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自販機設置で稼ぐ副業とは?個人で設置する方法と収益の目安を解説

青空をバックにした自販機 副業
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駅の構内や商業施設・街角などでよく見かける自動販売機は、副業の手段になり得る収益装置でもあります。自販機を設置することで収入を得る方法がいろいろと考え出されているため、「生活費の不足分を補いたい」「空いているスペースを有効活用して収入を増やしたい」と考えている人には最適な副業です。

一口に自販機設置の副業と言っても、収入を得る手段にはいくつかのパターンがあります。自販機設置バイトと場所探しの営業代行、自販機ビジネスに分け、それぞれ収入が得られる仕組みと始め方について基本情報をまとめてみました。自販機設置の副業で実際にどれだけ稼げるかという点についても、記事の後半で詳しく解説します。

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自販機設置で稼ぐ3種類の副業

「3」のプラカードを持つ女性とお金

日本は世界一の「自動販売機大国」と言われるほど、街には至るところに設置された自販機が目につきます。国内に設置されている自動販売機の台数は清涼飲料水だけでも200万台以上に達し、食品や酒類・たばこ・日用雑貨・玩具まで含めるた合計台数は270万台以上です(日本自動販売システム機械工業会調べ)。
それだけ多くの人が自販機を利用して商品を購入している事実を示す数字だけに、物販ビジネスの一手法としても無視できません。自分で自販機を設置して稼ぐ以外にも、設置作業を引き受けたり設置場所を探したりする稼ぎ方があります。それらを整理すると、自販機設置で稼ぐ副業の手段は以下の通りです。

  1. 自販機設置バイト
  2. 空きスペースを利用した自販機ビジネス
  3. 自販機設置の場所探しを行う営業代行

このうち自販機ビジネスにはフルオペレーションとセミオペレーションの2種類がありますので、自販機設置の副業を4種類に分けるという考え方も可能です。自販機の設置で収入が得られる仕組みについて、以下にそれぞれの概要をまとめてみました。

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自販機設置バイト

力こぶ

最初に紹介するのは体力に自信がある人におすすめの副業で、自動販売機の設置や交換作業を行うアルバイトの仕事です。基本的には2人から3人が1組となって行動し、新たな自販機を設置したり古い自販機を撤収したりする作業に従事します。40種類の飲料を販売する大型タイプは500kg近くにも達しますが、自販機1台の重量は平均して300kg前後です。

力仕事と言ってもこれだけ重い自販機を人力だけで運搬するわけではなく、二輪の専用運搬車を使用して設置場所まで移動させることになります。それでも車両からの積み下ろしや設置作業の際には数百キロの自販機を支える必要があるだけに、ある程度の体力が求められる仕事です。

駅の構内に自販機を設置する際には乗客用のエレベーターが使えないため、階段を上がったり降りたりして移動させる必要もあります。改札口の狭い隙間を通り抜ける際には、駅の施設や自販機本体に傷をつけないように事前の養生作業も欠かせません。飲料メーカーでは自販機の商品を補充するルート配送スタッフの仕事も募集していますので、体力に自信がない人は補充バイトの方がおすすめです。

フルオペレーションの自販機ビジネス

自販機設置の副業と言えば、「自分の土地に自動販売機を置いて収入を得る」スタイルを思い浮かべる人が大半です。自販機は駅の構内や商業施設の敷地内だけでなく、一般の民家でも自宅前の空きスペースに設置されているのをよく見かけます。

「こんなところに自販機が」と思うほど、閑静な住宅街や人里離れた場所にポツンと設置されている例も珍しくありません。土地の所有者は無償で場所を提供しているわけではないため、自販機を設置できるだけのスペースがあれば収入につながるというわけです。

住宅街に設置された自販機

自分の所有地に自販機を設置して収入を得る方法には、フルオペレーションとセミオペレーションの2種類があります。自販機を自分で購入せずに場所だけを提供するのがフルオペレーションで、自分で用意した自販機で収入を得るのがセミオペレーションです。

