当ブログでは以前にも電気工事士の資格について取り上げました。本業にする仕事と思いがちですが、副業でやってみたいという声も多く聞かれます。電気工事の仕事は激務とも言われているだけに、とりあえず副業で経験してみたいと考えている人も少なくないのではないでしょうか?
電気工事士は「土日のみOK」といった求人も多く見られますので、副業にすることは十分に可能です。給料も全般に高めの水準で、稼げる副業になり得ます。
そこで今回は、電気工事士の求人で日給が高めとなっている理由を探ってみました。この記事を読めば、土日だけの副業でも効率的に収入を増やせるようになります。
電気工事士の仕事は副業でも可能?
当ブログと提携している求人ボックスで「副業 電気工事」を検索してみると、全8,790件のうち正社員の求人は2,414件でした。アルバイト・パートの求人は最多の5,051件を数え、「業務委託・在宅ワーク」も590件が登録されています。
同じ求人検索エンジンのIndeedでは「電気工事士 副業」の検索結果が774件で、正社員267件に対しアルバイト・パートは61件に過ぎません。業務委託の求人は最多の418件が登録されている状況です。
アルバイト・パートが最も多い求人ボックスでも、業務委託が半数以上を占めるIndeedでも、電気工事士の求人は副業で働ける求人が少なくありません。「週1日からOK」「土日祝日のみOK」といった求人が目立ち、中には「月1回の勤務でもOK」という求人すら掲載されている状況です。こういった求人サイトをうまく利用すれば、電気工事士の仕事を副業にできる可能性が出てきます。
なお電気工事の仕事をするには第一種または第二種の国家資格が必要になってきます。エアコン設置など一般家庭の電気工事であれば、第二種電気工事士の資格で十分です。詳しくは電気工事士の資格が2種類ある理由とは?第一種と第二種の違いを解説で解説しておきました。
電気工事士は激務の仕事?
当ブログの記事はGoogleやYahoo!で情報を検索する人を想定して、検索キーワードに関連した記事を投稿するように心がけてきました。記事を企画する際にはWebマーケティング用のツールを使用し、特定のキーワードで予測される月間検索数をリサーチしています。
今回の記事を執筆する前に調査したところ、「電気工事士 やめとけ」というキーワードで検索している人が非常に多い事実が判明しました。それだけ電気工事士の仕事が激務になりがちで、資格取得もおすすめできないと考えている人が少なくない証拠です。「資格を取るのはやめとけ」と言われるほど電気工事士の仕事がきついのは、どうしてなのでしょうか?
電気工事士が「やめとけ」と言われる理由
つい最近も筆者は自宅の天井照明が故障し、普段から利用している街の電気屋さんに交換を依頼しました。築年数の古い家で天井の電気配線も劣化していたため、かなり大がかりな電気工事を伴う作業です。
作業を担当した人に話を聞いたところ、電気工事士は「基本的に立ち仕事で体力的にきつい」という話でした。筆者が依頼したのはたまたま屋内の工事でしたが、アンテナの取り付けやエアコン室外機設置などの際には屋外作業も少なくありません。高所作業は落下の危険を伴うだけに、人一倍気を使っているそうです。
電気工事士は夏の暑い盛りや極寒の冬でも外での作業が多く、暑さや寒さへの対策が必要となってきます。特に6月から8月にかけての時期はエアコン設置の依頼が急増し、休む暇もないほどの繁忙期です。
筆者が依頼した電気屋さんは1年中それなりの仕事があるそうですが、エアコン取り付けをメインとしている電気工事業者もあります。そういう業者だと繁忙期以外は仕事が激減し、稼げないことになりかねません。業務委託で電気工事士の仕事をする場合は繁忙期とそれ以外の時期で収入に大きな差が出て、収入が不安定になりがちです。
繁忙期は残業を強いられる日が多く、休日も出勤を求められるケースが増えきます。電気工事は中小企業や零細企業が多くを占める業界で、人手不足ゆえに残業や休日出勤が常態化している会社も少なくありません。そういうブラック企業に就職した場合は、休日がどうしても不規則になってしまいます。
電気工事士は一人前になるのに数年かかると言われていて、見習い期間の年収が低いという声もありました。アルバイトとして雇われた場合はサポート役に回ることが多く、重い荷物の運搬作業など体力を使う場面が増えてきます。時給換算では割に合わない仕事だと感じた人が、「電気工事士はやめとけ」と言っているわけです。
電気工事士の日給が高い理由
以上のような実態を知ってしまうと、「電気工事士の仕事を副業にするのはやめとこう」と思うかもしれません。確かに仕事そのものは体力が必要できつい部分もありますが、副業の範囲内であればまた事情が違ってきます。
電気工事士の仕事がきつい理由の1つとして、「休日が不規則になりがち」という点が挙げられていました。これは電気工事士の仕事を本業にした場合の話です。
前述の通り電気工事士を募集する求人には、「週1日からOK」というようなアルバイトの例も珍しくありません。例えば平日はエンジニアとしてデスクワークの仕事をしている人が、土日だけ電気工事士として副業を始める場合はどうでしょうか?
