当ブログではこれまでに、さまざまな自然物を売ってお金を稼ぐ方法について紹介してきました。メルカリやYahoo!オークションには、ただで拾ってきたと思われるものが数多く出品されてきます。
今回の記事で取り上げるのは、そのへんの道端にも落ちている鳥の羽根です。鳥を飼っている人なら、愛鳥から抜け落ちた羽が思わぬ高値で売れるかもしれません。
鳥の羽根を拾う際には注意点もありますので、販売方法と合わせて解説します。記事の最後には、フリマサイトで高く売れている鳥の羽根の種類も紹介しておきました。
拾った鳥の羽根が売れる理由
街を歩いていると、道端に鳥の羽根が落ちていることがあります。河川敷や登山道などの自然環境下でも、鳥の羽根はよく見かける自然物の1つです。そんな鳥の羽根にも一定の需要があることから、ただで拾ったものをお金に換える道が開けてきます。
ハンドメイドマーケットのminneやCreema・iichiには、本物の鳥の羽根を使ったアクセサリーやキーホルダーが数多く出品中です。道に落ちていたような羽根でもきれいに洗えば、ハンドメイド作家の人たちが購入してくれる可能性があります。
鳥の羽根には熱心なコレクターが存在するため、珍しい種類の鳥の羽根は高値で取引されている状況です。この他にもフライフィッシングの毛鉤や仮装用・猫じゃらし用など、鳥の羽根にはさまざまな用途があります。
需要があっても売る手段がなければ、お金に換えることができません。今はメルカリやラクマ・Yahoo!オークションなどのサイトを通じて、個人対個人で商品を売り買いできる時代です。流木や石・貝殻・松ぼっくりなど他の自然物と同じように、拾った鳥の羽根も売ればお金に換えられます。
鳥の羽根を拾う際の注意点
野生の鳥から自然に抜け落ちた羽根は、基本的には誰のものでもありません。動物園や一般家庭で飼育されている鳥でもない限り、地面に落ちていた羽根を拾っても法的な問題ないと考えられます。
ただし場所によっては、鳥の羽根を拾う行為が違法になるという点に注意が必要です。
国立公園や国定公園など自然公園法の規制を受ける公園の特別保護地区内では、石ころ1つでも持ち帰ってはいけません。特別保護地区の現状を変更するような行為は、原則として認められないからです。
鳥の羽根1枚と言えども、生態系に影響を与える可能性があります。登山道や遊歩道で鳥の羽根が落ちているのを見かけても、拾ってはいけない場所では見過ごすしかありません。
自然公園の特別保護地区でなくても、私有地に落ちているものを勝手に持ち帰るのは違法行為です。「立入禁止」などの看板が掲げられている場所に無断で侵入した場合、不法侵入で訴えられる危険性があります。鳥の羽根を拾う際には、持ち帰っても問題ない場所なのかどうか確認してから拾うことをおすすめします。
場所的に問題ない場合でも、鳥の種類によっては拾った羽根の販売が違法になるケースがあります。種の保存法で国内希少野生動植物種に指定されている鳥に関しては、羽根1本と言えども譲渡し等が禁止されているからです。
環境庁が公開している国内希少野生動植物種一覧によると、鳥類はトキやコウノトリ・アホウドリ・クマタカ・ハヤブサ・ライチョウなど45種が指定されています。拾った人が個人で所有する場合に限ってはOKとのことですが、フリマサイトやネットオークションに販売目的で掲載するのはNGです。
鳥の羽は素手で触ると危険?
拾うのに問題ない場所だとしても、鳥の羽根には菌やウイルスなどが付着している可能性があります。ダニや虫がついていたり、糞や泥で汚れていたりするかもしれません。できれば素手ではなく、手袋をした状態で拾った方が衛生的です。
と言っても冬でない限り、外出時に手袋を常に持ち歩く人は少ないでしょう。手袋を持参して鳥の羽根を探し歩いても、準備万端のときに限ってなかなか見つからないものです。鳥の羽根にはいつ遭遇するかわかりませんので、素手で拾うしかない場面の方が多いと思います。
素手で触ってしまった場合は、できるだけ早く手を洗うことをおすすめします。ティッシュやハンカチなどを持参していれば、素手で触れずに羽根を包み込むことも可能です。
鳥の羽根の洗い方
メルカリなどに出品されている鳥の羽根も、たいていは地面に落ちていたものをきれいに洗浄した上で売りに出された商品です。汚れが付着している羽根は、以下の手順で洗えばきれいになります。
- 洗面器に40℃ほどのぬるま湯投入
- 中性洗剤かシャンプーも投入
- ある程度泡立てておく
- 羽根を入れて軽く振るように洗う
- 落ちにくい場合は優しく揉み洗い
- 水ですすいで洗剤を落とす
- キッチンペーパーなどで水気を吸い取る
- 乾燥させる
洗い終わった羽根の乾燥方法は、ドライヤーを使った乾燥と自然乾燥の2通りがあります。鳥の羽根を洗うのも、基本的には衣類の洗濯と変わりありません。
乾かし方が雑だと、羽根に癖がついてしまうことがあります。ドライヤーを使う場合は、形を整えながら乾かすようにするといいでしょう。
鳥の羽根の消毒方法
鳥の羽根には泥やゴミだけでなく、菌やウイルスが付着している場合があります。以上のような手順で洗浄すればある程度の殺菌効果も得られますが、まだ心配という人もいるはずです。
