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選挙バイトはおいしい仕事?種類別に仕事内容と時給の相場を解説

副業
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国政選挙でも地方選挙でも準備作業や投票の実施には一時的に多くの人員が必要になってくるため、短期のアルバイトを大量に雇って対応に当たるのが一般的です。選挙に関わるさまざまなアルバイトは仕事が比較的楽なわりに給料は悪くないとして、効率的に稼げる「おいしい仕事」だと言われています。選挙が行われる期間は限られるため継続的に安定して稼げるわけではありませんが、学生や主婦には人気の仕事です。

そんな選挙バイトもどこで募集しているかという違いによって3種類に大きく分けられますので、種類別に仕事内容や給料の平均相場をまとめてみました。一度は選挙の仕事をしてみたいと思っていながら募集がなかなか見つけられないでいた人も、この記事を読めば求人を探すコツを知ることができます。

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選挙バイトが「おいしい仕事」と言われている理由

政治に関してよく言われるのは、選挙を行うと「とにかくお金がかかる」という費用面での弊害です。選挙を実施するには投票所や開票などの事務作業に多くの人手が必要で、選挙運動を支える労務者にも人件費がかかってきます。選挙速報を伝えるマスコミ各社の人件費も含めると、一度の選挙で億単位の費用がかかる例も珍しくありません。

地方自治体に委託される選挙執行の財源には国民の税金が流用され、公正な選挙を実施するために費用が潤沢に使われます。選挙運動に関わる労務費は公職選挙法で上限が決められていますが、マスコミ各社でも世間の関心が高い選挙報道にはかなりの人件費を投入しているのが実状です。

このように選挙が実施されると巨額のお金が動くことになり、運営や報道に携わったアルバイトの人たちにも相応の報酬が配られます。それらのバイトはある程度の余裕を見て人員が配置されているため、1人1人にはそれほど大きな負担が課せられません。むしろ暇を持て余す場面が少なくないような仕事も多く、数あるアルバイトの中でも楽に働ける部類だと言えます。仕事がそれほど大変でないわりに給料は決して悪くはないことから、選挙バイトは「おいしい仕事」と言われているのです。

その代わり選挙が実施される期間しかアルバイトは募集されず、コンビニバイトや飲食店バイトのように毎月安定した収入を稼ぐというわけにはいきません。短期間でも集中的に働いてまとまった収入を稼ぎたいという人に向いていることから、普段は本業の仕事を持っていない学生や主婦が主な担い手となります。投票日はたいてい日曜日が選ばれますので、投票所や開票に関わるバイトなら一般の会社員でも副業の手段にすることが可能です。

選挙バイトはホワイトな仕事?

数あるアルバイトの中には重い荷物を持ち運んだり、長時間の立ち仕事を強いられたりして、体力的にきつい仕事も少なくありません。社員とともに働く現場だと一番下っ端のアルバイトは雑用係をさせられるのが常で、もたもたしていると大声で叱責される可能性もあります。民間企業が募集しているケースが大半となっているアルバイトの中には、仕事がきついわりに給料が安いブラックな職場も珍しくないのが現状です。

そんな中で選挙を手伝う仕事は同じようにアルバイトの待遇でも体力的にきつい作業は少なく、ブラックバイトに該当するような例はほとんど見られません。自治体の選挙管理委員会で募集しているバイトは公的機関に雇われるという安心感があるため、ホワイトな仕事になるのも当然と言えば当然です。

とは言え選挙バイトとして総称されていても、実際には自治体以外で募集される仕事も含まれます。自治体の投票所受付や世論調査・出口調査などは派遣会社に外注されるケースも多く、この場合の雇用先は自治体ではなく派遣会社です。テレビ局や新聞社・選挙陣営が募集する選挙バイトは必ずしもホワイトな仕事ばかりとは限りませんので、仕事内容が気になる人は実際に経験してみた人の口コミなども参考にしてみるといいでしょう。

選挙バイトの探し方

今回の記事を書くためにタウンワークバイトルといったアルバイト求人サイトで選挙バイトの募集を探してみましたが、人口が最も多い東京都では現時点で有効な求人情報が見つかりませんでした。当然のことながら選挙バイトは選挙が実施されないと募集されないため、空白期間に求人が掲載されないのも当然です。

衆議院選挙や参議院選挙のような国政選挙は必ずしも毎年行われるとは限りませんが、都道府県知事選挙や地方議員を選ぶ選挙なら全国のどこかで実施している自治体が存在します。そうした地方選挙の行われる時期はある程度決まっていますので、公示前になったら求人が募集されていないかどうか検索してみるといいでしょう。

