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ペットシッター開業には副業でも資格が必要?バイトとの違いを解説

副業
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犬や猫などのペットは、飼い主にとって家族も同然の大切な存在です。動画投稿サイトでもペットの動画は人気を集めていますが、動物を飼うにはエサやりやトイレ掃除など毎日の世話が欠かせません。さまざまな事情で世話ができない日が出てきた場合に、飼い主に代わってペットの世話をしてくれるのがペットシッターと呼ばれる人たちです。

ペットシッターは動物好きの人に最適な仕事ですが、日本では職業としての認知度がまだまだ低い面もあります。そのため本業の仕事にするのは少々厳しいかもしれませんが、アルバイトを募集するサービス会社やフランチャイズを募集している企業も増えている状況です。会社員や主婦の副業であれば、ペットシッターも十分にやりがいのある仕事になり得ます。

そこで今回は、

  • ペットシッターになるにはどうしたらいいのか?
  • ペットシッターの副業でどれだけ稼げる?
  • ペットシッターの仕事はどれくらい大変?

ペットシッターに関するそんな疑問に答えていきます。

この記事の分量は全部で2万文字以上ありますので、全文を読むにはかなりの時間が必要です。時間がないという人は以下の目次を見て見出しをクリックし、知りたい情報の個所にジャンプすることをおすすめします。

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  1. そもそもペットシッターとは?
    1. ペットシッターの需要
  2. ペットシッターの主な仕事内容
    1. 泊まり込みで世話をする場合も
    2. 自宅でペットを預かることも可能
  3. ペットシッターはこんな人におすすめ
  4. ペットシッターになる2種類の方法
    1. アルバイトやパートとして働く雇用型ペットシッター
    2. 個人で開業する自営型ペットシッター
    3. ペットシッターのバイトなら資格なし・未経験でも可
    4. ペットシッターの仕事は副業でも可能
  5. ペットシッターバイトの求人募集状況
    1. オレンジペットシッター
    2. 麻布ペット
    3. セワクル
    4. ペット業界専門の求人サイト
  6. ペットシッターはどれだけ儲かる?
    1. ペットシッターバイトの時給相場
    2. ペットシッターを開業した場合の収入目安
    3. 副業のペットシッターで稼げる月収
    4. ペットシッターの平均年収は?
  7. ペットシッターの開業手続き
    1. 第一種動物取扱業の登録に必要な資格要件
    2. 自営型ペットシッターの集客方法
  8. フランチャイズに加盟するメリットとデメリット
  9. ペットシッターの主なフランチャイズ
    1. ペットシッターSOS
    2. 日本ペットシッターサービス
    3. LOVE PET
    4. Skip Pets
  10. ペットシッターの仕事を探せるマッチングサービス
    1. DogHuggy(ドッグバギー)
    2. NYATCHING(ニャッチング)
    3. その他のマッチングサービス
  11. ペットシッター開業に役立つ資格
    1. ペットシッター士
    2. 認定ペットシッター
    3. 愛玩動物飼養管理士
    4. 愛犬飼育管理士
    5. 家庭動物管理士
  12. ペットシッターの仕事はどれだけ大変?
    1. 犬の散歩代行は体力も必要
  13. 盗難を疑われたりするトラブルの例も
    1. ペットシッターが加入できる保険
  14. ペットシッターのメリット・やりがいとは?
  15. ペットシッターの副業まとめ

そもそもペットシッターとは?

ペットシッターと似た仕事として、ベビーシッターという言葉を聞いたことがある人は多いと思います。親に代わって乳幼児の世話を行う人(仕事)がベビーシッターで、ペットシッターは飼い主に代わって犬や猫などペットの世話をする仕事です。

人間の小さな子どもと同様に、ペットも食事をさせたり身体を清潔に保つようにしたりする世話が毎日欠かせません。旅行や出張などで一時的にペットの世話ができなくなった人からの依頼を受け、世話を代行することで対価を得るのがペットシッターの仕事です。早朝や夕方に犬の散歩代行をするだけの仕事でも、ペットシッターの範囲に含まれます。

ペットシッターの需要

海外と比べて日本ではペットシッターの認知度がまだまだ低めですが、世の中の変化に伴って需要は年々高まりつつあります。出張や旅行で家を空ける人だけでなく、高齢で犬の散歩などペットの世話をするのが負担になった人からの依頼も少なくありません。これからの時代は都市部でもより一層の高齢化が進むと予測されるため、ペットシッターの需要増が期待される状況です。

高齢者に限らず1人暮らしで犬や猫などのペットを飼っている人も増加傾向で、友人などに世話を頼めないような場合にペットシッターを利用する場面が想定されます。少子高齢化に伴ってペットを子ども代わりに飼う人が増えると予想されるだけに、ペットシッターは将来的にも需要の拡大が見込まれる仕事です。

ペットシッターの主な仕事内容

ミルクを飲む犬

ペットシッターは飼い主の代わりにペットの世話をする人ですので、以下のような仕事が想定されます。

  • ペットにエサをあげる仕事
  • ペット用のトイレやケージなどの掃除
  • ペットの体を洗ったりして清潔に保つ仕事
  • ペットの遊び相手を務める仕事

世話を依頼されたペットが犬の場合には、この他に散歩に連れて行って運動させるのも仕事の1つです。ペットが病気になったり怪我をしたりした場合に応急処置をしたり、動物病院に連れて行ったりする仕事が含まれることもあります。依頼内容によっては老犬・老猫の介護や子犬・子猫の世話なども、ペットシッターで想定される仕事内容の範囲です。

泊まり込みで世話をする場合も

飼い主が旅行や出張などで家を空ける場合、留守中にペットの世話を依頼するというのがペットシッターに多い仕事のパターンです。ペットホテルに預けるという手もありますが、動物にとって住み慣れない環境に身を置くのは想像以上のストレスです。

ペットホテルには預けたくないという飼い主のために、泊まり込みでペットの世話を行う泊まり込みサービスが考案されました。動物の扱いに慣れたプロのペットシッターが24時間体制で世話をしてくれれば、旅行や出張で家を空ける場合でも安心です。仕事を引き受けるペットシッターの側でも、泊まり込みで世話を行う仕事はまとまった収入を稼ぐ絶好のチャンスとなります。

後述するように個人事業主のペットシッターとして開業する場合は、顧客の信頼が何より大切です。自分の留守中に泊まり込みでペットの世話を依頼するには、当然のことながら家の鍵を預けることになります。飼い主から泊まり込みの世話を依頼されるようになれば、たとえ副業でもプロのペットシッターとして認められた証拠です。

自宅でペットを預かることも可能

ペットシッターの仕事は飼い主宅を訪れてペットの世話をしたり、犬の場合は屋外へ散歩に連れ出したりするケースが多くなっています。そういった訪問型のサービス形態だけでなく、飼い主からペットを自宅に預かるショートステイもペットシッターでよくあるサービスの1つです。

