PR

軽作業バイトは意外ときつい?主な仕事内容と求人を探すコツを解説

副業
記事内に広告が含まれています。

倉庫や工場などで求人を募集している軽作業のバイト(パート)は時給も悪くないことから、主婦や学生など女性に人気の仕事です。軽作業と聞けば簡単な仕事で体力的な負担も軽いものと思いがちですが、意外に「きつい」という声も少なくありません。

主婦の副業に人気の軽作業バイトがきついと言われるのはどうしてなのか、実際の仕事内容と募集されている求人の種類について徹底調査してみました。軽作業バイトの求人に応募する際の面接対策や時給相場についても、記事の後半で詳しく解説します。

スポンサーリンク

軽作業とは?

軽作業についてWikipediaで調べてみると、以下のように定義されていました。

軽作業(けいさぎょう)とは、体力をあまり必要としない軽い作業のことである。
実態
字義的には「軽い作業」と解釈されうるが、何をもって「軽」作業とするか厳密かつ客観的に定義されていないため、求人する側の主観によって定義されている。
出典:軽作業(Wikipedia)

つまり軽作業というのは体力的な負担が軽い仕事全般を意味する求人用語ですが、定義があいまいなために誤解が生じる余地があります。軽作業を募集している職場には倉庫や工場が多く、未経験者歓迎の求人が少なくないという点も特徴の1つです。特別なスキルや経験がなくてもできる仕事とされていて、「軽い作業」には「仕事の難易度が低い」という意味合いもあります。

スポンサーリンク

軽作業バイトの主な仕事内容

軽作業の求人を募集している倉庫や工場の仕事は高度に分業化され、さまざまな作業に従事する人たちが働いています。勤務先が倉庫なのか工場なのかによっても違ってきますが、軽作業バイトの主な仕事内容は以下の通りです。

  • ピッキング
  • 梱包
  • 検品
  • 仕分け
  • 組立
  • シール貼り
  • 棚卸し

この他に入庫・出庫業務や在庫管理・品出しなどの仕事が軽作業に含まれる場合もありますが、以上6種類の作業のどれかを担当する可能性が高いと言えます。それぞれの職種の概要は以下の通りです。

ピッキング

工場の倉庫や物流倉庫では、分類ごとに商品がまとめられて収納されています。注文があった場合には、注文票に書いてある商品を倉庫内から探し出して集めるピッキングの作業が必要です。

1億点以上の商品を扱う巨大通販サイトのAmazon物流センターでは、広大な倉庫内を移動しながら注文の商品をピックアップしていくことになります。集めた商品を移動させる際には台車やカートを使用し、重量のある商品でもスムーズに運搬できる仕組みです。

ピッキングは正確さと作業のスピードが求められる仕事で、広い倉庫の中を効率よく回りながら注文の商品を集める手際の良さが欠かせません。機械化が進んだ倉庫では、ベルトコンベアを流れてくる商品をピックアップする場合もあります。

梱包

ピッキング担当の人が集めた商品を送り先に発送するために、ダンボール箱や袋に詰めるのが梱包作業の担当です。商品を保護するため必要に応じて緩衝材を使用し、軽いものは上に、重いものは下に位置するように梱包していきます。

梱包だけを担当する場合もありますが、ピッキングやシール貼りを兼ねた軽作業の求人も少なくありません。倉庫や工場以外でも、百貨店が贈答用商品などを包装紙でラッピングする仕事を「軽作業」として募集する場合があります。スーパーで生鮮食品やお惣菜をパック詰めにする仕事も、軽作業として求人が募集される例の1つです。

検品

工場で募集される軽作業の中には、出荷される商品に不良品が混じっていないかどうかチェックする検品作業も含まれます。物流倉庫で行う検品作業は、入荷や出荷の際に荷物と伝票の数量が合っているかどうかを確認する仕事が中心です。

最近はベルトコンベアを使用し、検品も流れ作業で効率化されるようになりました。検品作業も体力的にはきつい仕事でありませんが、商品の不良や異物混入を見逃さないだけの正確さと集中力が必要です。求人を募集する工場や倉庫によっては、梱包の際に検品を同時に行う場合もあります。

仕分け

梱包された荷物は配送を担当する人に渡されるわけですが、その際には積み込みやすいよう配送先ごとに荷物を分類する仕分け作業が必要になってきます。ヤマト運輸や佐川急便のような宅配業者の配送センターでは、運ばれてきた荷物を地域内の配送エリアごとに分類するのも仕分け作業の1つです。

