蛇は嫌われ者の代表格ですが、「抜け殻を見つけたらラッキー!」とも言われています。昔から縁起物として珍重され、商品として売られているほどです。道端に落ちていることもある蛇の抜け殻が、よりによって「縁起物」とされているのはどうしてなのでしょうか?
当ブログではセミの抜け殻や鹿の角・鳥の羽など、生き物が残したさまざまな自然物を売ってお金を稼ぐ方法を紹介してきました。蛇の抜け殻も実際にメルカリに出品されていて、結構売れている様子です。
そこで今回は蛇の抜け殻に秘められたスピリチュアルな効果について、さまざまな角度から光を当ててみました。登山や散歩中にたまたま抜け殻を拾ったという人や、蛇を飼っている人は、この記事を読むことでお金を稼げる可能性があります。
蛇の抜け殻が売れる理由
爬虫類専門のペットショップや一部の動物園では、蛇の抜け殻が商品として売られています。大手通販サイトですら販売されているのは、実際に売れるという証拠です。その気になればただでも拾える蛇の抜け殻に、お金を出して購入する人がいるのはどうしてなのでしょうか?
蛇は「気味が悪い」「危険」など、何かとネガティブなイメージで語られがちな生き物です。嫌われ者として扱われることも少なくありませんが、昔の日本で蛇は水の精や神の象徴として神聖視されてきました。蛇が残した抜け殻をお守りにして持ち歩いたりして、ポジティブな扱いを受けていたほど縁起物です。
現在も蛇の抜け殻を携帯用のお守りに加工した商品が市販されています。メルカリやヤフオク(Yahoo!オークション)では、未加工の抜け殻を出品して売れた例も珍しくありません。
蛇の抜け殻に期待される効果
農家の間で蛇は雨をもたらす神として、五穀豊穣の象徴とされてきました。特に白蛇は七福神の1人弁才天の使いとされるほど、縁起の良い生き物です。
弁才天は弁財天とも言われるように、財宝や商売繁盛をもたらす神様として崇められてきました。蛇の抜け殻には、「神様が脱いだ着物」という意味があります。そうしたことから白蛇の抜け殻には、金運や商売繁盛のご利益があるとされてきたわけです。
蛇は脱皮を繰り返すことで成長する生き物ですが、これが再生の象徴とも考えられてきました。蛇の抜け殻を持つことで、「新しい自分に生まれ変われる」ことが期待されます。新たな幸運の象徴としても機能することから、家運隆盛や恋愛成就などのご利益につながるというわけです。
財布に入れると金運アップ
古代の中国には、五行説と呼ばれる理論がありました。万物は「木・火・土・金・水」の五大要素から成るという思想です。
この五行説によると、「金」は色で言えば「白」と対応しています。古代中国の文化を取り入れてきた日本でも、白い蛇は古くから金運の象徴とされてきました。
蛇の脱皮は生まれ変わりを表すことから、抜け殻にもご利益があると考えられています。財布に入れておけば、どんなにお金を使っても次々とお金が入ってくるというわけです。蛇は「巳(み)」と呼ばれるのにあやかって、「お金や財宝が身(巳)につく」という語呂合わせもあります。
抜け殻を手頃なサイズに切ったり、小さく折りたたんだりすれば、財布に入れておくことも可能です。宝くじが当選したりギャンブルが当たったり、思わぬ臨時収入があったりなど、お金が貯まるような幸運を招き寄せることが期待されます。金運アップの効果を持続させるために、年に一度は新しい抜け殻と交換する人もいるほどです。
受験のお守りや魔除けにも
聖書の創世記でも描かれているように、蛇は古くから知恵の象徴として見なされてきました。そのため抜け殻は、受験のお守りとしても需要があります。
魔除けや厄除けに関連するご利益も、蛇の抜け殻が持つスピリチュアルな効果の1つとして見逃せません。玄関や居間などに飾ることで家の運気を高め、家内安全を祈るような風水の効果も期待されています。無病息災や健康・長寿の象徴としても、抜け殻が用いられているほどです。
このように蛇の抜け殻は幸運をもたらすアイテムとして扱われていますが、逆に不吉なものとして扱っている地域も存在します。蛇は邪悪な力を象徴する生き物としても見なされてきたことから、その抜け殻も縁起の悪いものとして忌み嫌われているわけです。とは言え蛇の抜け殻は、縁起物と見なされている例が圧倒的に多いとも言えます。
ハンドメイド材料として購入する人も
蛇の抜け殻はラッキーアイテムとして、お守りや小物の形に加工されています。自分でお守りなどを作っている人の中にも、材料として購入してくれる人がいるかもしれません。蛇を飼っている人でもない限り、抜け殻は簡単に手に入らないからです。
実際にminneのようなハンドメイドマーケットには、蛇の抜け殻を使ったハンドメイド作品が出品されています。未加工の抜け殻をメルカリなどに出品しておけば、ハンドメイド作家の目に留まる可能性があります。
蛇の抜け殻はどこにある?
