今からゲーム実況を始めても広告収入で稼げないと言われる理由とは?

副業

YouTubeやTwitchなどを利用したゲーム実況動画の配信は、好きなゲームで稼ぐ副業の手段として人気を集めてきました。中にはゲーム実況だけで生計が成り立つほどの高収入を稼ぐ強者もいますが、初心者が今から始めてもなかなか稼げないとも言われています。

確かにYouTubeでは広告収入を稼げるようになるまでのハードルが高くなり、ゲーム実況の分野は特に競争が激しいレッドオーシャンの状態です。今からゲーム実況を始めても遅いと言われる理由について、収益源の違いに着目しながら最新の状況をまとめてみました。

ゲーム実況で収入を得る4つの方法

実況の音声を交えながらゲームプレイの動画を配信するゲーム実況は、ニコニコ動画やYouTubeなどの動画投稿サイトで根強い人気を誇る一大ジャンルです。ゲーム好きの人にとっては楽しみながらお金を稼げる手段になり得る副業ですが、ゲーム実況には「企業の宣伝広告費」と「個人のポケットマネー」という2つの収益源があります。

このうち企業の宣伝広告費で稼ぐ方法は「広告収入で稼ぐ」パターンと、「企業案件を受注して報酬を得る」パターンの2通りに分かれます。個人のポケットマネーを収益源とする稼ぎ方は、「月額課金で稼ぐ」方法と「投げ銭で稼ぐ」方法の2通りです。

初心者はゲーム実況で稼ぎにくくなったと言っても、4種類の方法すべてが同じ条件というわけではありません。それぞれの稼ぎ方について、収入を得られる仕組みを簡単に確認しておきます。

広告収入で稼ぐ

ゲーム実況で収入を得る4パターンの中で、最も早くから利用されていたのは広告収入で稼ぐ方法です。YouTubeのゲーム実況動画を視聴すると、通常は投稿された動画の再生前や再生画面中に広告が表示されます。広告動画が一定時間以上再生されたり、広告がクリックされたりした場合に報酬が発生する仕組みです。

動画そのものは基本的に無料で公開されるため、視聴者は金銭的な負担の必要がありません。ゲーム実況動画を投稿したクリエイターに支払われる報酬は、広告主企業の宣伝広告費から出されています。ちょうど民放のテレビ番組と同じように個人でも広告収入を稼げるようになるわけですが、報酬の金額は動画の再生回数に応じて増減する仕組みです。

Googleアドセンスのアドネットワークを通じて広告が配信されるYouTubeの例だと、1再生あたりの報酬は平均して0.1円程度だと言われています。このペースで1万円を稼ぐのに必要な再生回数は、「10,000÷0.1=100,000」で10万回になる計算です。

ゲーム実況はYouTubeでも一二を争う人気ジャンルとなっているため、カリスマ級の人気を誇るYouTuberの中には広告収入で数千万円クラスの年収を稼ぐ人もいます。1再生あたり0.1円とすれば、年間1億円を稼ぐには単純計算で1日に約274万回の再生が必要です。

1本の動画だけでは達成困難な数字ですが、トップクリエイターになるとこれまでにゲーム実況動画を何百本何千本と投稿しています。1本の動画で1日平均1,000回再生されると仮定すれば、チャンネル内に274本以上の動画を投稿していれば年収1,000万円も達成可能な数字です。実際には広告収入だけでこれだけの高収入を稼ぐのはなかなか難しい面もあるため、他の稼ぎ方と併用しながら収入を増やしている人も少なくありません。

企業案件で稼ぐ

広告収入で稼ぐ場合と同じように企業の宣伝広告費を収益源とする稼ぎ方として、いわゆる企業案件が挙げられます。ゲーム実況で人気が出てくると家電メーカーや周辺機器メーカー・ゲーム会社から声がかかり、「弊社の製品を宣伝するのに協力してくれませんか」というような依頼を受ける場合も出てくるのです。

ゲームにも映画などと同じように著作権があるため、ゲーム会社の中には実況動画の投稿を許可していないところも少なくはありません。任天堂やカプコンなどはガイドラインの範囲内でゲーム実況を認めているだけに、影響力のある実況者はこうした企業案件を持ちかけられる可能性があります。

動画の再生回数に応じて金額が増減する広告収入と比べ、企業案件はある程度決まった契約金額で報酬を支払ってもらえるのが特徴です。動画の平均再生回数に応じて報酬の金額が変動する場合もありますが、通常はチャンネル登録者数によって金額が決まってきます。10万人が登録するYouTuberの場合は、10万円から15万円程度が報酬の平均的な相場です。