この場合は飼い主の自宅や待ち合わせ場所でペットを受け取り、自分の家に連れ帰って世話をすることになります。外へ働きに出るのが難しい事情を持つ人であっても、こうした在宅型のペットシッターであれば副業の手段にすることが可能です。

ペットシッターはこんな人におすすめ

動物好きの人にとってペットシッターは天職と言える仕事ですが、単に動物が好きなだけでは長続きしません。もちろん動物が嫌いな人や苦手な人よりは、動物好きの人の方がこの仕事に向いているのも確かです。

ペットシッターは生き物の命を預かる仕事だけに、何よりも飼い主との信頼関係が欠かせません。愛情をもって動物に接することに加え、責任感の強い人に向いた仕事です。その上で動物に関する幅広い知識や飼育経験を持っていれば、想定外の事態に遭遇した場合でも臨機応変に対応しやすくなります。

ペットショップをのぞいてみてもわかるように、ペットの種類はさまざまです。うさぎやハムスター・フェレットなどの哺乳類に加え、最近はトカゲやカメ・ヘビなどの爬虫類も人気を集めています。

自分で世話をしきれずにペットシッターを利用している人も、犬や猫の飼い主ばかりに限りません。インコやオウムなどの鳥、熱帯魚なども含め、さまざまな生き物の世話に対応できる人はこの仕事をする上で有利になってきます。

犬の世話をする女性

ペットシッター会社の中には採用条件として女性限定としているところもあるくらいで、女性には特におすすめの仕事です。確かに一人暮らしの女性が依頼するようなケースでは、男性のペットシッターだと頼みにくい面があります。ベビーシッターの分野でも女性限定とする動きが出ているように、ペットシッターも男性より女性の方が信頼されやすい職種の1つなのです。

とは言え、男性はペットシッターになれないというわけではありません。女性限定としているアルバイトの求人以外では男性でも応募は可能で、個人事業主として活躍している男性のペットシッターも多く存在します。

ペットシッターになる2種類の方法

ペットシッターとして働いて収入を得るには、大きく分けて2種類の方法があります。事業としてペットシッターのサービスを展開している企業が数多く存在しますので、その会社で募集している求人に応募して採用してもらうのが1つ目の方法です。

ただし正社員の待遇でペットシッターを募集している求人は決して多くありません。ペットシッター求人の多くはアルバイトやパートなど、非正規雇用の募集が大半を占めます。

ペットシッターになる2つ目の方法はそういった会社に所属せず、個人のペットシッターとして開業するやり方です。雇用型と自営型という2種類のペットシッターについて、それぞれの特徴とメリット・デメリットをまとめてみました。

アルバイトやパートとして働く雇用型ペットシッター

履歴書

飼い主がペットシッターを選ぶ際には信頼性が重視されるため、個人よりは法人や企業の方がどうしても集客に有利となってきます。ペットの世話を依頼したい人はそういう会社の看板を信頼し、料金やサービス内容などを比較検討した上で1社に絞り込むのが一般的です。

ペットシッターのサービスを展開している企業では、依頼客の自宅に派遣してペットの世話を行うアルバイトやパートの従業員を雇っています。そんなサービス会社で募集する求人に応募して採用されれば、手っ取り早くペットシッターになれるというわけです。

雇用型のペットシッターになれば仕事は会社から与えられ、働いた時間ごとに給料をもらえます。仕事の依頼も会社側が探してくれますので、自分で営業したり集客したりする必要がありません。

働く時間や曜日については希望を聞いてもらえる職場も少なくありませんが、雇用される立場だとどうしても制約が出てくることは考えられます。決められた時給以上の収入を稼ぐのは難しいため、副業でペットシッターの仕事をして大きく稼ぎたいという人には不向きな働き方です。

個人で開業する自営型ペットシッター

ペットシッターとして仕事をするのに、必ずしも会社に所属する必要はありません。個人で集客しながら、飼い主の依頼を受けている人も多く存在します。

自営型のペットシッターは雇用型と比べ、働き方の自由度が高いという点がメリットです。得られる収入の面でも、自営型は雇用型のペットシッターより時給換算で多く稼げる可能性があります。

それも上手に集客できればの話で、ペットの飼い主から依頼を獲得できなければ収入を得られません。会社組織でビジネスを展開しているペットシッター会社と比べ、個人事業主の立場だと集客の面でどうしても不利になりがちです。ペットシッターのフランチャイズに加盟すれば集客力の弱さをカバーできますが、その代わり加盟料や研修費・ロイヤリティなどの費用が発生します。

自営業

自営型のペットシッターになるには後述するように、第一種動物取扱業の登録も必要です。登録には半年以上の実務経験が求められるようになったため、未経験の人がいきなり自営型のペットシッターを目指すのはおすすめできません。

自営型のペットシッターは1年以上の実務経験があって、ある程度の初期費用を用意できる人に向いた働き方です。後述するようなペットシッターのマッチングサービスを利用すれば初期費用0円でも開業は可能ですが、ある程度の集客努力は必要になってきます。

ペットシッターのバイトなら資格なし・未経験でも可

初心者マークを持つ女性

この記事を読んでいる人の中にはペットシッターの仕事を知って魅力を感じ、「自分もやってみたい」と考えている未経験者も少なくないと思います。実務経験が必要な自営型のペットシッターはハードルが高めですが、アルバイトとして働く雇用型のペットシッターなら必ずしも経験の有無は問われません。もちろん実務経験があれば採用されやすいとは言え、未経験の人でもアルバイトの求人に応募することは可能です。

後述するように自営型のペットシッターになる条件の1つとして、半年以上の実務経験に加えて動物関連の資格も挙げられています。動物取扱業に関連した専門教育を受けていれば資格の代わりになり得ますが、無関係の学校を卒業して資格も持たない人は厳しい状況です。

雇用型のペットシッターバイトなら資格や専門教育も不要で、すぐにでもペットの世話を行う仕事を始められます。採用後に社内で研修を受けることも考えられますが、資格なし未経験でも応募が可能な求人が実際に募集されている状況です。

ペットシッターの仕事は副業でも可能

動物好きの人にとってペットシッターは憧れの職業の1つになりつつありますが、本業の仕事にするには厳しい面もあります。海外と比べて日本ではペットシッターの認知度が低めのせいか、正社員を募集している求人は決して多いとは言えません。ペットシッターは顧客からの依頼が入って初めて仕事が発生するため、運営会社でも正社員を常勤させるだけの余裕がないからです。

