目覚まし時計の代わりに電話で起こすモーニングコールは、絶対に起きなければならないというときに重宝されるサービスです。利用客に男性が多いという事情もあって電話をかけるのはほぼ女性に限られますが、モーニングコール代行バイトの仕事は根強い人気があります。
電話1つでお金を稼げる在宅の仕事だけに「自分もやってみたい」という人は跡を絶ちませんが、アルバイト求人サイトで検索しても募集がなかなか見つからないのが普通です。世の中に一定の需要があってやりたい人も大勢いながら求人が少ないのはどうしてなのか、知られざるモーニングコール代行バイトの実態について調べてみました。
求人がなかなか見つからないという状況を打破するには、自分でモーニングコール代行サービスを始めるのが一番です。無料で登録できるサービスを利用し、独自に依頼人を募集する方法についても記事の後半で紹介します。
モーニングコール代行とは?
ホテルや旅館のような宿泊施設ではどうしても寝過ごしがちになるため、以前からモーニングコールのサービスが行われていました。朝絶対に寝坊できないので電話で起こしてほしいという需要は、ビジネスマンを中心に一般の人の間でも存在します。そうした人たちを依頼人として主に女性のオペレーションが指定された時刻に電話をかけ、簡単な会話を交わしたりして起こすのがモーニングコール代行サービスです。
最近ではモーニングコールのサービスを廃止しているホテルや旅館が増えていることから、代行サービスの需要も増加傾向にありました。その一方では同様の機能を備えたスマホアプリも普及しつつあり、今後は代行サービスの利用客も減っていくのではないかと予測されています。それでもアプリではなく直接電話をして起こしてほしいという人は少なくないため、まだまだ一定の需要は期待できるサービスです。
代行サービスを運営する会社にアルバイトとして採用されると、事前に依頼客の名前や電話番号・指定時刻が書かれたリストが渡されます。指定された時刻と番号ごとに電話をかけ、相手が出たら簡単な会話を交わすだけの仕事です。仕事に使う電話は運営会社の方から専用の端末を渡されるか、または無料通話アプリを利用するため、電話料金の自己負担はありません。
求人が募集されている代行サービス
モーニングコール代行バイトは電話を使った副業の中でも仕事が最も簡単で、場所を問わずに稼げる点がメリットです。早起きしなければならない点や女性に限定される点はデメリットですが、在宅の仕事で収入を増やしたいという女性にとっては貴重な副業になり得ます。
しかしながらモーニングコール代行バイトは求人が決して多いと言えないのが現状で、アルバイト求人サイトで検索しても募集がなかなか見つかりません。現時点で募集が確認された求人は、モーニングコールセンターのダイレクトコールとモーニングコール娘の2社のみです。
ダイレクトコールはモーニングコールセンターの姉妹サイトで、2021年にサービスが開始されました。スタッフが直接モーニングコールの電話をかけた場合だけでなく、予約が入っただけで1件25円の報酬が発生します。指定された時刻に直接コールできなかった場合は、システムがスタッフの代わりにコールしてくれる仕組みです。利用客から見れば、自分が選んだコールスタッフから直接電話が「来るかもしれない」という期待感があります。2024年1月の時点で、50人以上のスタッフがすでに登録中です。
男性もコールスタッフになれるダイレクトコールと違って、モーニングコール娘は女性スタッフだけが在籍しているサービスです。コール娘はアニメのようなキャラクターを演じるのが売りで、HPに1人1人の声のサンプルが掲載されています。利用客からの指名を受けることで仕事が入り、1件あたり100円程度の報酬が稼げる仕組みです。
モーニングコール娘はおはようコールの他に夜間のおやすみコールにも対応しており、どちらかと言えばテレフォンレディに近いサービスと言えます。指名を多く受ければ受けるほど収入が増えるという仕組みは電話占い師の仕事とも似ていますが、利用料金はお話し時間の長さやキャラクターごとに異なります。
2社の他にもモーニングコールどっとコムやエリアフレンズといった代行サービスが存在しますが、現時点では求人の募集が休止中です。
求人が少ない理由
