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野菜のネット販売はどの方法が一番儲かる?4種類の売り方を比較

たくさんの野菜 副業
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農産物をネット販売する仕組みが整備されたことで、手作りの野菜を消費者に直接届けられるようになりました。JAや市場に卸すよりも高く売れやすいことから、自分も野菜のネット販売に挑戦してみたいと考えている農家も少なくないはずです。

趣味の家庭菜園で作った野菜を売る場合も含め、野菜をネット販売する方法はいろいろと考えられます。その中でどれが一番儲かるのか、4種類の売り方に分けて経費のかかり方や集客効果を比較してみました。ネット販売の初心者におすすめの販売サービスについても、記事の後半で詳しく紹介します。

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野菜をネット販売するメリット

農家が作った野菜を売って生計を立てていくには、JA(農協)に出荷したり農産物直売所で販売したりするのが一般的な方法でした。インターネットショッピングが広く普及してからは、さまざまな形態のネット販売が新たな選択肢の1つとして加わってきています。

作った野菜を消費者に直接販売するという点では、ネット販売も農産物直売所で売るのと似たような流通形態です。農家の多くはJAを通じて野菜を出荷していますが、この場合は消費者との間にJAと青果卸売市場・小売店という3つの業者が入ることになります。業者ごとに中間マージンが発生するため、JAの買取価格は店頭価格の何分の1という低い水準です。

JAや市場を通さず消費者に直接販売できれば、JAの買取価格より野菜を高く売ることも可能になってきます。道の駅や農産物直売所で販売するという手もありますが、売れ残ったら商品を回収しなければなりません。売れるかどうかわからない野菜をパッケージに包み、売り場に陳列するのは一定のリスクを伴うやり方です。

箱に入ったたくさんの野菜

ネット販売で消費者に直接売る方法であれば、注文が入り次第に梱包して発送するだけで済みます。JAは規格品しか買い取ってくれないだけに、規格外の野菜は自家消費するか廃棄するしかありませんでした。ネット通販では規格外の野菜も意外と人気がありますので、「訳あり品」として出品すればお金に換えられる可能性があります。

通常の流通ルートに乗せて野菜を販売した場合、消費者の手に渡る頃には収穫から数日経っているという例も珍しくありません。ネット販売なら短い日数で新鮮な野菜を届けられるため、ネット販売は消費者にとってもメリットのある販売方法です。両者がWin-Winの関係になることでリピート購入につながり、野菜作りで安定した収入を確保する道も開けてきます。

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野菜をネット販売するデメリット

スマホで野菜を撮影

何事にも良い面があれば悪い面もあるように、野菜のネット販売もメリットばかりではないという側面があります。遠く離れた消費者に野菜を直接販売するには、注文を受けるたびに商品を個別に梱包して発送しなければなりません。パソコンやスマホを使った出品作業や在庫管理、購入者とのやり取りにもいちいち手間がかかります。

JAに出荷する場合は、収穫した野菜をまとめて買取してもらえるので面倒がありません。買取価格は安くなってしまいますが、出荷後の販売についてはJAに丸投げできます。

野菜をネット販売するというのは、JAや卸売市場・小売店で分担していた役割をすべて生産者自身で引き受けるのと同じことです。中間マージンを抜かれなくなる代わりに、自分でする作業が増えてしまうのは避けられません。

JAに野菜を出荷すれば、売れ残りが発生した場合のリスクもJA以下の業者が引き受けてくれます。道の駅や農産物直売所を利用して野菜を委託販売した場合も同じリスクはありますが、ネット販売の対象はそれよりはるかに広い商圏の消費者です。

全国の消費者を相手に商売できるという点はメリットになる一方で、全国に存在するライバルとの競争が避けられない点でデメリットにもなります。大手通販サイトやフリマサイトには同じような野菜を販売している商売がたきも多いだけに、激しい競争を勝ち抜いて顧客を獲得するだけの商才も必要です。

