レシートの写真をスマホで撮影して送信することで、ポイントがもらえるアプリが人気上昇中です。「レシ活」という言葉も登場するほどのブームとなっていますが、「レシートを不用意に提供するのは危険!」という声もあります。レシートがお金に変わるなんて、「何だか怪しい…」と思ってしまうのが普通の感覚です。
当ブログではこれまでに、安全面で問題がある稼ぎ方についてたびたび取り上げてきました。レシート買取アプリの危険性についても検証してみましたので、その結果を公表します。
使い方にさえ注意していれば、レシート買取アプリもそこまで危険ではありません。この記事を読めば、紙くずも同然だったレシートでお小遣い稼ぎができるようになります。
レシート買取のからくり
お店で買い物をしてレシートを受け取っても、ほとんどの人はゴミに捨てているはずです。レシート買取アプリを利用すれば、単なる紙切れに価値が生まれます。アプリで獲得したポイントは現金のほか、買い物に使える共通ポイントやギフトカードとの交換も可能です。
レシート買取アプリを使った「レシ活」は、テレビの情報番組でも取り上げられてきました。
普通は捨てるはずのレシートが、最終的には現金と交換できる…
裏には「からくり」があるのではないか?
レシートから個人が特定されることもあると言うし、レシート買取アプリは危険じゃないの?
そんな疑問にお答えします。
ゴミも同然だったレシートが売れるのは、売れるだけの価値があるからです。1枚1枚のレシートには、消費者の購買履歴に関する情報が詰まっています。この「購買履歴」が「年齢や性別・居住地」などの情報が結びつくことで、企業が欲しがる貴重な情報に早変わりします。
消費者の属性と購買履歴が結びついたデータは、企業の商品開発や販売促進に役立つ情報の宝庫です。レシート買取アプリの多くは、登録の際に携帯番号や郵便番号・生年月日・性別を入力する必要があります。アプリの運営会社でレシートの画像と登録情報を加工し、提携企業に役立つデータとして提供するという仕組みです。
提携する企業は情報の見返りとして、利用料金を支払います。レシート買取で付与されるポイントの原資は、企業が支払うこの情報料です。レシート買取アプリが何種類もあるのは、企業の側でレシート情報の需要が大きい証拠とも言えます。
レシート買取アプリの危険性
レシートを不用意に捨てただけで個人が特定され、犯罪に悪用されることもあり得る時代です。情報を提供する側に危険はないのでしょうか?
レシートには以下のような情報が記載されています。
- 店舗の所在地
- 買い物をした時間帯
- 購入した商品
- ポイントの利用状況
レシートに印刷されたこれらの情報から、購入者の生活パターンを推測することも可能です。レシート買取アプリにも同じ危険があるのではないかと思いがちですが、運営会社で個人情報保護の対策を徹底させています。
提携企業にレシート情報を提供する際には、個人が特定されないようにデータを加工して匿名化されるのが一般的です。年齢層や性別・居住地域など、ざっくりとした属性情報と紐づいた購買履歴が企業に提供されることになります。個人情報の収集を目的とする悪徳業者でもない限り、普通はレシートの写真を提供して危険にさらされることはありません。
一方でアプリに登録する携帯電話番号や住所・年齢・性別といったデータは、個人情報の範囲に含まれてきます。アプリで貯めたポイントを現金と交換する際には、口座情報の登録が必要です。
他の業界ではシステムの不具合やサイバー攻撃によって、顧客の個人情報が流出する事件もたびたび発生してきました。レシート買取アプリでこうした不祥事は起きていませんが、リスクを低くするには運営会社の信頼度をチェックする必要もあります。
レシート買取アプリを安全に使うコツ
レシート買取アプリを利用してただちに危険な目に遭うとは限りませんが、万が一の情報流出に備えておくに越したことはありません。アプリの利用の仕方によっても、情報流出があった場合のリスクが違ってくるからです。
レシート買取アプリの運営会社は新興のベンチャー企業が多いだけに、個人情報の登録は必要最低限にとどめることをおすすめします。レシート買取アプリを安全に使う方法を、以下にまとめてみました。
レシートの不要部分を隠して撮影する
1枚のレシートには、想像以上に多くの情報が掲載されています。商品を現金で購入した場合には、最低限の売上データしか印刷されません。クレジットカード決済を利用した場合は、カード番号の下4桁がレシートに印字される例が多くなっています。電子マネー番号やポイントカードのID番号が印刷されたレシートも含め、写真を提供する際には注意が必要です。