普段デスクワークばかりの人にとっては、体力を使う仕事もいい運動になって健康にプラスとなります。
「週1~2日からOK」など副業に向いたアルバイトの求人を見てみると、日給は1万円以上という例が大半です。中には1日働いて2万円近く稼げる求人もありました。
日給12,000円の求人に応募して1日8時間働いたとすると、時給換算で1,500円稼げる計算です。普通にアルバイトの仕事をして、時給1,500円以上稼げる求人はそれほど多くありません。
このように電気工事士の仕事が他のアルバイトより日給が高いのは、業界全体で人材不足に陥っているのが一因です。電気工事の仕事は誰でもできるわけではなく、国家資格を取得した電気工事士にしか許可されていません。それでいてエアコン工事や配線工事など、電気工事の需要は一般家庭でも多くあります。
需要に対して供給が足りていないせいか、電気工事の料金は決して安いものではありません。筆者が依頼した天井照明の交換工事でもかなり高額の費用がかかり、電気料金が高い中で痛い出費となりました。電気工事士の給料も他の仕事より高額になりがちだけに、週1~2日に限定して働く手段に選んだ場合は「稼げる副業」になるはずです。
独立して業務委託の仕事を請け負うケース
電気工事の仕事をしている人の中には会社に雇われている正社員やアルバイトだけでなく、個人事業主も少なくありません。個人で顧客を募集して電気工事の仕事を直接請け負っている人もいれば、電気工事業者と業務委託契約を結んで仕事を回してもらっている人もいます。求人サイトにもそうした業務委託の求人は多く掲載されていますが、アルバイトと比べて稼ぐ金額はどう違ってくるのでしょうか?
アルバイトとして雇用契約を結んで働く場合は、給料が時給や日給の形で支払われるのが一般的です。働いた時間や日数に応じて、決まった給料を支給されることになります。
業務委託契約を結んで働く場合には個人事業主の立場となり、仕事の報酬は出来高制で支払われる仕組みです。エアコン設置1件につき10,000円でテレビの配線工事は2,500円(金額は実際に募集されていた求人の例)など、請け負う業務によって報酬の金額が変わってきます。業務委託の仕事を多くこなせばこなすほど、稼げる金額も増えるというわけです。
報酬の単価は業務委託先の会社や、電気工事士としての経験によっても変わってきます。稼げる人と稼げない人で収入にかなりの差が出てきますが、その気になれば1,000万円以上の年収を稼ぐことも可能な仕事です。
土日限定のように副業で仕事を請け負う場合は、そこまで高年収を稼げないかもしれません。それでも電気工事業者でアルバイトの仕事をするよりは、同じ時間働いたとしても高収入を稼げる可能性が出てきます。
まとめ
電気工事士の仕事を副業にした場合を想定して、実際にどれくらいの収入を稼げるのか試算してきました。体力が必要な場面が多くで繁忙期は激務となりがちなだけに、「電気工事士はやめとけ」と言われるほどきつい仕事です。
フルタイムで働く場合は、休日も休めない週が続くと余計に「きつい」と感じてしまいます。副業のスタイルであれば、無理のない範囲で働くことも可能です。それでいて他のアルバイトより時給換算で稼げる金額が高めだけに、電気工事士はやりがいのある副業だと言えます。
そんな電気工事士の仕事を副業にするには、国家資格の取得が必要です。2種類あるうちの第二種電気工事士であれば実務経験が不要で、試験に合格するだけで資格を取得できます。「稼げる副業を始めたい」という人は、求人の多い電気工事士の仕事を検討してみるといいでしょう。