子育て中だったり、心の問題を抱えていたりして、外で働くのが難しいという人は少なくないかと思います。働きに出られない人にとって一番困るのは、お金の問題です。
世間体や生きがいの面でも問題はありますが、生活費を稼がないことには暮らしていけません。外へ働きに出られない事情を持つ人でも、家で稼げる仕事が見つかれば、生活に余裕を持てるようになります。
当ブログではこれまでに、在宅で収入が得られる仕事や副業の手段についてたびたび取り上げてきました。家で稼げる仕事を探すには、大きく分けて8通りほどの方法があります。
家で稼ぐ仕事を自分で作り出すという手もありますが、今回は在宅の仕事を見つける方法に絞って情報をまとめてみました。この記事を読めば、家にいながらにしてお金が稼げるようになります。
家で稼げる仕事の探し方
ここ20年ほどの間にインターネットが普及したことで、仕事のあり方が大きく様変わりしました。「仕事をする」=「外へ働きに出る」だったのは過去の話です。パソコンやスマホを使うことで、場所を問わずにできる仕事が増えてきています。
現在はパソコンを使った在宅ワークのような新しいタイプの仕事と、内職のように昔からある仕事が混在している状況です。時代の変化に応じて、仕事を探す方法も多様化しています。
家で稼げる仕事が見つかる場所(またはWebサイト)を大きく分けると、以下の8通りです。
- ハローワーク
- 求人サイト
- 検索エンジン
- クラウドソーシング
- フリーランス向けエージェント
- SNS・ネット掲示板
- 内職斡旋所
- 自治体の窓口
それぞれの概要を解説します。
ハローワーク
全国の主要都市には、「ハローワーク」の愛称で知られる公共職業安定所があります。出社して働く仕事と比べて求人数は多くありませんが、ハローワークでも在宅勤務可の仕事を扱っています。
ハローワークは職業安定法に基づいて、職業相談や職業紹介などの事業を手がけている行政機関です。仕事がしたくても外へ働きに出るのが難しい事情がある人は、一度ハローワークに出向いて窓口に相談してみるといいでしょう。各ハローワークごとに申し込みのあった求人の範囲内ではありますが、在宅で収入が得られる仕事があれば紹介してもらえる可能性があります。
ハローワークで取り扱っている求人は、雇用契約を結んで働く仕事に限定されます。在宅ワークに多い業務委託の求人は、ハローワークで基本的に扱っていません。
いわゆる内職の仕事も業務請負契約を結んで働くことになるため、ハローワークで扱う求人の対象外です。ハローワークで紹介してもらえる在宅の仕事は、在宅勤務(テレワーク)の正社員やパート・アルバイトなどを募集している求人に限られます。
在宅の仕事を探すのに、必ずしもハローワークの窓口まで足を運ぶ必要はありません。スマホやパソコンを使えば、インターネット上でハローワークの求人を検索することも可能です。テレワーク・在宅勤務の求人情報検索のしかた(ハローワークインターネットサービス)を参考にしながら、在宅勤務の求人を探してみるといいでしょう。
求人サイト
インターネット上にはハローワーク以外にも、民間企業の運営する求人サイトや転職サイトが数多く存在します。同じように出社型の求人が多くを占めていますが、在宅で仕事ができる求人も少なくありません。
求人サイトでは雇用契約を結んで働く求人だけでなく、業務委託で働く求人も扱っています。雇用形態に業務委託まで選択肢に入れることで、在宅勤務可の求人は大きく拡大されてきます。
家で稼げる業務委託の仕事には内職も含まれますが、内職者の給与は完全出来高制で支払われるのが一般的です。正社員や派遣社員・アルバイトなど月給制や時給制の雇用形態でも、「在宅勤務可」「フルリモートOK」の求人は増えてきています。3年ほど続いたコロナ禍をきっかけとして、多くの企業がテレワークの導入に踏み切ったのが1つの要因です。
働き方に大きな変化が生じてきたことで、求人サイトも在宅の仕事を探す手段の1つに数えられるようになりました。大手の求人サイトでも在宅可の求人を扱っていますが、在宅ワークやリモートワークに特化しているのは以下の求人サイトです。
正社員にこだわらなければ、タウンワークやバイトルのようなアルバイト求人サイトでも在宅可の求人は見つかります。複数のサイトに登録していれば、気に入った仕事が見つかりやすくなるはずです。
検索エンジン
求人サイトに掲載されているのは、企業が費用を負担して出している求人広告です。基本的に無料で求人を出せるハローワークと違って、企業が民間の求人サイトを利用するには広告費がかかります。エンゲージのように無料で求人広告を掲載できるサイトもありますが、掲載料に数十万円から100万円以上の費用を必要とするのが普通です。
中小企業の中には予算の都合で、求人広告を出すだけの余裕がないというところも少なくありません。費用を節約するために、自社ホームページでのみ求人を募集しているという企業も多いのが現状です。