カード番号の下4桁から個人を特定するのは困難ですが、サイバー犯罪のプロからすれば不可能とは限りません。クレジットカード情報や電子マネーに関する情報が記載された部分は、レシート買取で不要な個所です。レシートを折りたたむなり黒く塗りつぶすなりして、不要な部分を隠した上で撮影することをおすすめします。
以下の情報部分さえはっきり写っていれば、レシートを買い取ってもらえるはずです。
- 日付
- 店舗名
- 商品名
- 価格
- 個数
- 金額
アプリによっては店舗の電話番号も必要な場合がありますので、事前に確認しておくといいでしょう。レシートの必要部分を情報提供するだけなら、情報流出があった場合のリスクもそれほど高くはありません。
現金と交換しない
ほとんどのレシート買取アプリでは、貯めたポイントを現金と交換できる仕組みが用意されています。ゴミも同然だったレシートをお金に変えられるは魅力ですが、現金と交換するには口座情報の登録が欠かせません。
運転免許証やマイナンバーカードのコピーを利用した本人確認も、初回の出金で必要になる手続きの1つです。
レシートの買取だけなら匿名でも可能ですが、現金が関わってくると個人情報登録のレベルが上がってしまいます。予期せぬサイバー犯罪に巻き込まれてしまった場合には、口座情報や本人確認書類の登録が命取りになりかねません。
レシート買取アプリの多くは、獲得ポイントを他社ポイントやギフト券とも交換できる仕組みがあります。現金と交換するのは諦め、キャッシュレス決済で使えるポイントやギフト券と交換した方が安全です。
どうしても現金で受け取りたい場合には、ドットマネーやPeXなど外部ポイント交換サイト経由で換金するという手もあります。ドットマネーを運営するサイバーエージェントは東証プライム上場企業で、PeXも上場企業の連結子会社が運営している点で信頼度は高いです。ドットマネーやPeXと提携しているレシート買取アプリは多くありませんが、CODEはPeXと提携しています。
信頼度が高い上場企業が運営しているアプリなら、口座情報を登録しても安全性は比較的高いと言えます。上場企業でなくても、運営会社がプライバシーマークを取得していれば安心です。個人情報保護体制について第三者が認証するプライバシーマークを取得するには、厳しい審査に合格する必要があります。
信頼できる運営会社のアプリを使う
レシート買取アプリを利用する際の危険性を低くするには、怪しい会社が運営するアプリを避けることも大切です。獲得ポイントを現金と交換しなければ、口座情報や本人確認書類を登録する必要もありません。
アプリ内のポイントを共通ポイントなどと交換する限りは、最低限の登録情報だけで済みます。個人の特定につながる情報を登録しなければ、何かあった場合のリスクもそれほど高くないはずです。
とは言え1枚1枚のレシートには、生活パターンの推測につながる情報が印刷されています。生年月日や性別・郵便番号のような、ざっくりとした情報をアプリに登録するだけでも不安があります。
できるだけ不安を少なくしてお小遣い稼ぎをするには、社会的信頼度の高い企業が運営するアプリを選ぶのが一番です。記事の後半では主要なレシート買取アプリを取り上げ、運営会社の信頼度についても検証してみました。
レシート買取アプリ6選
デリケートな情報を扱うとは言え、レシート買取アプリの全部が全部危険というわけではありません。アプリの選び方や使い方によっても、危険性の度合いが違ってきます。
そこで記事の後半では代表的なレシート買取アプリを6つ選び、安全に利用できるかどうか徹底調査してみました。危険性について調査したのは、以下で紹介する6つのアプリです。
- CODE
- CASHb
- ONE
- CASHMART
- レシーカ
- Rakuten Pasha(楽天パシャ)
さらに番外編として、多くのポイントサイトと提携するレシート投稿サイトのテンタメも最後に取り上げます。
CODE
株式会社リサーチ・アンド・イノベーションが運営するCODEは、「レシートがお金にかわる」お得なレシ活アプリです。ポイントをもらうにはレシートの撮影に加えて、商品のバーコードスキャンも必要になってきます。
レシートの買取価格は1商品あたり1円から10円ですが、最大で5,000円分のポイントが付与される「バーコードチャンス」のキャンペーンも実施中です。CODEには以下のようなポイント獲得方法が用意されています。
