灯油配達がきついと言われる理由とは?冬に募集が増えるバイトを解説

副業

冬場になると寒冷地を中心に求人が増える灯油配達バイトは副業の手段としても利用されていますが、屋外の作業が中心のせいか「仕事がきつい」とも言われてます。実際にはどれだけ大変な仕事なのか、給料の相場や仕事に必要な資格と合わせて基本情報をまとめてみました。

灯油宅配サービスとは?


Photo by Hustvedt(2020年6月21日) / CC BY-SA 3.0

ガソリンとともに値動きが注目される灯油の価格は、店頭の価格と配達の価格に分けて発表されるのが一般的です。灯油は古くからランプを使った照明器具の燃料として使われてきただけでなく、現在でも暖房器具の燃料として冬場の生活を支えています。

18リットル入りのポリタンクに灯油を満杯に入れると重くて持ち運びに大変なことから、暖房の需要が増える冬場を中心に宅配サービスが行われてきました。ガソリンスタンドやホームセンターだけでなく、生協や米穀店などさまざまな店舗で灯油の宅配サービスを展開しています。

灯油配達バイトが冬に多く募集される理由

特に暖房器具の稼働率が高まる冬場は需要が急増するため、正社員など常勤の従業員だけでは配達スタッフが不足しがちです。灯油宅配サービスを手がける店の中には配達員を確保する目的で、冬季間期間限定のアルバイトを募集しているところが少なくありません。

灯油配達バイトは毎年同じ人に仕事を依頼するという例も多く、農閑期の農家で冬季の収入を確保するための手段としても利用されてきました。夏場は海水浴場・山小屋など夏のレジャー産業や農業に従事している人が、冬場に副業として灯油配達バイトをしているという例を多く見かけます。

最近は空調設備の整ったマンションや戸建住宅に住んでいて、暖房はエアコンだけという人も少なくありません。寒冷地になるとエアコンだけでは厳しい寒さを乗り切るのが難しいため、現在でも灯油を使った暖房器具が多く使われています。

灯油は配達価格より店頭価格の方が1リットルあたり5円ほど安いだけに、セルフGSで購入した方がお得なのは確かです。以前と比べて灯油を配達してもらっている家庭は減少傾向ですが、寒冷地の高齢世帯を中心に依然として根強い需要があります。

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灯油配達バイトの仕事内容

季節限定のアルバイトを雇用するほど冬場に需要が急増する灯油の配達は、一般家庭を巡回してポリタンクや屋外タンクに灯油を入れるのが仕事の中心です。配達先の家庭で用意した空のポリタンクをタンクローリーまで持っていき、タンクと接続されたガンノズルを使用して灯油を注入します。

灯油を運搬するのに使われる車両は2tから4t程度の小型・中型タンクローリーで、注文客の自宅近くまで車を運転するのも仕事のうちです。灯油の代金は月末にまとめて支払う場合もありますが、配達の都度その場で集金するという例も少なくありません。

基本的には1人で配達エリアを巡回する仕事で、運転手と助手が2人1組になって配達に回るという場合もあります。空のポリタンクに灯油を入れて注文宅の玄関まで運ぶ作業の繰り返しとなるため、仕事そのものはそれほど難しくはありません。最近は屋外に大きな灯油貯蔵タンクを備えた住宅も増えていますが、この場合はタンクの近くまでタンクローリー車を移動させて給油を行います。

灯油配達バイトはコンビニバイトや飲食店バイトと違って接客の必要はありませんが、集金を行う際などは注文客とのやり取りも出てきます。毎回同じ家々を配達に訪れる仕事で、注文客とは自然と顔見知りになるのが普通です。

天気の話題などちょっとした世間話に付き合う程度の対人スキルがあれば、高齢者世帯を巡回することが多い配達の仕事もスムーズに運びます。灯油配達バイトは黙々と作業をするのが好きな人だけでなく、元気があって人と接するのが好きな人にも向いた仕事です。

灯油配達バイトがきついと言われる理由

仕事そのものはそれほど難しいこともありませんが、灯油配達バイトは「きつい仕事」だという声をよく耳にします。きついと言われる最大の理由は、18リットル入りのポリタンクを満杯にした灯油を持ち運ぶのに体力が必要だという点です。

灯油は1リットルあたりの重量が0.8kg程度で水よりは若干軽いとは言え、18リットル入りのポリタンクを満杯にした場合の重量は15kg以上に達します。これをタンクローリー車から家々の玄関まで持ち運ぶのはなかなかの重労働で、体力に自信がある人でないと長続きしません。駐車場所から玄関までの距離が遠い住宅はポリタンクを持ち運ぶ時間も長くなり、エレベーターのないマンションで階段を使って上の階まで運ばなければならない場合もあります。

