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ドール作家になるには?人形作家が頼りにする5つの収入源を紹介

ドール作家になるには?人形作家が頼りにする5つの収入源を紹介 副業
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このところサブカルチャー界隈では、ドールと呼ばれる美少女や美少年の人形が空前の盛り上がりを見せています。ドールは女性のファンが多いというイメージもありましたが、最近は男性の間でも愛好家が増えてきている状況です。ドール好きが高じて自分で作るようになり、ドール作家になることを夢見ている人も少なくないのではないでしょうか?

専門店や通販サイトでは多種多様なカスタムドールのパーツが売られているだけに、誰でもその気になればドールを自作できます。ドール作家になるのに資格は不要ですが、どうやって収入を得るのかが問題です。

日本人形やビスクドールなど伝統的な人形であれば、GoogleYahoo!の検索で作家になる方法も多く見つかります。ドール専門店で売られているようなキャストドールに関しては、作家になる方法を調べても情報がなかなか見つかりません。ドール業界ではメーカーの企業が幅をきかせているだけに、個人でドールを制作して収入を得るのも簡単ではない模様です。

当ブログで独自に調査した結果、ドール作家になる方法もないわけではないことが判明しました。独学を含めると3つのルートに絞られ、ドール作家の収入源は5種類ほど考えられます。

そこで今回は多くのファンを魅了するドールにスポットを当て、作家が収入を得ていく方法についてまとめてみました。たとえ副業のレベルであっても、この記事を読めば趣味のドール作りを仕事にしてお金を稼ぐ道が開けてきます。

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ドール作家になる3つの方法

長椅子に座るドール

photo by Kentaro Ohno

東京・秋葉原などのドール専門店で売られている商品の多くは、ボークスやアゾンなど大手メーカーの製造したドールやパーツ類が中心です。アメリカをはじめ、韓国や中国にもドールを製造してるメーカーは数多く存在しますが、日本製のドールは世界で高く評価されています。

日本はアニメや漫画・ゲームなど、サブカルチャーの分野で世界をリードしてきました。ドールやフィギュアのジャンルでも、日本製品はクオリティが高いと言われています。秋葉原の専門店で訪日客の姿が目立つようになったのも、日本のドールが世界で高く評価されている証拠です。

ドールの市場規模は国内だけでも100億円に達すると言われますが、個人でドールを制作・販売しているアーティストは決して多いとは言えません。ドールを専門とする通販サイトのDOLK(ドルク)では、「メーカー」と「クリエイター」の両方で商品を検索できるようになっています。メーカーの商品が圧倒的に多く、クリエイターの制作した商品はごく少数しか掲載されていません。

この状況では個人で対抗するのも難しいように思えてきますが、ドール作家になる手段は残されています。作品にお金を出してもらえるだけの制作技術を持っていることは、作家と呼ばれるための最低条件です。まずは技術を学ぶところから始めようという場合に、ドール作家になるルートは以下の3通りが考えられます。

  1. ドールを製造しているメーカーに就職する
  2. ドール作家の開催している教室に通う
  3. 独学でドール制作技術を身につける

それぞれ詳しく解説します。

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ドールメーカーに就職する

人形作家が制作する一点ものの作品と違って、専門店や通販サイトで売られているドールは量産型の商品です。秋葉原の直営店舗では、抽選で当たった人だけが購入できる限定販売のドールも売り出されます。店舗によってはオーダーメイド販売も行われていますが、ドールも基本的には工場で大量生産される玩具などと同じ扱いです。

タカラトミーやオビツ製作所なども含めた大手メーカーが強い業界だけに、そうした会社に就職すればドール製造の仕事に関わる可能性が出てきます。ただしドールメーカーの社員になったところで、必ずしもドール制作の仕事を担当できるとは限りません。事務職や営業職など、ドール作家のイメージとはかけ離れた部署に配属される場合もあり得ます。

ドールの製造現場に配属された場合の働き方は、いかにも工場の仕事といった感じの毎日になるのが普通です。キューピーなども製造しているオビツ製作所の工場では、原型や蝋型の製作から生産ラインが始まります。成型・彩色・植毛といった工程を経て、組立・検品・パッケージングへと至る仕組みです。

