コスメ商品やエステサロンなどを利用し、アンケートに答えるだけで謝礼がもらえる「美容モニター」が女性に人気を集めています。在宅で収入を得られるという話もあるだけに、「副業にできるなら自分もやってみたい!」と思っている人も多いのではないでしょうか?
一方で美容モニターに関しては「稼げない」「怪しい」といった声もあるだけに、なかなか手を出せないでいる人も少なくないはずです。本当のところはどうなのか、美容モニターの仕事が安全に稼げるのかどうかを検証してみました。在宅の美容モニターが副業になるのかどうか知りたいという人も、今回の記事は必見の内容です。
美容モニターとは?
冒頭から当たり前のようにして「美容モニター」という言葉を使ってしまいましたが、「美容モニターって何?」という人のために言葉の意味を説明しておきます。
美容を維持するには日頃からお肌の手入れをしたり、エステサロンに通って施術を受けたりする努力が欠かせません。化粧品の購入や施術費用には決して安くないお金がかかってしまいますが、美容モニターになればそれらの費用を節約できるようになります。化粧品メーカーの発売する新商品を試してみて感想を送ったり、サロンの施術を体験してみてアンケートに答えたりするような仕事です。
アンケート結果はメーカーやサービス運営会社に送られ、新商品の開発やサービスの改善・販売促進に活用されています。アンケートの対価として支払われる謝礼で、購入費用やサービス料金の一部または全額がまかなえる仕組みです。来店型と商品試用型という2種類の美容モニターがありますので、それぞれの概要について解説します。
エステサロンなどの来店型モニター
来店型または体験型と呼ばれるタイプの美容モニターは、エステサロンや脱毛サロン・美容サロン・ネイルサロンなどが主な対象です。ホワイトニングの施術を行う審美歯科や小顔・骨盤矯正などの施術を行う整体サロン、マッサージ・リラクゼーションサロンが対象になる場合もあります。
体験型のモニターは自分で予約を入れて実際に来店し、体験サービスを受けた上で感想などのアンケートに答えるのが仕事です。あくまでも一般客を装ってサービスの質などをチェックするのが目的ですので、モニター目的での利用だとバレないようにうまく演技する必要はあります。このような来店型モニターは覆面調査やミステリーショッパーとも呼ばれ、主婦の間で人気を呼んでいる仕事です。
在宅で完結する商品モニター
来店型のモニターでもアンケートに答える作業は自宅でできますが、店舗のサービスを利用するために一度は外出しなければなりません。どうしても東京や大阪など店舗が多い都市部に案件が集中する傾向も見られ、地方に住んでいる人は仕事がないということも考えられます。
化粧品やサプリメントなどの商品を試してみてアンケートに答える商品モニターなら、在宅ですべての作業を完結させることも可能です。案件数も来店型のモニターより豊富なだけに、地方在住の人でも「仕事がない」ということはありません。数ある案件の中から自分が使ってみたいと思う商品を選ぶ余地がありますので、上手に活用すれば化粧品代やダイエット費用を節約できるようになります。
美容モニターのバイトはどこで募集している?
美容モニターの仕事は「バイト」として紹介される例も少なくありませんが、企業に雇われて働きながら給料をもらうような仕事ではありません。あくまでも消費者の立場で商品やサービスのモニター役を務め、アンケートに答えた対価として謝礼を受け取る稼ぎ方です。
本来であれば企業がHPなどを通じて美容モニターを募集するところですが、そうなると消費者への周知が行き届かない可能性も出てきます。とくモニやファンくる・スマモニ・美トリ・ヴィーナスウォーカーといったモニターサイトは、そういった美容モニター案件を数多く集めて応募しやすいように一覧表示したサービスです。
各サイトでは「ビューティー」「エステサロン」「化粧品」「ダイエット」など、案件がカテゴリ別に分けて掲載されています。dジョブ スマホワークのようなお小遣い稼ぎアプリでも、提携サイトの美容モニター案件を扱っています。このようにしておけばモニターを引き受けたい人が自然と集まってくるため、募集する企業にとっても好都合というわけです。
アルバイト求人サイトでも完全出来高制の業務委託として美容モニターが募集されていますが、モニターサイトからの転載という例も少なくありません。有利な案件は転載される前に枠が埋まってしまうのが普通ですので、転載元のモニターサイトで新着案件をチェックした方が効率的です。1つのサイトで気に入った案件が見つからなくても、複数のサイトに登録しておけば選択の幅が広がります。
美容モニターは本当に稼げる?