当然のことながらチャンネル登録者数の多い人でないと、企業からこうしたPR案件を打診されることはありません。初心者にはほとんど縁がない稼ぎ方ですので、まずは地道に動画投稿を続け、チャンネルに登録してくれるファンを増やすことから始める必要があります。

月額課金で稼ぐ

YouTuberと言えば広告収入で稼ぐというイメージもありますが、ゲーム実況の分野では広告収入に依存した稼ぎ方から脱する動くが加速しています。チャンネルメンバーシップと呼ばれる月額課金システムを利用すれば、チャンネル登録者が毎月決まった料金を払ってくれる仕組みです。ゲームチャンネルでメンバーシップを利用するにはチェンネル登録者数1,000人以上など、複数の最低条件を満たしている必要があります。

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月額料金は90円から12,000円までの範囲で設定可能ですが、特典を付与できる最低額の490円に設定している人が大半です。登録会員のレベルに合わせて最大5段階の料金を設定できますので、複数の料金プランを用意した方が会員に登録されやすくなります。

徴収された月額料金は30%が運営側の手数料として引かれ、残りの70%がYouTuberの収益になる仕組みです。月額490円に設定した場合は登録会員1人あたりの収入単価が343円で、100人が登録していれば月に3万円以上稼げる計算になります。

広告収入だけではまとまった金額を稼げないという人でも、月額課金による収益が加われば収入も安定してくるはずです。Amazonが運営するゲーム配信サービスのTwitchにも、似たような月額課金によるサブスク化で稼げる仕組みがあります。

こうしたサブスクリプションのビジネスモデルは、VODと呼ばれる動画配信サービスでも主流となっている方式です。安価な月額料金で動画が楽しめる配信サービスが普及している状況だけに、視聴者の側でもそれほど抵抗なしに受け入れられる余地があります。ゲーム実況の動画投稿を続けてきてある程度人気が出てきた人に限られる稼ぎ方ですが、条件を満たしているなら利用しない手はありません。

投げ銭で稼ぐ

ライブ配信のスタイルでゲーム実況を行う場合に限られますが、視聴者からの投げ銭収入で稼ぐという収益化のパターンも考えられます。YouTube Liveの例で言えば、スーパーチャットやSuper Stickersが投げ銭に相当する機能です。

スーパーチャットは視聴者がメッセージを目立たせるために購入する権利で、有料のスタンプやステッカーを投稿できるSuper Stickerとともにクリエイターの支援につながります。どちらも利用するにはチャンネル登録者数1,000人以上などの条件はありますが、広告収入より投げ銭の方が稼ぎやすいと言っている人も少なくありません。

広告収入で稼ぐにはチャンネル登録者の頭数がよほど多くないとまとまった金額になりませんが、ライブ配信の投げ銭なら人数が少なめでもそこそこの収入を稼げる可能性があります。ライブ配信は通常の投稿と違って動画を編集する必要がないため、ゲームの攻略法やトーク力に自信があっても動画編集が苦手という人に向いた配信方法です。YouTube以外ではTwitchにもビッツと呼ばれる投げ銭機能があって、手数料が引かれれば1ビッツあたり1円ほどの収益となります。

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今からゲーム実況を始めても広告収入は稼げない?

ゲーム実況は副業の一種としてすっかり定着した感もありますが、「今稼いでいるのは先行者利益の恩恵を受けている人だけ」「今から始めても遅い」とも言われています。その一方ではゲーム実況を最近始め、短期間で稼げるようになった人が存在するという事実も無視できません。能力やセンス次第ではゲーム実況もまだまだ稼げる可能性が残されているとは言え、少なくとも広告収入で稼ぐ方式については以前と比べて難易度が確実に上がっています。

YouTubeで広告収入を稼ぐにはパートナープログラムへの加入が必須ですが、2018年の規約改正で加入の条件が厳格化されました。現在ではチャンネル登録者数1,000人以上で、動画の総再生時間も4,000時間以上が必要です。YouTubeでゲーム実況を始めながら、この条件になかなか達しないために収益化できずにいる人も少なくありません。

ゲーム実況動画は1本あたりの再生時間が長くなりがちなため、4,000時間はそこまで高いハードルというわけではありません。YouTubeには膨大な本数のゲーム実況動画がアップロードされているだけに、初心者が投稿した動画はどうしても埋もれがちになってしまいます。

レッドオーシャン状態となっているゲーム実況のジャンルで今でも稼いでいるのは、以前からこの分野でトップクリエイターとして人気を博していた先行者が多数を占めている状況です。並みいる強豪に新規参入者が割って入ろうとする場合には、圧倒的なハンディを背負った状態からスタートすることになります。