アルバイトやパートなど非正規雇用の従業員であれば、依頼があった日時だけ働いてもらうことで人件費を節約できます。働く側としてはペットシッターの仕事だけで生計を立てていくのは難しい状況ですが、休日などを利用した副業の手段には十分になり得る仕事です。

個人のペットシッターとして開業する場合でも、本業にするには多くの依頼を獲得する必要があります。自営型ペットシッターの多くは本職ではなく、副業として飼い主の依頼を受けている人たちです。特に犬の散歩代行は働く時間が短い上に早朝や夕方などに限定した依頼も多く、本業の仕事と両立しやすい副業として人気が高まっています。

ペットシッターバイトの求人募集状況

募集中

この記事を書いた時点で、アルバイトの求人を募集していた主なペットシッター会社は以下の通りです。

  • オレンジペットシッター
  • 麻布ペット
  • セワクル

それぞれの概要について解説します。

オレンジペットシッター

株式会社ブルックデザインが運営するオレンジペットシッターは、大学在学中に犬の散歩代行サービスを始めた小川晋平氏が代表取締役を務める会社です。現在は食事の用意やトイレ清掃など、ペットシッター業務の全般をサービス内容としています。

2021年8月現在のサービス対応エリアは、東京都と神奈川県・大阪府・兵庫県・広島県内の各主要都市です。各エリアごとにペットシッターと散歩代行スタッフを募集していますが、女性限定で学生は不可となっています。

5年以上の動物飼育経験か動物関連の仕事経験3年以上、または民間のペットシッター資格を除く動物関連の資格保持者がオレンジペットシッターの採用対象です。ボランティア活動などを通じてこれに準ずる知識や経験を持つ人でも、応募資格が認められる可能性があります。他のペットシッター会社とのWワークや、個人で開業中(または開業予定)のペットシッターは応募不可です。

勤務時間は飼い主からの依頼に応じて変動しますが、時給は交通費込みで1件あたり60分1,800円、または30分1,400円となっています。OLや主婦の副業としては悪くない条件ですので、対応エリア内に住んでいて資格要件を満たしている人は応募を検討してみるといいでしょう。

麻布ペット

株式会社ホスピタリティー&パートナーズが運営する麻布ペットは、ペットホテルやトリミングサロン・ペットタクシーなどのサービスを運営している会社です。

麻布ペットでも新卒・中途採用の正社員とともに、アルバイトのペットシッターを募集しています。2021年8月現在の対応エリアは港区や千代田区・中央区・新宿区・渋谷区・品川区など、都心エリアが中心です。資格取得支援制度があるため、動物関連の資格がない人やペットシッター未経験者でも応募できます。

想定される時給は1,100円から1,750円で、交通費も全額支給される仕組みです。麻布ペットでは希望シフト制が採用されていますので、自分の都合がいい曜日や時間を選んで働けるように配慮してくれます。

セワクル

先に紹介したオレンジペットシッターの募集要項を見ると、開業中または開業予定のペットシッターは応募不可でした。株式会社ラニマルが運営するセワクルのペットシッターなら、そんな人でも応募資格があります。

その代わり動物関連の資格やペットシッターとしての実務経験が求められ、動物取扱業として登録済みまたは届出予定の人が応募の対象です。応募要件を満たしていない場合は、運営会社が実施する講座と適性テストをそれぞれ有料で受ける必要があります。

対応エリアは東京23区の他、阪神エリアを中心とする兵庫県と大阪市・京都市・名古屋市・横浜市・川崎市・福岡市・札幌市・広島市の各都市です。ペットの世話や散歩を代行する仕事に加え、依頼客からの要望によっては簡易的な家事代行も仕事内容に含まれる可能性があります。

セワクルは雇用型ペットシッターの1つとして紹介しましたが、アルバイトとして雇用契約を結ぶわけではありません。雇用形態は業務委託契約となりますので、後述する自営型のペットシッターに近い働き方とも言えます。

ペット業界専門の求人サイト

以上で紹介したサービス会社以外でも、ペットシッターを募集している企業や店舗は数多く存在します。タウンワークバイトルのようなアルバイト求人サイトにも募集は掲載されていますが、ペットシッターの求人は必ずしも多いとは言えません。希望条件に会った求人が見つからない場合は、ペット業界の求人を専門に扱うサイトでも検索してみるといいでしょう。

この記事を書いた時点では、以下の特化型求人サイトでペットシッターの募集が確認されました。

それぞれ獣医師や動物看護師・ペットショップ店員・トリマー・ブリーダーなど、動物を扱うさまざまな求人が掲載されています。その中でペットシッターの求人は少なめですが、総合型の求人サイトに掲載されていないレアな募集が見つかる可能性もあります。

ペットシッターはどれだけ儲かる?

1万円札と猫

ペットシッターになる方法は以上の通りですが、気になるのは「実際にどれくらいの収入が稼げるのか?」という点です。会社から仕事を与えられる雇用型のペットシッターは安定した収入を稼ぎやすい反面、1時間あたりの仕事で稼げる金額には限界もあります。

自営型のペットシッターになると必ずしも仕事が得られるとは限りませんが、うまく集客できれば雇用型より効率的に稼ぐことも可能です。それぞれのモデルケースを想定し、稼げる金額の目安を比較してみました。

ペットシッターバイトの時給相場

千円札と時計

アルバイトのペットシッターとして雇用されて働いた場合は、仕事をした時間に応じて時給いくらという形で給料を支給されるのが一般的です。時給の相場は1,000円前後から1,500円程度までかなりの幅が見られ、地方のペットシッター会社だと時給900円程度というところもあります。ペットシッターの依頼が多い都市部ほど時給が高めで、中には時給が最大4,000円というアルバイト・パートの求人もありました。

アルバイトのペットシッターであれば動物関連の資格を持っていなくても仕事はできますが、資格を持っていた方が採用に有利となってきます。資格がある場合のとない場合では時給にも差が出てくるのが常で、2,000円以上のような高時給は資格を持っている人の話です。ペットシッター未経験で動物関連の資格を持っていない人は、時給1,000円前後からのスタートになると考えておいた方がいいでしょう。

ペットシッターを開業した場合の収入目安

雇用型ペットシッターの場合は依頼主から支払われる料金に関わりなく、働いた時間に応じて時給いくらという形で給料が支給されるのが一般的でした。これに対して自営型のペットシッターとして開業した場合は、基本的には依頼主から受け取る料金が自分の収入となります。

ペットシッター料金は小型犬や猫の世話で1回あたり2,000円程度、中型犬は2.500円で大型犬は3,000円程度が平均的な相場です。多頭飼いの世話をまとめて引き受ける場合や繁忙期に仕事を引き受ける場合には、この金額に割増料金が加算されます。

1回あたりの働く時間は散歩代行のみだと30分程度で済む場合もありますが、エサやりや掃除などの世話も含めると1時間ほどかかるのが一般的です。つまり自営型のペットシッターは時給換算にすると、平均して2,000円から3,000円ほど稼げるという計算になります。