物流系の仕分け作業は重い荷物を扱うことが多いだけに、ピッキングや梱包よりも体力に自信のある人に向いています。郵便局のように郵送物を扱う職場はハガキや封筒のように軽いものを扱うため、倉庫の仕分け作業ほど体力を必要としません。

組立

こちらは主に工場で募集している軽作業の1つで、前の工程から送られてきた部品を組み立てて商品を作る仕事です。工作機械などを使って部品を加工する仕事と比べ、組立の仕事は難易度がそれほど高くありません。要領さえ覚えれば誰でもできる仕事と見なされているために、組立作業も軽作業の1つに数えられます。

自動車のように大型で重量のある商品の組立作業は立ち仕事で体力も必要ですが、家電製品や精密機器などの組立作業は座って行うのが一般的です。食品工場で材料を機械に投入する作業や、弁当工場でおかずを容器に盛り付ける仕事などもこうした軽作業に含まれます。調理器具を使って食材を処理する工程のある食品工場では、料理に慣れた女性が多く活躍中です。

シール貼り

工場で製造された商品を出荷する際には、バーコードや値札・ロゴマーク・ラベルなどが印刷されたシールを1つ1つ貼り付ける作業も必要です。倉庫でも宛先をプリントしたシールを箱に貼り付ける作業があります。

シール貼りの作業は椅子に座って行うケースが多いため、体力をそれほど必要としません。シールをきれいに貼り付ける作業にはコツがありますので、手先が器用で細かい作業が苦にならないという人に向いた仕事です。求人を募集す倉庫や工場によっては、梱包の仕事にシール貼りが含まれる場合もあります。

シール貼りの仕事は在宅で作業を行うことも可能ですが、単価が低めで悪徳業者が募集する求人にも注意が必要です。シール貼りバイトの注意点については、以下の記事で詳しく解説しておきました。

棚卸し

物流倉庫に勤務する軽作業バイトの求人には、以上のような仕事の他に棚卸し作業が加わる場合もあります。ピッキングや仕分け・梱包などと違って日常的な業務ではありませんが、商品や資材などの数量を数える棚卸し作業は決算期に欠かせない仕事です。
スーパーやホームセンターなど店舗を運営する企業でも、決算の時期になると棚卸しバイトを募集することもあります。最近は代行会社に棚卸し業務を外部委託している例が増えているため、代行会社でもアルバイトを随時募集中です。
棚卸し作業は商品の数量を数えてハンディ端末に入力するのが主な仕事で、仕分けやピッキングほど体力は求められません。作業は店舗が閉店した深夜に行うケースが多いだけに、時給の平均相場も他の軽作業バイトより高めの水準です。
主婦や学生にも人気の棚卸しバイトについては、以下の記事で詳しく解説しておきました。

軽作業バイトはこんな人におすすめ

倉庫や工場の職場では男性のスタッフも珍しくありませんが、軽作業バイト(パート)の仕事は特に女性や主婦に人気を集めてきました。誰にでもできるような仕事に思われているとは言え、人によっては軽作業にやりがいを感じられない可能性もあります。男性と女性を問わず、軽作業バイトは以下のような人におすすめです。

  • オフィスワークや接客などのスキルを必要としない仕事を探している人
  • 家事や子育てと両立させながら収入を増やしたいと考えている主婦
  • 子育てが一段落したので、パートの仕事に出て稼ぎたいと考えている主婦
  • 時給のいい夜勤アルバイトの仕事で集中的に稼ぎたいという人
  • 単純作業がそれほど苦にならず、集中力にも自信があるという人
  • 接客を伴う仕事よりも、黙々と作業をする仕事の方が得意だという人
  • 本業の仕事や主婦業の関係で、副業の仕事ができる曜日や時間帯が不規則だという人
  • 学業や部活動と両立させながらアルバイトの仕事がしたいと考えている学生
  • 40代や50代で簡単に覚えられるアルバイトやパートの仕事を探している人

軽作業バイトの仕事探しをする方法

一口に軽作業と言っても仕事内容はさまざまですが、実際の求人に応募する際には必ずしも仕事の種類を選べるわけではありません。軽作業バイト(パート)の求人を掲載しているメディアとしては、アルバイト求人雑誌の他に以下のようなサイトが挙げられます。それぞれのサイトで勤務エリアや詳細条件で絞り込んで検索すれば、希望条件にマッチする可能性のある求人情報が表示される仕組みです。

