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盆栽を売る副業は儲かる?5種類の盆栽販売ビジネスを解説

盆栽 副業
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盆栽と言えば年配男性の趣味というイメージもありましたが、最近は若い世代の女性を中心にミニ盆栽が人気を集めています。海外では日本発祥の盆栽が「BONSAI」として通用するほど、一大市場を形成している状況です。

ジリ貧と見られていた市場が大きく拡大しつつあることから、個人で盆栽を売る副業を手がける人も出てきました。盆栽の販売ビジネスは本当に儲かるのかどうか、副業から始められる販売方法をまとめてみました。日本の盆栽を海外に向けて販売する際に避けられない検疫の問題についても、記事の後半で詳しく解説します。

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盆栽ビジネスが儲かる理由

並べられた盆栽鉢

日本国内で盆栽を趣味にしている人は、少し前まではシニア層の男性が中心でした。漫画やドラマでも高齢の男性を描く場合に、盆栽を趣味とする姿が一種のステレオタイプと化しているほどです。

「盆栽は年寄り臭い趣味」というイメージもありましたが、最近はそんな状況にも変化が生じています。若い世代の女性でミニ盆栽や苔玉を趣味とする人が増え、女性ユーザーが多いメルカリでも盆栽が数多く出品されるように変わってきている状況です。海外では以前から盆栽が広く受け入れられ、輸出ビジネスが活況を呈しています。

そうした販売ルートを持たない人からすれば、高齢化で国内市場が先細りの状況にあった盆栽は「儲からない」ビジネスでした。顧客が一部の富裕層に限定されてしまっていたため、素人が手を出そうとしても簡単には収益を出せないビジネスモデルだったのです。

若い世代にも広がりを見せている新しい市場に着目すれば、盆栽は儲かるビジネスに転じます。1鉢何百万円で売れるような一攫千金を狙うビジネスは高難易度ですが、収益の目標額をもう少し低く設定すれば十分に儲けを出せる範囲内です。

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趣味の盆栽を副業にするには?

盆栽を出品したネットショップの画面

個人で盆栽を育てるレベルだと、普通は趣味の範囲にとどまります。盆栽を売って収益を得ているのは、事業として販売ビジネスを手がける業者に限られていました。自然環境と違って盆栽鉢の中では根を深く張れないため、こまめな水やりと手入れが欠かせません。盆栽を枯らさずに育てるには手間がかかるため、シニア層のように時間に余裕がある人に向いた趣味と言われています。

サラリーマンや家事に追われる主婦が盆栽を副業にするには、水やりなどの世話を行う時間をどうやって確保するかがポイントです。会社員の場合、夏場は仕事に出かける前の朝と帰宅後の夜に1日2回、欠かさずに水やりをしていれば盆栽の世話も可能になってきます。冬場の水やり頻度は、1日に1回から2日に1回程度です。

剪定などの手入れを休日に集中させれば、平日の日中に仕事があるサラリーマンでも盆栽を育てられます。ミニ盆栽のブームで購入層が大きく広がった今なら、個人対個人の取引でも販路を十分に確保できる状況です。栽培の時間と販路さえ確保できれば、盆栽の販売ビジネスが副業の手段になり得ます。

盆栽の副業に伴う作業

盆栽の苗木に水やりをする

盆栽を副業の手段にした場合にすべき主な作業は以下の通りです。

  • 適度な日光に当てる作業
  • 日常的な水やり作業
  • 定期的に肥料を与える作業
  • 必要に応じて行う剪定・整姿作業
  • 数年に一度行う植え替え作業

盆栽を自分で増やすために、挿し木や接ぎ木・取り木といった作業が加わる場合もあります。盆栽づくりの基本的な作業について、それぞれ詳しく解説します。

盆栽の置き場所の注意点

盆栽は鉢に植えられていて持ち運びが可能なため、必要に応じて移動できるところがメリットです。どの種類の木を育てるにしても、適度な日光に当てることが欠かせません。室内で育てることも不可能ではありませんが、良い盆栽を作るには屋外で十分な日光に当てるのが基本です。

気温が高く日差しも強すぎる夏は、寒冷紗やよしずなどを使って直射日光を適度に遮る工夫が求められます。庭に大きな木があれば木の下に鉢を移動させ、木漏れ日が当たる程度にしておくといいでしょう。鉢と鉢の間を空けて、風通しを良くしておく必要もあります。

冬は冷たい北風に当たるのを防ぐため、鉢を軒下に置くのが基本です。鉢の土が何日も凍りっぱなしというのはよくありません。寒冷地で盆栽を育てる場合、冬は室内に入れることもあります。軒下に置いておくにしても風が当たる場所では、覆いを設置するなどの防風対策が必要です。