1万円札を持つ女性

ただしフランチャイズに加盟している場合はロイヤリティの支払いもありますので、実質的な収入はこの金額より少なくなるのが普通です。それでもフランチャイズの看板を強みに集客できれば仕事の獲得数も増え、結果的には加盟しない場合より多く稼げる可能性があります。

ペットシッターは単発の依頼を1回ごとに引き受けるよりも、同じ飼い主から継続的にリピート依頼を受けた方が安定収入につながりやすいものです。雇用型のペットシッターならそのへんのマネジメントを会社がやってくれますが、自営型だとすべて自分で考えながら運営していく必要があります。

ペットショップやトリミングサロンなどペットの飼い主とつながりのある店と提携できれば、顧客を紹介してもらえる可能性も出てきます。自営型のペットシッターとしてやっていく上では、ペットを通じた人脈をいかにして作り上げるかが成功の鍵です。

副業のペットシッターで稼げる月収

副業で土日の2日間だけアルバイトのペットシッターとして働いた場合は、仮に時給1,500円としても月に稼げる金額は最大で10万円程度です。それ以上に月収を増やそうと思えば平日も早朝や夜間を利用して働くか、もっと時給の高いアルバイトの求人を見つける必要があります。

個人事業主のペットシッターとして開業した場合は料金を自分で設定できるため、副業でも月収10万円以上を稼ぐことは十分に可能です。ペット関連の資格や実績を強みに高めの料金でも固定客がついてくれれば、副業で月に40万円から50万円稼ぐことも夢ではありません。

集客面で有利になるフランチャイズに加盟すれば初期費用やランニングコストもかかってきますので、軌道に乗るまでは支出の方が上回りがちです。個人事業が順調に進めば半年から1年程度で初期費用を回収し、それ以降は売上から月額数万円程度のロイヤリティを引いた残りの金額が自分の収入となります。月に10万円以上も稼げればランニングコストも余裕で捻出できるようになりますので、開業する場合は長い目で見た収益計画を立てることが大切です。

ペットシッターの平均年収は?

平均年収

時給換算で稼げる金額や月収の目安を調べたついでに、ペットシッターの平均年収についても調査してみました。さまざまな情報を総合してみると、220万円から300万円程度がペットシッターの平均年収として浮かび上がってきます。

これは正社員として働いている人や個人事業主のペットシッターも含めた数字で、パートやアルバイトとして雇用されている人の年収はこの平均値より少ないと見るのが妥当です。副業で週に2日程度働いているペットシッターの場合は雇用型で月収が最大10万円程度とすると、年収は多くても120万円程度と見られます。

個人事業主として活動している自営型ペットシッターは、人によって収入格差の大きいのが現状です。仕事の依頼がなかなか獲得できない人は雇用型より収入が少なくなる可能性もありますが、集客に成功すれば副業でも月収数十万円も視野に入ってきます。月に平均20万円稼げれば年収は240万円、月平均30万円なら年収360万円に達する計算です。

ペットシッターの開業手続き

開業届

個人事業主のペットシッターとして開業するには、事前に「第一種動物取扱業」への登録が必要です。第一種動物取扱業として規制を受ける業種は、以下のように規定されています。

業として、動物*の販売、保管、貸出し、訓練、展示、競りあっせん、譲受飼養を営利目的で行う場合は、営業を始めるに当たって登録をしなくてはなりません。代理販売やペットシッター、出張訓練などのように、動物の所有や飼養施設がない場合も、規制の対象になります。
* 実験動物・産業動物を除く、哺乳類、鳥類、爬虫類が対象です。

出典:第一種動物取扱業者の規制 [動物の愛護と適切な管理](環境省)

ペットシッターもこの中の「動物の保管」に該当するため、第一種動物取扱業の対象に含まれます。資格要件を満たしていれば都道府県知事に届け出ることで、個人でも登録が可能です。第一種動物取扱業に登録することによって、たとえ副業のペットシッターでも「プロ」と見なされるようになります。

第一種動物取扱業の登録に必要な資格要件

ペットシッター事業を行う企業が第一種動物取扱業の登録を申請する際には、1事業所につき最低1名は「動物取扱責任者」を選出しなければなりません。ペットシッター会社の事業所でアルバイトとして雇用される場合は、職場に動物取扱責任者がいるということになります。他の従業員は動物取扱業の登録申請を行う必要がないため、無資格の人でもすぐにペットシッターとして働き始めることが可能になるというわけです。

個人でペットシッターを開業しようとする場合には、自分自身が動物取扱責任者となって動物取扱業の登録を申請しなければなりません。動物取扱責任者は令和2年6月の法改正で資格要件が厳しくなり、以下のうちどれか1つを満たす必要が出てきました。

(動物取扱責任者の選任)
第九条 法第二十二条第一項の動物取扱責任者は、次の要件を満たす職員のうちから選任するものとする。
一 次に掲げる要件のいずれかに該当すること。
イ 獣医師法(昭和二十四年法律第百八十六号)第三条の免許を取得している者であること。
ロ 愛玩動物看護師法(令和元年法律第五十号)第三条の免許を取得している者であること。
ハ 営もうとする第一種動物取扱業の種別ごとに別表下欄に定める種別に係る半年間以上の実務経験(常勤の職員として在職するものに限る。)又は取り扱おうとする動物の種類ごとに実務経験と同等と認められる一年間以上の飼養に従事した経験があり、かつ、営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術について一年間以上教育する学校その他の教育機関を卒業していること(学校教育法による専門職大学であって、当該知識及び技術について一年以上教育するものの前期課程を修了していることを含む。)。
ニ 営もうとする第一種動物取扱業の種別ごとに別表下欄に定める種別に係る半年間以上の実務経験(常勤の職員として在職するものに限る。)又は取り扱おうとする動物の種類ごとに実務経験と同等と認められる一年間以上の飼養に従事した経験があり、かつ、公平性及び専門性を持った団体が行う客観的な試験によって、営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術を習得していることの証明を得ていること。

出典:動物の愛護及び管理に関する法律施行規則(e-Gov法令検索)

つまり第一種動物取扱業に関連する資格か、または第一種動物取扱業に関する専門教育か、どちらかを持っていることが資格要件となります。ペットシッターとして開業しようとする場合は、その上で半年間以上の実務経験が必要です。実務経験不要で第一種動物取扱業の登録申請ができるのは、獣医師か愛玩動物看護師の免許保有者に限られます。

この実務経験は常勤の仕事に限るとされているため、本業で動物取扱業と無関係の仕事をしている人にとっては厳しい状況です。ただし実務経験と「同等と認められる」飼養に1年間以上従事した経験があれば、申請を行う都道府県によっては登録が認められる可能性も出てきます。