蛇の抜け殻は以上のような理由で「見つけたらラッキー」と言われているわけですが、どこにでも落ちているわけではありません。ペットとして蛇を飼っている人は別として、抜け殻を拾うには蛇の生息している場所を探す必要があります。
一般に蛇は日陰の多いじめじめとした場所を好み、明るく乾燥しているような場所は生息地に適していません。都市公園や民家の庭などで蛇が目撃される場合もありますが、山林や河川敷などの藪に潜んでいる可能性の方が高いと言えます。脱皮した後に残される抜け殻も、水辺や草むらなど蛇が好むような場所で見つかることが多いものです。
蛇の抜け殻が見つかる時期
蛇の種類によっても異なりますが、脱皮する頻度は数ヶ月に一度と言われています。若い個体ほど脱皮の頻度が高く、次に脱皮までの期間は成長するに従って長くなるのが普通です。
冬眠中は蛇の成長も止まりますので、脱皮はしません。春から秋にかけての時期に、数ヶ月に一度の頻度で脱皮する蛇が多いと見られます。
3ヶ月に1回脱皮するとすれば、蛇の抜け殻も春と夏・秋に1回ずつ残されるはずです。蛇が冬眠から覚めた直後の春先は可能性が低いですが、冬以外の季節であれば抜け殻が見つかる可能性があります。
蛇の抜け殻を探す際の注意点
野外で蛇の抜け殻を探す際には、生きた蛇に気をつける必要があります。抜け殻が落ちている場所は、すなわち蛇の生息地だからです。
日本各地に広く生息するマムシやヤマカガシ、南西諸島に生息するハブは毒を持っています。シマヘビのように毒を持たない蛇でも、身を守ろうとして噛みつくことがあります。
抜け殻が見つかった場所の近くには、脱皮した後の蛇が潜んでいるかもしれません。抜け殻がまだ乾き切っていない場合は、脱皮して時間が経っていないことを意味します。
抜け殻にはサルモネラ菌などの病原菌が付着している可能性がありますので、素手で拾うのはおすすめできません。できるだけ手袋を着用し、素手で触れてしまった場合は入念に洗って消毒する必要があります。
持ち帰る際にはバッグなどの入れ物に直接入れず、ハンカチなどの布(なければティッシュも可)で包んでおくのがおすすめです。
蛇の抜け殻の保存方法
実際に拾った人が言うには、蛇の抜け殻は「ものすごく臭い」という話です。蛇の体液などが付着していたまま乾くことで、猛烈な臭いを発する場合があります。縁起物やお守りにするとしても、臭いがついたままでは使いづらいものです。
市販されている蛇の抜け殻のお守りは、たいてい脱臭処理が施されています。コンパクトなサイズに加工した上でラミネート処理したり、プラスチックのケースに密封したりするのが一般的です。
個人で蛇の抜け殻を保存する場合でも、洗浄や乾燥の作業が欠かせません。中性洗剤とぬるま湯を使って抜け殻を丁寧に洗い、風通しのいい場所に置いて乾かします。汚れが付着している場合は歯ブラシなどを使ってやさしく落とし、2~3回ほど洗浄を繰り返してみるといいでしょう。
抜け殻を乾燥させた後は雑菌の繁殖を防ぐため、アルコールなどを使って消毒するのがおすすめです。洗って乾燥させた抜け殻はビニール袋に入れたり、小さな箱に入れたりして破れないように保護しておきます。
蛇の抜け殻の販売状況
蛇の抜け殻はAmazonや楽天市場などの大手通販サイトでも売られていますが、お守りなどの形に加工された商品が大半です。
アオダイショウの抜け殻が1万円前後で販売されているのを別にすれば、Amazonでは3,000円前後の商品が目につきます。楽天市場では1,000円台で売られている1点しか確認できませんでした。
個人で蛇の抜け殻を販売している人の多くは、メルカリやヤフオク(Yahoo!オークション)に出品しています。
メルカリでも1万円ほどで売れた例はありますが、「SOLD」となっている出品の多くは価格設定が数千円ほどです。最低価格の300円で出品している例もあって、価格設定にはかなりの幅が見られます。
5,000円以上で売れているのは写真を工夫したり、説明文を詳しく書いたりしている人の話です。蛇を飼っている人が脱皮のたびに、何度も繰り返し出品している様子も見て取れます。
ヤフオクならオークション形式での出品も可能ですが、ほとんどは定額形式での出品です。お守りとして加工されている商品を除くと、落札価格の平均は1,000円前後と見られます。蛇の抜け殻に限っては、ヤフオクよりメルカリの方が意外に高く売れる可能性がありそうです。
高く売れる蛇の抜け殻の種類
メルカリやヤフオクに抜け殻が出品されている蛇には、以下のような種類があります。
- アオダイショウ
- コーンスネーク
- シマヘビ
- マムシ
- ヤマカガシ
- ハブ
- ニシキベビ
必ずしも蛇の種類を明記せず、「飼っている蛇の抜け殻」などと書いて出品している人も少なくありません。
実際に売れているのは、「白蛇の抜け殻」として出品している例です。白化現象を起こして色素が欠乏したアルビノの個体は、蛇の種類に関係なく「白蛇」と呼ばれて神聖視されてきました。
抜け殻が高く売れているのも、ほぼ白蛇に限定された話です。白蛇以外の抜け殻も売れないことはありませんが、価格は低めに設定しないと売れない可能性があります。
まとめ
解説してきたように、蛇の抜け殻は縁起物・ラッキーアイテムとして珍重されてきました。お守りなどの形に加工されたものが販売されているほどですので、未加工の抜け殻でも売れる可能性があります。蛇を飼っている人や、庭などでたまたま抜け殻を見つけた人は、お金を稼ぐチャンスです。
特に白蛇の抜け殻は古くから神聖視されているため、メルカリやヤフオクでも高く売れる可能性があります。生き物に由来する自然物でお小遣い稼ぎをしようと考えている人は、蛇の抜け殻も検討してみるといいでしょう。