ハンディをはね返すだけの才能に恵まれた人なら、短期間で強豪の仲間入りを果たせるところです。普通は広告収入で稼げるようになるまで時間がかかるために、結果が出ないまま短期間でやめてしまう人も少なくありません。同じ状況は他のジャンルにも当てはまりますが、ゲーム実況はライバルと差別化しにくい点が初心者にとって不利な材料です。

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ゲーム実況がレッドオーシャン化した理由

このようにゲーム実況のジャンルがレッドオーシャンと化してしまったのは、YouTubeを中心として参入者が増えすぎてしまったのが一因です。「ゲーム実況は稼げる」という情報が広まった結果、「好きなゲームで収入を得る手段ができた」とばかりにゲーマーたちが殺到しました。

確かにゲーム実況はYouTubeでも根強い人気を誇る鉄板ジャンルですが、現在は動画の供給量が視聴者の求める需要を上回ってしまっています。そうした中でも変わらずに支持を集めているのは、ゲーム実況が今ほど飽和状態でなかった頃に地位を築き上げた先行者が中心です。

当時は広告収入で稼ぐための条件も緩かっただけに、面白い実況動画を投稿すれば初心者でも稼げる可能性がありました。2018年の規約改正でパートナープログラムの資格要件が厳格化され、牧歌的な時代にも終止符が打たれることになります。YouTubeでは手っ取り早く広告収入を稼ごうとするあまり、チャレンジ系の動画を中心として過激な演出に走る動きが相次いでいたのです。

ゲーム実況の分野でも著作権の問題は以前から指摘されていましたが、他のジャンルで問題行動が多発したために初心者が稼ぎにくくなったとも言えます。こうした規約改正の影響と参入者の急増で先行者が圧倒的に有利な状況となり、「今からゲーム実況を始めても遅い」と言われるほど稼ぐのが難しくなっているのが現状なのです。

初心者がゲーム実況で稼ぐコツ

こうなっては初心者がゲーム実況で収入を得るのは不可能のように思いがちですが、才覚しだいでは収益化の可能性もまだまだ残されています。初心者が広告を利用して高収入を稼ぐのは困難でも、投げ銭機能を利用すれば比較的早い段階からの収益化も十分に可能です。月額課金で稼ぐ方法と同じようにある程度の人気を集める必要はありますが、投げ銭ならチャンネル登録者数が1,000人に満たなくても収入が得られるチャンスはあります。

ゲーム実況で稼げないまま短期間でやめてしまう人の中には、動画の編集に手間がかかりすぎるために長続きしなかったという例が少なくありません。ライブ配信は通常の動画投稿と違って編集の必要がないという点でも、動画編集スキルを持たない初心者に向いてます。

その気になればライブ配信の映像を録画しておいて動画に編集し、余計な部分をカットしたアーカイブの形で公開することも可能です。初心者のうちはライブ配信でゲーム実況を展開しながら投げ銭による収益化を目指し、人気が出てきたら編集動画の投稿にもチャレンジしてチャンネル登録者を増やすのが無難な稼ぎ方です。

ゲーム実況には人気ゲームの攻略法や超絶的なプレイを披露するやり方と、難易度の高いゲームに悪戦苦闘するような様子を実況しながらトーク力で楽しませるやり方があります。トークが苦手な人でもゲームプレイに自信があれば、ライブ配信や実況動画で注目を集めることは十分に可能です。

数多くの実況動画が投稿されている人気ゲームを敢えて避け、ライバルが少なめのニッチなジャンルを狙うという手もあります。ブルーオーシャンのジャンルをうまく見つけ、自分の持つ能力を100%発揮できるやり方でゲーム実況を展開すれば、初心者でも稼ぐチャンスは残されているはずです。

ゲーム実況で稼ぎにくくなった理由まとめ

ニコニコ動画やYouTubeでゲーム実況が流行し始めた頃は戦国時代のようなもので、初心者でも下剋上で大きく稼げる可能性がありました。今は身分制度が固定化されていた江戸時代と同じように、最下層の者が上に行くのは至難の業です。

歴史は繰り返すと言われていますが、ゲーム実況の現状を見ると「乱世」の時代は過去の話になりつつあります。ゲーム実況で稼ぐ手法が確立された現在は、過去の資産を受け継いだ先行者が圧倒的に有利な立場です。そうした中で投げ銭や月額課金など、広告収入に頼らない収益化の手法がゲーム実況の分野にも広まりつつあります。

先行者利益を貪る強豪の一角に初心者が食い込むには相手と同じ土俵で戦わず、こうした新しい手法を武器に新境地を切り拓いていくのが得策です。実力を蓄えた上で広告収入や企業案件による収益化を目指すように無難な手順を踏めば、ゲーム実況を副業の手段とする場合でも成功の確率が高くなります。

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