この緩和措置には、アルバイトやパートなど非常勤の従業員として働いた経験も含まれます。まずはペットシッター会社などでアルバイトのペットシッターとして1年以上働いて経験を積み、資格要件を満たした上で第一種動物取扱業の登録申請を行うのが無難なやり方です。

申請の際には各都道府県のHPで第一種動物取扱業の登録に必要な書類をダウンロードし、必要事項を記入した上で提出します。申請には登録料として、1つの種別につき15,000円の手数料納付が必要です。ペットシッターは「保管」の種別に該当しますが、「訓練」なども含めて2種別以上を同時に申請する場合は手数料が割引になります。申請を行う都道府県のHPで確認してみるといいでしょう。

申請後には事業所を職員が訪問し、事業に問題ないかどうか立ち入り調査が行われます。事務所や店舗を構えるのでない限り、個人事業主のペットシッターとして開業する場合は自宅で調査を受けるのが一般的です。申請が認められて第一種動物取扱業の登録が完了すれば、ペットシッターとして開業できるようになります。

自営型ペットシッターの集客方法

飲食店などを開業する場合と違って、ペットシッターのサービスは店舗を持つ必要がありません。開業にかかる初期費用が格段に少なく済むという点は、ペットシッターとして開業するメリットの1つに数えられます。

ただし個人でペットシッター事業を行う際には知名度ゼロからのスタートとなるだけに、どうやって集客するかが問題です。ペットシッターのフランチャイズに加盟して看板を利用する集客方法と、ペットシッターのマッチングサービスを利用して集客するやり方の2通りが考えられます。

フランチャイズに加盟すれば集客に有利となる反面、初期費用や月額料金など本部に支払う費用が必要です。マッチングサービスを利用した集客方法なら初期費用は不要で、売上が発生した場合にのみ手数料が引かれることになります。以下にそれぞれのメリットとデメリットを整理してみましたので、自分に合った集客方法を選んでみるといいでしょう。

フランチャイズに加盟するメリットとデメリット

フランチャイズ

コンビニや飲食店・学習塾・フィットネスクラブなどと同じように、ペットシッター業界にもフランチャイズ制度があります。個人でペットシッターとして開業した人がフランチャイズに加盟すれば、本部から商号・商標の使用や経営サポートを受けられる仕組みです。

手続きが煩雑な第一種動物取扱業への登録も、サポートしているフランチャイズは少なくありません。フランチャイズ企業はペット関連の企業や団体と横のつながりを持っているだけに、加盟することで顧客を紹介してもらえる場合があるという点もメリットの1つです。

フランチャイズ本部で実施する研修に参加することでペットシッターとしてのスキルが向上し、顧客満足度のアップにもつながります。万が一の事故やトラブルに際してもフランチャイズ会社が賠償保険に加入していれば、加盟するペットシッターも保険の適用が受けられるので安心です。フランチャイズの看板を使用することで集客の面でも有利になり、収益の安定化につながります。

その代わり加盟金や研修費など、50万円前後の初期費用を要するという点はフランチャイズ加盟のデメリットです。この他にロイヤリティや広告宣伝費・保険料など、2万円前後の月額費用がかかります。フランチャイズによっては中途解約しようとすると違約金を請求される場合がありますので、契約する際には規約をよく確認することが大切です。

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ペットシッターの主なフランチャイズ

各種サロンや学習塾など他の業種と比べ、ペットシッター業界ではフランチャイズがまだまだ少なめです。ペットシッターとして開業しようとしている人にとっては選択肢がそれほど多くない状況ですが、以下のようなフランチャイズで加盟者を募集しています。

ペットシッターSOS

多くのメディアに取り上げられたペットシッターSOSは、業界でも高い知名度を誇るフランチャイズです。ペットシッターSOSに加盟して看板を掲げれば、自分1人で営業を行うよりも格段の集客力アップが期待できます。加盟金に実務研修費・資材費・保証金を含めた初期費用は通常460,000円ですが、研修参加に伴って270,000円に割引されるキャンペーンを実施中です。

ペットシッターSOSのフランチャイズに加盟するには、認定ペットシッターの資格を取得する必要があります。資格を持っていない人でもペットシッターSOSに併設された養成講座の通学コースまたはオンライン通学コースを受講することで、認定ペットシッターの資格を取得することは可能です。受講料金に149,000円かかりますが、それでも初期費用は他のフランチャイズより少なく済みます。

ロイヤリティと広告宣伝費を合計した月額費用は26,000円で、他のフランチャイズと比べて特別に割高というわけではありません。これとは別に年間33,000円のペットシッター保険料が加算されますので、実質的な月額費用は28,750円になる計算です。ペットシッターSOSのサービス提供エリアは全国が対象ですが、同じエリア内ですでに加盟店舗が存在する場合は加盟できない可能性もあります。

日本ペットシッターサービス

1999年に事業を開始した日本ペットシッターサービスも業界では老舗のフランチャイズで、全国に126店舗が加盟中です。店舗と言ってもペットシッターなら実際に店を構える必要はなく、ホームページ上の仮想的な店舗を通じて集客する営業スタイルとなります。

加盟金や研修費・備品費・ホームページ制作費用を含めた初期費用は、660,000円のAプランと1,155,000円のBプランの2パターンです。商標使用料や広告協賛金などの月額固定費は19,800円で、この他に月額1,650円~3,300円のペットシッター賠償責任保険料が加算されます。初期費用は高額の部類ですが、その代わり月額費用は比較的安く済むのが特徴です。

LOVE PET

シェアリングテクノロジー株式会社が運営するLOVE PETは、家事代行サービスで知られる株式会社ベアーズと提携するペットシッターのフランチャイズです。LOVE PETの対応エリアは東京と神奈川・千葉・埼玉といった首都圏に加え、名古屋・大阪・福岡の各都市でもフランチャイズを展開しています。

初期費用は半年以上の実務経験を持つ人を対象としたAプランを選んだ場合、加盟金495,000円と広告運営費220,000円の合計で715,000円(税込)です。ペットシッターとしての開業に必要な半年間の実務経験を積むために、研修費用550,000円を加算した未経験者向けのBプランも用意されています。

必要な開業資金は税込で715,000円または1,265,000円と他のフランチャイズより高めですが、ペットシッター未経験の人が開業する際の加盟先としては有力な選択肢の1つです。本部に支払うロイヤリティは開業からの期間によって異なり、半年までは月額27,500円で済みます。半年から1年までは33,000円で、1年目以降は60,500円に上がる仕組みです。

Skip Pets

フランチャイズビジネスインキュベーション株式会社が運営するSkip Petsは、全国に対応したペットシッターのフランチャイズです。開業資金は加盟金や研修費・HP作成費用などを含め、605,000円(税込)と想定されています。フランチャイズの初期費用としては平均的な水準で、順調にいけば半年で開業資金を回収できるビジネスモデルです。