このうちフルオペレーションは自販機の調達から商品の補充・メンテナンスまで、すべて業者任せとなります。自販機そのものは飲料メーカーや自販機設置代行業者で用意してくれるため、自腹を切って購入する必要はありません。

フルオペレーションは売上の全額が自分の収入になるわけではなく、一部が「販売手数料」という名目で土地の所有者に支払われる仕組みです。セミオペレーションと比べて自分の取り分は少なくなりますが、商品の価格設定や補充・釣り銭の準備などもすべて業者がやってくれる点では、多忙なサラリーマン向きの副業だと言えます。

セミオペレーションの自販機ビジネス

自販機を見る男性

フルオペレーションのオーナーは自販機の設置場所を提供するだけの存在ですが、セミオペレーションは自分が主体となって展開する自販機ビジネスの手法です。業者に土地を提供するだけでなく、設置する自販機そのものも購入したりリース契約したりして自分で用意する必要があります。

セミオペレーションでは商品や釣り銭の補充も基本的に自分で行い、空き缶の回収やメンテナンスなどの手間もかかります。それだけ余分な作業が増えることになりますが、セミオペレーションで成功すれば高収益を得ることも可能です。

自販機を購入する場合は相応の初期費用が必要となってくるため、誰にでもおすすめできる方法ではありません。自販機1台の購入価格は新品だと100万円以上するのが一般的ですが、中古の自販機なら30万円前後から購入できます。月々数千円程度で自販機をリースするという手もありますので、まとまった初期費用を用意するのが難しいという人でも挑戦できないことはありません。

自販機設置の営業代行

集合住宅に住んでいたりして自販機を設置できるような土地を持っていない人は、以上のような自販機ビジネスとは縁がないように思いがちです。自分の土地に自販機を設置して稼ぐことはできなくても、他人の所有地に設置するように説得すれば収入に結びつきます。これが自販機設置の営業代行と呼ばれる副業の手法です。

営業代行と言っても会社員の営業マンと違って、達成すべきノルマはありません。基本的には人通りの多い道路沿いでありながら近くに自販機がないような場所を見つけて所有者を調べ、相手と交渉して設置を持ちかけることになります。

名刺を差し出すビジネスマン

自販機を置く場所が道路などの公共スペースにはみ出さず、私有地の範囲内に収まるのが設置の条件です。幹線道路などの大通り沿いでなくても、近くに学校やオフィスがあるような場所は売上が期待できます。工事現場や工場の近くでも気軽に立ち寄れる場所に自販機があれば、働くひとたちが飲料を買ってくれるはずです。

土地所有者との交渉に成功して合意を取り付けたら、飲料メーカーや自販機運営会社に連絡して商談を引き継ぎます。自販機設置に問題なしと判断されて契約が成立すれば、メーカーや運営会社から成功報酬が支払われるという仕組みです。

自販機を設置する副業の始め方

飲料の自販機

1台の自販機を設置するには、以上のように多くの人たちが関わって交渉・手続きや作業が進められることになります。2種類の自販機ビジネスは、自動販売機が実際に稼働することで収入を得るタイプの副業です。

自販機設置バイトは設置作業に伴って給料の収入が発生しますが、自販機設置の営業代行は設置作業以前の交渉段階で報酬が発生するという違いもあります。自販機設置で稼ぐ3種類の副業を始める方法について、それぞれ最新情報をまとめておきました。

自販機設置バイトの求人状況

履歴書

最初に紹介した自販機設置バイトは、欠員が発生するたびにアルバイト求人サイトで募集が随時掲載されます。とは言え自動販売機の設置は不定期の仕事で道路工事ほど依頼件数が多くないため、必ずしも自分の働きたい日に仕事が与えられるとは限りません。どうしても人口の多い都市部ほど設置の依頼件数が多く、地方では自販機設置バイトの求人そのものが見つからない可能性も出てきます。

1台の自販機を設置する作業は基本的に一度きりで、撤去作業を含めても1台につき通算で2回しか作業がありません。飲料などの商品を補充する作業の方が継続的な労働を必要とするため、自販機補充バイトの方が求人も多く安定して稼ぎやすいのが現状です。

