オーディオブック出版は副業になり得る?3パターンの制作方法を解説

副業

スマホやタブレットの画面で読む電子書籍が人気を集めていますが、これからは書籍を朗読したオーディオブックの時代が来ると言われています。コロナ禍のステイホーム需要を背景に、有料会員数が1年で2倍に急増したオーディオブック配信サービスも出ている状況です。

大きな可能性を秘めたオーディオブックは個人でも出版して販売することが可能なのかどうか、副業の手段にもなり得る音声コンテンツという観点から最新情報をまとめてみました。オーディオブックを制作するには3種類の収録方法がありますので、それぞれのメリットとデメリットも合わせて解説します。

オーディオブックとは?

Amazonで書籍を検索していると、「単行本」や「Kindle版」などと並んで「Audible版」も表示される書籍があります。このAudibleというのはアメリカ発のオーディオブック配信サービスで、2008年にはAmazonの傘下に入りました。日本では2015年からAudibleのサービス提供が開始され、コロナ禍のステイホーム需要を背景に有料会員数が1年で2倍に急増したことでも話題を集めています。

そもそもオーディオブックというのは書籍を朗読した音声コンテンツを意味し、日本ではすでに1980年代からカセットブックという形で存在していました。車社会のアメリカでは日本以上にオーディオブックが広く普及し、CDやカセットテープの形で本を聴く巨大市場が形成されてきた経緯があります。

現在のオーディオブックは音楽作品と同様にダウンロード販売が主流で、MP3形式などのファイルで作品を購入するのが一般的です。スマホがあれば場所を問わずにオーディオブックを聴くことが可能になり、AIスピーカーを利用した「ながら読書」も人気を集めています。電子書籍を読むには画面を凝視していなければなりませんが、オーディオブックならテレワークや家事をしながらの読書も可能です。

主なオーディオブック配信サービス

オーディオブックの認知度がそれほど高くない日本と比べ、アメリカや中国・ヨーロッパ各国など海外の国々では広く普及しています。日本では株式会社オトバンクが運営していたFeBeがオーディオブックの先駆けとなり、2018年にaudiobook.jpへと名称変更して以降も国内最大級の市場シェアを占めている状況です。

現在はaudiobook.jpとAudibleが2強の様相を呈していますが、この他にもオーディオブック配信サービスが次々に登場しています。小説作品に特化したkikubon(キクボン)やビジネス向けコンテンツに強いヒマラヤ(Himalaya)、著作権の切れた名作が無料で聴けるアプリのHQも人気を集めています。

日本語のコンテンツ数が最も多いaudiobook.jpは、月額750円の安価な聴き放題プランが人気です。英文も合わせると約40万冊以上のコンテンツ数を誇るAudibleは月額1,500円で料金が高めですが、有料会員になれば月に1冊無料で購入可能なコインがもらえます。オーディオブックは紙の本や電子書籍より価格が全般に高めですので、定価で1,500円以上の本を月に1冊無料で購入すれば十分にもとが取れる計算です。

個人でもオーディオブック出版は可能?

海外と比べて普及が遅れていた日本でもオーディオブックがじわじわと浸透しつつあるだけに、自分でオーディオブックを出版して印税収入を稼ごうという人がも出てきます。すでに電子書籍の分野ではKindle ダイレクト・パブリッシングを利用して、個人でも気軽に出版できるようになりました。電子書籍出版が副業の1つとして定着しているほどですが、それだけ多くの人が次々と参入しているため競争も激化しています。

猫も杓子も出版できる状態でレッドオーシャンと化している電子書籍と比べ、オーディオブックはこれから大きく成長する分野でライバルも圧倒的に少ない状況です。Kindle ダイレクト・パブリッシングと同じようなセルフ出版の仕組みがあればいいのですが、現時点ではオーディオブックを簡単に制作できるシステムが整っていません。Amazonには「Audiobook Creation Exchange(ACX)」という出版の仕組みがあるとは言え、現時点では日本でのオーディオブック出版に対応していない状況です。

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オーディオブックを出版する方法

将来的には日本でもACXのセルフ出版サービスが提供されるようになる可能性もありますが、現状ではAudibleの運営サイドにメール等で連絡を取って出版契約を結ぶ必要があります。すでにAmazonのKindleで電子書籍を出版した経験のある人であれば、Audibleでの出版契約も比較的スムーズに進むはずです。実際にAudibleでオーディオブックを出版した人の体験記を見ると、納品作業は非常に複雑で大変だった様子が窺えます。

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オーディオブックは読む人にとって電子書籍より読書の負担が圧倒的に軽い分だけ、作る人にとっては面倒な作業の連続です。だからこそオーディオブックは電子書籍より価格がかなり高く設定されているわけですが、面倒を厭わなければ高収益のビジネスになり得ます。