野菜をネット販売する4つの方法

インターネット上には企業が運営する通販サイトもあれば、個人対個人の売り買いを仲介しているサイトもあります。野菜をネット販売する方法も、他のジャンルの商品と同様に多様化している状況です。それらを整理すると、以下のような4種類の販売方法に大きく分けられます。

  1. ショッピングモール
  2. オンライン直売所
  3. フリマサイト
  4. ネットショップ

販売方法や経費のかかり方が違ってきますので、それぞれ詳しく解説します。

ショッピングモールに出店

楽天市場Amazonヤフーショッピングといった大手通販サイトでは1億点以上の商品を扱っていますが、野菜や果物などの農産物もその1つです。楽天市場とヤフーショッピングにはたくさんの専門店が集まり、インターネッ上に仮想的なショッピングモールが構成されています。1つ1つの店舗は小さい販売業者でも、大勢集まれば強力な集客力が発揮されるというわけです。Amazonではマーケットプレイスと呼ばれる電子市場の仕組みを利用し、販売業者がAmazon内に商品を出品するという方式を採用しています。

いずれもネット通販事業を営む企業の出店・出品が多くを占めますが、「野菜」カテゴリでは個人の農家や小規模農園の出店や出品も少なくありません。これらの3大ショッピングモールに出店(出品)するには、事前の審査に通過する必要があります。

楽天市場に出店する場合には月間売上高に応じたシステム利用料に加え、月額出店料の支払いも固定費として必要です。ヤフーショッピングなら無料で出店できますが、売上に応じてストアポイント原資負担などの費用がかかってきます。

ショッピングモールのイメージ

Amazonマーケットプレイスには大口出品と小口出品の2種類があって、小口出品なら月額費用はかかりません。大口出品は月額4,900円の登録料が必要ですが、その代わり小口出品で1商品あたり100円(税抜)かかる成約料が免除されます。月の販売点数が50点以上なら、大口出品にした方がお得になるという計算です。

ショッピングモールは全体として大きな集客力を持ちますが、出店者同士で激しい競争が繰り広げられています。各サイトの検索画面では販売実績の多い出店者が上位に表示される仕組みとなっているため、新参者は出店してもなかなか売れないのが普通です。楽天市場のように月額出店料が発生するプランで契約した場合には、出店するだけで赤字になってしまうリスクもあります。

審査が比較的厳しいという点も考慮すると、モール出店はある程度の売上が見込める専業農家や農園に向いた方式です。新規参入で収益を確保していくには他にない商品を開発するか、またはSNSやブログなどと併用したモール外でのPR活動が必要になってきます。

オンライン直売所を利用

野菜の産直サイト

全国各地にはJAなどが運営している農産物直売所が数多く存在しますが、似たような場所はインターネット上にも存在します。ポケットマルシェ食べチョクは、農産物や水産物を扱う代表的なオンライン直売所です。
各サイトは農家や漁師などの生産者と消費者を仲介し、注文管理やお金のやり取りなどを代行しています。リアル店舗の直売所と違って商品を店頭に陳列する必要はなく、商品の写真や説明文を登録するだけで野菜がネット販売できるようになる仕組みです。

ショッピングモールに出店する場合と同様に、オンライン直売所に出品する際にも審査があります。趣味の家庭菜園で採れた野菜を売るような目的には不向きですが、農家が本格的に野菜をネット販売するには有力な選択肢となってきます。

売上から引かれる販売手数料はポケットマルシェが15%で、食べチョクは19.7%です。他のネット販売方法と比べて手数料は高めですが、送料の割引制度などが利用できる点では利用価値があります。

フリマサイトで売る

野菜をネット販売する3つ目の方法は、メルカリなどのフリマサイトに出品して売るやり方です。メルカリでは生の食肉や魚介類は出品できませんが、生の野菜や果物のような農産物であれば出品できます。