飲料メーカーと直接交渉

自分の所有地を利用した自販機ビジネスでも、自販機設置の営業代行でも、収入を得るためには自販機を運営する会社との交渉が欠かせません。自販機で販売されている商品は飲料だけでなく、アイスやスナック菓子・タバコ・お酒・おもちゃ・新聞・雑誌・花束・下着類・生理用品などさまざまな種類があります。

温かいおでんやうどんの自販機が人気を集めているスポットも存在しますが、街に設置されている自販機の商品は大半が清涼飲料水やコーヒーなどの飲料です。自販機設置に積極的な会社もコカ・コーラサントリーダイドードリンコ伊藤園など、飲料メーカーが多いという特徴が見られます。

食品や日用雑貨など変わり種の自販機を設置したいという目的があれば別ですが、そうでない場合は飲料メーカーに直接交渉するのが副業を始める近道です。「自販機設置 飲料」で検索すれば飲料メーカーの案内サイトが多く見つかりますので、その中で興味を引かれたメーカーに連絡を取ってみるといいでしょう。

専業オペレーターに依頼

コカ・コーラ社のような知名度の高い飲料メーカー以外にも、自動販売機の運営・管理を手がける専業オペレーターが存在します。ジャパンビバレッジユカ八洋などが代表的な専業オペレーターで、飲料だけでなく食品の自販機を扱う会社も少なくありません。

専業オペレーターはメーカーから商品を仕入れ、自販機を使った販売事業を展開している企業です。飲料メーカーに自販機設置を依頼した場合はそのメーカーの商品しか販売できませんが、専業オペレーターなら1台で複数メーカーの商品を販売できるようになります。

100円自販機

自分の所有地に自販機を設置する場合だけでなく、他人の土地に設置する場合でもそうした専業オペレーターは選択肢の1つです。自販機を設置してもらえそうな知人に話を持ちかけたり、自販機を設置できそうな土地を見つけて所有者と交渉したりして営業を行います。相手の承諾が得られたら専業オペレーターに連絡し、担当者と同行して土地の所有者を紹介の上で商談を行うという流れです。

商談が成立して自販機の設置が正式に決まったら、所定の報酬が自販機運営会社から支払われます。最終的に自販機を設置できるかどうかはメーカー側の判断となるため、収益の見込みがありそうな場所を判断して紹介するのが営業のコツです。自販機を新規に設置する場合だけでなく、すでに設置されている場所に増設したり、新しい自販機と入れ替えしたりする場所探しも報酬の対象となり得ます。

自販機設置の副業でどれだけ稼げる?

お金と電卓とボールペン

以上に見てきた通り自販機設置の副業にも大きく分けて3種類があるわけですが、自販機設置バイトと場所探しの営業代行・自販機ビジネスでは稼げる金額が違ってきます。自販機を設置して稼いだお金も、バイトの場合は「給料」の形で支払われるのが一般的です。これに対して場所探しの営業代行で得た収益は、「報酬」として支払われます。

自販機ビジネスでもフルオペレーションの場合は「販売手数料」の名目ですが、セミオペレーションは売上から商品の原価と経費を引いた差額が「収益」として残される仕組みです。フルオペレーションは不動産投資や駐車場ビジネスなどと同じく権利収入に近い稼ぎ方で、セミオペレーションは自販機を使った自営業の物販ビジネスという違いもあります。自販機設置の副業で月にどれだけの金額を稼げるのか、種類ごとにそれぞれ試算してみました。

自販機設置バイトの時給相場

求人数そのものは決して多いと言えないレアなバイトですが、この記事を書いた時点ではIndeed で「自動販売機の設置・交換補助スタッフ」の求人がいくつか見つかりました。週3日から5日の勤務を条件として、6時から19時までの間で実働8時間という仕事です。給料は日給で支払われ、1日あたり10,000円から15,000円となっています。日給10,000円で週に3日働いたとすれば、月に12万円ほど稼げる計算です。