- 購入した対象商品のアンケート回答でもらえる「クエスト」
- 抽選で素敵な賞品が当たる「ラッキーエッグ」の懸賞
- 複数の対象商品を購入することで賞品がもらえる「スタンプ」
- 購入した商品の点数評価・口コミでもらえるCODEコイン
CODEコインというのは、ラッキーエッグとの交換や懸賞への参加に使えるアプリ内のポイントです。
CODEを使用するには、最低でもメールアドレスの登録が必要になります。FacebookやX(旧Twitter)・Googleの各アカウントからログインすることも可能です。
新規登録の際には、このほかに性別・生年月日・郵便番号の入力が求められます。ポイント交換時にはSMSで認証することになりますので、携帯電話番号を入力する必要もあります。
CODEで獲得した通常ポイントの交換先は以下の通りです。
- dポイント
- WAON POINT
- Amazonギフト券
- ポイント交換サイトのPeX
外部ポイント交換サービスのPeXを経由すれば、現金や他の共通ポイントとの交換も可能です。現金と交換する場合でも、CODEのアプリ内で口座情報を登録する必要はありません。レシート買取アプリの中では危険性が低い方ですが、運営会社の信頼度はどうなのでしょうか?
CODEを運営する株式会社リサーチ・アンド・イノベーションは、信頼の証となるプライバシーマークを取得しています。リサーチ・アンド・イノベーションの親会社は、アンケート・モニターサイトのキューモニターを運営する株式会社インテージです。持株会社の株式会社インテージホールディングスは東証プライム上場企業ですので、運営サービスの信頼度は高いと言えます。
CODEのホームページには、以下のような文言も記載されています。
※登録された買い物情報は、CODEの各種機能の利用のために使う他、統計処理されたデータとしてマーケティングのために活用されます。
※ご入力いただいた個人情報は、キャンペーン景品の発送のために使う他、個人を特定できない形で統計データとしてマーケティングのために使用されることがあります。
(出典:CODE(コード)|レシートがお金にかわるアプリ)
アプリを通じて取得した情報の使い道についても、不審な点は見当たりません。「レシート買取アプリは危険じゃないの?」と不安な人も、CODEなら安心して利用できます。
CASHb
キャッシュビー株式会社が運営するCASHbも、「レシートを現金に換えることのできる」アプリの1つです。キャンペーン対象商品の購入レシートとバーコードを送信することで、現金と交換可能なCBポイントがもらえます。
CASHbには「牛乳」や「パン」など、メーカー不問でキャンペーンの対象となっている商品も少なくありません。レシートなら何でもいいというわけではありませんが、CASHbはレシート1枚の最低価格が10円です。他のアプリだと最低価格が1円という例が多い中では、お得度が高いと言えます。
CASHbへの新規登録時にはメールアドレスのほか、性別・生年月日・郵便番号の入力が必要です。CASHbで貯めたポイントを現金と交換して出金する方法は、銀行口座振込とセブン銀行ATM受け取りの2種類が用意されています。銀行口座に振り込む場合は、アプリ内で口座情報の登録が必要です。
セブン銀行ATMで受け取る方式なら、口座情報の登録が不要になります。最低換金額は1,000円で他のレシート買取アプリより高めですが、交換手数料はかかりません。
楽天銀行口座を持っている人は、楽天銀行アプリを利用した「CASHb for 楽天銀行」で1円単位から出金できます。dポイントクラブを利用すれば、1,000CB単位でdポイントとの交換も可能です。
CASHbの運営会社は上場企業ではありませんが、CODEと同様にプライバシーマークを取得しています。運営会社の信頼度という点では、一定の基準をクリアしていると言えます。
ONE
WED株式会社が運営するONEは、レシ活ブームの火付け役となったお買い物アプリです。ONEには以下のようなポイント獲得方法が用意されています。
- なんでもレシート
- ONEレシート
- ONEモール
「なんでもレシート」は朝・昼・夜の時間帯で1日各1枚、どんなレシートでも1円~10円で買取してもらえるサービスです。「ONEレシート」の対象商品を購入したレシートを撮影して送信すれば、「なんでもレシート」より高額のポイントを獲得できるチャンスが得られます。アプリ内の対象商品を購入し、買取完了画面のスクリーンショットを送信することでポイントがもらえるミッションです。
