農業バイトはどれだけきつい?ボラバイトとの違いと時給相場も解説

副業

アルバイトの求人は企業や店舗で募集しているケースが大半ですが、農家で募集している仕事が求人サイトに掲載されることもあります。農業法人が募集しているアルバイトも含め、収穫や選別・運搬などの農作業を手伝う農業バイト仕事は単純作業の多い点が特徴です。そのせいか誰でもできる仕事だと思いがちですが、経験した人の間では「体力的にきつい」という声も少なくありません。

当ブログを運営するYAMATOも友人が農業を営んでいる関係で、農作業の手伝いをしたことがありました。農作業がどれだけ大変な仕事なのかという点について、経験者の視点から実態をまとめてみました。農家を手伝う仕事には有償ボランティアを兼ねたボラバイトという形態もありますので、一般的な農業バイトとの違いについても解説します。

農業バイトの求人が増えている理由

農家は耕作地を利用してコメや野菜・果樹などの作物を栽培し、収穫物をJAなどに販売することで収入を得ています。以前の農家は家族経営が当たり前で、農繁期に労働力が不足した場合でも近所の人たちに手伝ってもらうことでやり繰りしていました。

そうした地域のコミュニティも農村人口の減少と後継者不足から衰退の一途をたどり、多くの農家が慢性的な人手不足に悩まされているのが現状です。後継者がないまま放棄された耕作地を企業が買い取って農業法人を設立し、従業員を雇用しながら農業経営を続けているケースも珍しくありません。

そうした農業法人では作物の収穫期になると大量の労働力が一時的に必要となるため、短期バイトの形で求人の募集をかけることがよくあります。人手不足に悩む農家でも同様の短期バイトを募集しているところは少なくありませんが、住み込みバイトの形で人員を確保しながら農作業を集中的に展開するのが一般的です。

農業バイトで労働力を補いきれない農家や農業法人の中には、外国人技能実習生を受け入れることで安価な労働力を確保しているところもあります。それも最近はコロナ禍の影響で海外からの人材確保が困難になっていることから、国内で募集される農業バイトの求人が増加傾向にあるのです。

dayworkは農業バイトの仕事を1日単位で募集している新しいタイプの求人マッチングアプリで、副業としての利用が期待されています。現在はまだサービス提供エリアが北海道や東北地方などに限られますが、今後は対象エリアが他の地域にも拡大される予定です。

短期住み込みバイトの仕事内容

野菜や果物は成長を待ってくれないため、熟したら集中的に収穫しないと売り物にならなくなってしまいます。作物を栽培する中で収穫は最も手間のかかる作業だけに、人手不足の農家では朝早くから夜遅くまで働いても作業が追いつきません。そこで収穫期には住み込みの短期バイトがよく募集され、収穫に関わる作業を手伝ってもらっているのです。

農業バイトの仕事に住み込みで働ける求人が多いのは朝早くから作業を始めることが多くという理由に加え、人口の多い都市部から離れた農地が多いという理由にもよります。決められた時間に農作業を手伝うという条件で、宿泊施設のように部屋や食事の提供を受けられるのが住み込みバイトの働き方です。

仕事内容は収穫に関する作業が中心で、野菜や果物をコンテナや段ボール箱に入れて運搬したり、収穫物を選別したりする仕事も含まれます。段ボールの組み立てや草取りを任せられることもあり、作業内容は扱う作物の種類によってさまざまです。

農業バイトの仕事は基本的に単純労働の繰り返しで、1人のアルバイトが延々と同じ作業に従事しながら役割分担し合う例も珍しくありません。必ずしも畑や農園で収穫作業を行うとは限らず、建物の中で農産物の加工に従事する場合もあります。

YAMATOが友人の農家を手伝ったときには、収穫した枝豆の脱穀作業を担当しました。友人が畑から枝豆を収穫してきて軽トラで家まで運び、物置小屋の前に置かれた脱穀機にかけた後、友人の年老いた両親が選別作業を行うという流れです。

枝豆は豆を枝からもいだ状態で出荷されるのが一般的となっているため、最も手間のかかる脱穀作業は農家の負担となります。YAMATOはこの脱穀作業を手伝っただけで、畑まで行って作業をしたわけではありません。これは比較的稀なケースと思われ、ほとんどの住み込み短期バイトは畑や農園で収穫作業を手伝うことになります。

ボラバイトは時給が安い?