大手ドールメーカーのボークスでも、スーパードルフィーなどの製造スタッフは募集されています。いずれも従業員はどれか1つの工程を担当するのが一般的ですので、ドール作家のイメージとはまだ遠いと感じるかもしれません。

オビツ製作所でも過去には彩色職人・植毛職人が募集されていましたが、現在は求人を停止している模様です。アゾンインターナショナルのように、海外の工場で生産した商品を国内外に出荷しているメーカーの例もあります。ボークスの製造スタッフ募集要項には、「体力に自信の有る方」という文言も記載されていました。

神奈川県川崎市に本社があるPARABOXでは、縫製や彩色メイクの在宅スタッフを募集中です。こうした仕事の方がドール作家に近いと言えますので、腕に覚えがある人は応募を検討してみるといいでしょう。メーカーの仕事でドール制作の技術を身につけておけば、ドール作家として独立する道も開けてきます。

ドール作家の教室に通う

ドール作家になる2つ目のルートは、先輩作家が開催する教室に通って指導を受ける方法です。教室を開いているのは粘土を材料としたビスクドールの作家が多いだけに、人形作家を目指す一般的な方法にも通じます。伝統的な日本人形の世界では、著名な作家に弟子入りして技術を学ぶのが一般的でした。カスタムドールやキャストドールに関しては、普通に検索してみてもそうした教室もなかなか見つからない状況です。

インスタグラムやTwitterなどのSNSを通じて、生徒を募集しているドール作家がいる可能性はあります。好きな作家さんをフォローしたりして、情報収集してみるといいでしょう。人形の制作について本格的に学びたいという人は、美術系の専門学校や美大に通って基礎から学ぶという手もあります。

いずれの方法も学費や受講費用はかかってきますが、プロの作家や講師と接点を持つことで業界とのつながりを持てる点は大きなメリットです。作品を販売する上での顧客ルートや、材料を購入する上での仕入先ルートも、先生から紹介してもらえる可能性が出てきます。

独学で制作技術を身につける

ドールを生産しているメーカーに就職したところで、必ずしも希望する部署に配属されるとは限りません。社員の立場だと、自分の好きなように作品作りができできないことで葛藤する可能性もあります。先輩作家の開催する教室や専門学校に通う方法になると、それなりの費用が必要です。

どちらの方法も難しいという人は第3の手段として、独学でドール制作の技術を身につけるしかありません。ドールの作り方について解説した入門書を読んだり、YouTubeの動画で学んだりする方法が考えられます。それらの教材で基礎を学びつつ、自分なりに試行錯誤しながらドール作りの技術を身につけていくといいでしょう。

教室に通うのと比べて時間はかかりますが、独学なら費用が少なく済みます。顧客ルートや仕入先のルートは自分で開拓していく必要がありますので、時には営業努力が求められる場面も想定されるやり方です。

ドール作家の収入源5選

男の子のドール

ドール作家になるのに特別な資格は不要ですので、誰でもその気になれば作家を名乗ることは可能です。趣味で作品を作っている人でもドール作家と呼べないことはありませんが、普通はドールの制作を仕事としている人がイメージされます。

つまり一般的な意味で「ドール作家」と呼ばれるためには、作品の制作で収入を得る手段が必要です。ドール作家の収入源には「教室開催」も含まれますが、作品を販売した実績があってこその稼ぎ方と言えます。

実際にドール作家の生活を支えている収入源は、以下の5通りです。

  1. ドール作品の販売
  2. ドールのディーラーとして関連商品を販売
  3. 作品展を開催
  4. ドールの写真集を出版
  5. ドールの作り方を教える

それぞれの稼ぎ方について詳しく解説します。

ドール作品の販売

主に粘土を材料としたビスクドールの分野では、作品を販売して生計を立てている人形作家が少なくありません。ビスクドールは一点ものが基本だけに、作品の販売価格も10万円以上という例が多くなっています。

同じ球体関節人形でも樹脂を材料としたキャストドールの販売価格は、一点もののビスクドールより全般に低めです。それでも専門店では量産型のメーカー製ドールが数万円で売られている例は珍しくないだけに、個人のドール作家にも作品の販売で稼ぐチャンスはあります。