「ONEモール」内の店舗で買い物をすると、購入履歴に応じたポイントを獲得できます。この他にアンケート回答やアプリ内の封筒を開封することで、ポイントが付与されるミッションも用意されています。
ONEのアプリを使用するには、新規登録時に携帯電話番号を入力したSMS認証が必要です。SMSで届いた4桁の認証コードを入力することで、レシート買取が可能になります。
ONEで貯めたポイントを現金と交換して出金するには、初回のみ本人確認の手続きが必要です。運転免許証や健康保険証・マイナンバーカードなどの本人確認書類を撮影し、画像を登録することで現金と交換できるようになります。ONEのポイントを現金と交換するには、本人確認に加えて口座情報も登録する必要があります。
ONEで貯めたポイントは、現金以外に「チケット」との交換も可能です。チケットには楽天ポイントやdポイント・Pontaポイント・nanacoポイントに加え、飲食店の食事券や小売店の商品券・引換券など52種類があります。チケットとの交換なら本人確認は不要で、口座情報を登録する必要もありません。
ONEのポイントを現金と交換した場合、280円の手数料が引かれてしまいます。チケットの手数料は交換した金額の10%ですので、2,800円以内なら現金と交換するよりお得です。安全面を考慮しても、現金ではなくチケットと交換することをおすすめします。
ONEを運営するWED株式会社は、高校生起業家として有名になった現CEOの山内奏人氏が起業したベンチャー企業です。現時点でプライバシーマークは未取得となっているだけに、運営会社の信頼度という点では、CODEやCASHbに軍配が上がります。
ONEは横浜市と提携して、「レシ活VALUE・レシ活チャレンジ」の事業にも協力してきました。公共事業と関わることで信頼度はアップしましたが、期限内にポイントが失効するなどのトラブルも発生しています。
「レシート買取アプリは危険」という声があるのは、こうしたポイント失効や買取非承認の例が多いのも理由の1つです。レシートを提供する側に落ち度があった例も少なくありませんが、アプリの利用しやすさという面では(ONEに限らず)課題があります。
CASHMART(キャッシュマート)
株式会社SNOWBALLが運営するCASHMART(キャッシュマート)は、身の回りのものの写真を撮影して送信するだけでポイントがもらえるアプリです。冷蔵庫の中やランチ・ゴミ箱など、「買取可能なミッション」の中にレシートも含まれます。
ポイントを獲得するには広告動画を視聴する必要もありますが、基本的にどんなレシートでも1日あたり1枚1円で買取可能です。他の類似アプリと違って、過去のレシートも買取の対象という情報があります。「毎日レシート」以外の買取可能な写真アイテムには、買取価格が1円~100円と高めに設定されている例も少なくありません。
CASHMARTは単なるレシート買取アプリと言うより、ちょっとしたポイントサイトの様相を呈しています。写真の買取以外にも、ポイントを獲得できるミッションがいろいろと用意されているからです。
中でも移動して貯めるキャッシュマートMOVEと、歩いて貯めるキャッシュマートWALKは注目に値します。移動距離や歩数ごとに広告動画を視聴することで、1ポイントかコインを獲得できる仕組みです。獲得したコインを使ってガチャを引くと、抽選で最大100円分のポイントが当たります。
CASHMARTで獲得したポイントは110円相当分以上で、Amazonギフト券や飲食店のチケットなどと交換できます。現金との交換はできませんが、この点に関しては必ずしもデメリットというわけではありません。
アプリ内でポイントを現金と交換しようとすると、口座情報の登録が必須になってきます。口座情報を登録するリスクについては、記事の前半で解説した通りです。
キャッシュマートなら口座情報を登録しなくても、必要最低限の登録情報だけでお小遣い稼ぎができます。登録の際にSMS認証を受けるため、携帯電話番号を入力する必要がある程度です。
獲得したポイントはAmazonギフト券やGoogle Playギフトコード、コンビニ・飲食店のギフトチケットと交換できます。ポイント交換の際には、初回のみSMS認証が必要です。
いずれも郵便番号や生年月日・性別などの情報を登録する必要はありませんので、個人情報流出のリスクは低いと言えます。テレビの情報番組でたびたび紹介されてきたという点でも、キャッシュマートは注目のレシート買取アプリです。