ショッピングモールやオンライン直売所と違って、メルカリで野菜を出品するのに審査を受ける必要はありません。出品そのものは無料で、商品が売れた場合にのみ売上から10%の手数料が引かれる仕組みです。趣味の家庭菜園で作った野菜を売る目的の他。JAで買取してくれない規格外の野菜を売りさばく手段に利用するという手もあります。

フリマアプリ

メルカリを利用して不用品などを購入しているユーザーには、「商品を少しでも安く買いたい」という人が多いのも1つの特徴です。不用品ではない野菜の出品価格も、ショッピングモールやオンライン直売所よりは全般に安く設定されています。

購入を検討している人から値引き交渉を受ける可能性がある上に、送料も出品者側で負担するのが一般的です。家庭菜園で採れた野菜を売ってお小遣い稼ぎをしようという人には便利な販売方法ですが、農家が本格的な野菜のネット販売に移行する手段としては不向きとも言えます。

メルカリの他には楽天の運営するフリマサイトのラクマや、ヤフーで運営しているPayPayフリマでも野菜の出品は可能です。ネットオークションサイトとして国内最大の規模を誇るヤフオクも、野菜をネット販売する手段として利用されています。オークション形式での出品も可能ですが、野菜に関してはフリマ形式で定額出品している人の方が多い状況です。

個人でネットショップを開業

野菜をネット販売する究極の手段は、いっそのこと自分でネットショップを開業してしまおうという方法です。個人でネットショップを開業するのはハードルが高いと思いがちですが、インターネット上の店舗を作る作業自体はそれほど難しくありません。

高額な開業資金が必要な実店舗と違って、ネット上には無料または低予算でネットショップが作成できるサービスが数多く存在します。売上に応じて販売手数料は引かれますが、その割合は10%未満に低く抑えられているケースが大半です。

ショッピングモールやオンライン直売所に出店・出品した場合の販売手数料は20%前後で、比較的安いフリマサイトでも10%程度の手数料は発生します。いずれもJAに買い取ってもらうよりは野菜を高く売れるとは言え、売上から引かれる手数料は少しでも低く抑えたいところです。

野菜をネット販売する4つの方法のうち、個人でネットショップを開業する方法が手数料を最も安くできます。WordPressのようなオープンソースのソフトウエアを使ってネットショップを作成すれば、手数料をゼロにすることも可能です。この場合はある程度の知識が必要になってきますので、初心者は無料で手軽にネットショップを作れるサービスを利用するのが無難な選択肢と言えます。

野菜の通販サイト

ただし個人でネットショップを開業しても、野菜をネットで購入したいという人と接点が持てなくては売上につながりません。野菜をネット販売する他の方法ならサイト自体に集客力があるため、そうした点では少しでも有利になってきます。

集客サイトを頼らずに自前でネットショップを開業すれば手数料の面で有利になる代わりに、自分で一から集客していく努力が必要です。費用をかけてでも本格的な野菜のネット販売ビジネスを展開しようとするなら、SNSや検索エンジンに広告を出稿するという手があります。SNSやブログ・YouTubeを上手に活用すれば、費用をかけずに自身のネットショップを宣伝することも可能です。

野菜のネット販売で一番儲かる方法とは?

以上で野菜をネット販売する方法を4つ紹介してきましたが、結局どれが一番儲かるのでしょうか?

もちろん個人の才覚にも大きく左右される話ですので、同じやり方を選んでも儲かる人と儲からない人に分かれてしまうのは当然の結果です。「この方法を選べば誰でも確実に儲かる」という保証はできませんが、単純な売上で言えば集客力の大きいサイトがどうしても有利になってきます。

楽天市場やAmazonなどの巨大ショッピングモールは一般の通販サイトと比べ、買い物に利用しているユーザーの数が桁違いです。それぞれのサイト内で出店者同士の激しい競争が繰り広げられているのも事実とは言え、競争を勝ち抜いた勝者は大きな売上が期待できます。