ドール専門店や通販サイトで販売されている商品はメーカー製が大半で、よほどクオリティが高くないと個人で制作した作品は取り扱ってもらえません。minneCreema(クリーマ)のようなネット上のハンドメイドマーケットでは、自作のカスタムドールを出品している人も多く見かけます。オーダーメイドでオリジナルのドール制作を受け付けている人もいますので、ドール作家が作品を売るには最も有力な販売手段です。

帽子をかぶった女の子のドール

photo by JUNG HEE PARK

メルカリラクマなどのフリマサイトにも、ハンドメイドのドール作品は少なくありません。近年は男性の間にもドールを愛好する動きが広がりを見せているせいか、男性ユーザーが多いヤフオクでもたくさんのドールが出品されています。過去180日間で落札されたドールの最高額は、2023年5月15日現在で約145万円でした。

これに比べるとメルカリのようなフリマサイトの出品価格は全般に低めで、送料も出品者側で負担するのが一般的です。ハンドメイドマーケットの方が作品のクオリティも高めのせいか、出品価格が少々高くても売れやすい傾向が見られます。値段を安くして数を売るならメルカリなどのフリマサイトで、高めの価格で収益性を重視するならminneなどのハンドメイドマーケットで、それぞれ出品してみるといいでしょう。

NHKの総合テレビで放送されたドキュメント72時間「いとしのドールに見つめられて」という番組には、SNSを通じて自作のドールを販売している女性が登場しました。決済手段をどうするのかという問題はありますが、販売ルートを自前で用意できれば売りやすくなります。集客はインスタグラムなどのSNSを活用し、個人で開設したネットショップに誘導するのも1つの販売方法です。

BASESTORESカラーミーショップなどのフリープランを利用すれば、個人で初期費用・月額料金0円からネットショップを作れるようになります。フリープランだと5%前後の手数料が売上から引かれますが、決済手段が最初から用意されているという点では安心です。

ドールのディーラーとして関連商品を販売

ドールの本体ではなく、ドール服や靴・アクセサリーなどを手作りして収入を得る手段もあります。これらのドール関連商品は、ハンドメイドマーケットやフリマサイトでも人気商品の1つです。

一方でドール関連グッズの展示即売会を兼ねたイベントが、東京や大阪などの全国主要都市で開催されています。そうしたドールイベントにディーラーとして参加すれば、専用ブースを設けてドール服などの関連商品を対面で販売できる仕組みです。会場にはドールのメーカー関係者も訪れますので、メーカーと契約して仕事をもらえるチャンスが得られます。

個人のドール作家が作品を販売しようとした場合、収入が不安定になりやすい点が悩みの種でした。関連商品であってもディーラーとしてメーカーと契約できれば、個人で販売するより安定した収入を稼げるようになります。

ネット販売でもメーカー担当者の目に留まる可能性はありますが、ドールイベントは業界とつながりを持つ絶好の機会です。参加費用がかかるというデメリットはあっても、次の仕事につながるメリットが得られます。

作品展を開催

ビスクドールなど創作人形の分野では、作品展を開催して入場料収入を稼いでいる人形作家も少なくありません。一点ものの作品だからこそ成り立つ収入源とも言えますが、キャストドールやカスタムドールでも作品展を開催できないことはないはずです。

ドール作家として名前が売れるようになったら、ギャラリーや百貨店などの会場を借りた作品展も検討してみるといいでしょう。会場を訪れたドール愛好家が作品を購入してくれたり、業界関係者から仕事の依頼を受けたりする可能性も出てきます。

ドールの写真集を出版

作品を販売せずに収入を得る手段の1つとして、ドールの写真集を出版するという稼ぎ方が考えられます。ドール制作の入門書を含め、球体関節人形関連の本は数多く出版されている状況です。

紙の本で写真集を出版するとなれば、自費出版でもない限り簡単には事が運びません。出版社に費用を負担してもらう商業出版はハードルが高めですが、電子書籍なら出版社に頼らなくても写真集を出すことは可能ですKindleダイレクトパブリッシング(KDP)のようなセルフ出版サービスを利用すれば、出版そのものに費用はかかりません。

写真撮影をプロに依頼する場合は、印税収入を写真家と折半するのが一般的です。表紙を含めたドールの写真を自分で撮影するなら、印税収入の全額を自分の収入にすることも可能です。

