標語やスローガンを作って賞金を稼ぐ方法とは?作品の作り方を解説

公募

全国の自治体やさまざまな団体の中には、啓蒙活動や宣伝活動の一環として標語やスローガンを公募しているところが少なくありません。短いフレーズで表現されるそうした標語やスローガンの募集には賞金がかかっている例も多いだけに、作品を作って応募すれば収入が得られるチャンスです。

とは言え高額賞金がかかった公募ほど多くの作品が寄せられるのが常で、ありきたりの作品ではなかなか入選できません。そんな難しさのある標語やスローガンの公募で入選するためのコツについて、作り方の基本から応用までの情報をまとめてみました。

標語とスローガンの違い

同じように短いフレーズで言い表された言葉でも、標語とスローガンでは意味合いが微妙に違ってきます。スローガン(slogan)は標語を英語で言い表した語とされていますが、政府や党派などが主義・主張を表現する目的で使われる例も少なくありません。

これに対して標語は安全を呼びかける目的や健康を推進させる目的にも使われ、より幅広い概念が含まれます。かつての民主党政権が掲げていた「コンクリートから人へ」などは、政治的な宣伝目的という点でスローガンの典型でした。


Photo by Muramasa(2009) / CC BY-SA 3.0

一般公募の例では標語もスローガンもそれほど区別されていないのが実状ですが、狭い意味としてのスローガンには宣伝や思想色が濃いというニュアンスが見られます。標語は俳句のように五七五や「注意一秒、ケガ一生」のような七五調で表現される例も多く、キーワードのインパクトよりもリズム感の方が重視されがちです。

スローガンは標語より表現の自由度が高いという特徴もあって、七五調のようなリズムにはそれほどこだわる必要がありません。もちろん標語でも必ず五七五や七五調にしなければならないというルールがあるわけではなく、敢えて破調の効果を狙ったような作品もアリです。

募集情報の探し方

同じように短い文字数の作品が募集されるネーミング公募の場合は、一度名称が決まってしまえば募集の目的が達成されてしまいます。ネーミング公募にも10万円以上の高額賞金がかかる例は少なくありませんが、基本的には1回きりの募集で毎年定期的に実施されることはありません。

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標語やスローガーンになると同じ団体が毎年募集している例も多く、入選の傾向も把握しやすいのが特徴です。そうした歴史ある公募の他にも、自治体や団体などが1回きりの単発で標語やスローガンを募集する例は珍しくありません。毎年定期的に募集される標語やスローガンの募集で、5万円以上の賞金がかかっている公募の締め切り時期は以下の通りです。

  • 2月 マイカー点検キャンペーンスローガン(10万円)
  • 4月 新聞週間標語(10万円)
  • 4月 中災防安全衛生標語(10万円)
  • 6月 「歯をみがくことの大切さ」をテーマにした標語(10万円)
  • 9月 交通安全年間スローガン(10万円)
  • 9月 北方領土に関する標語・キャッチコピー(5万円)
  • 9月 国民体育大会愛称・スローガン(5万円)
  • 12月 全国統一防火標語(10万円)
  • 12月 危険物安全週間推進標語(20万円)

標語やスローガンを得意としている人はこうした公募の年間スケジュールを把握していて、募集される時期に合わせて作品作りに励んでいます。募集時期がある程度決まっている公募は取り組みやすいですが、単発も含めると相当な件数に及ぶ公募の全体を把握するのは大変です。賞金が数千円程度の公募や図書カード・商品券がもらえる公募まで対象に入れた場合には、1ヶ月以内に締切日を迎える公募が10件以上あるという月も出てきます。

文章を書くのと違って標語やスローガンは十数文字程度の短いフレーズを考えるだけで済むことから、文章が得意でないという人でも手軽に取り組める公募です。短時間で作品を作り上げることも可能で応募のハードルも低いだけに、高額賞金がかかった公募では応募総数が1万点以上に達する例も珍しくありません。

以前は郵送で応募するのが主流でしたが、最近はWebサイトの応募フォームやメールでも応募できるように変わってきている状況です。郵送だと少額でも応募費用がかかるのに対して、Webから応募できれば気軽に挑戦できます。

公募ガイドオンラインのような情報サイトには公募のジャンルごとに募集情報が掲載されていますので、現在募集中の公募を調べてみるといいでしょう。熱心な応募者になると公募ガイドのような公募雑誌を毎月購読し、有利な公募が新たに募集されていないかどうか絶えず目を光らせています。

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こうした一般公募以外にも、クラウドワークスランサーズのようなクラウドソーシングでも標語・スローガンが募集される場合があります。コンペ形式で提案が採用された人だけに報酬が支払われるのが一般的ですが、提案数は一般公募と比べて少ないため収入に結びつく確率も高めです。

標語・スローガンの作り方

標語作りは小学校や中学校でも授業や宿題に取り入れているところが少なくない上に、学校の生徒を対象としたコンクールも盛んに開催されています。わずか十数文字程度という言葉の組み合わせを考えれば済むとあって、標語やスローガンをただ作るだけであればそれほど難しい作業ではありません。