他に週3日から4日の勤務で時給1,000円の「自動販売機設置業務補助」バイトも求人が募集されています。この場合は週に3日8時間ずつ働いたとすると、月に10万円前後稼げる計算です。

1日あたり実働8時間で週5日勤務という条件を受け入れるとすれば、同じく日給1万円以上で自動販売機の設置業務補助スタッフの求人も見られます。この場合は土日が休みの週休2日制だけに、一般的な会社員の副業には不向きです。時給換算で見ると、自販機設置のアルバイトは1時間あたり1,000円から1,200円ほどが平均的な相場と言えます。

自販機設置の営業は完全出来高制

出来高制のイメージ

飲料メーカーや専業オペレーターに代わって自販機設置の場所探しを行う副業の場合は、設置バイトと違って働いた時間に応じて給料がもらえるわけではありません。場所探しの報酬は完全出来高制で、土地所有者との交渉に成功して自販機設置の正式契約に至った場合にのみ成功報酬が支払われます。

土地所有者の合意を取り付けた場合の成功報酬は、1台あたり1万円から5万円が平均的な相場です。自販機の需要が多い都市部だと、1件で5万円以上稼げる場合もあります。

中には自販機1台で10万円以上の成功報酬を稼いだ人もいますが、場所探しの営業代行でこれほど高額の報酬を得られるのはレアなケースです。1件あたりの成功報酬が3万円とすると、月に10万円以上稼ぐには週に1件ペースで契約を取り付ける必要があります。

フルオペレーションで自販機を設置した場合の収入目安

自分の所有地を活用した自販機ビジネスで稼げる金額は、フルオペレーションとセミオペレーションで大きく違ってきます。自販機本体を自分で購入する必要がないフルオペレーションの場合は、売上の20%から30%が販売手数料として自分の収入になる仕組みです。自分で負担する経費は基本的に電気代だけですので、この販売手数料から電気代を引いた残りの金額が最終的な収益となります。

飲料の自販機を設置して1日に160円の商品が10本ずつ売れたと仮定すると、1カ月の売上は48,000円、販売手数料は1万円前後になる計算です、電気代は後述するように自販機の種類によっても異なりますが、仮に月3,000円とすれば、月1万円を稼ぐには1日あたり9~14本ずつ販売する必要があります。売れる自販機だと、1日で1,000本の飲料を売り上げることもあると言われているほどです。

売れない自販機もひっくるめた場合の平均的な売上金額は、1日あたり3,000円前後と推察されます。そうした点を考えると、1日10本前後という数字も決して高すぎる目標とは言えません。

セミオペレーションで自販機を設置した場合の収入目安

自販機本体を自分で購入して商品も自分で仕入れるセミオペレーションの場合は、計算式がもっと複雑になってきます。フルオペレーションは売上の70%から80%がメーカーや専業オペレーターの取り分となりますが、セミオペレーションならそうした中間マージンがありません。

とは言え売上の全額が収益になるというわけでもなく、商品の原価や諸々の経費を引いた残りの金額が最終的な収入になる仕組みです。自販機で販売する飲料などの商品は、当然のことながら自分で仕入れる必要があります。

前述の通り、フルオペレーションで得られる販売手数料は高くても30%程度でした。セミオペレーションなら商品を少しでも安く仕入ることで、売上から原価を引いても30%以上の粗利益を残すことが可能になってきます。

たくさんの100円玉

どちらも電気代を自分で負担するという点には変わりありませんが、セミオペレーションはこの他にも経費がかかる場合があるという点に注意が必要です。自販機の本体を購入ではなくリース契約で調達した場合には、月々のリース料が経費に加わります。自販機が故障した場合の修理費用も自分持ちで、高額の修理費がかかった場合は収支が赤字に転落しかねません。

自販機を購入した場合は数十万円から100万円以上の初期費用が必要で、元を取るのに時間がかかってしまいます。初期費用を少しでも安く抑えたいという場合は、即決価格で20万円以下の中古自販機が多く出品されているヤフオクを利用するのも1つの選択肢です。