軽作業バイトの募集には派遣会社が募集する求人と、倉庫や工場などを運営する会社が直接募集している求人があります。長期にわたっての勤務を前提とした求人もあれば、単発バイトや短期バイトの求人もあるという具合です。求人の種類によって雇用先や仕事の探し方が違ってきますので、それぞれの特徴をまとめてみました。

スポンサーリンク

軽作業の求人を扱う派遣会社

軽作業の求人で最も多いのは、派遣会社で人材を募集しているケースです。実際に軽作業の仕事を行う場所は倉庫や工場など派遣先企業の施設ですが、雇用契約は派遣会社と結ぶことになります。給料も派遣会社から支給されるため、社会保険や福利厚生なども派遣会社から提供を受ける仕組みです。

派遣会社を通じて軽作業バイトの仕事を行う場合には、まず派遣会社に登録する必要があります。テンプスタッフスタッフサービスパソナ
リクルートスタッフィングといったところが大手ですが、軽作業の求人に強い派遣会社は以下の通りです。

タウンワークやバイトルなどアルバイト求人サイトで軽作業バイトを検索した場合でも、こうした派遣会社で募集している求人が多く見つかります。派遣会社に直接応募して登録することも可能で、複数社に登録しておけば希望条件に合った軽作業バイトの仕事が見つかりやすくなるはずです。

倉庫内軽作業

派遣会社に登録した場合は実際にどの職場に派遣されるのか、倉庫になるのか工場になるのかわからない面もあります。可能な限り希望条件は考慮してもらえるのが普通ですが、「どうしてもここで働きたい」という希望を聞いてもらえるとは限りません。働きたい職場が決まっている場合には、倉庫や工場などを運営する会社で直接募集している求人に応募するのが確実です。

例えばAmazonは国内最大の通販サイトだけに、全国に27カ所の物流拠点があります。派遣会社に登録した場合でもAmazonの倉庫に派遣されることはあり得ますが、Amazonのフルフィルメントセンターでも軽作業スタッフの求人を募集中です。

他にヤマト運輸や佐川急便など、宅配事業を営む企業の倉庫でも軽作業バイトを募集しています。いずれもタウンワークなどアルバイト求人サイトに募集が掲載されていますので、軽作業と地域名の条件で検索してみるといいでしょう。

工場の軽作業

倉庫ではなく工場で軽作業の仕事がしたいという人は、食品製造や家電メーカー・化粧品メーカーなどの工場で募集してる求人が検索の対象となります。派遣会社を通さずにシール貼りや検品・梱包など、工場で働く軽作業スタッフを直接募集している企業は少なくありません。

飲料を製造している食品メーカーの工場では、軽作業バイトも重い荷物を扱うことになる可能性があります。製パン工場やアパレルメーカーの工場などは商品そのものが軽いため、軽作業は文字通りの軽い作業という例が多いものです。体力に自信がなくて重い荷物を扱う仕事をしたくないという人は、そうしたメーカーの工場で軽作業バイトを募集していないかどうか探してみるといいでしょう。

短期バイトの軽作業

以上のような軽作業バイトは、長期間にわたって継続的に働いてくれる人を募集している求人だけではありません。例えばAmazonで「プライムデー」や「ブラックフライデー」のようなセールを実施すると、通常より多くの注文が殺到します。倉庫でピッキングや梱包などの軽作業を行うスタッフも、普段より多くの人員が必要です。

Amazonに限らず、通販サイトや宅配業者ではお中元やお歳暮シーズン・クリスマスなどが繁忙期となります。物流業界でも年末年始や夏休み・引越しシーズンが繁忙期で、短期間だけ働く軽作業バイトが募集される例は珍しくありません。

繁忙期以外でも一時的に人員が不足している等の理由から、軽作業の短期バイトを募集している企業は多く見られます。夏休みだけ働きたいという学生や、「今月は家計がピンチ!」という主婦、会社の盆休み・年末年始休暇に副業で集中的に稼ぎたいという人は、こうした短期バイトの求人を探してみるといいでしょう。

単発バイトの軽作業

軽作業を募集している倉庫や工場では、シフトの関係で人員が不足してしまう日がどうしても出てきます。常勤スタッフが足りない場合の埋め合わせてとして、1日または数日限りの単発バイトが募集される場合も珍しくありません。

