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海外クラウドソーシングのFreelancerが注目されている理由

仕事術
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世界にインターネットが普及したことでビジネスの国境が取り払われ、クラウドソーシングを通じて海外の人材に仕事を外注している日本企業も増えています。そんな海外のクラウドソーシングサイトを利用しようという場合に、まず名前が挙がるのはFreelancerです。国境を越えた仕事の受発注に利用され始めているFreelancerの特徴について、登録方法やメリット・デメリットと合わせて解説していきます。

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Freelancerの概要

オーストラリアに本社を置くFreelancerは、米国のUpworkと並ぶ世界最大手の海外クラウドソーシングサイトとして知られています。日本で言えばクラウドワークスやランサーズのような存在ですが、登録しているユーザー数や取り扱う案件数は日本のクラウドソーシングサイトと比べても桁違いの規模です。そんなFreelancerの概要を、サービスの特徴や歴史から紹介していきます。

Freelancerとは?

Freelancerのサービス開始は2004年にまでさかのぼり、日本でクラウドソーシングが普及する以前からの長い実績を誇ります。2013年にクラウドソーシング企業としては世界で初めて株式上場する以前には、日本のリクルート社が買収交渉を進めていたことでも話題となりました。

世界で登録されているFreelancerのユーザー数は4千万人に迫り、投稿された仕事の件数は合計1600万件を上回る点でも世界最大級のクラウドソーシングサイトです。Freelancerでは基本的に英語を使用して仕事の募集や受注が行われているため、英語圏の世界各国から仕事を応募できます。現在ではFreelancerのサイトで日本語化されるようになったせいか、日本で利用している企業や個人も少なくありません。

Freelancerで扱われている仕事の分野

Freelancerの仕事募集方式にはプロジェクトとコンテストの2種類があって、前者は時給制や固定価格制で報酬が支払われる方式です。募集したワーカーを競わせた上で採用者に賞金が支払われるコンテスト方式は、日本のクラウドソーシングで言えばコンペ方式に該当します。Freelancerのコンテスト方式も以前はデザイン分野に限定されていましたが、現在では大半の分野をカバーできるように機能が拡張されました。

両方の方式で取り扱う仕事はWeb開発やアプリ開発・ライティング・デザイン・データ入力・翻訳など、国内クラウドソーシングと同様にカテゴリ分けされています。IT関連の仕事以外にもエンジニアリング&サイエンスや営業&マーケティングのカテゴリがあり、会計・人事・法務から製造・輸送まで募集されている仕事のジャンルは多種多様です。

Freelancerの特徴

同じ海外クラウドソーシングで競合するUpworkと比べ、FreelancerはサイトのUIが使いやすくレスポンスも速いのが特徴です。Freelancerでは報酬を工程ごとに分割して支払うことが可能なマイルストーン決済システムを採用しているため、顔の見えない海外のフリーランサーにも安心して仕事を発注できます。

Freelancer専用のデスクトップアプリを使えば、画面から仕事を依頼したフリーランサーの作業進捗状況を管理できるようになる便利さも見逃せません。デスクトップアプリはクライアントとフリーランサーがコミュニケーションを取るだけでなく、アプリを通じてファイルを共有することも可能です。仕事の入札や報酬受け取りのたびにXPと呼ばれる経験値が上がり、月に入札できるプロジェクト数が増えていきます。

海外クラウドソーシングのFreelancerを利用する方法

英語力に自信がないと海外クラウドソーシングを利用するのに不安を抱きがちですが、サイトが日本語に翻訳されているFreelancerならそんな人でも心配いりません。海外のフリーランサーに仕事を発注する際には英語でやり取りを行うのが原則とは言え、中学校程度の初歩的なな英語力があれば十分に対応可能です。自分がフリーランサーとなって仕事を受注する場合でも、同じくクライアントとの連絡に簡単な英語で応じれば済みます。

Freelancerの登録方法

Freelancerで仕事を受注する場合でも依頼する場合でも、他のクラウドソーシングサイトと同様にサイトへの登録が必要です。連携するFacebookアカウントを持っていれば、Freelancerへの登録やログインも簡単に済みます。メールアドレスとユーザー名・パスワードを入力する通常のアカウント作成方法も可能です。

登録の際には主に仕事を発注するのであれば「採用」を選択し、仕事を受注するなら「働く」を選択します。支払い方法を選択したら電話番号認証に移り、入力した番号にSMSで送信されてきたコードを入力して認証されれば登録完了です。デフォルトのままだと有料会員となっていますので、30日のトライアル期間以降も無料会員として利用したい場合は、「Setting」のメンバーシップメニューから無料会員に変更する必要があります。