Audible以外ではaudiobook.jpでも音源制作・配信が可能とは言え、出版を希望する場合はメールでの問い合わせが必要です。主に出版社など法人からの依頼相談が想定されている様子も窺われ、個人が気軽にオーディオブックを出版できる仕組みが整っているわけでありません。むしろオーディオブックの無料制作に対応したでじじという販売サイトの方が、印税率は10%とは言え個人でも出版できそうな雰囲気です。

オーディオブックの作り方

電子書籍と比べて出版のハードルも高めですが、オーディオブックを制作するに当たって一番の壁となりそうなのは音声の収録方法です。書籍のテキストデータと表紙の画像さえ用意すれば出版が可能な電子書籍と違って、オーディオブックは本の内容を音声で読み上げて音声ファイルを作成する必要があります。出版の方は交渉次第で何とかなるとしても、その前に音声データを用意しなければ話が先に進んでいきません。

出版社の出しているオーディオブックはプロの声優を起用し、聞きやすい高品質な音声データで作品化しています。電子書籍であればほとんど費用をかけずに出版することも可能ですが、書籍の朗読を声優に依頼するとなれば費用の発生が避けられません。個人がオーディオブックを制作するに当たっては、この音声収録にどれだけ費用をかけるかによって以下のような3種類の方法が考えられます。

  1. 声優に朗読を依頼する
  2. 自分で朗読する
  3. 音声読み上げソフトを使う

それぞれ詳しく解説します。

自分で朗読する

3パターンが考えられる制作方法のうち最も安上がりなのは自分で朗読する方法で、マイクなど必要な機材を持っていれば追加費用0円で音声データを作成することも可能です。とは言え素人が間違えずに文章を朗読するのは、想像以上の困難が予想されます。声に自信がない人だと聞き取りにくい音声になってしまいがちで、お金を出してオーディオブックを買ってくれた人をがっかりさせる結果になりかねません。

声が聞き取りにくいため何を言っているのかわからないという残念な例はYouTubeの動画でも珍しくありませんが、基本的に無料で視聴できるYouTubeと違って有料のオーディオブックは音声の質も求められます。ノイズが多かったりしても音声が聞き取りにくくなりますので、静かな収録環境を準備できない場合はスタジオを借りるための費用も必要です。長編小説のオーディオブックは総再生時間が10時間以上に及ぶ例も珍しくないだけに、よほど短い作品でない限りは収録に予想以上の時間がかかると予想されます。

音声読み上げソフトを使う

以上のような理由から自分で朗読するのが困難な人は、音声読み上げソフトを利用して音声データを作成するのがおすすめです。スマホにも無料で使える音声読み上げ機能は搭載されていますが、声優を起用した本格的なオーディオブックと比べるとナレーションの品質が落ちてしまいます。オーディオブック販売に継続して取り組むのであれば、ある程度の初期費用を投じてでも有料の音声読み上げソフトを購入した方が断然有利です。

AH-Softwareが発売しているVOICEROID+は、YouTuberの間でも利用している人が多い音声読み上げソフトです。YouTube動画に使用する場合は商用ライセンスが免除されますが、オーディオブックの制作に利用する場合は商用利用に当たるため追加ライセンスの購入が必要です。

Amazon.co.jp: VOICEROID2 紲星あかり|ダウンロード版 : パソコン・周辺機器
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声優に朗読を依頼する

プロの声優に朗読を依頼するのが理想ですが、ナレーションの料金相場は1,000文字で4万円前後と言われています。スキルシェアサービスのココナラには「ナレーション・読み上げ」のカテゴリがあって、相場より大幅に安くサービスを出品している人も少なくありません。声優の卵に読み上げを依頼すれば、プロの声優を起用するより費用が安く上がります。音声読み上げソフトを使ったり、自分で朗読したりする方法で満足できないという人におすすめの収録方法です。

どの方法で音声を収録した場合でも、章ごとにファイルを分割したりビットレートを調整したりする編集作業は欠かせません。オーディオブックのファイルを作成する程度であれば、Audacityなどフリーの音声編集ソフトでも十分です。

音声を収録する以外の部分はオーディオブックも電子書籍出版と共通点が多く、最低でも表紙の画像は用意する必要があります。自分で表紙画像を作成するのが難しいという場合は、ナレーションと同様にココナラを利用して得意な人に依頼することも可能です。

オーディオブック出版の副業まとめ

現状では出版用のプラットフォームが十分に整備されていないため、オーディオブック出版は電子書籍と比べてハードルが高い状況です。すでに電子書籍出版の実績を持つ人であれば、でじじやAudibleの担当者と連絡を取ることでオーディオブックが出版できる可能性もあります。

コンテンツの内容を朗読する形で音声収録する必要もあるため、オーディオブック制作には電子書籍より手間がかかるのも事実です。それだけに現在はまだライバルが少なく、いち早く参入した人は先行者利益が得られる状況にあります。オーディオブックの利用数そのものは日本でも右肩上がりの成長が見込まれているだけに、ノウハウを持つ人が手間をかけて制作すれば副業としても有望な選択肢の1つです。

コメント

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