美容モニターを募集している求人を見ると、「働きながらキレイに」「空いた時間でお小遣い稼ぎ」といったキャッチフレーズが目につきます。商品やサービスを試してアンケートに答えるだけで、本当にそれだけ稼げるのでしょうか?
普通のアルバイトのように雇用契約を結んで働く場合は法律に従って、雇用主は給料を必ず現金で支給しなければなりません。美容モニターの場合は給料や報酬ではなく、謝礼という形で対価を支払うのが一般的です。謝礼は必ずしも現金とは限らず、モニターに使用した商品の現物提供という形になる場合もあります。
謝礼が現金で支払われる場合でも、サービスの利用料金や商品の購入代金を一時的に立て替えて支払うのが一般的です。謝礼金が先払いされる案件もありますが、ほとんどの案件ではアンケートが承認された後で謝礼が振り込まれるという順番になります。
購入代金よりも謝礼金の方が高い案件を選べば、差額で儲けることも可能です。謝礼金が同額でもサービスや商品を実質無料で利用できることになるため、美容費の節約につながります。料金や代金よりも謝礼の金額が少ない案件の方が多数を占めますが、それも割引と考えれば一種の節約術です。つまり美容モニターは普通にアルバイトの仕事をするのと違って、現金収入という点では必ずしも稼げるとは限りません。
日頃から美を磨くのに熱心な人は、サロンに通う費用や化粧品代で毎月かなりの出費をしています。アルバイトの仕事をして現金収入を増やし、稼いだ給料をそれらの料金や購入代金に注ぎ込むのも1つの方法です。必ずしもやりたいわけではない仕事をして現金収入を稼ぐよりは、美容モニターの仕事をしてサロン代や化粧品代を節約した方がストレスも少なく済みます。
美容モニターの中には男性でも応募可能な案件もありますが、普段から美容にお金を使っていない人の副業には向いていません。最近は男性の中でも美容に気を使っている人が増えていますので、そういう人であれば美容モニターの仕事も結果的として副業になり得ます。
美容モニターの謝礼相場
謝礼が現金でもらえる美容モニターの案件でも、その金額は500円程度から20,000円という高額な例までさまざまです。来店型の覆面調査案件は謝礼の額も全般に高めで、数千円の謝礼がもらえる案件も珍しくありません。料金が謝礼の金額を上回る案件が多いだけにお金を稼ぐ目的には不向きですが、気になるサービスを割引価格で試してみたい人にはおすすめです。
モニターサイトではこうした来店型のモニター案件だけでなく、在宅で稼げる商品モニター案件も数多く扱っています。謝礼の金額は数百円から2,000円という例が多く、来店型のモニター案件よりは金額が全般に低めです。
いずれも購入代金を一時的に立て替えて購入し、自宅に届いた商品を一定期間使用してアンケートに回答します。アンケート回答が承認されれば、購入費用の一部または全額に相当する謝礼が後日振り込まれる仕組みです。
この記事を書いた時点では、あるサイトで家庭用脱毛器のモニターが謝礼5,000円で募集されていました。脱毛器の購入に約10万円かかりますので、謝礼が5,000円でも実質的な割引率は5%ということになります。購入価格2,000円の化粧品を購入する案件の場合、謝礼が1,000円なら実質半額で商品を試せる計算です。
このように実質的な割引率は、商品の価格と謝礼の金額で大きく変わってきます。少しでもお得に利用したい場合は、「実質○○%OFF」という数字に着目してみるといいでしょう。
無料で美容モニターを副業にする方法
美容モニターの仕事は料金や商品の代金を自分で支払い、キャッシュバックのような形で謝礼を受け取るのが基本です。たとえ一時的でも代金を負担するのは嫌だという人には、無料で美容モニターの仕事をする裏技もあります。
化粧品やダイエット食品などを発売しているメーカーでは、開発中の商品や発売を予定している新商品の無料サンプルを提供している例も少なくありません。GoogleやYahoo!で「美容モニター 無料サンプル」などと検索してみると、そうした試供品に関する情報が多く見つかります。
その中から自分で試してみたいと思う商品があれば、簡単なアンケートに回答して無料サンプルを自宅に送ってもらうことも可能です。試供品の提供が先着順だったり、抽選で選ばれたりするケースもあるため、必ずしも希望の商品を無料で試せるとは限りません。
