レンタカー回送バイトの副業は稼げない?きついと言われる理由も解説

副業

長時間のドライブでも苦にならないほど車の運転が好きな人に向いた副業として、レンタカー回送の仕事が挙げられます。レンタカー会社が乗り捨てサービスを始めたことで需要が発生した仕事ですが、副業としては思ったより稼げないというネガティブな意見も少なくありません。

レンタカー会社のバイトと回送代行を請け負う業者では仕事内容にも違いが見られますので、両方のケースで実際にどれだけ稼げるのかという点を中心に情報をまとめてみました。実態が見えにくいと言われるレンタカー回送の仕事も、この記事を読めば理解できるようになります。

レンタカー回送とはどんな副業?

車を使った副業と言えば運転代行が定番ですが、仕事内容が似ているレンタカー回送にも根強い人気があります。レンタカー回送の仕事で最も多いのは、ワンウェイとも呼ばれる乗り捨てサービスで他の店舗に返却された車両を元の店舗に移動させる依頼です。

ワンウェイサービスが登場したことでレンタカーの利用客は借りた店舗に車を返却しに戻る必要がなくなり、利用後は最寄りの店舗に立ち寄って返却できるようになりました。乗り捨てされた車を回送ドライバーが運転して元の店舗に戻すことで、次の利用客に貸し出せるようになります。県境を越えた回送の仕事も少なくないだけに、レンタカー回送は長時間の運転が苦にならない人に向いた副業です。

コンビニや飲食店のアルバイトなどと違って、レンタカー回送の仕事は人間関係や接客に煩わされる必要がありません。さまざまな車種を運転できる点や一般道路の道順に詳しくなれるという点も、レンタカー回送が副業として人気を集めている理由の1つです。

レンタカー会社のバイトと回送代行の違い

乗り捨てされた車の回送はレンタカー会社に雇用されたアルバイト従業員が行う場合と、レンタカー会社から委託を受けた回送代行会社が仕事を仲介する場合に分けられます。後者のケースでは個人事業主としてレンタカー回送代行会社と契約を結び、回送業務を案件単位で請け負うのが一般的です。

比較的近距離の店舗間で車両を移動させる場合は、レンタカー会社も自社のアルバイトに回送させる例が多くなっています。県境をまたぐような長距離の回送は代行会社に委託する傾向も見られるため、1回送あたりの平均所要時間はレンタカー会社のアルバイトよりも長くなりがちです。

代行会社を介してレンタカー回送を請け負う場合は、指示された店舗まで電車やバスで移動することになります。回送先の店舗に納車したら、次の店舗に回送する車を引き受けるのが一般的な仕事の流れです。仕事が終わったら再び交通機関を利用して自宅まで戻ることになりますが、基本的には車を運転するだけの仕事です。

レンタカー会社のアルバイトは車を運転するだけでなく洗車や掃除なども仕事内容に含まれ、接客対応をするケースも珍しくありません。一般に「ただ車を運転するだけの仕事」としてイメージされているレンタカー回送とは、個人事業主として回送代行会社から業務委託される働き方を意味します。自分であらかじめ働ける日と時間帯を代行会社に申請し、該当する案件があれば仕事を回してもらえる仕組みです。

レンタカー回送で稼げる金額の目安

レンタカー会社にアルバイトのスタッフとして採用された場合の時給は、1,000円から1,300円程度が平均的な相場です。この場合は回送業務を含むさまざまな仕事を任せられるため、レンタカー店舗の営業時間に合わせて勤務することになります。

レンタカー回送代行会社と業務委託契約を結ぶ場合は、完全出来高制で報酬を受取るのが普通です。報酬の元にるのはレンタカー会社から回送代行会社へと支払われる料金で、回送した距離や車種によって金額が変わってきます。回送料金から代行会社の取り分が中間マージンとして引かれ、残りの50%前後が回送ドライバーの報酬として支払われる仕組みです。

比較的短時間で済む短距離の案件だと、1回送あたりの報酬は1,000円前後にとどまります。長時間の稼働が可能であれば長距離回送の仕事を回してもらえますが、高単価の案件も含めた報酬の平均相場は1回送あたり2,000円前後です。

