雪下ろし代行の料金が高い理由とは?料金の相場とバイトの給料を検証

雪下ろしをする男性副業

積雪の多い地域では高齢者などの世帯から依頼を受け、屋根の雪下ろしを代行する仕事が成り立っています。筆者も豪雪地帯の出身で実家の雪下ろしは自分で何度もやってきましたが、依頼する人から見れば雪下ろし代行業者の料金はかなり割高です。雪下ろし代行の料金が高い理由について、経験者の視点から背景事情を探ってみました。

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雪下ろし代行とは?

雪に描かれた「HELP」の文字

雪の少ない地域に住んでいる人にとっては実感が湧かないかもしれませんが、雪国の住民にとって屋根の雪下ろしは避けて通れない作業です。多いところだと積雪が1メートル以上にも達するだけに、屋根に降り積もった雪を放置していると家が潰れかねません。ある程度積もったら屋根に上がり、雪を下ろして家への負担を軽くする必要があります。

高齢だったりして体力が弱い人にとって、屋根の雪下ろしは大変な重労働です。高所での作業には危険も伴うため、高齢者世帯を中心に雪下ろし代行の仕事が成り立っています。

道路の除雪作業と同様に建設業者が請け負っているケースも少なくありませんが、12月から2月にかけての繁忙期は人手がどうしても不足しがちです。雪下ろし代行を引き受ける臨時のアルバイトも随時募集され、急増する需要に応えられるようにしています。中には個人で雪下ろし代行業を営む人も存在するほどに、積雪の多い地方では「稼げる仕事」となっているのです。

雪下ろし代行の料金相場

時計とお金

筆者は実家の屋根の雪下ろしを自分でやっているため代行業者は利用していませんが、実際に利用した人からは1回で3万円から4万円ほどかかったという話をよく聞きます。作業員1人あたり1時間3,000円前後が、雪下ろし代行料金の平均的な相場です。

安全面に配慮する必要があるため、雪下ろしは2人以上で作業を行うのが原則となっています。作業に要する時間は屋根の面積や積もった雪の量で変わってきますが、一般的な広さの住宅の場合、2人で作業すれば2~3時間程度です。筆者の実家は物置小屋も含めて屋根全体の面積が広めのせいか、2人がかりで作業をしても全部の雪を下ろすには5時間ほどかかります。

作業員1人あたり1時間3,000円とすると、2人で3時間作業を行った場合の料金は18,000円になる計算です。作業時間が4時間に及んだ場合は24,000円、5時間だと30,000円に増えてしまいます。下ろした雪の片付けは別料金としている業者が多く、料金がさらに膨らむ例も珍しくありません。

雪下ろしバイトの給料相場

雪下ろしの代行を個人で請け負っているケースもありますが、建設業者などがアルバイトを雇って依頼主宅に派遣するのが一般的です。積雪の増える繁忙期に募集される求人を見ると、雪下ろしバイトの給料は時給1,200円から2,000円程度までかなりの幅があります。中には時給2,000円に危険手当を1,000円プラスし、交通費まで支給するという求人も見つかりました。

雪下ろしバイトは工事現場バイトなどと同じように、1日働いていくらという日当の形で給料を支給している例もよく見かけます。この場合の日給は8,000円という求人もあれば、交通費込で1日2万円近くもらえる求人もあるという具合です。

アルバイトの給料としては高額の部類ですが、時給1,200円の求人に当たった場合はそこまで高給というわけではありません。1時間あたり3,000円前後と言われる雪下ろし代行料金の平均相場と比べると、雪下ろしバイトの給料はそれでもまだ低めという印象すら受けます。

雪下ろし代行の料金が割高な理由

実際に雪下ろし代行を利用している人からは、料金が高すぎるという嘆きの声がよく聞かれます。高齢のために自分では屋根の雪下ろしができない人にとって、少ない年金の中から高額な雪下ろし費用を捻出するのは大変です。

自治体によっては高齢者世帯や母子世帯などを対象に、雪下ろし費用の助成を行っているところもあります。それでも助成額や回数には上限があるため、料金が高すぎた場合には家計を圧迫する結果となりかねません。所属する自治体に助成制度がなかったり、あっても条件に当てはまらなかったりする場合には、費用の全額を自分で負担する必要が出てきます。

雪下ろし作業

このように雪下ろし代行の料金が高騰しているのは、積雪の多い繁忙期になると需要と供給のバランスが崩れてしまうのが最大の原因です。大雪が降ったりして雪下ろし代行の需要が急増する時期には、作業に当たる人員がどうしても不足してしまいます。