梱包やシール貼りなどの軽作業は仕事としての難易度が低く、短時間で要領を覚えられるのが特徴です。たとえ1日だけ臨時に雇われたアルバイトでも十分に戦力になり得るだけに、単発バイトの求人も活発に募集されています。

このような単発バイトの仕事なら、スキマ時間を利用して収入を得る副業に最適です。休日の予定がキャンセルになって1日することがないという場合や、1日だけ試しに働いてみたいという目的にもマッチします。

シェアフルタイミーといった単発バイトアプリを利用すれば、軽作業バイトの仕事をするのに面接や履歴書も必要ありません。タイミーは給料が即日払いとなる仕組みで、シェアフルでも「即払い可」の求人ならその日のうちに給料を受け取ることが可能です。一般のアルバイト求人サイトでは日払いの単発バイトはそれほど多くありませんので、「今すぐ現金が必要!」という人は単発バイトアプリで求人を探してみるといいでしょう。

夜勤の軽作業

物流倉庫の中には24時間休みなく稼働しているところが多く、スタッフが交替で勤務しながら滞りのないように業務を引き継いでいます。同じような交替制の勤務は、商品を製造している工場でも珍しくありません。他の業種のアルバイトと比べ、倉庫や工場の軽作業は夜勤の担当が比較的多い仕事だと言えます。

特に22時から翌朝5時までの時間帯に働く深夜労働に対しては、基本時給に25%以上の割増賃金が加算される仕組みです。そのため深夜労働を含む夜勤の軽作業は日中の仕事よりも時給が高く、効率的に稼ぎやすいというメリットがあります。

日中のシフトで時給1,000円という軽作業バイトの例では、同じ仕事内容でも夜勤担当の人は時給が1,250円になる計算です。1日8時間働いた場合は時給1,000円だと1日あたりの給料が8,000円ですが、時給1,250円の夜勤バイトは10,000円で、2,000円も多くなります。軽作業の仕事で少しでも多く稼ぎたいという人は、夜勤バイトを募集している求人を探してみるといいでしょう。

自宅で収入が得られる軽作業バイト

軽作業は仕事内容の定義があいまいで、求人を募集する企業によってさまざまな解釈が可能です。必ずしも倉庫や工場に出勤して仕事をする必要があるというわけではなく、自宅で働くことも可能な軽作業の仕事も募集されています。子育て中の主婦(主夫)や在宅介護で外へ働きに出られない人でも、そうした軽作業なら自宅の仕事で収入を得ることが可能です。

専業主婦が収入を得る手段として以前から利用されてきた内職も、仕事の難易度が低く単純作業が多いことから軽作業の一種に含まれます。パソコンを使う在宅ワークにはプログラミングなどのスキルを要する仕事も含まれますが、データ入力など単純作業の仕事も少なくありません。

内職や在宅ワークなど自宅で収入が得られる軽作業は、完全出来高制の業務委託契約で働く例が大半です。仕事に慣れていないと、時給換算で思ったほど稼げない場合もあり得ます。1件1件の作業単価が安く設定されているため、1時間当たりの量をこなさないと最低賃金未満の報酬しか稼げなくなってしまう点には注意が必要です。

軽作業の内職

倉庫や工場で働く軽作業バイトの仕事でもシール貼りや梱包・組立といった仕事は、商品を自宅に持ち込んで作業を行うことも可能です。梱包作業の中には商品を箱や袋に詰める仕事だけでなく、ダイレクトメールを封筒に入れるような仕事も含まれます。求人を募集する企業によっては、検品作業や仕分け作業まで内職として主婦などに外部委託している例も見られるほどです。

ミシンを使って縫製作業を行う仕事は、内職の定番として専業主婦に人気を集めてきました。宛名書きや造花・アクセサリー作り・ティッシュの広告入れなどの仕事も、軽作業の内職に含まれます。諸般の事情で外に働きに出るのが難しいという人は、こうした内職系軽作業の求人が募集されていないかどうか検索してみるといいでしょう。

在宅ワークの軽作業

自宅で収入が得られる軽作業の中には、パソコンを使う在宅ワークの仕事も含まれます。企業に雇用された労働者として在宅の仕事を行う内職と違って、在宅ワークは個人事業主の立場で請け負う仕事です。

