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銀杏拾いの副業は儲かる?拾った銀杏の処理方法と売る方法を解説

副業
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当ブログではこれまでに、野外に落ちているものを拾ってお金に換える副業の数々を取り上げてきました。松ぼっくりやどんぐり・栗を拾って稼ぐ副業はすでに紹介しましたが、イチョウの木の下に落ちている銀杏(ぎんなん)もその1つです。副業としては必ずしも一般的でないとは言え、銀杏は料亭などで需要があるだけに高値で売れる可能性があります。

ただで拾える銀杏で儲かるというのは本当なのか、採取方法と価格相場について情報をまとめてみました。銀杏を売るには拾った後の処理が大変ですので、商品化に向けた作業の工程についても詳しく解説します。

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銀杏拾いの副業とは?

地面に落ちた銀杏

銀杏は茶碗蒸しなど和食の食材として利用されているため、地面に落ちたものを拾い集めて食用にする習慣が古くから行われていました。一般に銀杏(ぎんなん)と呼ばれているのは、硬い殻に包まれたイチョウの種子を意味します。イチョウの木に銀杏がなっている状態を見れば果実のように思えますが、厳密に言えば「イチョウの実」ではありません。

殻の外側を覆っている果肉に似たオレンジ色の部分は外表皮で、通常はこの部分を除いた中身だけを取り出して食用に供します。銀杏特有の強烈な臭いもこの部分に由来するだけに、不要な部分を取り除いた上で乾燥させる作業はなかなか大変です。

自分で食べる目的で銀杏拾いをしている人も少なくありませんが、拾って乾燥させた銀杏は料亭や一般の人が買い取ってくれます。ほとんど元手ゼロで結構な商売になることから、栗拾いや木の実拾いと同様に銀杏拾いも副業になり得る仕事です。

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銀杏拾いの時期

黄葉したイチョウ並木

イチョウの木には雄の木と雌の木があって、銀杏をつけるのは雌の木だけです。イチョウの木は9月頃から種子の形成が始まり、10月から11月にかけての時期に銀杏が成熟して自然に落下するようになります。

早ければ9月中旬くらいから銀杏が拾える場所もありますが、一般的には10月から11月にかけての時期が銀杏拾いのシーズンです。この時期は一日の気温差が大きくなり、イチョウの葉もちょうど黄色に色づいてきます。街路樹や公園でイチョウの葉が黄色く変わってきたら、地面に銀杏が落ちていないかどうか確かめてみるといいでしょう。

銀杏拾いが可能な場所

イチョウの木は街路樹としても多く植えられていますが、道端に銀杏が散乱するとあたりに悪臭が漂うようになります。交通事故の原因にもなりかねないため、街路樹として植えられているイチョウの多くは銀杏のつかない雄の木です。

全国各地の公園にはイチョウの木が植えられ、銀杏のなる雌の木も多く見られます。秋になると公園で銀杏拾いをしている人の姿もよく見かけますが、落ちている銀杏を拾って持ち帰っても問題ないのでしょうか?

地面に落ちた銀杏

栗拾いでお金を稼ぐ方法とは?栗の販売方法や栽培の注意点も解説の記事でも触れているように、公園内に落ちている木の実や種子であれば「問題ない」と判断されるのが普通です。それらの落下物も法的には公園を管理する自治体の所有物ですが、落下したまま放置されている状態であれば「所有権を放棄している」ものと見なされます。木を揺すったりして枝についた状態の銀杏を落として持ち去る行為は、窃盗罪が適用される可能性があるのでNGです。

公園以外では神社や寺院でもイチョウの木が植えられていて、木の下に銀杏が落ちているという例も少なくありません。公共施設の敷地内や社有地でも、銀杏のなるイチョウの木が植えられている場合があります。悪臭を放つ銀杏は掃除が大変なだけに、そうした場所でも拾ってくれる人がいればむしろ歓迎されるほどです。

とは言えどのような場所でも銀杏拾いを歓迎してくれるとは限りませんので、念のため管理者や所有者に問い合わせてみることをおすすめします。国立公園や国定公園・都道府県立自然公園など、自然公園法の対象となっている場所では木の実1つでも持ち去るのは違法行為です。

銀杏の採取方法

銀杏を拾う人々

地面に落ちた銀杏は強烈な臭いを放つだけでなく、ウルシと似た成分を含んでいるため素手で触ると手がかぶれてしまいます。そのため銀杏を拾う際にはゴム手袋を装着し、長袖長ズボンで作業を行うのが鉄則です。服にも汁や臭いが付着する可能性がありますので、汚れても構わない服装で作業に臨むといいでしょう。