羽根を30秒ほど熱湯にくぐらせれば、もっと高い消毒効果が得られます。洗った羽根を乾かすときに、日光に当てて殺菌効果を得るのも1つのやり方です。
鳥の羽根の保存方法
きれいに洗って乾燥させた鳥の羽根は、売れるまで保管しておくことになります。保存の仕方が悪いと羽根にカビが生えたり、虫がついたりする場合があるので注意が必要です。食品の保存にも使うチャック付きのポリ袋を利用すれば、羽根を虫やカビから防いでくれます。
鳥の羽根を洗った後には日光に当てて乾かす場合もありますが、保管中は光の当たらない場所に収納するのがおすすめです。直射日光に長時間当たると、鳥の羽根でも変色する可能性があります。
保管していた鳥の羽根を売る際には、以下のような情報を説明文に記載した方が売れやすくなるはずです。
- いつ頃拾ったものか
- どこで拾ったものか
- 何の鳥の羽根か
これらのデータを書いたラベルを保存袋に貼っておけば、後で出品するときに役立ちます。
鳥の羽根の販売方法
鳥の羽根を収集している愛好家やハンドメイド作家に知り合いがいれば、拾った羽根を直接取引で販売することも可能です。鳥の羽根を欲しい人と接点がない場合でも、インターネットを利用すれば買い手が見つかるかもしれません。拾った羽根をフリマサイトやネットオークションに出品して、購入者を募る販売方法です。
鳥の羽根が数多く出品されている2大サイトの販売状況を見てみましょう。
メルカリ
フリマサイトのメルカリで「鳥の羽根」の商品を検索してみると、拾ったものと見られる個人の出品が数え切れないほど表示されました。販売状況「売り切れ」で絞り込んでも、数多くの出品例が見つかります。
この記事を書いた2024年5月の時点では、以下のような種類の鳥の羽根が完売となっていました。
- フクロウ
- インコ
- ヨウム
- ノスリ
- 七面鳥
- ホロホロ鳥
- コゲラ
- アカゲラ
- キジ
- カルガモ
- ヤマドリ
- ヒヨドリ
- カモメ
カラスやハトなどは厄介者扱いされているくらいで、道端に落ちている羽根としてもありふれた種類です。メルカリに出品してもなかなか売れないことが予想されますが、完売例がないわけではありません。
カラスの羽根を何本かまとめて出品し、最低価格の300円で売れた例も複数見られます。カラスやハトの羽根であっても、メルカリでは需要がそれなりにある様子です。
インコやオウム・ホロホロ鳥などは、飼育している個体から自然に抜け落ちた羽根を出品したものと見られます。鳥を飼っている人は鳥の羽根を入手する機会が圧倒的に多いだけに、販売するにも有利な立場です。
Yahoo!オークション
鳥の羽根はYahoo!オークション(旧ヤフオク)にも数多く出品されています。メルカリとはユーザー層が微妙に異なり、Yahoo!オークションの利用ユーザーは男性が中心です。ハンドメイド材料として購入する人よりも、コレクションや毛鉤の材料にする目的で購入する人が多いと予想されます。
定額のフリマ出品と比べてオークション出品は少数ですが、高値で落札される可能性があるところはメリットです。珍しい種類の鳥の羽根を少しでも高く売りたい場合には、オークション形式での出品も検討してみるといいでしょう。
高く売れる鳥の羽根の種類
メルカリで完売している鳥の羽根の多くは、1,000円未満に価格設定した商品です。鳥の羽根は軽くてかさばらないため、出品者で負担するのが通例となっている送料も安価に済みます。販売手数料を引いても収益を残すことは可能ですが、売るからには少しでも高値で売りたいものです。
孔雀やカケス・カワセミなど羽根の入手が難しい種類の鳥は、メルカリでも1,000円以上で売れた例が目立ちます。
孔雀はもともと日本に生息していなかった鳥ですが、最近は外来種として入り込んだ個体の目撃例が増えている状況です。「野良孔雀」が目撃されている地域であれば、道端に孔雀の羽根が落ちているかもしれません。
カケスやカワセミも美しい羽根を持つ鳥で、羽根が手に入れば高値で売れる可能性があります。過去にはルリカケスやリュウキュウアカショウビンなど希少な4種の羽根をまとめて出品し、1万円以上で売れた例もメルカリでありました。
高く売れる鳥の羽根を見分けるためにも、羽根を見ただけで野鳥の種類を判別できる目を養っておく必要があります。野鳥の羽根図鑑を用意しておいて、羽根を探す際の参考にしてみるといいでしょう。
まとめ
道に落ちている鳥の羽根にも、ハンドメイドや毛鉤などの材料として一定の需要があります。珍しい鳥の羽根を集めているコレクター相手なら、拾った羽根が高値で売れるかもしれません。鳥の羽根を拾ったらきれいに洗った上で乾燥させ、売れるまで大切に保管しておく必要もあります。
メルカリやYahoo!オークションでは、個人が拾って集めた鳥の羽根が数多く出品されている状況です。出品しても必ず売れるという保証はありませんが、実際に売れた例は少なくありません。適正な価格に設定した上で、出品タイトルや写真・説明文も工夫してみるといいでしょう。