在宅ワークの軽作業にはデータ入力の仕事や資料作成・画像チェックの仕事、通販サイトへの出品作業を代行する仕事などがあります。電話を使ったヒアリングの仕事や営業アシスタントの仕事もパソコンを使用する必要があるため、在宅ワーク系軽作業の1つです。

クラウドワークスランサーズシュフティなどのクラウドソーシングサイトには、こうした在宅ワークの仕事が数多く掲載されています。特別なスキルを必要としない初心者向けの案件も少なくありませんので、パソコンを使った作業が得意な人はクラウドソーシングで仕事を探してみるのがおすすめです。クラウドワークスでは「事務・カンタン作業」、ランサーズでは「タスク・作業」が軽作業に当たるカテゴリとなっています。

スマホで稼げる軽作業は怪しい?

軽作業という言葉はどのように解釈することも可能なだけに、中には怪しげな求人もインターネット上で出回っています。「スマホだけで簡単に稼げる」と称する軽作業の副業も、注意を要する求人の1つです。

もちろんクラウドソーシングで募集されている在宅ワークの仕事でも、クライアントからパソコンを使うように指定されていない限りはスマホでも作業ができます。表計算ソフトを使ったデータ入力作業などは大きい画面の方が効率的ですので、パソコンを使った方が仕事がしやすいというだけの話です。

クラウドソーシングに掲載されている軽作業は別として、素性が知れない業者が募集する軽作業の求人は必ずしも安全とは限りません。詐欺まがいの商法に勧誘しようとする求人も確認されていますので、応募する際には運営会社の企業情報を確認することをおすすめします。所在地や代表者の名前が書かれていなかったり、連絡先が携帯番号だったりするような会社と関わるのは避けるべきです。

軽作業が意外に「きつい」と言われる理由

軽作業は言葉のイメージから「楽な仕事」「それほど体力を使わない仕事」だと思いがちですが、実際に働いた人の中には「思ったよりもきつい仕事だった」という人も少なくありません。軽作業のはずなのに重い荷物を取り扱ったり1日中歩き回ったりして、体力的な負担は決して軽くない場合もあり得ます。求人を募集する企業と働く人との間で「軽作業」という言葉の受け取り方に違いがあるために、そうしたギャップが生じてしまうのです。

倉庫や工場を運営する企業の側では、軽作業というのはあくまでも「すぐに覚えられる簡単な仕事」を意味します。在庫を管理したり工程を管理したりする仕事は難易度が高く、誰にでもできるというわけではありません。

ピッキングや梱包・仕分け・シール貼りなどの作業はそれほど難しくないため、特別なスキルがなくても仕事の要領を覚えられます。そうした仕事でも重い荷物を持ち運んだり、ずっと立ちっぱなしで作業をしたりして、体力的にきついと感じる場合はあり得ます。

企業側のそういう事情を知らない人からすれば、「軽作業」という言葉から「体力的に楽な仕事」を想像しがちです。実際に働いてみて想像とのギャップに直面した場合は、覚悟していなかった分だけ余計に仕事が「きつい」と感じてしまいます。

中には文字通りの楽な仕事で体力をほとんど使わないで済む場合もありますが、軽作業として募集されている仕事の内容も千差万別です。重量のある大きな荷物を扱う仕分け作業と、座って作業を行うシール貼りでは、体力的な負担にかなりの差があります。軽作業として総称される仕事の種類が多すぎるという点も、求人を募集する側と応募する人との間でミスマッチが起こりやすい原因の1つです。

重い荷物を扱う可能性のある軽作業

さまざまな荷物を扱う物流倉庫では、重い荷物を持ち運んだりする仕事も軽作業の範囲内です。Amazonの倉庫を例に挙げると、服や文房具のように軽い商品もあれば、家電製品や家具のように重量のある商品もあります。
ピッキング作業の際には注文のあった商品を集めて運搬するのにカートや台車が使われますが、重い商品をそれらの運搬具に移す作業も必要です。

梱包作業や仕分け作業でも重い商品が入った箱は相当な重量になりますので、取り扱う際にはある程度の体力を使います。軽い商品ばかりを扱う場合は体力的に楽ですが、通販サイトや宅配業者の倉庫では時に重い荷物も扱わなければなりません。