水やりの注意点

盆栽を育てる上で欠かせないのが水やりです。こまめに管理できるだけの時間的余裕がある人は、土の表面が乾いたら水をやるようにするといいでしょう。

会社員が副業で盆栽に取り組む場合、日中は不在で水やりができないということもあります。新芽の伸びが盛んになってくる春と、葉からの水分蒸散が激しくなる夏は、1日2回の水やりが基本です。水やりは涼しい時間帯にするのがコツですので、仕事へ出かける前の朝と帰宅後に水やりをしていれば十分と言えます。

冬は木が休眠状態に入るため、水やりの回数を少なくするのが基本です。冬でも2日に1回は水やりをして、水切れをすることのないように管理しましょう。9月頃から水やりの頻度を少しずつ減らしていって、冬に向けて木を慣らすようにするのがコツです。

肥料を与える際の注意点

盆栽も他の園芸用植物や家庭菜園の野菜などと同じように、年に何回かは肥料を与える作業があります。木の成長が活発になる春(3月~5月)と、冬に向けて養分を蓄える秋(9月~10月)は肥料が必要です。

液体肥料は即効性があって便利な反面、与えすぎると木が枯れる恐れもあります。少量ずつ何回かに分けて肥料を与えるのがコツです。使われる油かすなどの有機肥料は効き目がゆっくりなため、盆栽の施肥によく使われています。

剪定・整姿の注意点

盆栽を形良く美しく整えていくには、はさみを使った剪定や針金を使った整姿の作業が欠かせません。伸びすぎた枝や不要な枝を切り落とす剪定作業は、木が休眠する冬に行うのが一般的です。

木が活動を始める前の3月や、新しい枝の伸びが止まる6月から7月頃にも、軽く剪定を行う場合があります。バランスの取れた樹姿にするには、芽を適度に摘む作業も必要です。

木を盆栽特有の美しい姿に作り上げていくには、針金かけの作業も欠かせません。松などの常緑樹は、10月から3月にかけての休眠期に針金かけを行うのが一般的です。

雑木類も落葉後の冬なら作業がやりやすいですが、慣れないうちは芽を傷つける恐れもあります。新しい枝の伸びが止まる梅雨の時期に針金かけをするのが無難です。

植え替えの注意点

盆栽を育てていると鉢の中で根が土と固まってしまい、水も空気も通らなくなってきます。固まるのを防ぐためにも、数年に一度程度は植え替えの作業も必要です。水やりをしても土に吸収されずこぼれてきたり、根が鉢の底から取り出したりしてきたら、新しい土を使った植え替えをするといいでしょう。

盆栽を始めるのに必要な道具

剪定バサミ

盆栽に本格的に取り組むとなれば、多くの道具を駆使する必要が出てきます。盆栽の入門書にもいろいろな道具が掲載されていますが、すべての道具を最初から揃えなければならないということはありません。最低でも以下の道具を用意すれば、盆栽づくりを始めることは可能です。

  • 盆栽用の植木鉢
  • 剪定ばさみ
  • じょうろ

慣れてきたところで、以下のような盆栽用具も少しずつ揃えていくといいでしょう。

  • ピンセット
  • 根切りばさみ
  • 針金
  • 彫刻刀
  • 回転台
  • 植え替え用の移植ゴテ

基本的な道具を揃えるのにかかる初期費用は、1万円から2万円程度です。この他に盆栽そのものの苗木を購入するのに1本あたり数千円前後、用土と肥料にも数千円程度かかります。作業台や鉢置き場をDIYで自作する場合には、さらに追加の費用が必要です。

個人で盆栽を販売する方法

盆栽を育てるには時間と手間がかかる上に、盆栽鉢や道具類にもコストがかかります。手間とコストを費やして育てた盆栽が売れなければ副業どころか、かえって赤字になってしまいます。趣味の盆栽を副業の手段とするには、事前の販路開拓が欠かせません。

個人で盆栽を売る手段としては、以下のような販売方法が考えられます。

  1. 盆栽の買取業者を利用する
  2. 盆栽の競り市(交換会)に出品する
  3. ネットオークションに出品する

それぞれ詳しく解説します。

盆栽の買取業者を利用する

水石と組み合わせた盆栽

不要になった盆栽や盆栽鉢の処分に困っている人が少なくないのを受けて、盆栽を買取している業者が全国に数多く存在します。そうした買取業者に査定を依頼すれば、個人で育てた盆栽をお金に換えることも可能です。