灯油配達バイトの求人が増えるのは暖房の需要が急増する冬場が中心だけに、寒い屋外での作業も「仕事がきつい」と言われる一因です。特に積雪の多い地方では大雪が降るたびに除雪作業など余計な仕事が増えるため、同じ家々を巡回するだけでも普段より時間がかかってしまいます。

灯油配達はポリタンクや屋外タンクに給油する作業だけでなく、車体が大きいタンクローリー車を安全に運転するのも仕事の1つです。積雪で悪路となっている場合は普段以上に慎重な運転が求められ、事故を起こさないように神経をすり減らすことになります。灯油という危険物を扱う仕事は何かとストレスが溜まりがちだけに、メンタルがある程度強い人でないとなかなか務まりません。

灯油の臭い対策

体力面や精神面でハードな仕事という点に加え、灯油配達バイトはどうしても灯油の臭いが服や手に染み付きやすい点も敬遠されがちな理由の1つです。どれほど注意して給油していても灯油の付着を完全に防ぐのは難しく、うっかりすると灯油を溢れさせてしまって後始末が大変という事態にもなりかねません。

灯油には臭いの原因となる炭化水素や硫黄系の成分が含まれていて、一度ついてしまった臭いはなかなか取れないものです。この仕事を続けていると灯油臭くなってしまうのは職業柄仕方がないとも言えますが、手についた臭いは食用油を塗ってからハンドソープで洗えば効果的に落とせます。灯油の臭いが染み付いた服は濡れた状態で洗濯機を使わず、数日から1週間程度陰干しをして臭いを抜けさせてから洗うのが基本です。

灯油配達バイトに必要な資格と免許

冬場に仕事がなくなる農家や夏のレジャー産業に従事する人にとって、灯油配達バイトは収入減を補う格好の仕事です。時給の平均的な相場は1,000円前後で他のアルバイトより格段に高給というわけではありませんが、1日8時間ずつ働けば月に20万円程度の収入になります。以上に挙げたようなデメリットさえ許容できれば、灯油配達バイトも冬場の貴重な収入源となる副業の1つです。

ただし誰でも簡単に灯油配達の仕事ができるというわけではなく、危険物の取り扱いやタンクローリー車の運転に必要な免許や資格があります。灯油はガソリンほど揮発性が高くないとは言え、一歩間違えれば大きな事故にもつながりかねない危険物です。セルフ式のガソリンスタンドは来店客が自分でガソリンや灯油を給油する仕組みですが、安全に給油させる目的で危険物取扱者の資格を持つ従業員が必ず常駐しなければなりません。

灯油配達を行うタンクローリー車の場合は移動販売のガソリンスタンドに等しい状況にあるため、1人で配達を行う場合は自分自身が危険物取扱者の資格を持っている必要があります。最低でも危険物取扱丙種の資格が採用の条件となってきますので、灯油配達バイトの仕事を始める前に資格を取得しておくといいでしょう。

タンクローリー車は普通免許でも運転は可能?

灯油配達バイトの仕事に使う小型・中型のタンクローリー車は、運転免許取得時期によって必要な免許の種類が違ってきます。2007年の6月1日より以前に普通免許を取得した人であれば、4tのタンクローリー車でも運転は可能です。道路交通法が段階的に改正されたことで、それ以降に普通免許を取得した人は運転できる車種が従来と比べて制限されるようになりました。

2017年の3月12日より後に普通免許を取得した人は、中型免許を取得しない限り2tのタンクローリー車も運転できないということになります。2007年6月2日から2017年3月11日までの間に普通免許を取得していれば、中型免許なしでも2tのタンクローリー車は運転が可能です。どちらも4tのタンクローリー車を運転するには中型免許の取得が必要ですので、求人に応募する際には必要な運転免許の種類をよく確認しておくといいでしょう。

灯油配達バイトの基本情報まとめ

危険物の取り扱いや運転免許の制約がある上に仕事がきついと言われているせいか、灯油配達バイトの仕事は特に若い世代の人から敬遠されがちです。重いポリタンクの持ち運びに体力が必要で寒さや灯油の臭いもマイナス要因ですが、冬の生活に欠かせない灯油を家々に届ける仕事にはやりがいもあります。

自分では灯油を買いに行くのが難しい高齢者から感謝される場面も少なくないため、温かい声を励みにしながらきつい仕事を乗り切っているという配達員も少なくありません。体力にある程度の自信があって仕事のやりがいを求めている人には、灯油配達バイトは冬場に不足しがちな収入を補う格好の仕事となります。

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