D style webのようなアンケート・モニターサイトにも、化粧品やダイエット食品・健康食品などの無料サンプルの案件が掲載されています。登録したモニターサイトで検索してみて、「お試し・サンプル」や「無料モニター」「お試し価格0円」といった商品がないかどうかチェックしてみるといいでしょう。
無料サンプルがもらえる商品モニター以外にも、エステサロンや脱毛サロンなどの無料体験で謝礼がもらえる案件があります。商品の購入や料金の支払いが必要なモニター案件の方が、謝礼の金額はどうしても高めになってきます。費用負担なしの美容モニター案件は少額でも謝礼が出れば儲けもので、副業というよりは節約術の一種です。
美容モニターの安全性
美容モニターのサイトを利用した人の中には、「商品を購入したのに謝礼が振り込まれない」「高額な定期コースへの加入を勧誘された」などという声も見受けられます。そうした口コミを目にするとついつい不安になってしまいますが、モニターサイト全体が安全性に問題があるというわけではありません。
意外と多いのは美容モニターの趣旨をよく理解しないまま応募し、「話が違う!」と思ってしまうケースです。アンケートの回答に不備があったりした場合には、商品を購入しても謝礼が支払われないことは考えられます。応募の際には募集要項をよく読み、アンケート承認の条件についてしっかりと確認しておくといいでしょう。
美容モニターはあくまでも消費者=お客さんの立場で、美容に関連する商品やサービスを試してアンケートに回答する仕事です。来店型のモニター案件では従業員から定期コースの案内を受ける場合もあり得ますが、これも一般客の立場で普通にサービスを体験した場合と変わりありません。従業員から見ればモニターかどうか見分けがつかないため、継続利用を期待されるのは当然の成り行きです。
自分でも定期的に利用してみたいと思ったモニター案件に応募して体験した結果、「サービスが気に入らなかったので解約したい」というケースはあり得ます。謝礼の条件で「2回以上の継続が必要」などと記載されていない限りは、そういう場合にコースを解約しても構いません。最初から続ける気もない定期コースのモニター案件に謝礼目的で応募するのは、解約の手間などを考えるとおすすめできないやり方です。
来店型のモニター案件と同様に、商品モニターにも定期コースの利用を前提とした案件が含まれます。謝礼金が購入金額を上回るように表示されている場合でも、「初回購入限定」などという条件がある案件には注意が必要です。
化粧品が肌に合わなかったり、サプリメントを飲んでも効果を実感できなかったりした場合には、定期コースを解約する必要が出てきます。案件によっては解約の条件が指定されている場合もありますので、事前に注意書きを隅々までよく読んでから申し込むかどうか検討してみるといいでしょう。
美容モニターは商品やサービスを提供する企業の役に立つことで、協力への対価として謝礼を受け取れる仕事です。美容モニターのそうした趣旨を理解した上で利用していれば、サイトの安全性に疑問を持つほどの不快な思いをすることもなくなります。
過去にはモニターサイトを装って、勧誘を目的に美容モニターを募集していた悪質業者の例もありました。この記事で紹介したようなモニターサイトは安全性の面でも信頼に値しますので、美容モニターの目的を理解した上で利用する限りは安心して利用できます。
まとめ
エステサロンなどを対象とした来店型の美容モニターは外出も必要ですが、アンケートに回答する作業は自宅でも可能です。自宅に商品が送られてくるタイプの美容モニターなら、すべての作業が在宅で完結します。
サービスの利用料金や商品の購入代金を一時的に自分で負担する案件が大半ですが、アンケート回答が承認されれば代金の一部または全額を謝礼として受け取れる仕組みです。中には代金を上回る額の謝礼がもらえる案件や、無料サンプルのお試しで少額の謝礼がもらえる案件もあります。トータルで見ると美容モニターでまとまった現金収入を稼ぐのは難しいですが、美容費を節約できれば副業をして稼いだのと結果的に同じことです。
コメント
[…] […]