公募されている標語やスローガンであっても主催者団体の活動内容や募集の趣旨を把握していれば、使用されるキーワードも自然と絞られてきます。新聞週間標語であれば新聞に関連したキーワードが、交通安全年間スローガンであれば交通事故や安全に関するキーワードがそれぞれ使用されるという具合です。

メインに使用するキーワードを決めたら他のキーワードの候補をいくつか考え、キーワード同士を組み合わせながら語呂の良いパターンを見つけ出します。標語であれば前述の通り五七五や七五七五など、七五調のリズムで語呂を合わせるのが最もオーソドックスなパターンです。スローガンの場合は必ずしも七五調を意識することはないため、初心者にはかえって難しいと感じられる可能性もあります。


Photo by 手塚 康夫(2010) / CC BY 2.1 JP
とは言っても文字数は限られてくるため、キーワードとキーワードを組み合わせるうちには「これは」と思える表現が見つかるはずです。キーワード同士の組み合わせは同じでも、助詞を少し変えるだけで印象がだいぶ違ってくる場合は少なくありません。標語やスローガンを考える際には、以下のような手順を踏めば作りやすくなります。

  1. 使用するキーワードを洗い出し、メインのキーワードを決める
  2. メインのキーワードと組み合わせるキーワードの候補を複数考える
  3. メインのキーワードとサブのキーワードを組み合わせてみる
  4. 2~3のキーワードを組み合わせたら、その間を助詞などで埋めて調子を整える
  5. 語順を入れ替えてみたり助詞を変えてみたりしてブラッシュアップを行う
  6. 作品が完成したら似たような作品がすでに存在しないかどうか、ネットで検索してみる

文字数が限られた標語やスローガンは自分でそれと意識しなくても、他の人が作った作品と偶然似てしまうことがよくあります。作品全体が過去の入選作品とまったく同じだったという最悪の事態も想定されますので、応募前の確認作業は欠かせません。歴史ある標語に応募する場合は過去の入選作品すべてに目を通し、似たような表現にならないよう構想段階から注意するぐらいの慎重さが求められます。
短い文字数でフレーズを考えるという点では、標語やスローガン作りもキャッチコピーの考案に近い作業です。キャッチコピーの作り方に関しては、こちらの記事で基礎知識をまとめておきました。

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公募で入選するコツ

以上は標語やスローガンの作り方として基本中の基本に過ぎず、手順を踏んで作品を作ったところで必ず入選できるとは限りません。毎年募集されるような賞金10万円クラスの公募になると応募数も桁違いに多くなり、1万件前後の応募に対して入選する人は佳作を含めても数人程度に過ぎません。たとえ10万円20万円の賞金がかかっていても、入選作に選ばれなければ1円ももらえないという厳しい世界です。

歴史ある公募には毎年必ず応募するという人も多く、「今年こそは」とばかりに意気込んで力作を送ってきます。そんな常連の強者たちは過去の入選作品もよく研究していて、標語やスローガンで入選するコツを知っています。「思いやり」「みんな」「未来」「元気」など、審査員に選ばれやすい文言を作品に盛り込むのがそういう人たちの常套手段です。

もちろんそれだけでは激しい競争を勝ち抜いていけないため、あの手この手でライバルの上を行くように精一杯の工夫を凝らす必要があります。標語やスローガンは言葉のリズムが重視されやすいだけに、頭韻や脚韻などで韻を踏むようにしてキーワードを配置するのもそうした工夫の1つです。前半と後半で似たような意味や反対の意味を持つ言葉を配置する対句のテクニックも効果的で、これに頭韻や脚韻を組み合わせることでさらに印象的なフレーズが出来上がります。

冒頭に命令調の文言を置いて注意を引いたり、「~です」などと断定の調子を冒頭に持ってくるのも標語でよくある技法です。比喩を使った技法も効果的ですが、駄洒落が過ぎると「ふざけている」と判断されて没にされるリスクがあります。

あれもこれもとキーワードを盛り込み過ぎると作品が長くなりがちで、標語やスローガンとしては締まりがない表現になりかねません。あまり短すぎても入選の確率が下がってしまいますが、長くても18文字から20文字程度までに収めるのが無難です。

どうしても似たような表現の応募作品が多数を占めがちな中にあっては、新語や流行語を上手に盛り込めば目立ちやすくなります。2020年の新語流行語大賞にノミネートされた言葉に関しては以下の記事で取り上げておきましたので、標語・スローガン作りの参考にしてみるといいでしょう。

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標語やスローガンを作って賞金を稼ぐ方法まとめ

わずか20文字程度までの短いフレーズで技を競う標語やスローガンの公募は、限られた文字数の範囲内で主催者側にどれだけアピールできるかが入選の鍵を握ってきます。七五調の作品が多くオーソドックスな表現が好まれる標語に比べ、表現の自由度が高いスローガンは対象のアピールポイントや流行語などもうまく取り入れた作品が入選しやすいのが特徴です。

1万点前後にも及ぶ応募数の中から入選作品に選ばれるためには、過去の入選作品を入念に研究した上でライバルの上を行く工夫を凝らす努力が欠かせません。何度も落選を繰り返しながら入選のコツをつかんだ人だけが、ライバルを制して賞金獲得の栄誉を勝ち取っているのです。

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