収穫物を入れる袋(レジ袋でもOK)とゴム手袋さえあれば銀杏拾いができますが、栗拾いやゴミ拾いで使うようなトングがあれば重宝します。サイズの大きい銀杏ほど高く売れやすくなりますので、地面に落ちている中から大きめの粒を選んで拾うのが採取のコツです。

銀杏拾いは早い者勝ちだけに、時間が遅れると他の人に良い粒を取られてしまう場合もあります。人気の銀杏拾いスポットでは、早朝に拾いに来てる人も少なくありません。特に風が強かった日の翌朝などは、銀杏がたくさん落ちている可能性があるので狙い目です。

拾った銀杏の処理方法

大量の銀杏

野生動物にさえ嫌われているほどの強烈な臭いとかぶれ対策にさえ気をつけていれば、銀杏拾いの作業そのものはそれほど難しくありません。子供や高齢者でもできる作業ですが、拾った銀杏をお金に換えるには後処理に手間がかかります。表面を覆っている皮を取り除かないと商品価値が出ないため、面倒でも皮の部分を剥ぐ作業が必要になってくるからです。

銀杏から皮を剥がす方法としては、水に数日ほど浸けて皮を柔らかくする方法や土に埋めて腐らせる方法が考え出されてきました。銀杏を栽培してる農家では機械を使って皮を剥がしていますが、普通は手作業で皮を剥いていくことになります。

手がかぶれるのを防ぐために、銀杏を拾うときと同様にビニール手袋は必須です。室内で作業を行うと臭いがこもってしまいますので、できるだけ屋外で作業をすることをおすすめします。

果肉に似た部分を除去した残りの部分を流水で洗い流し、きれいにしたところで次は乾燥の工程です。洗い終わった銀杏を日当たりの良い場所に置き、3日ほど天日干しにします。種が乾いて白くなったら、商品としての銀杏が完成です。

銀杏を売る方法

元手0円で銀杏を拾ってきても、買ってくれる人がいなければ収入につながりません。手間暇をかけて完成させた銀杏をお金に換えるには、販売手段を確保しておく必要もあります。

都市公園では銀杏拾いから処理作業・販売までを公園内で完結させている人も存在しますが、園内で販売行為をするには管理者の許可が必要です。拾った銀杏を売るような目的では、許可が下りない可能性もあります。

銀杏はスーパーの青果売場で普通に売られていることから、農産物の一種と見なすことも可能です。道の駅や農産物直売所で販売する方法も考えられますが、商品パッケージを用意したりするのにハードルが高いと感じるかもしれません。

無人販売所で売られている銀杏

そんな人におすすめなのが、メルカリYahoo!オークションに銀杏を出品する販売方法です。どちらのサイトでも秋になると、乾燥済みの銀杏が毎年数多く出品されています。中には銀杏を栽培している農家による出品の例も見られますが、一般の人が自然の木から採取した銀杏を「無農薬」として出品している例も少なくありません。

この記事を書いた時点ではまだ銀杏拾いシーズンの前半ながら、メルカリではすでに多くの出品が「SOLD」となっていました。フリマ形式の他にオークション形式での出品も可能なYahoo!オークションでも、メルカリと同様の状況です。ネットオークションやフリマアプリが普及したことで、拾った銀杏をお金に換えるのが手軽になったと言えます。

銀杏拾いの副業は儲かる?

拾ってきた銀杏を売る方法が確立されていると言っても、ある程度の高値で売れなければ「たいして儲からない」という結果に終わりかねません。元はただ同然で手に入れた品ですので、1円でも利益が残れば儲けものという考え方は可能です。

とは言え銀杏は拾った後の処理に手間がかかるため、収益が少なすぎると時給換算でたいして稼げないことになります。副業として稼ぐ効率を重視したい人は、普通にアルバイトの仕事をした方が稼げるのも事実です。

麻袋に入ったお金

銀杏は稼ぐ効率よりも、元手0円で拾ったものがお金に変わるという錬金術的なところに魅力があります。臭いがきつかったりするので人を選ぶ仕事ですが、自然と親しみながらの作業は気分転換になるという点もメリットの1つです。自分の手で作り上げた「商品」が売れれば、転売商品にはない喜びが得られるようになります。

そうした点を考えると単純に時給換算では測れない面もありますが、メルカリでは同じ人が銀杏を繰り返し何回も出品している例も珍しくありません。1週間のうちに複数の出品が「SOLD」となっていて、合計2万円ほどの売上を記録している出品者の例もありました。銀杏の最盛期になればさらに売上が伸びると予想されますので、大量に販売できれば月に10万円以上を売り上げることも十分可能です。