Kindleの電子書籍をセルフ出版した場合、KDPセレクトに登録すれば印税の割合が販売価格の70%となります。登録しない場合でも印税率は35%ですので、10%前後が相場と言われる紙の書籍より有利な条件です。ドール作品の販売で収入が安定しない場合には、写真集の出版も検討してみるといいでしょう。

写真を撮影してくれるカメラマンを探すには、スキルを30分単位の時間で売り買いできるタイムチケットが便利です。タイムチケットは出張撮影に強いサービスだけに、腕に覚えがあるカメラマンが大勢登録されています。

ドールの作り方を教える

ドール作家の収入源として最後に紹介するのは、ドールの作り方を教わりたい人を対象とした教室の開催です。実際にビスクドールの分野では、人形制作教室を開いている作家が何人もいます。キャストドールの分野で教室を開催している作家は多くありませんが、制作技術を教わりたい人は少なくないはずです。

教室集客サイトのストアカで検索してみても、キャストドールやカスタムドールの作り方を教える講座は決して多くありません。逆に見ればライバルが少ない状況とも言えますので、今がドール教室の開催で先行者利益を得るチャンスです。

イラストや占い・相談のジャンルでは飽和状態とも言われるココナラですら、ドールに関してはサービスの出品数がそれほど多くありません。「あなただけのドールを作ります」という出品は目立ちますが、「ドール制作のコツを教えます」というサービスは少ない状況です。

ドール作品の販売実績を持つ作家がサービスを出品すれば、「作り方を教わりたい」という人が購入してくれる可能性も出てきます。場所を借りて教室を開催するのは億劫という人は、オンラインでも指導できるココナラやストアカを利用してみるといいでしょう。

ドール作家の年収はどれくらい?

ドールの祈り

以上のような5種類の収入源をフル活用すれば、ドール作家として生計を立てていくことも決して夢ではありません。

実際に複数の手段で収入を得ているドール作家は、全体から見てほんの一握りにとどまるものと推測されます。ドール作家を名乗っている人の多くは、副業程度の収入しか稼いでいないはずです。他に本業の仕事を持っていれば、趣味の延長でお小遣い稼ぎできるだけでも儲けものと言えます。

ビスクドールの分野には著名な人形作家も少なくありませんが、それでも推定される平均年収は数十万円から200万円程度でしょう。作品の販売をメインの収入源とする場合は、作品が売れた月と売れなかった月で収入に大きな差が生じるのが当たり前の世界です。収入が不安定になりがちな職業だけに、教室開催など他の手段も併用しながら収入を増やしていく必要があります。

収入が不安定になりやすい点では、キャストドールの作家も例外ではありません。作品の販売価格がビスクドールより低めだけに、作家の平均年収はさらに低いものと推定されます。副業のドール作家が大半を占めると推定される中では、1年で100万円も稼げない人も少なくないはずです。

SNSを通じて作品を販売しているという「ドキュメント72時間」の女性も、趣味の範囲でドールの制作を楽しんでいる様子が見て取れます。本業は歯科技工士で、「毎月ちゃんと給料をもらえる仕事がしたい」と語っていました。

職業としての歴史が浅くて作家の地位が十分に確立されていない点も、キャストドール作家の収入が少ない一因と考えられます。今後に市場規模がさらに拡大して業界が成熟していけば、個人で活動するドール作家も今より稼げるようになるはずです。

まとめ

着物姿のドール

ドール作家が収入を得る方法について解説してきましたが、今回は信頼できる情報が見つかりにくかったため、記事を書くのに苦労しました。今後も追加取材しだいで状況が変わってくる可能性がありますので、新たな情報が判明したら追記していきたいと考えております。

現状ではドール制作を仕事にして収入を得るのはなかなか難しい面もありますが、人形作家の収入源が5通りあるのも事実です。メーカーの企業が強い業界であっても、個人のドール作家が食い込む余地は残されています。

まずは副業でドール作品の販売や写真集の出版などから始め、SNSなども活用しながら業界とのつながりを持つようにするのがおすすめです。価値ある作品を制作して情報発信していれば、ドール作家として収入を得る道も自然と開けてきます。



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