業者が買い取った盆栽は職人が手入れをした後、全国各地で開催される競り市に出品したり、海外に輸出されたりしています。業者も営利目的で買取をしていますので、金額の面ではシビアに査定されがちです。

富裕層の盆栽愛好家と直接取引できれば高値で売れる可能性もありますが、個人でそういう上顧客を見つけるのは簡単でありません。間に買取業者が入ることで販路が確保され、高齢者の育てていた盆栽が次世代へと受け継がれていくわけです。

買取された盆栽は手入れに人手を要し、競りへの出品や海外輸出にも費用がかかります。競り市の落札価格相場に比べると、買取の査定額は半分以下という例も珍しくありません。

管理が行き届かなくなった盆栽は価値が低くなっていますが、専門業者が手入れをすることで付加価値が生じます。安く買い取った盆栽を競りに出して高く売りさばき、差額で儲けるビジネスも可能になるというわけです。それほど手入れをしなくても高く売れそうなほど状態の良い盆栽であれば、買取の時点で高値がつく可能性があります。

盆栽の競り市(交換会)に出品する

盆栽市

主に業者が参加する競り市は全国各地で開催されていますが、一般の愛好家が参加できる競りや交換会も少なくありません。年会費の支払いが必要なケースもあれば、数千円程度の参加費を払うだけで出品が可能になるケースもあります。

競りに出品したからと言って必ず売れるとは限りませんが、出品した盆栽に興味を持ってくれた来場者と値段の折り合いがつけば交渉成立です。会場には地域の盆栽愛好家や業者が訪れますので、買取業者を利用して普通に査定してもらうよりは高値で売れる確率が高いと言えます。

盆栽の団体が主催する競り市や交換会の他にも、各地で盆栽や山野草の展示即売会が随時開催されています。出品するための条件は会場ごとに異なりますので、主催者に問い合わせてみるといいでしょう。

ネットオークションに出品する

盆栽の買取や競りは以前から行われていましたが、インターネットが普及した現在はネットオークションも有力な販路の1つです。国内最大のオークションサイトヤフオクには、盆栽が2万件ほど出品されています。フリマ形式での定額出品も8千件ほど含まれていますが、高値で売れやすいオークション方式での出品も可能です。

ネットオークションを利用すれば、競り市とは縁がない顧客層にも盆栽を販売できるようになります。中には盆栽を少しでも安く購入する目的で価格をチェックしている人もいますが、本当に欲しい商品に対しては高値をつける熱心な愛好家も少なくありません。

ヤフオクで過去180日間に落札された盆栽の最高額は90万円で、平均落札額は約8,000円でした(2022年5月現在)。全国に販路を拡大できるヤフオクを利用すれば、盆栽を売る副業ビジネスで一攫千金も夢ではありません。

ネットオークションのイメージ

高値で落札されるようにするには、相当に手間ひまをかけて盆栽の手入れを行う必要もあります。出品しても売れない可能性はありますが、ヤフオクへの出品は競り市と違って基本的に無料です。出品した商品が落札されて代金が振り込まれた場合にのみ、売上の金額から10%(有料のYahoo!プレミアム会員は8.8%)の落札システム利用料が引かれます。

メルカリラクマなどのフリマサイトでも盆栽の出品は可能ですが、こちらは定額のフリマ形式に限定した販売方法です。メルカリでは送料も出品者側で負担するのが通例となっています。

盆栽は一種のハンドメイド作品と見なせるため、minneCreemaといったハンドメイドマーケットにも出品例は少なくありません。いずれも女性ユーザーが多数を占めるせいか、出品されているのは人気のミニ盆栽が中心です。

盆栽の苗木を販売して稼ぐ

盆栽になる植物を種から育てるのは難易度が高いだけに、園芸店や通販サイトなどで苗木を購入している人が大半です。難易度が高いと言っても、種から発芽させて盆栽の苗木に育て上げるのが不可能というわけではありません。それなりの知識と技術さえ身につければ、実生栽培も試してみる価値があります。

盆栽はある程度完成した状態で売られている商品の価格が最も高く、苗木は完成品より圧倒的に安く購入できる商品です。盆栽の種は最も安く手に入る商品ですので、種から育てて苗木を作ることに成功すれば、収益性の高いビジネスモデルとなり得ます。

盆栽は種を発芽させる手法だけでなく、挿し木や接ぎ木・取り木といったやり方で増やすことも可能です。挿し木の手法で新たな苗木に仕立て上げれば、伸びすぎて剪定した枝も有効活用できるようになります。