初期費用を回収した後は、売上から原価と経費を引いた全額が自分の収入となります。1本50円で仕入れた飲料を100円自販機で販売したとすると、1日に20本ずつ売れれば電気代を引いても月に5万円以上稼げる計算です。

電気代と利益の関係

電気代のイメージ

自販機ビジネスを展開するには、どちらの方式を選んだとしても機械の稼働に必要な電気代を自分で支払う必要があります。セミオペレーションでリースを利用する場合を除き、自販機設置にかかるランニングコストは基本的に電気代だけです。最低でも電気代の分は収益を確保しないと、自販機ビジネスが赤字になってしまいます。

自販機1台にかかる電気代は月に2,000円から4,000円という例が多く、平均すれば月3,000円前後です。ヒートポンプ式のように省エネ化が進んでいる最新機種の自販機を導入すれば、電気代を少しでも節約できます。ちなみに自販機とコンセントをつなぐ電源コードの長さは5m以内が一般的で、コンセントは防水タイプが必要です。

セミオペレーションで自販機購入の初期費用を少しでも安く上げようとして、旧式の自販機を中古で購入する場合も考えられます。月々の電気代が2,000円余計にかかったとすると、年間で24,000円分の収益が減ってしまう計算です。逆に見ると12万円の差額であれば、省エネタイプを購入しても5年間で元が取れるという計算になります。いずれにしても副業として自販機ビジネスに取り組む際には、月々の電気代ひとつで収益が左右されるという点に注意が必要です。

自販機設置で稼ぐ副業のメリット・デメリット

自販機ビジネスや場所探しの営業代行が副業の手段になり得るのは明らかですが、他の副業と比べてどうなのかという点については検討の余地があります。自分に合った副業を選ぶには、良い面だけでなく悪い面についての理解も欠かせません。自販機設置バイトも含め、副業の手段として選んだ場合のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

メリットのイメージ

セミオペレーションの自販機ビジネスは自分で商品や釣り銭を補充する必要もありますが、自販機を一度設置すれば寝ている間も自動的に稼いでくれます。これがフルオペレーションなら補充作業も業者任せで、自分がすることはほとんどありません。ちょっとした不動産投資のような感覚で不労所得を稼げる点は、自販機ビジネスの最大の魅力です。

商品の補充などを自分で行う場合は厳密な意味での不労所得ではありませんが、接客を伴う物販ビジネスに比べれば楽な稼ぎ方だと言えます。自販機設置の場自販機の周辺は夜間でも照明で照らされて明るいため、防犯にも役立つという点もメリットの1つに数えられます。所探しで稼ぐ場合は、土地の所有者にそうしたメリットを強調して営業を行うのが成功の秘訣です。

自販機ビジネスは年齢や学歴などと関係なしに、誰でも未経験から始められるのが特徴です。駐車場にするほどの広さがなくても、ちょっとした空きスペースを持っていれば自販機を設置できます。タバコや酒類・カップ入りの飲料などは販売に許可が必要ですが、缶入りやペットボトルの飲料なら許可も必要ありません。

デメリット

自販機設置バイトの作業は力仕事ですので、ある程度の体力が求められます。場所探しの営業代行や自販機ビジネスなら体力と関係ありませんが、誰でも簡単に稼げるというわけではありません。自販機ビジネスを始めるには、当然のことながら自販機を設置するだけのスペースを所有していることが条件です。

自販機で売れそうな場所を見つけてきて土地を借りれば設置できなくもありませんが、この場合は売上から電気代だけでなく地代も引かれることになります。飲料1本あたり数十円程度の小さな利益を積み重ねるようなビジネスだけに、自分で設置できる土地を持っている人でないと採算が合いません。

設置に必要な場所の広さは自販機のサイズで変わってきますが、最低でも横幅が1mで奥行きは80cm程度の広さが必要です。軒先に設置するような場合は、2m以上の高さが確保されている必要もあります。集合住宅に住んでいたりして自分の所有地を持たない人にとって、自販機ビジネスは基本的に無縁の副業です。