ひとたび選挙が実施されるとなれば、後述するさまざまな種類のバイトに大量の人員が必要となります。報道機関の実施する世論調査や出口調査のバイトなどは、特に求人が多く募集されやすい仕事です。この記事を書いた時点では岡山県の派遣会社で300名の大量募集が見られ、仕事内容は期日前投票の受付やPC操作などと書かれていました。

派遣会社に登録すると選挙バイト以外の仕事も紹介される可能性はありますが、募集人数が多いので求人が比較的見つけやすい仕事です。自治体の選挙管理委員会で募集する選挙バイトはレアな求人となりますので、選挙が行われる時期に地元の自治体で募集要項が掲載されていないかどうか確認してみることをおすすめします。

選挙バイトは大きく分けて3種類

一口に選挙バイトと言っても投票所で受付を担当する仕事もあれば、選挙カーで候補者の名前を連呼したり手を振ったりする仕事もあります。テレビ局や新聞社関係の仕事まで含めれば仕事内容は多岐にわたりますが、どこで募集しているのかという違いを基準として分けた場合の選挙バイトは以下の3種類です。

  • 自治体の選挙管理委員会が募集するバイト
  • 選挙陣営が募集するバイト
  • 報道機関が募集するバイト

それぞれ仕事内容と給料(報酬)の相場を詳しく解説します。

自治体の選挙管理委員会が募集するバイト

地方選挙はもちろん国政選挙であっても、国が地方自治体に委託して実施することになっています。選挙の際には投票所の設営や受付・開票などに多くの人手が必要になりますが、それらの人員を自治体に常勤する職員だけで賄うのは困難です。

投票所に欠かせない受付業務も職員が休日出勤して対応した場合は休日手当が加算され、高額な人件費がかかってしまいます。むしろ投票日限定で選挙バイトを雇った方が人件費も安く済むことから、ほとんどの投票所はアルバイトで人員を賄っているのが現状です。

自治体の選挙管理委員会で募集される選挙バイトには、以下のような種類があります。

  • 期日前投票
  • 投票事務
  • 開票事務

期日前投票と通常の投票事務ともに受付業務や名簿照合・投票用紙の交付などが主な仕事で、それぞれ担当に分かれて投票所を訪れた人の対応に当たります。両者で唯一の違いは、期日前投票のみ選挙期日に投票できない理由を書いて提出する宣誓書の受付担当が加わわるという点です。会場の設営や後片付けも仕事のうちで、会場を訪れた人への案内や説明などの仕事もあります。

開票事務は開票に立ち会って投票用紙の仕分けを行うとともに、トラブルがないかどうか監視するのも役目の1つです。投票日の20時30分頃から仕事がスタートし、投票用紙の分類が終わるまで作業が続きます。

通常の投票所で投票事務を担当する仕事は朝の6時半から夜の20時30分までというように、長時間にわたる仕事です。とは言っても途中で随時休憩をはさめる上に昼食や夕食が出ることも多く、会場設営以外は投票所で座っているだけの仕事で体力的な負担は重くありません。

期日前投票は休憩をはさんで1日8時間程度の交替勤務となるケースが多く、通常の投票事務より勤務時間が短く済む点はメリットです。その代わり正式な投票日の1カ月前から仕事を始め、自治体によっては投票日後まで勤務が続く場合もあります。

給料は時給に換算して1,000円から1,300円程度が平均的な相場で、1万円前後の日給で支払われる場合も少なくありません。早朝や夜間の勤務が加わって拘束時間が長くなるせいか、投票事務の方が期日前投票よりも賃金が時給換算で高くなりがちです。開票事務の作業も深夜に及ぶため時給1,500円以上になる例も多く、短時間で効率的に稼ぎたい人に向いています。

選挙陣営が募集するバイト

以上のような自治体の選挙管理委員会が募集するバイトとは別に、立候補した陣営側でも選挙運動に伴う労務者や事務員のバイトが随時募集されます。選挙に立候補した場合には事務所が設営され、街頭演説や選挙カーによる呼びかけなどの選挙運動に多くの人手が必要です。立候補者自身が身内や知り合いに頼んで引き受けてもらうこともありますが、人員が不足した場合にはアルバイトが募集されます。

街頭や電話での選挙運動は無報酬のボランティアで行うのが基本ですが、以下の業務に携わる労務者や事務員には例外的に報酬を支払うことが可能です。

  • ウグイス嬢(車上運動員)
  • 選挙カー運転手
  • ポスター貼り
  • 個人演説会設営
  • 選挙事務

選挙運動に伴って使用される労務者や事務員に支払われる給料は、日給で10,000円以内と定められています。これに弁当料や茶菓料も加わる点を考えると、1日働いて稼げる金額としては悪くありません。