工場の軽作業であればそのメーカーで製造してる商品の種類によって、体力的な負担にも差が出てきます。アパレルメーカーや製パンメーカーの工場では商品そのものが軽いため、仕分け作業や梱包作業でも体力はそれほど必要ありません。飲料を扱う食品メーカーや家電メーカーの工場では、扱う荷物はどうしても重くなりがちです。

倉庫や工場以外でもイベント会場で設営を行うアルバイトの仕事を、軽作業と称して募集している例が見受けられます。この場合は重い資材の運搬や設置・片付けを行う仕事ですので、軽作業と言っても体力的には相当にきつい仕事です。

立ち仕事にも体力が必要

軽作業が「きつい」と感じるのは、以上のような状況で重い荷物を扱う場合だけではありません。ピッキングや仕分け作業などは基本的に立ち仕事で、座って作業することが多い梱包やシール貼りなどと比べて体力的な負担はどうしても大きくなりがちです。

特に広大な倉庫内を移動しながら注文の商品を集めて回るピックアップ作業では、1日の仕事で長い距離を歩くことになります。立ち仕事の軽作業は座って行う軽作業よりも、体を動かすことが好きで体力にもある程度の自信がある人に向いた仕事です。

軽作業が意外にきついと言われる理由の1つとして、働く職場の環境も無視できません。床面積が広く天井も高い倉庫の隅々まで空調を行き渡らせるには、高額な冷暖房費が必要になってきます。温度管理が欠かせない食品を扱う倉庫でもない限りは、経費節約のために夏は暑く冬に寒い労働環境になりがちです。

食品を扱う倉庫でも冷凍庫は-20℃以下の超低温で、長時間働く場合は軽作業であっても身体的に「きつい」仕事になってしまいます。工場で募集している軽作業も含め、どのような環境で仕事をするのか確認した上で応募先を選ぶことが大切です。

単純作業も結構きつい

以上のように重い荷物を扱う仕事や立ち仕事は、体力的な意味できつい軽作業の例でした。そうでない軽作業でも、別の意味で「きつい」と感じられる可能性があります。

シール貼りや梱包・組立作業などの仕事は、基本的に座って行う場合が多い軽作業です。自動車の組立のように大きい部品を扱う仕事でない限り、体力的な負担は大きくありません。その代わり単純作業の繰り返しを強いられることになるため、精神的にきついと感じる場合が出てくるのです。

単純作業がそれほど苦にならないという人もいますが、同じような作業を延々と繰り返す仕事はどうしても退屈に感じやすくなります。深夜のシフトで単純作業が続くと眠気にも襲われがちで、作業ミスにもつながりかねません。

軽作業は体力を使う仕事か、さもなければ単純作業か、どちらかという例が多いものです。飽きっぽい性格で自分なりに工夫しながら仕事をするのが好きな人には、ピッキングや仕分けの軽作業が向いています。単純作業が苦にならず体力にもあまり自信がないという人は、シール貼りや梱包・組立の軽作業を選ぶのが無難です。

副業にもなり得る軽作業の仕事

倉庫や工場で募集している軽作業バイト(パート)の中には、週1日からOKという求人も少なくありません。平日は本業の会社で仕事をして、土日だけ軽作業バイトで働くという副業のスタイルも可能です。

睡眠時間を削るような働き方は体力的な負担が大きいため推奨はしませんが、夜勤の仕事が多い軽作業バイトなら平日に働いて収入を増やす副業にもなり得ます。軽作業は主婦の副業として人気の仕事だけに、女性比率の方が高い職場も珍しくありません。

高校生にもできる軽作業バイト

軽作業の仕事は主婦だけでなく、学生にも人気のアルバイトです。倉庫や工場で軽作業に従事している大学生も少なくありませんが、高校生は同じ仕事をできないものでしょうか?

結論を言えば、高校生でも応募できる軽作業バイトの求人は結構見つかります。梱包や仕分け・検品などの軽作業は仕事を覚えやすいため、高校生のアルバイトでも十分に戦力になれるのです。

派遣会社が募集している求人の中には、労働者派遣法で定められた「日雇い派遣」の例外要件に該当する人が応募資格となっている例もあります。夜間高校や定時制高校に通っている学生は対象外ですが、昼間学校に通っている高校生ならほとんどの人が派遣バイトとして働くことが可能です。