以前レンタカー回送の副業がテレビの情報番組で紹介された男性の例では、毎週土日だけ働いて1日あたり6~7台ほどの回送をこなし、月に6万円ほどを稼いでいました。途中で仮眠や食事などをはさんで24時間続けて稼働した場合は、稼げる金額の目安が1万円ほどです。

会社員がレンタカー回送の副業で月に10万円以上稼ぐには、土日にフル稼働する必要があります。月に5万円程度ならそれほど無理をせずに稼げる可能性もありますが、レンタカー需要が少ない時期は回送の依頼も減るため思ったほど稼げないのが実状です。

レンタカー回送の副業が稼げないと言われている理由

レンタカー会社のアルバイトなら回送以外にもいろいろと仕事がありますので、繁忙期でなくてもある程度決まった収入が得られるのが普通です。個人事業主として回送を請け負う場合は、業務委託先からどれだけ仕事を回してもらえるかによって収入が大きく左右されます。

本業の仕事と両立させるために短時間だけ稼働の申請を出しても、短距離の回送案件はすでに希望者で埋まっている場合が少なくありません。長時間の稼働申請を出していれば高単価の回送も依頼される可能性が出てきますが、指示された時刻まで納車するために睡眠時間や食事の時間も削って運転を続ける覚悟も必要です。

途中で事故や道路工事で渋滞に遭遇してしまうと、レンタカーの予約時刻に納車が間に合わないケースも出てきます。特に指示された場合を除いてレンタカー回送は一般道路を通るのが基本で、途中で高速道路を使った場合は料金が自腹になるという点にも注意が必要です。

レンタカー回送は車をただ運転するだけの仕事だけに、所要時間を考えると受け取れる報酬は決して高額とは言えません。月間の回送本数や距離を多くこなすことで回送本数手当や回送距離手当が支給される会社もありますが、副業の範囲内で手当を最大限に受け取るのはなかなか難しいものです。

長距離の回送を請け負っても時給換算にすると1,000円以下になり、最低賃金の水準を下回る可能性も出てきます。最低賃金が適用されるのは雇用契約を結んでいる場合の話で、個人事業主として業務委託される場合には適用されません。月に5万円前後稼げれば副業として十分と考えることも可能ですが、稼ぐ効率という面では決して有利な副業と言えないのです。

レンタカー回送の仕事にかかる経費

以上のようにただでさえ稼働時間が長いわりに報酬が少ないと言われるレンタカー回送の仕事には、指定された店舗に移動するための経費も伴います。1台目の回送を行う車を引き取るために指定の店舗まで移動する場合と、最後に納車した店舗から自宅に帰る際には電車やバスなどの運賃がかかってくるのです。それらの交通費は後日精算されて振り込まれるにしても、一時的に自分で立て替える必要があります。

レンタカー回送そのものにもガソリン代が必要で、同じように立て替えて後日精算される仕組みです。それらの経費は1週間ほど後に振り込まれる場合もあれば、月末に一括で精算している会社もあります。月末精算だとすれば、月に何十件も回送の仕事を請け負うドライバーにとっては立て替えの出費もばかになりません。

交通費やガソリン代は後で戻ってくるとは言え、万が一の事故に備えて1回送ごとに引かれる数百円ほどの保険料は報酬から差し引かれます。悪徳業者に当たると交通費やガソリン代まですべて自腹になってしまいますので、契約を結ぶ際には経費の扱いについてしっかりと確認しておくといいでしょう。

回送の仕事がきついと言われている理由

レンタカー回送の仕事で一番怖いのは、事故を起こして車に傷をつけてしまった場合の修理費負担です。車種によってはボディを少しこすって傷をつけただけでも、10万円以上の修理費がかかる例は珍しくありません。

この仕事で効率的に稼ぐには、次々と依頼される回送の仕事を指示通りにこなしていく必要があります。短時間の仮眠をはさんで24時間以上連続で稼働する場合も少なくないだけに、睡眠不足や疲労の影響でつい運転を誤ってしまうケースが考えられます。長時間の運転を強いられるという点では、長距離トラックの運転手にも通じるほどハードな面のある仕事なのです。