雪下ろし代行は1年を通じて安定して仕事があるわけではなく、豪雪地帯であっても暖冬の年は依頼数が激減するのが常です。臨時アルバイトを雇っている建設業者の側でも、余剰人員を常時抱えていいるわけにはいきません。限られた人員の範囲内で依頼に応えるしかない状況だけに、大雪が降って雪下ろし代行の依頼が急増すると供給が追いつかなくなります。

料金が相場より安すぎる場合も注意が必要

価格をチェック

市場価格は商品やサービスに費やした労働力によって決まるのが原則ですが、需要と供給の法則によっても価格が大きく左右されます。プレミアがついた商品が定価の何倍もの価格で取引されているように、雪下ろし代行のようなサービスもまた希少価値が高いほど価格が高騰するのは自然な成り行きです。相手の弱みに付け込んで必要以上に高額な料金を請求する悪徳業者が存在するという事実もありますが、大雪が降れば降るほど雪下ろし代行料金の相場が上がるのは市場の原理だと言えます。

雪下ろし代行は料金が高額となりがちなだけに、国民生活センターには消費者からの苦情も多く寄せられている状況です。中には業者から1時間あたりの料金を総額と勘違いし、見積もりと違うように受け取った苦情の例もありました。

料金を安く見せかけるための姑息な手法だったのか、それとも業者の説明不足だったのかわかりませんが、提示された料金が相場より安すぎる場合は注意が必要です。料金を総額で提示しているのか、それとも1時間あたりの料金なのか、依頼する前によく確認しておく必要があります。

雪下ろし作業はどれだけきつい?

作業を経験した人なら実感しているように(筆者もその1人ですが)、屋根の雪を下ろす作業は想像以上の重労働です。体力の消耗が激しい上に、高所作業には大きな危険も伴います。依頼人に代わって命がけできつい作業を行う仕事は、これに見合った対価を受け取らないことにはやっていられません。

雪下ろしの代行料金が安ければ依頼する人にとっては助かりますが、そうなると作業を引き受けてくれる人がいなくなってしまいます。時給換算で高収入が稼げるバイトだからこそ、雪下ろし代行を担う人員も確保できるというわけです。

雪下ろし作業

実際に雪下ろしの作業がどれだけきついのかと言えば、実家の雪下ろしを何度も経験した筆者の例では「疲労困憊でしばらく動けなくなる」というレベルでした。筆者は体力にそれほど自信があるタイプではないだけに、圧縮された重くなった雪を屋根の下へと放り投げるだけでも相当な重労働です。

作業中に屋根から落下する事故の多くは軒先に近づきすぎたことで発生しているため、筆者は柄の部分が2メートル以上あるような長いスコップを使って軒先付近の雪を上から落とすようにしています。作業の安全性は格段に向上しましたが、長いスコップを扱うのは長槍を操るのと同じで筋力が必要です。安全性に配慮すればするほど体力の消耗が激しくなり、翌日には筋肉痛で日常生活にも支障が出る結果となります。

屋根に積もった雪が多ければ多いほど作業は困難になり、体力の負担に加えて危険性も増します。屋根の積雪が厚みを増してくると軒先から雪庇が大きくせり出し、屋根との境界が見分けにくくなるので厄介です。慎重な作業を強いられるため余分な時間がかかるようになり、体力面だけでなく神経もすり減らすことになります。

屋根に50センチ積もった雪を下ろすのと、1メートル以上積もった雪を下ろすのでは、作業の大変さや危険度がだいぶ違ってきます。大雪が降った年の繁忙期に雪下ろし代行料金が高騰するのも、それだけ仕事の難易度が高くなるという証拠です。

まとめ

屋根に積もった雪と梯子

雪下ろし代行は体力的にきつい重労働で命の危険にもさらされる仕事だけに、給料を高くしなければ作業をしてくれる人がなかなか現れません。繁忙期になると需要と供給のバランスも崩れてしまうため、料金が余計に高騰する結果となります。

作業員1人につき1時間あたり3,000円前後が料金の平均相場とされていますが、雪下ろし代行業者に雇われているアルバイトの給料は時給1,200円程度から2,000円以上までさまざまです。料金と給料の差額は代行業者の収益となることから、必要以上に高額な料金を請求する悪徳業者も存在します。

料金の平均相場を知っていれば、普通はそうした悪徳業者に引っかかることもなくなるはずです。想定外の大雪で人員が不足して他に引き受けてくれる業者がいない場合は、相場より割高な料金でも依頼するしかありません。雪下ろし代行の依頼にはそういう難しさがありますので、行政の主導で改善していくのが理想です。

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