軽作業バイトの面接対策

単発バイトアプリで仕事を探す場合やクラウドソーシングを利用した在宅ワークを除いて、軽作業バイト(パート)の求人に応募したら面接を受ける必要も出てきます。面接の際にはいくつか質問されることが予想されますが、事前に回答を想定していないとマイナスの印象を持たれかねません。

週に何回シフトに入れるかという点や希望する勤務時間、いつから働けるかといった点については問題なく答えられるはずです。これまでに経験したアルバイトの仕事や、前にしていたアルバイトを辞めた理由を聞かれることもあります。

自分の長所など自己PRに加え、志望動機も面接でよく聞かれる質問事項の1つです。いざというときに慌てないよう、家族や友人に面接官役をしてもらって練習しておくといいでしょう。

履歴書の志望動機例文

面接時にも質問される可能性は大ですが、志望動機は履歴書にも書く欄があります。軽作業は覚えるのが簡単で誰にでもできるような仕事と思われているだけに、志望動機を書くのはかえって難しいものです。

もっと難易度が高い仕事であればやりがいを前面に打ち出すことも可能ですが、単純作業のような仕事ではそれも難しくなってきます。そうした中でも軽作業をしようと思った志望動機はいくつか考えられますので、参考までに例文を紹介しておきます。軽作業の仕事が未経験の人は、過去に経験した仕事や自分の性格と結びつけて適性をアピールするように書くのがコツです。

「以前コンビニでアルバイトの仕事をしていたときに、品出しや検品の作業をしていました。軽作業の仕事でもそのときの経験が生かせると考え、貴社の募集を見つけて応募しました」
「集中力(体力と置き換えることも可能)には自信があり、長時間の作業も苦になりません。自分には軽作業の仕事が向いていると考えて求人を探した結果、貴社の募集を見つけて応募しました」

逆に以下のような書き方ではマイナスの印象を与えかねないため、志望動機としてはNGです。

「自分にはこれと言ったスキルはありませんが、軽作業の仕事ならできると思い、応募してみました」
「軽作業の仕事は未経験ですが、給料などの条件が希望に合っていたので応募しました」

軽作業バイトに採用されるためには志望動機をおろそかにせず、あくまでも仕事内容に前向きな姿勢を示すのがポイントです。

面接や勤務時の服装

面接時に着ていく服装に関しては、軽作業バイトでもきちんとスーツを着ていくべきだという意見と、服装は自由でいいという意見の両方があります。どの職場の面接でもスーツを着ていけば間違いないのは確かですが、正社員の面接と違ってアルバイトやパートはスーツでなくて構わないとする考え方も可能です。求人を募集する企業の側で特に指定しない限りは、面接時の服装は私服でもOKということになります。

筆者も以前スーパーで店長を務めていた頃には、パートやアルバイトの面接も担当していました。きちんとしたスーツ姿で面接に来た人は、当時ほとんどいなかったと記憶しています。スーパーで品出しや梱包・シール貼りなどを行うスタッフの仕事も、軽作業として求人が募集される例は珍しくありません。

倉庫や工場の軽作業バイト・パートも、面接時の服装は似たような状況のはずです。あまり派手すぎる服装やだらしない格好はNGですが、清潔感を感じられるような服装を心がけていれば間違いありません。

軽作業バイトのメリットの1つとして、仕事中の服装も自由度が比較的高いという点が挙げられます。職場によっては作業着の制服が支給される場合もありますが、制服がない職場でもTシャツやジーンズなどのラフな格好でも問題ありません。特に女性の場合はあまり華美な服装や露出の多すぎる服装だと仕事がしにくくなりますので、動きやすく汚れても構わない服を選ぶのが無難です。

軽作業バイトの時給相場

軽作業バイト(パート)が女性を中心に人気を集めている理由の1つに、スキルを必要としない仕事のわりに時給が高めで稼ぎやすいという点が挙げられます。タウンワークが集計したデータによると、「軽作業」カテゴリ中の倉庫・検品は東京都の場合で平均時給が1,162円です。仕分け品出し・ピッキングになると、時給の平均は1,236円に上がります。

「建築/土木/建設」カテゴリに含まれる組立・加工の平均時給は1,132円ですが、これは飲食店(ホールスタッフ)の1,137円とほぼ同じ水準です。ホールスタッフバイトは接客スキルが求められる仕事ですので、接客が不要の軽作業で同程度の時給なら割のいい仕事だと言えます。