自販機を設置できるだけの土地を持っている人でも、タバコやお酒を販売する場合は店頭販売と同様に許可が必要になってきます。カップ式の飲料や牛乳・調理式の食品を販売する場合でも、食品衛生法に基づいた許可の取得が欠かせません。

場所を提供するデメリット

自販機ビジネスには以上のようなデメリットに加え、設置場所の周辺が空き缶などでどうしても汚れがちになるという点も課題の1つです。マナーの悪い人が飲み残した缶をごみ箱に入れないまま、自販機の周辺に放置するようなケースも考えられます。フルオペレーションで契約した場合はごみ箱の空き缶を回収してくれますが、自販機周辺の清掃は自分で行うのが基本です。

自販機を設置すると夜も明るく照らされて防犯に役立つのがメリットの1つでしたが、照明に誘われて虫も集まってきます。紫外線を出さないLED照明式の自販機を導入すれば虫が集まりにくくなりますが、自販機に集まるのは虫だけではありません。自販機がある場所には夜間でも人が集まりやすく、騒音や迷惑行為を招く可能性も出てきます。

自販機ビジネスは赤字になるリスクも

今は使われていないビーボの自販機

©1999YAMATO

フルオペレーションなら自販機そのものの購入費用はかかりませんが、電気代は自分持ちです。期待したほど売れなければ売上が電気代を下回り、自販機ビジネスが赤字になりかねません。

セミオペレーションは大きく稼げる可能性がある一方で、電気代以外の経費が加算される点がデメリットです。自販機を購入したりリース契約したりして、初期費用や余分なランニングコストがかかる点もセミオペレーションのデメリットに数えられます。

フルオペレーションなら経費は電気代だけで済みますが、その代わり自分の収入になるのは最大でも売上の30%程度に過ぎません。立地条件に恵まれて商品の回転率がよほど高くない限り、自販機1台で月10万円以上のようにまとまった金額を稼ぐのは難しいと言えます。

場所探し営業代行のデメリット

他人の土地に自販機を設置してもらうように交渉する営業代行なら、以上のようなリスクを自分が負う必要はありません。その代わり土地の所有者と交渉しても必ず合意が得られるとは限らず、拒否されてしまえば1円の収入にもならないというリスクのある副業です。

場所探しはある程度の営業スキルやコミュニケーション能力が求められる仕事で、誰でも簡単に稼げる副業というわけではありません。自販機を設置してもらえそうな知人を多く知っている人でない限り、売れそうなロケーションを見極めるだけのビジネス感覚も求められます。

自販機設置代行会社の中には以上のようなデメリットを教えず、「絶対に儲かる」などと甘い言葉で勧誘している例も見られる点に注意が必要です。勧誘でメリットばかり強調されてその気になり、自販機ビジネスで多額の借金を背負ってしまった人の例もありました。

自販機設置の副業を始める際には、以上のようなメリットとデメリットを天秤にかけて入念に検討する必要があります。土地の所有者に自販機設置の交渉を行う場所探しの副業でも、メリットばかりでなくデメリットもしっかりと伝えるフェア精神が求められます。

自販機設置で稼ぐ副業まとめ

自動販売機コーナー

以上のようなデメリットがありながらも街に数多くの自販機が設置されているのは、自販機ビジネスにそれだけの魅力がある証拠です。自販機設置バイトと場所探しの営業代行も含め、自販機を1台設置するだけで多くの収益を生み出します。それぞれ副業の手段として成り立っていますので、自分に合った方法を選べば少しでも生活費の足しになるはずです。

月に1万円から数万円程度の副収入を目標とする人には、場所探しやフルオペレーションの自販機ビジネスが合っています。月に10万円以上稼ぎたい人は自販機設置バイトで週に3日以上働くか、またはセミオペレーションの自販機ビジネスに挑戦してみるという手もあります。場所探しでも営業スキルに自信がある人なら、月に10万円以上の成功報酬を稼ぐことも十分に可能です。

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