農家の手伝いをする仕事の中には、「ボラバイト」の名称で募集されている求人もよく見かけます。ボラバイトとはアルバイトでありながら、有償ボランティアの性質も兼ね備えたような活動です。農業の他に観光地の宿泊施設やキャンプ場などでもボラバイトを募集することがよくあり、同じように食事付きの住み込みで何らかの仕事に従事することになります。

ボラバイトは単にお金を稼ぐための仕事ではなく、自然や仲間と触れ合いながらの就業体験という意味合いを持つのが特徴です。食費や光熱費・家賃を節約できるという点では住み込みの農業バイトと共通していますが、半分ボランティアのような扱いを受けるせいか、時給は一般的なアルバイトより低めに設定されています。

農家に住み込むボラバイトの場合は1日働いて日給3,000円程度という例も多く、時給換算で見れば最低賃金を下回る水準にしかならない場合も珍しくありません。ちなみにYAMATOが枝豆脱穀を手伝った際には4日分の謝礼として13,000円を受け取りましたが、いずれも午後からの仕事で1日あたりの実働時間は3~4時間に過ぎません。友人の手伝いで半分ボランティアのような役回りでも、時給換算では1,000円前後を稼いだ計算になります。

一般的な農業バイトもコンビニや飲食店のバイトと比べて時給が低めと言われていますが、それは仕事を募集している地域が賃金水準の低い地方に多いのも一因です。時給換算で1,000円の求人があれば高い方で、全国的な時給の平均的な相場は800円から900円程度と見られます。これでもボラバイトの平均的な時給相場よりは高く、お金を稼ぐのを目的としてする仕事です。

農業バイトの仕事がきついと言われる理由

この記事の本題となる農業バイトの大変さについては、残念ながら否定すべき材料がほとんど見当たりません。実際にこの仕事を経験した人の口コミで目立つのは、とにかく体力的にきつかったという声です。

確かに農業バイトは収穫作業を手伝うことが多い仕事だけに、腰をかがめて長時間収穫作業を続けたり、収穫物を満載した重い箱を持ち運んだりする必要が出てきます。持ち運ぶ箱やコンテナの重さは収穫物の種類によっても異なり、レタスやイチゴの箱ならそれほど重くはありません。一般に水分の多い野菜や果物ほど重い傾向があり、キャベツや白菜・大根・玉ねぎ・スイカなどの作物は重量級です。

畑で作物を収穫したり草取りをしたりする際には中腰になって作業をする必要があるだけに、腰にも大きな負担がかかります。重い箱を持ち上げる際にも慣れない人は腰椎付近に過度な負担がかかりやすく、腰を痛めてしまったという人も少なくありません。

YAMATOが経験した枝豆脱穀の仕事は腕や腰への負担がそれほど大きくなかった代わりに、長時間の作業で握力を酷使しました。両手に1本ずつ持った枝を強く握っていないと機械に引っ張り込まれてしまうため、2日目には1本を両手で支えるのがやっとというくらいまで握力が弱ってしまったのです。

屋外作業で予想されるデメリット

農業バイトの仕事には単に筋力を使うというだけでなく、屋外作業ならではの厳しさもあります。引越しバイトなども同じように体力を酷使する仕事ですが、屋内での作業が多いため天候に大きく左右されるわけではありません。

農業バイトの中にも屋内で作業を行う農産物加工の仕事が含まれる場合はありますが、基本的には畑や農園など屋外での作業です。冷房や暖房のない農地だけに、当然のことながら夏は暑く冬は寒い中での仕事となります。

夏場に露地栽培の野菜や果物を収穫する際には陽射しを遮るものがない炎天下での作業を強いられるため、熱中症対策が欠かせません。ビニールハウスの中で収穫作業を行う場合でも、熱がこもりやすい夏場は気温が40℃を超える場合があります。