日給10,000円以下の例外となっているのは、選挙カーで候補者の名前を連呼したり通行人に手を振ったりする車上運動員と手話通訳者の仕事です。いずれも公職選挙法で報酬の上限が15,000円と定められており、他の労務員や事務員よりは高額な仕事と言えます。

とは言えウグイス嬢の通称でも知られる車上運動員の仕事はなかなか過酷な面もあり、基本的には勤務時間中ずっと候補者の名前を連呼し続けなければなりません。選挙戦が真夏に行われる場合でも車の窓を開けて手を振っていなければならないため、暑さとの戦いも仕事のうちです。

一生懸命に呼びかけてもほとんどの通行人は冷たい反応で無視されることも珍しくはないだけに、ウグイス嬢にはメンタルの強さも求められます。そういう大変さがあるせいか日給15,000円でも引き受けてくれる人が少ないと言われ、最近は国会議員によるウグイス嬢に法定以上の報酬を支払っていたという買収疑惑も大きく報じられました。選挙バイトは仕事がそれほどきつくないわりに給料が悪くないというというイメージもありますが、車上運動員は普段から司会業などで声を出すことに慣れている人でないと務まりにくい面もあります。

選挙運動に伴うバイトの中でもポスター貼りは公示日に作業が集中するため、バイク便などの代行業者を利用している陣営も少なくありません。ポスティングバイトと似た仕事ですが、選挙ポスターは1枚あたりの単価がはるかに高いため効率的に稼げる仕事です。選挙事務員は葉書の宛名書きや発送・書類整理などが仕事で、最近はEXCELなどパソコンを使った作業が加わることもよくあります。

報道機関が募集するバイト

選挙管理委員会や選挙陣営が募集するバイト以外にも、選挙速報を報道するテレビ局や新聞社などマスコミ各社が募集するバイトがあります。選挙の報道は何と言ってもスピードが命だけに、各社ともに人海戦術を駆使した報道合戦を制するために大量の人員が必要となってくるのです。そうした選挙報道に関わるバイトには、以下のような種類があります。

  • 世論調査
  • 出口調査
  • 選挙事務
  • 開票調査

世論調査のバイトは選挙の投票日に先立って行われる電話調査が主な仕事で、コールセンターに勤務しながら個人宅に電話をかけて選挙に関するアンケート調査を行います。仕事内容そのものは一般的なコールセンターのテレアポ業務と似ていますが、セールスをする必要がないという点は最大の違いです。

選挙に行くかどうかという質問や投票したいと考えている政党名など、政治に関する最低限の知識があれば世論調査の仕事が務まります。とは言え電話で回答を断られるケースも少なくないだけに、めげずに電話をかけ続けるだけのメンタリティも必要です。

投票所の出口に待機して出てきた人にアンケートを行う出口調査も、選挙の際には投票所の数に合わせて大量の人員が必要となってきます。テレビの選挙速報で投票が締め切られると同時に早々と当選確実が報じられたりするのも、どの候補者に投票したのかという出口調査が行き届くようになった結果です。

最近はタブレット端末を使ってアンケートを集計するケースも増えており、仕事内容そのものは決して難しくありません。学生でも問題なくできる仕事ですが、出口調査も回答を断られることが珍しくない点は覚悟しておく必要があります。出口調査の結果はコールセンターに待機している選挙事務のバイトに電話で随時報告され、集計結果が選挙速報へと結び付けられます。

世論調査や出口調査のバイトは大量に募集されますが、報道機関が募集する選挙バイトの中でも開票調査は求人数が決して多くはありません。投票所の開票現場に立ち会い、専用アプリなどを使って開票状況を定期的に報告する仕事です。世論調査や出口調査などのバイトは投票事務などと同様に時給1,000円から1,200円程度が平均相場ですが、仕事が深夜に及ぶ開票調査は1日で15,000円前後を稼ぐことができます。

選挙バイトの基礎知識まとめ

報酬が比較的高額な一方で負担が大きい車上運動員のような仕事もありますが、選挙バイトの多くは体力的な負担が軽い仕事です。それでいてアルバイトの平均的な時給かそれ以上の金額を稼げるため、「おいしい仕事」という評価が定着しています。

同じ選挙バイトでも仕事内容は以上で紹介したようにさまざまな種類がありますので、自分に合った仕事を選べるのもメリットの1つです。詳しくは触れませんでしたが、力仕事の得意な人には投票所などの会場設営に携わるという選択肢もあります。

選挙が行われる期間が限られていて短期間しか稼げないのが唯一の難点ですが、総理大臣が交替したりした直後には解散総選挙が実施される場合も少なくありません。定期的に行われる地方選挙も含め、公示日近くになったらバイトが募集されていないかどうか情報を検索してみるといいでしょう。

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