「融資の窓口」というグループ会社が資金調達をサポートしてくれるため、融資の条件さえ満たしていれば初期費用0円でもペットシッターの開業が可能になってきます。ペットシッター士の資格を認定している全日本ペットシッター協会が研修をサポートしている点も、Skip Petsのフランチャイズに加盟するメリットの1つです。本部に支払うロイヤリティが売上の40%で、他のフランチャイズより高めの点は一考の余地もあります。

ペットシッターの仕事を探せるマッチングサービス

マッチングサービス

以上のようなフランチャイズとは別に、ペットのお世話を依頼したい人とペットシッターとを結ぶマッチングサービスも数多く存在します。フランチャイズに加盟しない場合はどうやって集客するかが問題となりますが、マッチングサービスに登録しておけば依頼を受ける可能性が出てきます。

マッチングサービスへの登録そのものは無料で、サービスを利用して実際に売上が発生した場合に手数料が引かれる仕組みです。依頼主が支払った料金から手数料を引いた残りの金額がペットシッターの報酬となります。手数料収入でサイトが運営されているという点では、クラウドソーシングやスキルシェアサービスなどと似たような仕組みです。

仕事の依頼が入ったら事前の打ち合わせで決めた日時に依頼主の自宅を訪問し、エサやりや散歩など指定された世話を行います。報酬は依頼主から直接受け取る場合もありますが、マッチングサービスを介して指定口座に振り込まれるのが一般的です。以下にペットシッターの主なマッチングサービスの概要をまとめておきました。

DogHuggy(ドッグバギー)

DogHuggy(ドッグバギー)はその名の通り、犬を自宅に預かるペットシッターに特化したマッチングサービスです。愛犬家同士で犬の世話をシェアし合うというコンセプトに基づき、ドッグホストの仕組みが考案されました。DogHuggyで実施する審査に合格したペットシッターだけが、ドッグホストとして活動できる仕組みです。

審査には書類選考による一次審査と、オンラインによる二次審査があります。審査を通過してドッグホストとして登録された後に、写真やプロフィールを準備して飼い主から依頼されるのを待つという流れです。

犬を預かる料金は1泊あたり5,000円前後が平均的な相場で、30%の手数料を引いた残りの金額がドッグホストの収入となります。仮に料金5,000円で1ヶ月間毎日犬を預かれば、月に約10万円稼げる計算です。犬の世話が得意で自宅に預かることが可能な人は、DogHuggyの利用を検討してみるといいでしょう。

NYATCHING(ニャッチング)

株式会社nyansが運営するNYATCHING(ニャッチング)はその名称から想像されるように、猫の世話に特化したソーシャルブリーディングサービスです。ソーシャルブリーディングサービスというのは飼い主同士がつながりあうコミュニティを意味し、いざというときに助け合える仲間を見つけるのに役立ちます。

犬の飼い主同士をつなげるDogHuggyと仕組みが似ていて、NYATCHINGは猫の飼い主同士が互いの世話をシェアできるのが特徴です。飼い主同士で猫の世話を引き受けても必ず報酬が発生するとは限りませんが、相手から交通費などの実費に添えて「謝礼」をもらえる場合もあります。2018年に福岡市でサービス提供を開始し、現在は東京都23区にも対応エリアを拡大中です。

その他のマッチングサービス

ペットシッターのマッチングサービスはここ数年で続々と誕生している状況ですが、スタッフの募集を停止しているところもあります。対応エリアが主要都市に偏ってる関係もあって、登録可能なマッチングがないというペットシッターも少なくありません。

そんな人でもスキルシェアサイトのタイムチケットを利用すれば、ペットの世話を依頼したいという飼い主が見つかる可能性があります。タイムチケットはスキルを時間単位で売り買いできるサービスで、プロフィール写真の撮影代行や悩み相談など多種多様なサービスが出品されている状況です。ペットシッターや犬の散歩代行サービスも10件以上出品されていて、価格設定は1時間1,000円から10,000円以上まで幅が見られます。

家事代行やハウスクリーニングなど、生活に関するさまざまなサービスのマッチングを行うくらしのマーケットも、ペットシッターの集客に役立つサイトです。法人として店舗を運営している事業者だけでなく、個人で開業したペットシッターが出店している例も少なくありません。出店の際には本人確認や審査を受ける必要もありますが、審査基準を満たしていれば有力な集客手段となり得ます。

無料掲示板サイトのジモティーでもペットの世話を募集する投稿は見つかりますが、法人でないと受注は難しい状況です。中には第一種動物取扱業登録番号を明記し、個人で「ペットの世話を引き受けます」と投稿している有資格者もいます。万が一のトラブルに発展する可能性も考えると、対応エリア内ではペットシッター専門のマッチングサービスを利用するするのが無難と言えそうです。

ペットシッター開業に役立つ資格

資格

動物取扱業の登録申請は都道府県単位で行うことになるため、細かい条件面で違いが出てきます。獣医師か愛玩動物看護師の有資格者でない人が資格要件を満たすには、第一種動物取扱業関連の資格または専門教育が必要です。必要な資格は動物取扱業の種別によって異なる上に、都道府県によっても判断が違ってきます。

東京都の例では以下のような26種類の資格が、ペットシッターの事業に該当する「保管」の資格要件を満たすものとして挙げられています。

愛玩動物飼養管理士(1級・2級)
愛犬飼育管理士
愛護動物取扱管理士
家庭犬訓練士(初級、中級、上級、教師)
家庭動物管理士
競技別指導者資格馬術コーチ
競技別指導者資格馬術指導員
競技別指導者資格馬術上級コーチ
公認訓練士(一般社団法人 ジャパンケネルクラブ)
公認訓練士(公益社団法人 日本警察犬協会)
公認馬術指導者資格コーチ
公認馬術指導者資格指導者
実験動物技術者(2 級)
小動物飼養販売管理士
乗馬指導者資格(初級)
乗馬指導者資格(中級)
地方競馬教養センター騎手過程修了者
調教師
動物介在福祉士(初級、中級、上級、教師)
動物看護師(初級、中級、上級、教師)
動物取扱士(3 級)
トリマー(初級、中級、上級、教師)
認定ペットシッター
ペットシッター士(平成21年4月1日以降取得したものに限る)
GCT(Good Citizen Test)
JAHA認定家庭犬しつけインストラクター

出典:動物取扱責任者等(東京都福祉保健局)

取得難易度の高い国家資格もあれば、合格率90%以上の民間資格も含まれています。第一種動物取扱業の登録要件を満たす目的で取得するなら、できるだけ難易度の低い資格を選びたいところです。この中から取得のしやすい資格を5つ選び、それぞれの概要を以下にまとめておきました。

