当ブログではこれまでに、200種類以上の副業を紹介してきました。その中にはあまり知られていない変わり種の副業も多く含まれます。気分転換を兼ねて副業を始めたいけれど、ありきたりな仕事では満足できないという人も少なくないのではないでしょうかか?
今回はそんな人に向けて、ゴルフボールダイバーの仕事を紹介します。年収1千万円のダイバーも存在すると言われるほど、高収入を稼げる可能性を秘めたレアな副業です。それだけにきつい部分もある仕事ですので、メリットだけでなくデメリットも含めて解説します。
ゴルフボールダイバーは儲かる副業?
全国各地のゴルフ場では、ラフやOBのエリアに入り込んだロストボールを回収する仕事が募集されています。こちらも日給1万円の求人が珍しくないだけに、稼げる副業になる仕事です。
ロストボール回収の仕事をするのに普通は資格も何も不要ですが、池に落ちたロストボールの回収だけは例外です。見通しのきかない濁った水に潜ってボールを探す仕事とあって、潜水士の国家資格を持つ人だけに許可されています。これが今回の記事で取り上げるゴルフボールダイバーの仕事です。
池に潜ってロストボールを回収する作業は、ゴルフ場の営業時間外に行う必要があります。夜間の作業となるケースが多いだけに、ゴルフボールダイバーは会社員の副業にもなり得る仕事です。
ゴルフ場の池に落ちたロストボールは、ただ回収しただけでは収入になりません。ゴルフ場から譲り受けたロストボールをきれいに洗浄した上で仕分けし、買取業者などに持ち込む必要があります。
儲かる副業になるかどうかは、業者が査定した買取価格しだいです。多大な労力を費やしてロストボールを回収しても、二束三文でしか売れない場合も考えられます。短時間で大量のロストボールを回収し、それなりの価格で買取してもらえば、ゴルフボールダイバーも儲かる副業になり得ます。
ロストボールの買取相場
ゴルフ練習場やスポーツ用品店・ホームセンターなどの店舗では、ゴルフ場から回収されたロストボールが格安価格で売られています。商品の主な仕入先は、ロストボールを専門に買取している業者です。
GoogleやYahoo!で「ロストボール 買取」というキーワードを打ち込んで検索してみると、買取業者のホームページが数多く見つかります。アルバイトを使って回収させたロストボールを買い取り、ゴルフ練習場などに販売した差額で収益を得ている業者です。個人で活動しているゴルフボールダイバーでもこうした業者を利用すれば、回収したボールを現金化できるようになります。
ボールの状態やブランドによって買取価格は変わってきますが、買取実績を公表している業者の例だと1球あたり20円前後が平均的な相場です。Aランク100円・Bランク50円・Cランク10円などと、ランクごとの買取価格を提示している業者もあります。状態の良いブランドボールであれば、1球数百円で売れる場合もあるという話です。
ロストボール回収のアルバイトを雇っている買取業者の中には、給料を出来高制で支給しているところもあります。この場合はボール1個あたりいくらという形で給料が支払われ、1個5円程度が平均的な相場です。個人でゴルフ場と契約してロストボールを回収し、譲り受けたボールを買取業者に持ち込んだ方が稼ぎやすいと言えます。
ロストボールの落札状況
回収したロストボールを現金化する手段は、買取業者に持ち込むだけではありません。ネットオークションサイトのヤフオクにも、ロストボールの出品は数多く見られます。池に潜って回収したボールとは限りませんが、ヤフオクで過去180日間に落札されたロストボールの商品は16,000件以上もある状況です。
買取業者による出品例が多くを占める中で、個人が出品したものと思われる商品の落札例も少なくありません。平均落札価格は3,255円(2023年5月31日現在)で、ボールの個数は出品によってさまざまです。1球当たりの価格は数十円以下という例が目立ちますが、ブランドボールは1球100円程度でも落札例は結構あります。
ロストボールはメルカリでも数多く出品されていて、こちらは個人による出品が大半です。1球当たり数十円から100円前後で、数十個まとめて数千円という完売例も目立ちます。ヤフオクでは送料を落札者で負担する例が多いのと比べ、メルカリでは出品者側で負担するのが一般的な傾向です。
ゴルフボールダイバーの推定年収
池に潜って回収したロストボールを売っても、1個当たり平均で数十円にしかなりません。単価が安い商品だけに、数で稼ぐ必要があります。ゴルフ場の池には大量のボールが眠っているだけに、ゴルフボールダイバーにとっては稼ぐチャンスです。