Freelancerの利用方法(発注者)

Freelancerでワーカーに仕事を依頼するには、「フリーランサーを採用」から「プロジェクトを開始」に進んでプロジェクトの詳細を入力します。入力画面でプロジェクトの種類を選び、プロジェクト名を10文字以上で入力した上で必要なスキルなどの詳細内容も入力する必要があります。

世界のフリーランサーに対して仕事を募集する関係上、タイトルやプロジェクトの詳細は英語で入力するのが普通です。とは言え特別に難しい英語を使う必要はなく、他のプロジェクトを参考にすることも可能なので難易度は高くありません。プロジェクトの予算として固定価格か時給かを選んで金額を設定すれば、Freelancerのサイトに仕事の募集が掲載される仕組みです。

Freelancerの利用方法(フリーランサー)

フリーランサーの立場でFreelancerの仕事を受注する場合には、「カテゴリ」から仕事を探すのが一般的な案件の検索方法です。入札方式で仕事が募集される「プロジェクト」だけでなく、採用者に賞金が支払われる「コンテスト」のページでも仕事を探すことができます。

Freelancer登録後はプロフィールページに自分の経歴を英語で書き込んでおけば、プロジェクトの検索でスキルに関連した仕事が表示される仕組みです。プロフィールページにはポートフォリオのリンクを貼り付けることも可能ですので、クリエーター系の仕事を受注したい人は絶好のアピール材料となります。

Freelancerの手数料と有料会員

Freelancerに登録する際には自動的に有料会員として登録されますが、30日間無料のトライアル期間中にキャンセルして無料のまま利用を続けることもできます。プロジェクトの発注や仕事の受注そのものに料金はかからず、報酬の支払いに応じて一定割合が手数料として引かれる仕組みです。

仕事を発注する側の手数料は3%または$3.00 USD(米ドル)のどちらか高い方で、競合するUpworkの2.75%より若干高めに設定されています。有料会員になるとプロジェクト単位での手数料やオプションが無料または割引になる仕組みです。仕事を受注するフリーランサーの手数料は、ライバルのUpworkでは累計受注額が増えるにつれて20%から10%、5%へと下がっていきます。Freelancerで仕事を受注する場合は手数料が一律10%のため、専業として受注額を多くこなすのでない限りは手数料が安く済みます。

Freelancerの利用価値

以上のような特徴を持つFreelancerを利用する立場に立ってみると、メリットだけでなく海外クラウドソーシングならではのデメリットもあります。デメリットよりもメリットの方が大きいと感じられる人には、Freelancerは十分に利用価値のあるサービスです。

Freelancerの優位性

Freelancerを使う最大のメリットは、世界最大級のクラウドソーシングサイトで利用者数が多く仕事の依頼者や受注者が見つかりやすいという点です。特に仕事を依頼する側から見れば、国内クラウドソーシングを利用した場合と比べて安く仕事を受注してもらえるメリットがあります。

利用者が多いため同じ仕事を依頼する場合でも有能なフリーランサーが集まりやすく、仕事の質が全般に高いという点もFreelancerのメリットとして見逃せません。他の海外クラウドソーシングと比較した場合のFreelancerのメリットとしては、異なる支払いシステムに対応している点や技術サポート体制が安定している点が挙げられます。

Freelancerを利用する場合の注意点

国内クラウドソーシングとは桁違いなほど利用者の数が多いFreelancerだけに、日本より賃金水準の低い国々のフリーランサーも多く登録されています。仕事の受注が入札方式となっているため、賃金水準の低い国の有能なフリーランサーに合わせて受注単価も低くなりがちです。国内クラウドソーシングより安い単価で仕事が依頼できるという発注側のメリットは、仕事を受注するワーカーにとってはデメリットになる可能性があります。

Freelancerは無料でも利用できますが、有料会員にならないとすべての機能を利用できません。登録しているユーザー数が多すぎるせいでスパム投稿や入札も多く見られ、ふるい分けが必要な点もFreelancerのデメリットとして指摘されています。

まとめ

以上のようにFreelancerは仕事を受注するフリーランサーよりも、仕事を発注する側のメリットが目立つ海外クラウドソーシングサイトです。とは言え英語を日本語に翻訳する仕事などは海外で対応できるフリーランサーが多くないため、高額報酬が期待できる点で日本のフリーランサーにもメリットがあります。いずれにしても海外クラウドソーシングを利用して国境を越えたビジネスを展開しようという場合には、利用者数が世界最大級のFreelancerが有力な選択肢の1つです。

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