回送代行会社の側でも万が一の事故に備えて保険に加入しているとは言え、個人事業主として仕事を請け負っている場合は修理費を会社が全額負担してくれるとは限りません。10万円の免責がついているケースはまだいい方で、修理費が何十万円かかってもドライバーは10万円を自己負担するだけで済みます。

とは言えレンタカー回送の副業で月に10万円以上稼ぐのに要する時間を考えると、1回の事故で10万円の出費が発生するのは大変な痛手です。代行会社によっては事故を起こしたドライバーが修理費を全額負担しなければならないところもありますので、業務委託契約を交わす際には経費の扱いと合わせて契約内容をしっかりと確認する必要があります。

繁忙期以外は仕事がなくなるリスクも

レンタカー回送の副業が思ったほど稼げないと言われている理由の1つとして、繁忙期とそうでない時期で仕事の依頼にかなりの差があるという点が挙げられます。回送の仕事はレンタカーの需要にどうしても左右され、大型連休中などの観光シーズンが書き入れ時です。会社の仕事が休みになる時期と繁忙期が重なるという点では、会社員の副業に向いている仕事だと言えます。

それ以外の時期はレンタカーの回送需要が減ってしまい、代行会社に申請を出してもなかなか依頼が来ません。特に2020年は新型コロナウイルスの影響で観光業界が大きな打撃を受け、レンタカーの需要も伸び悩みました。乗り捨てサービスは外国人観光客の利用も少なくなかっただけに、入国制限で訪日客が激減してしまったのはレンタカー業界にとっても大きな痛手だったのです。

緊急事態宣言下においては車を使った副業として人気の運転代行も、仕事がなくなるという現象が見られました。現在は運転代行とレンタカー回送ともに求人はそれなりに募集されていますが、今後の感染状況によっては繁忙期でも仕事の依頼が半減する可能性があります。運転代行の副業に関しては、以下の記事で詳しく解説しておきました。

運転代行バイトが稼げなくなった理由とは?車好きに最適な副業の今後
車の運転が好きな人に最適な副業として人気を集めていた運転代行バイトの仕事が、コロナの影響で以前ほど稼げなくなったと言われています。運転代行で平時に稼げる収入の目安と比較し、今後も副業として成り立つのかどうかという点について考察してみました。

例年は書き入れ時となるゴールデンウィーク中も全国で緊急事態宣言が続き、レンタカー回送の仕事は激減しました。回送代行を行う会社の中には回送ドライバーの新規募集を停止しているところもあり、コロナ禍の余波は今も完全には解消されていません。レンタカー回送の仕事を副業の手段に選ぶのは、そうしたリスクを伴うという点を頭に入れる必要があるのです。

レンタカー回送の副業まとめ

コロナ禍の影響で仕事が減る以前から、レンタカー回送の仕事は思ったより稼げないという声はありました。そういうネガティブな意見が見られたのは、長時間を要する仕事のわりに報酬が少ないというのが最大の理由です。

それでも繁忙期にフル稼働して効率よく回送の依頼をこなしていけば、副業で月に10万円以上稼げる可能性はあります。それも土日の大半を運転の仕事に費やし、寝るのは短時間の車中泊で済ませて可能な限り多くの依頼に応じた場合の話です。平日に会社の仕事をこなしながら土日はそうやってレンタカー回送の副業でフル稼働していては、体力によほど自信がある人でもないと体が持ちません。

実際にはレンタカー需要にも繁忙期と閑散期がありますので、個人事業主として働く場合は月ごとに収入に波が出るのも当然です。洗車や清掃など回送以外の仕事もしながらもっと安定して稼ぎたいという人は、レンタカー会社のアルバイトも検討してみるといいでしょう。

車を運転しているだけで適度な気晴らしになるという人にとっては、たとえ時給換算で稼げる金額が少なくてもレンタカー回送の仕事は気楽な稼業です。実質的な一人社長として仕事を請け負う立場なら、レンタカー回送の仕事は趣味と実益を兼ねた副業にもなり得ます。

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