絶大な人気を誇るフリマサイトのメルカリも、集客力の面ではショッピングモールに負けていません。同じようにサイト内での激しい競争は避けられませんが、野菜を安く出品すれば選んでもらえる確率も上がります。

大手ショッピングモールに出店するのと違って、商品を無料で出品できまるという点はメルカリの強みです。それだけ出品価格を安く設定する余地もあるわけですが、送料を出品者で負担するのが当たり前になっている点はマイナス要素に数えられます。売上ベースではなく収益ベースとして考えると、メルカリのようなフリマサイトで大きく稼ぐのは至難の業です。

パソコンと野菜とお金

むしろオンライン直売所や個人運営のネットショップを上手に利用した方が、野菜のネット販売で大きく稼げる可能性があります。ポケットマルシェや食べチョクの集客力は大手ショッピングモールやメルカリほどではありませんが、2020年以降はユーザー数が急増しています。

いずれも利用ユーザー数が数十万人に増えている一方で、登録生産者数は数千人ほどにとどまります。大手ショッピングモールやメルカリほどの過当競争に陥っていないため、リピーターを獲得すれば安定した収益を得ることも十分に可能です。

個人でネットショップを開業した場合は、他の販売方法と比べて集客面で不利な点は否めません。稼いでいる人と稼げない人との落差が大きいという現状もありますが、うまく集客できればモール出店や産直サイトと遜色のない売上をマークすることも十分に可能です。そうなれば売上から引かれる手数料の割合が他の販売手段より低く抑えられるだけに、最終的な収益は最大にもなり得ます。

初心者におすすめのサービス

スマホに表示されたネットショップの画面

WordPressやEC-CUBEのようなオープンソースのソフトウエアを使えば、手数料無料でネットショップを運営することも可能です。この場合は決済システムを導入する必要があったりして、ネットショップの構築にはある程度の知識が必要になってきます。野菜をネット販売する目的で初めてネットショップを作ろうとしている初心者にとっては、少々荷が重い方法です。

ネット販売の知識ゼロからスタートする初心者は、以下のようなネットショップ作成サービスがおすすめです。

いずれもスマホを使った簡単な操作でネットショップが作成できるだけでなく、気軽に始められる無料プランも用意されているので安心です。ネットショップ作成サービスのフリープランを利用した低リスクのネット販売が軌道に乗ってきたら、手数料や機能の面で有利になる有料プランへの移行も視野に入ってきます。

普段からツイッターやインスタグラム・フェイスブックで情報発信している人なら、SNSを活用することで集客の弱点をカバーすることも可能です。動画の撮影が得意な人は、収穫風景や野菜を使ったレシピを動画にしてYouTubeで公開するという手もあります。

野菜作り初心者の間で人気を集めているレンタル農園のシェア畑については、以下の記事でメリットとデメリットを徹底解剖してみました。近くにシェア畑の農園があるという人は参考にしてみるといいでしょう。

まとめ

野菜ネット販売のイメージ

普通に考えた場合、野菜のネット販売で一番儲かるのは、絶大な集客力を誇るショッピングモールへの出店です。ただし3大ショッピングモールは野菜を販売する出店者が飽和状態だけに、これから新規参入して上位に食い込むのも容易ではありません。楽天市場のように売上ゼロでも月額出店料がかかるサイトの場合、赤字に転落するリスクがあります。

むしろポケットマルシェや食べチョクのように、利用ユーザー数が急増している産直サイトの方が今後の成長に期待できる販売方法です。趣味の家庭菜園で作った野菜を売ってお小遣い稼ぎをしたい人や、規格外の野菜を少しでもお金に換えたいという農家なら、収益性が低いと言われるフリマサイトも十分に利用価値があります。無料プランも用意されているネットショップ作成サービスは集客面が課題ですが、SNSなどを利用して上手に宣伝すれば、収益ベースで最も稼げる可能性を秘めた販売方法です。

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