桜の盆栽の水揚げ

山や公園・神社などで種や苗木を採取すれば、購入費用を0円にすることも可能です。この場合は土地の所有者や管理者の許可を得る必要がありますので、採取が可能かどうか事前に問い合わせてみることをおすすめします。

種から育てた苗木は即売会を兼ねた盆栽展に出品するか、またはネットオークションやフリマサイトに出品して売るのが一般的です。メルカリにも多種多様な盆栽の苗木が出品されていますので、販売状況「売り切れ」で絞り込んで価格相場をチェックしてみるといいでしょう。

盆栽の輸出には検疫が必要

コンテナ船

冒頭でも触れた通り、海外では日本生まれの盆栽文化が「BONSAI」として広く根付いています。ヨーロッパやアジア各国にも愛好家が増えているだけに、海外に輸出できれば盆栽ビジネスの可能性が大きく拡大されるのは確かです。Buyeeのような越境ECサービスを利用すれば、ヤフオクメルカリeBayなどに出品した商品を海外ユーザーに向けて販売することも可能になってきます。

一方で盆栽のような植物を輸出するには、病害虫を海外に持ち込ませないための検疫が避けられません。日本から他の国に盆栽を輸出しようとする場合、植物防疫所に申請をした上で検査を行う必要があります。

検査のやり方は相手国の要求や植物の種類によっても異なるため、植物検査合格証明書を発行してもらうまでの手続きが非常に煩雑となっている状況です。盆栽から土を完全に除去した状態で輸送するか、または消毒を施した土に植え替えた上で輸送する手間もかかります。

個人の副業レベルで対応するのは難易度が高くなりますので、盆栽の輸出にまで手を出している人は多くないと見られます。盆栽の販売ビジネスが軌道に乗ってきて販路をさらに拡大したい場合には、法律面の課題をクリアした上で輸出ビジネスも検討してみるといいでしょう。

高く売れる盆栽の種類

真柏の盆栽

一口に盆栽と言っても数千円程度から100万円以上まで、市場価格には大きな開きがあります。小型の盆栽は1万円以下で買える商品が多いですが、中型から大型になると価格相場は数万円以上です。

Yahoo!オークションで過去180日間に落札された2万件以上の盆栽で、平均落札価格は約8千円でした(2025年6月時点)。落札価格の高い順に並び替えてみると、上位には以下のような種類が多いことに気がつきます。

  • 真柏
  • 五葉松
  • 黒松
  • 杜松(ネズ)
  • 皐月
  • 山もみじ

いずれも平均落札価格が盆栽全体の平均を上回っています。特に真柏と五葉松は平均落札価格が1万5千円ほどに達し、2大人気品種の様相を呈している状況です。

同じ真柏でも198円から667,666円まで、ものによって落札価格には大きな開きがあります。高く売れる盆栽に育て上げるには、それなりの手間がかかることでしょう。芸術的価値の高い「作品」に育て上げれば、以上のような種類の盆栽は高く売れやすい傾向があるというわけです。

盆栽の知識を生かしたその他の副業

副業でお金を貯めるイメージ

盆栽づくりに慣れてくると、関連する知識も身についてきます。「盆栽の副業」は、必ずしも盆栽そのものを売ってお金に換える稼ぎ方だけではありません。

盆栽づくりのノウハウや知識を生かしたその他の副業としては、以下のような稼ぎ方も考えられます。

  • 盆栽教室の講師
  • 盆栽のメンテナンス代行
  • 盆栽動画の配信
  • 盆栽ブログの運営
  • 盆栽に関する本を出版

動画配信やブログ運営は、主に広告収入で稼ぐ副業のスタイルです。本の出版はハードルが高めですが、電子書籍なら低コストでも出版できます。

イベントや結婚式などで盆栽を飾り付けるサービスを提供するような稼ぎ方も含め、盆栽の知識を生かした副業のあり方は無限大です。アイデア次第でさまざまな収入手段につながる可能性が、盆栽には秘められています。

盆栽を売る副業のまとめ

盆栽

ミニ盆栽のブームで若い世代にも広まりを見せている盆栽を利用して、販売ビジネスを副業にする方法について解説してきました。

シニア世代を中心とした従来の盆栽愛好家層に対しては、全国各地で開催される競り市や交換会が販売のチャンスとなります。ネットオークションやフリマサイトでも、盆栽の売り買いが個人間で活発に行われている状況です。どちらの販売方法も難しいという人には、盆栽の買取業者を利用するという手もあります。

盆栽を売る副業で大きく儲けるには、この中でも競り市やネットオークションが有利です。いずれも盆栽の良し悪しで価格が大きく左右されますので、たとえ副業でもしっかりと管理できるかどうかが収益性の鍵となりそうです。

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