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収入と引き換えに購入を迫るモニター商法とは?悪徳業者の手口を解説

お金
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健康食品や浄水器・布団・美顔器などの美容・健康ジャンルには、購入価格が数万円から10万円以上にも及ぶ高額商品が少なくありません。そうした商品のモニターになれば安く買えると持ちかけたり、モニター料が出るため実質無料になると勧誘したりするのがモニター商法です。実際には最初の数回分しかモニター料が支払われない例が多く、途中で業者が倒産すると高額のローン返済だけが残されてしまいます。

モニター料で収入が得られれば家計の足しになると思ってしまうせいか、被害者の多くは美容や健康に関心の高い女性です。商品の購入だけでなくエステサロンなどのサービス利用も対象に含まれるモニター商法について、悪徳業者の典型的な手口をまとめてみました。モニター商法に引っかからないために知っておきたい注意点に関しても、記事の後半で詳しく解説します。

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モニター商法とは?

特定商品のモニターを務めることで謝礼がもらえるという商品モニターは、消費者の声を商品開発に生かしたいと考えるメーカーで随時募集されています。モニターサイトやポイントサイトなどを通じて応募できる商品モニターとは別に、電話勧誘やチラシ広告などの形で業者から商品モニターが募集される例も珍しくありません。

そうした形でモニターが勧誘される商品はたいてい高額で、一括払いが難しいためにクレジットを組んで支払うというケースもよくあります。商品に関するアンケートに答えたりレポートを提出したりすることで商品が割引になる例もありますが、特に厄介なのはモニター料の名目で収入が得られると称する商品です。月々の返済額はモニター料で賄えると説明を受け、高額な商品が実質的に無料で購入できるとなれば、話に乗ってしまうのも無理はありません。

このような勧誘の仕方はモニター商法と呼ばれ、分割払いの途中でモニター料が支払われなくなるなどの被害が相次いできました。一般的な商品モニターでもらえる謝礼金や報酬は数百円から数千円程度に過ぎない点を考えると、高額なモニター料を払い続けていては業者の負担が重くなるはずです。業者が途中で計画倒産して連絡が取れなくなるケースも多く、モニター料が支払われなくなれば高額のローン返済だけが残されてしまいます。

美容・健康ジャンルの商品に多いモニター商法は、主婦を中心に被害者を出してきた内職商法とよく似た手口の悪徳商法です。どちらも現在の法律では業務提供誘引販売取引として扱われ、契約に当たっては厳しい規制が加えられている上にクーリングオフの対象にもされています。

モニター商法に利用される商品

最も典型的なモニター商法の例は、電話で浄水器やイオン整水器などの購入を持ちかけられるような事例です。浄水器は数千円程度で買える安価な商品も少なくありませんが、モニター商法では数十万円の高額な商品が多く使われています。

美顔器や健康布団の他、健康食品やダイエットサプリ・化粧品などもモニター商法でよくある商品の例です。中には着物展示販売会のモデルにならないかと勧誘され、高額な着物をクレジットで購入させられた女性の例もありました。美に関連するジャンルはこうしたモニター商法の対象にされがちで、エステサロンのようなサービスの提供でもモニター制度の名目で悪質な勧誘を行っているサロンがあります。

この他にも宝石や美術品などの高額商品を扱うモニター商法の例も見られるように、対象とされやすいのは生活必需品ではない贅沢品に属するような商品です。外壁塗装など住宅関連の業者まで含めると、モニター商法は有形無形のあらゆる商品が対象になり得ます。

本来の商品モニターで稼げる金額

一般的な意味での商品モニターの場合は、指定された商品を使ってみた感想や意見をアンケートの形で提出することで謝礼がもらえる仕組みです。レポートを提出すれば発売前の新商品を格安で購入できたり、ポイントバックで実質無料になったりするようになります。

紛らわしいことにモニター商法も仕組みの上ではこうした商品モニターと似ていますが、扱う商品が全般に高価でモニター料も法外なほど高額に設定されているのが特徴です。商品モニターはお小遣い稼ぎや副業の手段としても利用されているとは言え、1回あたりで稼げる金額は決して高額とは言えません。自宅に送られてきた商品を試食したり試用したりするタイプのモニター案件の場合、報酬の相場は500円から2,000円程度です。