1日2~3時間ほど作業したとすると、平均的なダイバーで5,000球から6,000球ほどの回収が見込まれます。1個10円で売れれば1日5万円から6万円ほどになり、もっと高く売れれば1日で10万円以上稼ぐことも可能です。週2日作業すれば、副業でも500万円以上の年収を稼げる計算となります。
熟練ダイバーになると、1万球以上のロストボールを1回の作業で回収できるという話です。1回で5,000球回収できる平均的なダイバーと比べ、同じ時間働いても単純計算で年収は倍に増えます。年間の稼働日数によっても金額は変わってきますが、その気になれば1,000万円以上の年収を稼ぐことも可能な仕事です。
副業でゴルフボールダイバーの仕事を始める方法
ゴルフ場の池に潜ってロストボールを回収する作業には危険を伴うため、誰でもできるというわけではありません。海底での作業や水中で土木工事を行う場合と同様に、潜水士の国家資格が必要です。
国家資格と言っても、潜水士試験は難易度がそれほど高くありません。受験資格や年齢制限もありませんので、手続きさえすれば誰でも受験できます。全国7箇所の試験会場で年に3回から6回の試験が実施されている他、各都道府県でも年に1回程度は出張試験が行われます。
潜水士試験は筆記試験のみ実施され、水に潜ったりするような実技試験はありません。合格率も80%程度ですので、しっかりと勉強すれば合格できる試験と言えます。受験手数料は6,800円で、受験の申請を郵送で行う場合はこの他に郵送費も必要です。
自動車やバイクの運転免許などと違って、潜水士の免許は実技試験なしで取得できてしまいます。潜水士の資格を生かした仕事をするには、ダイビングの講習を受講して潜水の技術を身につけておくのがおすすめです。教室集客サイトのストアカには、ダイビングインストラクターの開催するプール講習も掲載されています。
ゴルフボールダイバーの求人募集状況
ゴルフボールダイバーはレアな仕事だけに、一般の求人サイトでは募集がなかなか見つかりません。潜水士の資格を持っているだけでは、仕事をなかなか獲得できないのが現状です。個人でゴルフ場からの依頼を獲得するには、それなりの営業努力も必要になってきます。
ゴルフ場や練習場などで募集しているロストボール回収のアルバイトなら、求人ボックスやIndeedのような求人検索エンジンで募集が見つかる可能性があります。インターネットを巡回して全国の求人情報を集めるシステムのため、地方に多いゴルフ場の求人も多く掲載されているからです。
ロストボール回収のアルバイトとして雇われた場合、山の中に入ってボールを探し回るような作業が中心となってきます。清掃や草刈りなどが仕事内容に加わる場合もあるだけに、ゴルフボールダイバーとはまた違った仕事です。
ロストボールを買取している業者の中には、ホームページでゴルフボールダイバーを募集しているところもあります。この記事を書いた時点で、以下のサイトで求人の募集が確認されました。
ゴルフボールダイバーはきつい仕事?
実際にゴルフボールダイバーの仕事をする際にはウエットスーツを着用し、空気ボンベを装着してゴルフ場の池に潜ることになります。1回の作業時間は空気ボンベ1本で潜水できる範囲に限定し、慣れた人であれば2時間から3時間程度です。不慣れなうちは酸素を無駄に消費してしまうため、1回の潜水で短時間しか作業できません。
池の水深は1m程度の浅いところもあれば、10mにも及ぶ深い箇所もあります。ほとんど視界ゼロの濁った水の中でボールを探し回るのは、一歩間違えると命を落としかねない危険な仕事です。
回収したロストボールは、土のう袋などに詰めて運搬することになります。数十キロにもなる重い袋を何回も持ち運ぶのは、筋力のある男性にとっても結構な重労働です。
ゴルフ場は市街地から離れた郊外やリゾート地に多いだけに、現地への移動に何時間もかかることが珍しくありません。本業の仕事を終えた後の夜間に作業を行う場合は、車の運転だけで疲れてしまう可能性があります。ゴルフボールダイバーは体力的にきつい部分のある仕事だからこそ、短時間の作業でも高収入を稼ぐことが可能になってくるわけです。
まとめ
ゴルフボールダイバーになるには潜水士の免許が必要で、誰にでもできる仕事ではありません。仕事そのものも体力面で大変な部分はありますが、慣れれば短時間の作業で高収入を稼げる副業になり得ます。
「一風変わった仕事を副業にしてみたい」「ハードな仕事でもいいから収入を大きく増やしたい」という人に、ゴルフボールダイバーはおすすめの仕事です。まずは地方の求人に強い求人検索エンジンを利用して、ゴルフ場などの求人を探してみるといいでしょう。