ちなみにコンビニバイトの平均時給は1,085円で、軽作業より低めの水準でした。重い荷物を持ち運ぶ引越バイトは体力的にきつい仕事の代表格ですが、平均時給は仕分けやピッキングなどの軽作業と同じ1,236円です。やはり体力を要する仕事の方が、時給の平均値も全般に高めの傾向にあることがわかります。

地方の平均時給は東京都より下がりますが、他の職種と比べた場合の傾向には変わりありません。平均時給が最も高い東京都と最も低い県では、1時間当たりの給料に400円ほどの開きが見られます。

軽作業のメリット・デメリット

ここまでの解説で見えてきたように、軽作業バイト(パート)の仕事には良い面もあれば悪い面もあります。「結局、軽作業の仕事はどうなの?」という疑問で頭がいっぱいになっている人も少なくないと思いますので、ここでメリットとデメリットを整理してみましょう。良い面だけでなく悪い面もあらかじめ知っておけば、求人を探す際にも判断材料が増えるはずです。

メリット

ここまで紹介してきた軽作業バイトのメリットは以下の通りです。

  • 特別なスキルは不要ですぐに覚えられる仕事が多く、未経験者歓迎の求人も少なくない
  • 仕事の難易度が低いわりに時給の平均相場が全般に高め
  • 特に夜勤の軽作業バイトは昼間のバイトより時給が1.25倍以上になり、副業で集中的に稼ぐのに最適
  • 飲食店やコンビニなど接客を伴うバイトと比べてシフトの自由度が高く、副業の手段になりやすい
  • 継続的な雇用を前提とした長期バイトだけでなく、短期バイトや単発バイトの求人も多い
  • 単発バイトアプリを利用すれば面接や履歴書提出は不要で、給料を日払いで受け取れる求人もある
  • シール貼りや梱包などは座って作業を行う場合が多く、体力的な負担が軽い
  • 内職や在宅ワークの軽作業も募集されているため、自宅で仕事をすることも可能
  • 面接時や勤務時の服装も自由度が高く、節度さえ守っていれば比較的ラフな格好で働ける
  • ピッキングや仕分けなど体を動かす軽作業は消費エネルギーが大きいため、食事に気をつけていればダイエットにも役立つ可能性がある

デメリット

軽作業バイトは以上のメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。

  • 軽作業という言葉から受ける語感とは裏腹に、ピッキングや仕分け作業では決して軽くない荷物を扱う場合もあり得る
  • ピッキングや仕分けは基本的に立ち仕事のため、体力的にきついと感じる可能性がある
  • 特に広大な倉庫で商品を集めて回るピッキング作業で1日働いた場合は、何十キロも歩くだけの体力が必要
  • シール貼りや梱包・検品などは体力的な負担が軽い反面、単純労働の繰り返しで飽きやすい
  • 軽作業でも作業の正確さが求められ、ミスをしないためには集中力が必要
  • 時給が高い夜勤の軽作業バイトは睡眠時間を削って働くことになりやすく、眠気との戦いも予想される
  • 在宅で収入が得られる内職の軽作業は完全出来高制の業務委託方式で報酬が支払われ、仕事に慣れていないと時給換算で最低賃金に満たない金額しか稼げない

ピッキングや梱包などの仕事内容によってもデメリットは違ってきますので、求人に申し込む際にはどのような仕事を担当するのか確認することをおすすめします。

軽作業バイトがきついと言われる理由まとめ

軽作業なのに仕事が意外にきついと言われる理由について調べた結果、求人を募集する企業と応募する側でミスマッチが起きている実態も見えてきました。軽作業としてひとくくりにされている仕事でも、ピッキングや仕分けと梱包・検品・シール貼りでは体力的な負担がだいぶ違ってきます。いずれも作業の難易度は低いとされていて、誰でも比較的短時間で要領を覚えられる仕事なのは確かです。

広大な倉庫を移動して歩くピッキングや、重い荷物を扱うことも珍しくない仕分け作業は、時として体力も必要になってきます。座って作業をすることが多いシール貼りや梱包などは体力的負担が軽い方ですが、単純作業になりやすいため別の意味で「きつい」と感じがちです。

いずれの職種にも向き不向きがありますので、自分に合った軽作業の仕事を選べれば、それほど「きつい」と感じないで済みます。この記事で解説した情報を参考にしながら、自分にふさわしい軽作業の求人を探してみるといいでしょう。

タイトルとURLをコピーしました