レシーカ
家計簿アプリのレシーカにも、レシート買取でポイントが貯まる仕組みがあります。レシートの写真を撮影して家計簿を管理できるアプリですが、レシートを登録することでTポイントも貯められる機能です。レシート1枚1ポイントで、1日に最大3ポイントを獲得できます。
ポイント付与の対象となるのは、毎月5日目以降に登録したレシートです。30日まである月の場合は、25日×3で最大75ポイントが貯められることになります。登録日数に応じてレシーカランクを上げていけば、ボーナスポイントを獲得できる仕組みです。
レシーカで貯めたTポイントは加盟店での買い物や飲食などに使えるほか、PayPayなどの他社ポイントとも交換できます。レシーカに登録するにはYahoo!Japan IDが必須となっていますので、持っていない人は取得しておきましょう。携帯電話番号を登録してSMS認証を経たのち、性別・生年月日・郵便番号といった属性情報を入力することでIDを取得できます。
連絡用メールアドレスはGメールなどのフリーメールでも構いません。取得したYahoo!Japan IDでログインすれば、レシーカのアプリが使えるようになります。
レシーカで貯まるポイントは、汎用性の高い共通ポイントのTポイントです。レシーカ内でポイントを現金と交換する仕組みはないため、口座情報を登録する必要もありません。普段からTポイントやTカードを使っている人であれば、登録しておいて損はないアプリです。
レシーカはCCCMKホールディングス株式会社(旧CCCマーケティング株式会社)が運営しています。親会社のカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社は、TSUTAYA事業やTポイント事業で知られる大手企業です。
レシーカの運営会社はプライバシーマークを取得していませんが、有名企業の子会社という点では信頼度が高めと言えます。個人に関わる情報の取扱いについてにも、個人情報保護の方針について明記されています。個人属性情報やサービス利用履歴は匿名加工されたのちに、第三者へと提供される方針です。
Rakuten Pasha(楽天パシャ)
Tポイントに特化したレシーカと違って、Rakuten Pasha(楽天パシャ)は楽天ポイントがもらえるレシート買取アプリです。「きょうのレシート」と「クーポン」という2つの稼ぎ方があります。
レシートの写真を送信して楽天ポイントがもらえるのが「きょうのレシート」です。スーパーやコンビニなどの対象店舗で商品を合計184円(税込)以上購入し、その日のうちにレシートを撮影して送信することが条件となっています。
「きょうのレシート」の対象となる業態は以下の通りで、いずれも日本国内の店舗が対象です。
- スーパーマーケット
- コンビニエンスストア
- ドラッグストア
- ディスカウントストア
- ホームセンター
「きょうのレシート」で1日に送信できるレシート枚数の上限は5枚です。審査に通ると毎月レシート10枚ごとに10ポイント、最大50ポイントが付与されます。
レシート1枚ごとに発行される抽選チケットは、最大840ptの楽天ポイントが当たるPasha抽選会への参加チケットです。楽天パシャにはこの他にも、日替わりの対象商品をスーパーやコンビニなどで購入する際に使えるクーポンの機能が用意されています。購入時に楽天ポイントカードを提示してクーポンを適用する方法のほか、購入後にレシートを送信することでクーポンを適用してもらうことも可能です。
楽天パシャには楽天IDでログインできまますので、アプリ内で新規登録をする必要はありません。貯まるポイントも汎用性が高い楽天ポイントだけに、楽天経済圏で生活している人なら利用価値があります。
楽天パシャを運営しているのは、楽天市場や楽天銀行・楽天モバイルなどを運営する大企業の楽天グループ株式会社です。誰もが知る有名企業で、東証プライム市場にも上場しています。関連会社の楽天インサイト株式会社はプライバシーマークも取得していますので、個人情報保護の観点でも信頼性が高いと言えます。
楽天パシャを利用したユーザーが楽天市場を閲覧していて、レシートを送信した商品と関連する商品の広告が表示されたという報告もありました。運営会社のホームページには、以下のような文言も見られます。
4-4. 個人情報の突合による分析および広告配信等による利用
