の金額から20%なり50%なりが引かれる仕組みです。

単純な「2割引」「半額」シールを貼り付けるだけの値引き方法だと、レジ係員の見落としが完全には防げません。シールを見落としたままバーコードをスキャンし、値引きせずに会計してしまうというミスです。

最近は機械を使って値引き専用のバーコードを発行し、商品に直接貼り付ける店が増えています。値引き担当の従業員がハンディ端末で商品のバーコードを読み取り、携帯プリンタで値引きのバーコードシールを発行する方式です。新たに貼り付けたバーコードをレジでスキャンすれば、値引き後の価格が自動的に適用されます。

値引き専用バーコードを発行することでレジの打ち間違いは防げますが、値引き作業の煩雑化は避けられません。デジタルサイネージ(電子看板)を使って売場の価格表示を自動的に切り替え、シールを貼らなくても値引きされるようにしている店も出てきています。

機械を使った値引きは導入コストがかかるため、実践しているのは大手スーパーが中心です。最近はAIを活用して、値引きに最適のタイミングと値引き率を判断するソリューション(業務システム)も登場しています。人間の勘に頼っていた部分を自動化することで、廃棄ロスだけでなく値引きロスまで最低限に抑えることが可能な時代です。

値引きシールの貼り方

スーパーで値引きに使っているシールには、大きく分けて2種類があります。

  1. バーコードが印刷された値引きシール
  2. バーコードなしの値引きシール

筆者の店で使用しているのは(2)のタイプで、「2割引」「半額」など値引き率だけのシンプルなシールです。バーコードのある・なしで貼る位置が違ってきますので、それぞれの貼り方について解説します。

(1)のタイプの値引きシールは、売場でハンディ端末と携帯プリンタを操作して発行するのが一般的です。バーコード付きの値引きシールを貼る際には、商品についている元のバーコードを覆い隠すようにして貼り付けます。こうすることで値引き後の価格がレジで自動的に適用され、打ち間違いが防止される仕組みです。

バーコードなしの汎用値引きシールを貼る場合は、逆に元のバーコードを覆い隠さないようにして貼り付けます。レジでは元のバーコードをスキャンした上で、「2割引」や「半額」などの値引き処理を会計時に実施するからです。

正しい位置に貼られた半額シール

YAMATO©︎2025

(2)のタイプで値引きシールを貼る位置がバーコード部分から離れすぎると、レジの係員が見落とす恐れも出てきます。バーコードが商品パッケージの表面にある場合は、できるだけバーコードに近い場所に貼るのが基本です。バーコードが裏面にある場合は表の面に値引きシールを貼りますが、裏表の区別がつきにくい商品は両面に貼ることもあります。

どちらの方式でも値引きシールは商品名や消費期限など、食品表示を印字した部分を隠さないように貼るのが理想です。1人で大量の商品に値引きシールを貼らなければならない中では、商品名などと重なってしまうこともあります。最適な場所に素早く貼れるようになるには、数をこなして値引き作業に慣れるしかありません。

値引きシールを早くきれいに貼るコツ

筆者の店で使用している値引きシールには、不正防止用の切り込みが中央部分に入っています。一部の来店客が値引きシールをこっそり剥がし、自分の欲しい別の商品に貼り替えるような不正を防ぐ対策です。

これでシールの貼り替えによる万引き行為は防げますが、値引き作業をする際にもシールが切れてしまう場合があります。素早く貼ろうとすればするほど、切り込み入りの値引きシールは切れやすくなるものです。

切り込みが入っているのは「2割引」や「半額」などの印字部分だけに、貼り方が雑だと文字がずれて見づらくなる場合もあります。きれいに貼るには、台紙からシールを剥がして商品に貼るまでの動作をていねいに行うのが基本です。

切り込みの入った半額シール

YAMATO©︎2025

貼るのがあまりにていねいだと今度は時間がかかりすぎて、値引き作業が非効率的になってしまいます。早くきれいに貼るには、シールの端の部分を指でつまむようにするのがコツです。

利き手と逆の手に台紙の束を持ち、一番上の1枚だけ人差し指と親指の間にはさんでキープします。こうすることでシールの端が台紙から浮きやすくなり、端の部分を利き手でつまむのに好都合です。

台紙を持つ手を値引き商品に近づけておいて、狙った位置にシールを貼り付けていきます。手の移動距離が短ければ短いほど、作業タイムも短縮されるというわけです。

貼るスピードを重視すると、貼り方はどうしても雑になってきます。貼った後のシールを指で軽く押さえるようにして、完全に密着させるのが理想です。押さえる動作が1つ加わることで作業全体にかかる時間は増えますが、貼ったシールがぐちゃぐちゃになったり剥がれたりするのは防げます。

値引きシールを早くきれいに貼れるようになるには、何度も同じ作業を繰り返して慣れるしかありません。筆者も最初はやたらと時間がかかっていましたが、何百回何千回と繰り返すことで時間を短縮できるようになりました。

まとめ

パンに貼られた半額シール

YAMATO©︎2025

スーパーで商品が値引きされる仕組みを知っていれば、お得な値引き商品をGETするのに役立ちます。値引きのやり方は店によって違う上に、時間帯も統一されてはいません。

ある店で通用している法則が、他の店には当てはまらないこともあり得ます。今回の記事では筆者が実践している値引き方法を、1つの例として紹介してきました。同じような汎用シールを使って値引きしているスーパーは、他にも少なくないはずです。

店によって異なる値引き時間を把握するには、時間帯を変えて何度か来店してみるしかありません。狙う商品が惣菜や弁当など「製造日のうちに売り切る必要がある商品」の場合は、夕方から夜にかけての時間帯で段階的に値引きされるのが普通です。

惣菜と同じ時間帯に鮮魚・精肉・青果の生鮮品を値引きしている店もありますが、筆者の店では刺し身以外の生鮮品は日中に値引きされています。前日の売れ残りを開店前に半額としている店も多いですので、生鮮品を狙う人は早い時間帯に来店してみるといいでしょう。

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