ペットシッター士

日本ペットシッター協会が実施しているペットシッター士の認定試験は合格率が90%以上で、第一種動物取扱業の登録要件となっている中では最も取得しやすい資格です。ペットシッター士の資格を取得するための受講コースには、通信講座と通学講座・カルチャースクール講座の3種類があります。

このうち通信講座コースはテキストを使って自宅学習し、半年以内に資格を取得できる受講方法です。通学コースを選んだ場合は東京都練馬区にある本部スクールに4日間通い、最終日に認定試験を受けることになります。

カルチャースクール講座は全国各地のカルチャースクールを利用した2日間の講座受講と、自宅でのテキスト学習を組み合わせた受講方法です。講座の2日目に認定試験が実施され、合格すれば他の2コースと同様にペットシッター士として認定されます。

各受講コースの税込費用は以下の通りです。

  • 通信講座 55,440円
  • 通学講座 97,020円
  • カルチャースクール講座 57,200円

認定ペットシッター

ビジネス教育連盟ペットシッタースクールが実施する認定ペットシッターも、合格率は90%以上で難易度が低めの民間資格です。認定試験に合格すれば動物取扱業の種別で「保管」だけでなく、「訓練」の資格要件も満たせるようになります。

ペットシッタースクールの受講コースには以下4つのコースがあります。

  • 通学コース 受講料金149,000円
  • オンライン通学コース 受講料金149,000円
  • 通信コース 受講料金72,000円
  • オンライン通信コース 受講料金:109,000円

通学コースまたはオンライン通学コースを受講すれば、認定ペットシッター資格に加えてパピーティーチャー資格も取得できます。オンライン通学コースとオンライン通信コースはZOOMを使用した受講方法のため、通学する必要はなく自宅で受講が可能です。

愛玩動物飼養管理士

公益社団法人日本愛玩動物協会が認定する愛玩動物飼養管理士の民間資格には、1級と2級の2種類があります。どちらも半年ほどの通信講座を受講した後、スクーリングに参加してから認定試験を受けるという流れです。

認定試験は1年に2回実施され、通信講座もそれぞれの受験に合わせて春季申込みと夏季申込みがあります。15歳以上の人が対象の2級は受講受験費用が32,000円で、試験に合格した場合は8,000円の認定登録料が必要です。2級の資格を持つ人を対象とした上位資格の1級は受講受験料が34,000円で、認定登録料は20,00円に上がります。

2級の合格率は80%前後で推移しており、第一種動物取扱業の対象となる資格の中では難易度が低めです。1級になると合格率が下がり、特に夏季申込みでは50%を切る年も見られます。

ペットの仕事を始めるなら、プロの多くが持つ資格【愛玩動物飼養管理士 2級・1級 】

愛犬飼育管理士

一般社団法人ジャパンケネルクラブが認定する民間資格のJKC愛犬飼育管理士も、第一種動物取扱業の登録要件対象の中では取得しやすい資格の1つです。講習会と認定試験が同時に行われるため、通信講座を受講したり通学したりする必要がありません。

資格取得に必要な費用はテキスト代を含めた受講料が7,300円で、試験受験料が7,000円です。この他に資格登録料3,400円がかかりますので、合計の費用は17,700円ということになります。合格率は試験の回ごとに異なりますが、ほとんどの回は80%から90%の範囲内です。

家庭動物管理士

全国ペット協会が実施する家庭動物管理士の認定試験も合格率は80%から90%で、ペットシッターとして開業する人にとっては取得しやすい民間資格です。家庭動物管理士には2級と3級がありますが、法改正に伴って現在は2級の新規受付を停止しています。

現在も認定試験を実施している3級の資格取得に最低限必要な費用は、10,000円受験料と10,000円の登録料の合計20,000円です。認定講習を受講してから同日中に認定試験を受ける場合の費用は、20,000円の受講料を加えて40,000円かかります。

ペットシッターの仕事はどれだけ大変?

動物好きの人にとっては楽しみながら収入を得られる仕事と思いがちですが、ペットシッターの仕事は想像以上に大変という声も少なくありません。犬は警戒心の強さにかなりの個体差が見られ、人見知りの激しい犬に当たった場合は噛みつかれたりしてケガをする危険も出てきます。

猫もご機嫌を損ねると噛みつかれたり引っかかれたりして、思わぬケガにつながりかねません。それまで動物好きだった人がペットシッターの仕事で負傷し、それ以降動物と接するのが怖くなってしまったという人もいるほどです。

吠えるジャーマンシェパード

ペットシッターは動物相手の仕事であると同時に、飼い主と信頼関係を築き上げる仕事でもあります。飼い主にとってペットは我が子も同然の存在だけに、赤の他人に世話をしてもらうことに対して大きな不安を抱えている人も少なくありません。

特に飼い主の留守宅に上がり込んで世話を行う訪問型ペットシッターは、相手の信頼を損ねることのないように何かと気を使う仕事です。室内のものに不用意に触れたり場所を動かしたりして無用の疑いをかけられないよう、細心の注意を払いながらペットの世話を行う必要があります。依頼主から預かった鍵も、仕事が終わって返却するまでは絶対に紛失しないよう厳重に管理しなければなりません。

自営型のペットシッターとして開業した場合には、どれだけリピーターを獲得できるかが成功に向けての重要なポイントです。ペットの世話を頼まれた飼い主から継続的な依頼を受けるためにも、コミュニケーションをしっかり取って信頼関係を築き上げることが大切になってきます。

そういう意味ではペットシッターも一種の接客業とも言える部分がありますので、想像以上に対人スキルが求められる仕事です。依頼主の大切なペットを預かるという重圧も加わり、ペットシッターは精神的な意味で大変な仕事だと言えます。

目を回す女性

ペットの世話を依頼されることが多いのは土日や大型連休・お盆・年末年始など、人々が休んでいるような期間が中心です。そういう時期は仕事の書き入れ時となるため、家族や友人と同じように休めない可能性も出てきます。

一方でペットシッターは平日の依頼が決して多くはなく、繁忙期とそうでない時期との落差が大きい仕事です。依頼が集中する時期と仕事が少ない時期がはっきりしているため、安定した収入を確保するのが難しいという別の意味での大変さがあります。

犬の散歩代行は体力も必要

依頼主のペットにエサをあげたりトイレ掃除をしたりするだけであれば、ペットシッターの仕事も体力的にはそれほど大きな負担ではありません。猫や小動物の世話は体力にあまり自信がない人でも十分に務まる仕事ですが、犬の世話を引き受ける際にはどうしても屋外に連れ出して散歩をさせる必要も出てきます。