私たちは、第三者(楽天グループおよび私たちと契約を締結した提携会社)から受託したお客様の個人情報を、私たちが管理するお客様の個人情報と突合・分析して利用します。例えば、お客様に関する広告識別子、メールアドレス、電話番号等の個人情報を第三者より受託し、私たちが管理する広告識別子等およびその他の個人情報と突合・分析することで、よりお客様にカスタマイズした広告配信が行えるようになります。また、第三者から受託したお客様の個人情報を私たちが管理するお客様の個人情報と突合・分析し、当該第三者によるマーケティングやサービス改善・開発等の目的のために、お客様個人を特定できないような形式の情報に加工したうえで、当該第三者に提供することがあります。
(出典:個人情報保護方針 _ 楽天グループ株式会社)
似たようなターゲティング広告の仕組みは、GoogleやYahoo!・Amazonにも存在します。関連する広告が表示されただけで、危険というわけではありません。ターゲティング広告のようなマーケティング戦略も、企業がレシート買取を利用する目的の1つです。
【番外編】テンタメ
レシート買取アプリ6選の番外編として。レシート投稿でポイントバックが受けられるテンタメも紹介しておきます。テンタメの対象商品を購入してレシートの画像を登録すると、ポイントが付与される仕組みです。付与されるポイントは商品ごとに異なりますが、商品によっては実質無料で購入することも可能になってきます。
テンタメには以下のような3種類のアンケートが用意されています。
- 店頭購入型アンケート
- 選考型アンケート
- 追加アンケート
このうち店頭購入型アンケートは、一定の条件を満たすことで参加できる案件です。選考型アンケートに参加するには、事前アンケートに回答して当選する必要があります。
追加アンケートは店頭購入型アンケートの参加者が対象で、商品を追加購入する必要はありません。いずれもレシートなら何でもOKというわけではありませんので、「番外編」としておきました。
対象商品の中に欲しい品があれば、テンタメを経由することでお得に購入できるようになります。テンタメで貯めたポイントはPeXポイントと交換するか、楽天銀行口座を通じて現金と交換するかを選べる仕組みです。PeXポイントとの交換は手数料無料ですが、楽天銀行口座で換金する場合は100ポイントの手数料が引かれる点に注意が必要です。
テンタメに登録する際にはメールアドレスに加え、性別と生年月日・都道府県単位の住所も入力する項目があります。テンタメを運営する株式会社ドゥ・ハウスは、信頼の証となるプライバシーマークを取得済みです。
テンタメと似たようなレシート投稿案件を扱うアプリには、Powl(ポール)やitsmon(いつもん)があります。Powlを運営する株式会社テスティーとitsmonを運営する株式会社ウィナスは、ともにプライバシーマークを取得済みです。
モッピーレシ活
テンタメはモッピーやinfoQなど、多くのポイントサイトやアンケートサイトとも提携しています。テンタメで扱っているポイントバックの案件を、提携サイトでも同じように利用できる仕組みです。
レシート投稿でポイントが稼げる「モッピーレシ活」も、もともとは「moppy×テンタメ」という名称でした。モッピーにはメールアドレスだけで仮登録できますが、ポイントを交換するには携帯電話番号の登録・認証が必要です。
モッピー内でポイントを現金と交換したい場合は、金融機関の口座情報も必要になってきます。モッピーを運営しているのは、東証プライム上場企業の株式会社セレスです。口座情報を登録した場合でも、他のアプリよりは危険性が低いと言えます。
テンタメで扱う商品のレシート投稿でも、ポイントサイトやアンケートサイトを経由した方がポイント交換に有利です。モッピーの例で言えば、ドットマネーを経由すれば手数料無料でポイントを現金と交換できます。モッピーを運営する株式会社セレスはプライバシーマークを取得していますので、信頼度の面でも問題ありません。
まとめ
「怪しい」という不安の声もあったレシート買取アプリについて、複数の視点から危険性を検証してきました。レシート写真の撮影の仕方やアプリの使い方によっても、個人情報が流出した場合のリスクが大きく左右されてきます。レシートには個人の特定につながりかねない情報が印字されているだけに、アプリ利用の際には必要最低限の登録情報で済ませたいものです。
アプリ内でポイントを現金と交換した方が便利ですが、口座情報の登録は慎重にする必要があります。アプリ運営会社の信頼度によっても違ってきますので、記事の後半で解説した情報を参考にしてみるといいでしょう。