アンケートモニターへの回答を積み重ねて実績を作っていけば、会場調査の商品モニターに招待されるようになります。会場調査になると報酬が2,000円から5,000円程度に上がり、インタビューによる調査は報酬の相場が1万円前後です。

自宅で完結する商品モニターだと小遣い稼ぎ程度の収入にしかならないのが普通で、モニター商法のように1つの商品で「月収◯万円」というのは無理があります。商品モニターに関しては以下の記事で詳しく解説しておきました。

アンケートモニターは副業として本当に稼げる?収入の実態を調査報告
主婦やOLだけでなく中高生の間でもアンケートモニターが小遣い稼ぎの手段として人気を集めていますが、「たいして稼げない」という声も少なくないありません。本当のところはどうなのか、稼げる金額の目安と副業として成り立つ可能性・注意点を解説します。

モニター商法に引っかからないための心得

美容や健康ジャンルの商品に多いモニター商法は「得をしたい」という人間心理につけ込み、巧妙なセールストークでデメリットを覆い隠しながらメリットばかり強調する勧誘テクニックです。被害者の多くは家計のやりくりに頭を悩ませている普通の主婦で、美容に関心の高い人ほどターゲットにされやすい傾向も見られます。甘い言葉に騙されないためにも、「モニター」という文言には注意が必要です。

もちろん世の中には本当にお得な商品モニターも多く募集されていますので、モニター商法と区別できるようなバランス感覚を身につける必要もあります。商品モニターを引き受けるにはその商品を実際に試す必要があるため、何らかの形で購入の手続きを伴うのが一般的です。

ポイントバックやキャッシュバックを受けることで購入代金が実質無料になる案件も少なくありませんが、購入代金の全額が還元されるわけではない商品もあります。好条件のモニター案件ほど競争率が高く、募集開始から短時間で定員が埋まってしまうのが普通です。

それほど高額でない商品ですらモニター当選の競争が激しい中で、何万円もする高額商品が無条件で実質無料になるとすればモニター商法の可能性が高いと言えます。商品モニターを巡るそうした事情を知っていれば、「うまい話には必ず裏がある」と気づくはずです。

モニター商法の罠はチラシ広告や電話による勧誘だけでなく、インターネット上にも至るところに仕掛けられています。この先もずっとモニター料が支払われ続けて商品の購入代金が本当に実質無料で済むのなら、モニター商法は必ずしも購入者の不利益になりません。実際には約束通りモニター料が支払われないという被害が相次いでいるからこそ、内職商法と並ぶ消費者問題として大きく取り上げられてきたのです。

どちらも業務提供誘引販売取引としてクーリングオフの対象とされていますので、モニター商法が疑われる場合は契約書の交付から20日以内に手続きすることをおすすめします。契約書の内容に法律上の不備がある場合は、20日間を過ぎていてもクーリングオフが可能です。

モニター商法の実態まとめ

高額な商品の購入やサービスの利用と引き換えにモニター料で収入が得られように勧誘するのは、業務提供誘引販売取引に該当する典型的なモニター商法です。モニター料で購入代金が実質無料になるような売り方は、浄水器や美顔器・健康布団・健康食品・ダイエットサプリなど美容・健康ジャンルの商品で多く見られます。

そうしたモニター商法には該当しない普通の商品モニターも多く募集されていますが、報酬の金額は数百円から高くても数千円程度が平均的な相場です。これに比べて法外なほど高額なモニター料で勧誘してくる場合は、モニター商法の可能性が高いと見て警戒する必要があります。

「得をしたい」という心理を巧みについたセールストークに惑わされて契約してしまった場合でも、20日以内ならクーリングオフが可能です。「モニター」という言葉が出てきたら警戒するようにアンテナを張り、間違いなくモニター料が支払われるかどうか、業者の信頼性を疑ってかかる必要もあります。長期にわたるモニター料の支払いを前提に高額商品の購入を持ちかけるような勧誘は、モニター商法の可能性が高いので避けるのが無難です。

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