平均すると1回の散歩で30分ほどを要しますので、普段から電車や車で通勤していて運動不足の人にはなかなか大変な仕事です。特に中型犬や大型犬を散歩させる際には、強い力でリードを引っ張られることもよくあります。うっかりリードを離して犬を逃したりしては、取り返しのつかない事故につながりかねません。

預かった犬を迷子にさせたりケガをさせてしまったりすれば、飼い主の信頼を損ねる結果となってしまいます。たまたま居合わせた通行人が犬に襲われ、相手にケガをさせてしまってはさらに大事です。

そんな事態を招かないように、散歩中の犬はリードをしっかりと持って行動を管理する必要があります。犬に合わせて自分自身も長い距離を歩かなければならないという体力的な負担もさることながら、犬の散歩代行は精神面での大変さもある仕事なのです。

犬好きの人の副業として人気を集めている犬の散歩代行については、以下の記事で詳しく解説しておきました。

犬の散歩代行バイトの求人が少ない理由とは?自分で始める方法も解説
犬の散歩代行は動物好きの人に最適な副業ですが、アルバイトの仕事を探そうとしても求人サイトでは募集がなかなか見つからないものです。需要があるはずなのに犬の散歩代行バイトの求人が少ない理由について、自分で代行業を始める方法と合わせて解説します。

盗難を疑われたりするトラブルの例も

ペットシッターは大切なペットをお預かりする仕事だけに、飼い主との間でトラブルが起きる可能性もゼロではありません。世話をしたペットの体調に異変が生じてしまったり、犬を散歩させている途中でケガをさせてしまったりするようなトラブルの例です。犬の散歩代行でも預かった犬が通行人に噛みついてケガをさせたり、他の飼い主が散歩させていた犬と喧嘩になってケガをさせたりするトラブルがあり得ます。

鍵の束

散歩代行だけの仕事や自宅にペットを預かる仕事はまだしも、留守中の飼い主宅に上がり込んでペットの世話を行う仕事はトラブル率がどうしても高くなりがちです。室内にあるものを壊してしまったり、ペットの世話に失敗して部屋を汚してしまったりするようなトラブル例が考えられます。飼い主から預かった鍵を紛失してしまったり、鍵をかけ忘れて帰宅した後で空き巣に入られたりするトラブルもありました。

ペットシッターにとって一番つらいのは、身に覚えがないのに盗難を疑われるパターンです。飼い主が帰宅した際に室内のものが紛失していると、留守中に上がり込んだペットシッターが真っ先に疑われてしまいます。飼い主の勘違いだったりするケースも少なくありませんが、疑われないためには室内のものに極力手を触れないように心がけることが大切です。

ペットシッターが加入できる保険

ペットシッター事業を行う会社やフランチャイズ企業では以上のようなトラブルに備えて、賠償責任保険に加入しているところも少なくありません。個人で活動を行う自営型ペットシッターでも、いざというときのため保険に加入しておいた方が安心です。保険に加入すれば毎月の保険料がランニングコストに加算されますが、万が一のトラブルで背負う金銭的リスクを考えると、必要な出費とも見なされます。

とは言え開業予定のペットシッターが個人で賠償責任保険に加入しようとしても、大手の損保会社だとなかなか加入させてもらえないのが普通です。フランチャイズに加盟するのは費用の面でデメリットもありますが、個人でも保険に加入できるというメリットは見逃せません。

ペットシッター士の資格を取得して日本ペットシッター協会の会員になれば、フランチャイズに加盟しなくても総合補償制度の保険に加入できます。同じく第一種動物取扱業の登録要件を満たせる認定ペットシッターにも、資格取得者が加入できるペットシッター保険が用意されています。個人で保険だけに加入するのは困難ですが、フランチャイズ加盟や資格取得とセットでなら保険加入も可能な状況です。

ペットシッターのメリット・やりがいとは?

以上のようなトラブルや仕事の大変さはありますが、ペットシッターには他の仕事にないメリットがあります。動物好きでペットを飼いたいと思っていても、ペット禁止の集合住宅に住んでいる人は困難です。そんな人でもペットシッターになれば、仕事を通じて好きな動物と触れ合えるようになります。

ペットシッターを利用している人は、必ずしも犬や猫の飼い主ばかりとは限りません。犬だけを例に挙げてもさまざまな犬種を飼っている人が存在するように、小動物なども含めていろいろな動物の世話を体験できる可能性があります。自分で飼育しようとしてもこれほど多様な動物を飼うのは困難ですので、動物好きの人にとってペットシッターは役得とも言える仕事です。

犬を抱く女性

動物園・水族館の飼育係やペットショップの店員なども似たような仕事ですが、勤務シフトに縛られる雇用形態では副業の手段になりにくい面があります。ペットシッターなら早朝や休日などを利用して、本業の傍らでもペットの世話を引き受けることが可能です。基本的には仕事をする曜日や時間帯を選べる仕事ですので、自分のペースで働けるという点もペットシッターのメリットの1つに数えられます。

デスクワークの仕事でオフィスに閉じ込められている人は、ペットシッターは格好の気分転換になり得る副業です。特に犬の散歩代行はある程度の距離を歩くことになるだけに、電車や車で通勤している人にとっては運動不足の解消にも役立ちます。飼い主とのやり取りで対人スキルを生かせるという点でも、接客や営業の仕事でコミュニケーションに慣れている人なら副業として続けやすいはずです。

わざわざお金を払ってまでしてペットシッターを頼ってくる飼い主は、自分だけではペットを世話しきれないという悩みを抱えています。そんな飼い主に代わってペットの世話を引き受けるのは人助けにもつながるだけに、飼い主からかけられる感謝の言葉もまた大きなやりがいにつながります。

ペットシッターの副業まとめ

ペットシッターと犬

ベビーシッターに比べると一般の認知度は決して高くありませんが、ペットシッターの需要は高まりつつある状況です。犬や猫などのペットを飼いたいという欲求と、毎日欠かさず世話を続けるのが難しいという矛盾に悩まされている飼い主は少なくありません。飼い主に代わってペットの世話を一時的に引き受けるペットシッターは、そんな矛盾を解決してくれる救い主のような存在です。

自分で飼っているペットではないがゆえの難しさや大変さもありますが、動物と触れ合える副業には他の仕事にない大きなやりがいがあります。同じペットシッターでも雇用型と自営型では資格要件や稼げる金額が違ってきますので、自分に合ったスタイルで副業に挑戦してみるといいでしょう。

ペット関連の副業10選!動画やブログで稼ぐペットビジネスも解説
ペットに関連した副業はペットシッターのように犬や猫などの世話を代行する仕事だけでなく、動画やブログで稼ぐ在宅のペットビジネスを含めて合計10種類があります。それぞれの収入目安や副業の始め方について、起業する際の注意点と合わせて解説します。
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