メルカリの場合は送料を出品者の側で負担するのが一般的となっていて、さらに梱包費用もかかります。売上の10%は手数料として引かれますが、それでも売上全体の半分以上は収益として残るはずです。秋の銀杏拾いシーズン限定ではありますが、うまく売れれば副業として十分に成り立つレベルだと言えます。

メルカリに出品されている銀杏の価格相場

メルカリで「SOLD」となっている銀杏の出品状況を調べてみると、下は92g300円から上は2kg6000円超まで、価格設定にはかなりの幅が見られます。それらを平均したメルカリの銀杏価格は、100gあたり200円ほどがだいたいの相場です。

1出品あたりの分量は平均600g弱で、平均価格は1,200円弱という結果でした。銀杏を栽培している農家は100gあたりの価格が高めで、1出品あたりの単価も高く設定しているケースが目立ちます。農家でない一般の人が拾った銀杏を出品する際には、農家も含めた平均相場より低めの価格設定にした方が売れやすいはずです。

フリマアプリで完売した銀杏

メルカリでは同じ時期に栗も多く出品されていますが、こちらは100gあたりの平均価格が120円ほどに下がります。1個1個のサイズが銀杏より大きいため1出品あたりの平均重量も倍以上ですが、重量あたりの単価では銀杏の方が高めです。

メルカリで銀杏を購入している人の中には、高級料亭の料理人も少なくありません。高品質の銀杏を出品していれば、そういう料亭からのリピート購入も期待できるようになります。高めの価格設定で繰り返し購入してくれるリピーターを獲得できれば、銀杏拾いの副業も軌道に乗ってくるというわけです。

自分で銀杏を栽培するという手も

ただで拾った銀杏も以上のようなやり方で販売できるようになりますが、まとまった収入を稼ごうと思えばよほど大量の銀杏を拾ってくる必要があります。公園では自家消費を目的として銀杏拾いをしている人も少なくないため、互いに譲り合う精神も求められます。他に銀杏拾いをしている人がいないような穴場スポットでも見つけない限り、モラルの範囲内で月に10万円以上を稼ぐのはなかなか困難です。

自宅の敷地に余裕がある人は、庭や空きスペースにイチョウの木を植えて銀杏を栽培するという手もあります。自分の土地であれば他の人に気兼ねする必要もなく、地面に落ちた銀杏を取り放題です。公園で拾う場合は地面に落ちている銀杏だけが対象で、枝についたままの状態では手出しができません。

銀杏を栽培している農家は地面にビニールシートやネットを敷き、木を揺すったりして落とした銀杏をまとめて収穫しています。新しい銀杏の方が殻の中身も鮮やかな翡翠色をしていて商品価値も高くなるため、自然に落下するのを待たずに収穫しているのです。農家でなくても自分で銀杏を栽培すれば、同じやり方で鮮度の良いものを収穫できます。

イチョウの枝についた銀杏

イチョウの木はかなり大きくなるため、10m四方程度の場所が必要です。イチョウの花粉が飛散する範囲は1kmほどにも及びますので、その範囲内に雄の木があれば雌の木を植えるだけでも受粉して銀杏が可能になります。近くに雄の木がない場合は雌の木だけでなく、雄の木も一緒に植える必要があります。

銀杏を使って種まきすれば将来的にイチョウの木を育てることも可能ですが、銀杏が収穫できるようになるまで30年という長い年月が必要です。市販の苗木を購入して植え付ければ、5年から6年ほどで銀杏を収穫できるようになります。

イチョウの木は暑さや寒さに強く、これと言った病害虫もありません。日当たりの良い場所であれば栽培にもそれほど手間がかかりませんので、本格的な銀杏ビジネスを始めようという人は検討してみるといいでしょう。

銀杏拾いの副業まとめ

箱に詰めた銀杏

公園や神社などで銀杏拾いをしている人の多くは自分で食べるのが目的ですが、きちんと処理を施して商品化すれば副業の手段にもなり得る仕事です。実際にメルカリでは農家でもない素人の拾った銀杏が数多く出品され、結構な値段で完売している様子が見て取れます。

銀杏をただ拾っただけでは商品にならず、種子を覆っている皮を取り除いた上で乾燥させなければなりません。その作業の手間がかかるからこそ、元手0円の銀杏にも付加価値が生じて買い手がつくというわけです。特有の臭いに耐性があって一風変わった副業にチャレンジしてみたい人は、自宅の近くで銀杏が拾える場所を探してみるといいでしょう。

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