やりたがる人が多いわりにモーニングコール代行バイトの求人が少ないのは、サービスを展開している代行会社そのものが決して多くないというのも理由の1つです。朝どうしても決まった時刻に起きなければならないというときには、たいていの人は昔から使われていた目覚まし時計を頼ります。最近は目覚まし時計も大きく進化しており、科学の力で寝坊を防ぐように機能が多様化してきているのです。
近年は目覚まし時計すら使わず、目覚ましアプリで代用しているという人も少なくありません。そうした中でわざわざお金を払ってまでしてモーニングコールのサービスを利用しようのは、人の肉声を聞かないと目が覚めないというような人に限られてきます。朝に数分程度電話をするだけでお金が稼げるおいしい仕事ではありますが、利用してくれる人の絶対数は決して多いとは言えないのが現状です。
数少ないモーニングコール代行サービスに採用されたオペレーターもこの仕事が気に入っている人が多く、なかなか辞めないために欠員も頻繁には生じません。そういう事情があるために、アルバイト求人サイトでは募集がなかなか見つからないのです。
自分でモーニングコール代行サービスを始める方法
モーニングコール代行バイトの求人がなかなか見つからないのなら、いっそのこと自分でサービスを始めるというのも1つの打開策です。サービス会社を頼らずに自分で集客する必要はありますが、依頼客さえ獲得できれば仕事をいくらでも生み出すことができます。幸いにして今はさまざまなスキルを個人間で売り買いできるサービスが存在しますので、インターネットを通じて依頼客を広く募集することは可能です。
100万人以上の人が利用しているスキルマーケットのココナラで検索してみると、モーニングコールのサービスが100件以上見つかります。ココナラでは電話占いや悩み相談・愚痴聞きサービスなど、他にも電話を使ったサービスの出品も活発な状況です。
ココナラの出品状況
モーニングコール代行サービス会社が募集する求人は女性限定ですが、ココナラでは少数ながら男性の出品者も見かけます。料金は500円から数千円という定額制もあれば、1分あたり100円などと従量制に設定している例も少なくありません。
100人以上の人が類似のサービスを出品している中では、ライバル対策としてサービスの差別化を図る必要も出てきます。声優がさまざまなキャラクターを演じるというサービスもあれば、起こすついでに運勢を占ってくれるサービスもあるという具合です。アイデアしだいでバラエティに富んだ付加価値を自由に盛り込めるという点は、個人対個人で気楽にスキルをシェアできるサービスならではのメリットだと言えます。
タイムチケットにも出品例あり
ココナラに比べると出品数は少なめですが、スキルを30分単位の時間で売り買いするタイムチケットにもモーニングコールのサービスが出品されています。タイムチケットと言えば対面でサービスを提供すると思いがちですが、相談や雑談など電話を使ったサービス提供も可能です。
料金は2,500円または5,000円に設定している人が多く、フリートークや人生相談と組み合わせたサービス出品も見られます。朝だけでなく24時間のコールに対応しているという出品例も多く、サービス提供方法もSkypeやFacebookメッセンジャーも含めて多種多様です。ココナラよりも出品数が少ないだけにライバルも少なめで、サービスが目立ちやすいというメリットがあります。
モーニングコール代行で稼ぐ方法まとめ
目覚まし時計や目覚ましアプリのように機械的な刺激ではなかなか起きられないという人でも、電話で他人と会話を交わせば脳が覚醒状態に移行しやすくなります。わざわざお金を払ってまでしてモーニングコールを利用する人が絶えないのは、それだけ覚醒効果が高いという証拠です。
既存の代行会社でも声優ヴィスを提供してアニメのキャラクターを演じたり、話を長引かせて会話を楽しませたりする方向にサービス内容が多様化しつつあります。目覚まし時計やアプリにはできないリアルタイムの会話を提供することによって、モーニングコール代行サービスも生き残れる可能性が出てくるのです。ココナラやタイムチケットを利用して自分でサービスを始める場合でも、多様化するニーズをサービスに盛り込めば差別化につながります。
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