冬は冬で手がかじかむような低温下で長時間の収穫作業を強いられ、水を使って野菜の洗浄を行うのは特につらい仕事です。雨が降った日には仕事が休みになるのが普通ですが、収穫の都合で作業を強行しなければならない場合も考えられます。

YAMATOが枝豆の脱穀作業を手伝った際には物置小屋の前に張られたテントの下に脱穀機が置かれていたため、雨に直接降られることはありませんでした。4日間のうち2日目と3日目には途中で夕立があり、野積みにされていた枝豆の束はすっかり濡れてしまいました。根に土がついたままの枝が雨に濡れると泥と化し、それを脱穀機にかけることで自分も泥まみれの作業を強いられたのは苦い思い出です。

雨上がりの収穫作業でも同じように泥まみれになる覚悟が必要で、農地が乾いていても衣服や手は土で汚れてしまいます。屋外での作業は昆虫類との遭遇も避けられませんので、虫嫌いの人には不向きな仕事です。体力的にきついという点に加え、汚れ仕事だという点も農業バイトが若い人たちから敬遠されがちな理由の1つです。

農作業は健康にプラス?

以上のようなデメリットはありますが、農業バイトにも他の仕事にないメリットはあります。体力を使う仕事は適度な運動になるため、日頃からデスクワークが中心で運動不足の人にとっては健康にプラスとなり得る仕事です。筋トレに励んでいる人にとっては筋肉増強をしながら同時にお金を稼げるのですから、農業バイトはまさに一石二鳥の働き方だと言えます。

農作業と言えば自然と触れ合える仕事というイメージもありますが、すべての農業バイトが自然豊かな環境の中で働けるというわけではありません。YAMATOが経験した枝豆脱穀も農家の庭先に設置された脱穀機にひたすら向かうような仕事で、自然と言うよりはむしろ工場に近い労働環境でした。露地栽培の畑や農園で収穫を行う仕事なら自然を味わいながら働くことも可能ですので、都会生活に嫌気がさして気分転換に農業バイトを体験してみたいという人に向いています。

出荷できない規格外の収穫物をもらえる可能性があるという点も、農業バイトならではのメリットです。枝豆を脱穀した際にも選別で結構な量の豆が規格外と判断されたため、大量の豆を分けてもらえました。持ち帰った枝豆は自宅で塩ゆでにし、ビールのつまみとしておいしくいただいたのは言うまでもありません。たとえ規格外であっても味はスーパーで売られている枝豆と変わらないどころか、収穫したてで鮮度抜群の豆は何倍もおいしく感じられたものでした。

農業バイトの仕事まとめ

若い世代で農業人口がどんどん減ってきているというのは、何も今に始まった現象ではありません。工事現場バイトの仕事も体力的にきつい上に天候の影響をもろに受け、汚れやすいという点では農業バイトと共通しています。

それでも工事現場バイトは時給換算で他のアルバイトより効率的に稼げることから、副業としても根強い人気がある仕事です。農業バイトは時給が安い求人が多く、仕事がきついわりに稼げないというイメージがあります。

確かにお金を稼ぐだけが目的なら決して割の良い仕事とは言えませんが、自然と触れ合いながら働けるという点や、収穫物を分けてもらえる場合があるという点は農業バイトならではのメリットです。雇い主となる農家の人たちにも優しい人が多く、精神的な面では工事業者に雇われるより楽な仕事だと言えます。

将来的に就農を目指しているという人も未経験からいきなり自分の農地を取得してスタートするより、農業バイトで農作業を経験してみた方が成功しやすいものです。農業バイトで働いたことがきっかけとなってこの仕事に興味を持ち、農地シェアの仕組みを利用して週末農業を始めたという人も少なくありません。

普段は農業とまったく関わりのない仕事をしている会社員の中にも、気分転換を兼ねて農業バイトを副業にしている人も増えています。前述のような理由で農業バイトの求人は増加傾向にあるだけに、一度は農家の仕事を体験してみるのも悪くありません。

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