掲載料の高い大手求人サイトの求人は、都市部の大手企業に偏りがちの傾向も見られます。中小企業に特化した求人サイトや転職サイトもありますが、求人のすべてをカバーしているわけではありません。
特に在宅で働ける仕事の募集を探す場合には、求人サイトでは気に入った求人が見つからない可能性もあります。そんな場合には業種名や職種名と「在宅」のキーワードを組み合わせ、GoogleやYahoo!・Bingといった検索エンジンで検索してみるのも1つの手です。
例えば愚痴聞きバイトは在宅で収入が得られる仕事として人気が高まっていますが、一般の求人サイトでは求人がなかなか見つかりません。「愚痴聞きバイト」「愚痴を聞く仕事」などといったキーワードで検索してみると、愚痴聞きサービスを運営する事業者の募集する求人がヒットします。
総合型の検索エンジンだと仕事と関係のない情報まで表示されたりして、検索結果がどうしても膨大になりがちです。Indeedや求人ボックスのような求人検索エンジンを使えば、インターネット上を巡回して求人情報だけを拾ってきてくれます。
業務委託を含めたあらゆる雇用形態の求人を対象としているだけに、求人検索エンジンは在宅の求人にも強みを発揮します。求人広告型のサイトと混同されやすいですが、扱う求人数の多さという点では求人検索エンジンの方が圧倒的に上です。
クラウドソーシング
パソコンやスマホを使った在宅ワークの仕事なら、クラウドソーシングの各サイトで数多く募集されています。仕事を募集する企業(または個人)と仕事をしたい人とをネット上でマッチングするのが、クラウドソーシングの仕組みです。Web記事のライティングやデータ入力からアプリ開発・Webデザイン・動画編集などの専門分野まで、在宅で収入が得られる仕事ジャンルの大半がサイト上に網羅されています。
求人サイトや転職エージェントなどと違って、クラウドソーシングは案件単位で仕事を受注する方式です。単発の案件を受注した場合でも、仕事ぶりが認められれば継続依頼につながる可能性が出てきます。
オフィスに出社する仕事や指定場所での写真撮影案件も含まれますが、クラウドソーシングに掲載されている案件のほとんどは在宅で完結する仕事です。仕事を依頼するクライアントとのやり取りや報酬の受け渡しなども、クラウドソーシングのサイトを通じて行います。相手と直接顔を合わせずに済むケースが大半ですので、外へ働きに出るのが難しい主婦(主夫)がお金を稼ぐのに最適な仕事です。
クラウドワークスとランサーズの2大サイトは、あらゆるジャンルの在宅案件が豊富に揃っています。2大サイトよりは案件が少なめですが、シュフティは主婦向けの在宅ワークを扱うクラウドソーシングのサイトです。複数のサイトに登録して案件をチェックしていれば、自分に合った在宅の仕事も見つかりやすいはずです。
日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」
クラウドソーシング「ランサーズ」会員募集 (無料)
フリーランス向けエージェント
クラウドソーシングは未経験可の在宅ワークが見つかりやすい一方で、初心者向けの案件は報酬の単価が低いという声もあります。クラウドソーシングを介して仕事を受注した場合の雇用形態は、在宅ワークに多い業務委託です。
クラウドソーシングにも時間単価制の案件は掲載されていますが、固定報酬制の案件が多くを占めています。1つの仕事をこなすのに時間を多く費やせば費やすほど、時給換算で少ない金額しか稼げない計算です。報酬の単価が安すぎる案件を受注したり、仕事に不慣れだったりした場合には、最低賃金を下回る結果になりかねません。
受注しようとする仕事のジャンルで経験やスキルを持っている人であれば、もっと良い条件で仕事を受注したいところです。仕事のスキルに自信がある人が在宅の仕事を探す場合には、フリーランス向けのエージェントも選択肢に入ってきます。
以前のフリーランス向けエージェントは常駐案件が多く、在宅勤務可の案件は少なめでした。コロナ禍でテレワークが推奨されるようになって以降は、在宅案件も増えてきています。
レバテックフリーランスやMidworks(ミッドワークス)・ITプロパートナーズといったところが、フリーランス向けで代表的なエージェントです。クラウドテックとランサーズエージェントはクラウドソーシングの2大サイトと同じ会社が運営しているだけに、在宅案件に強みを持ちます。
求人サイトでは自分で仕事を探す必要があるのに対して、エージェントは仕事を紹介してもらえる上にきめ細かなサポートを受けられるのが特長です。独自の営業力で企業から案件を獲得しているエージェントでは、登録者だけが紹介してもらえる非公開案件も多く持っています。エージェントにはキャリアコンサルタントも在籍していますので、スキルや経験に応じた案件を紹介してもらえる点も1つの特徴です。
その代わりエージェントで案件を紹介してもらうには、仕事の能力の面でそれなりの高いレベルが求められてきます。初心者はクラウドソーシングで在宅ワークの経験を積んでから、フリーランス向けエージェントを利用するのがおすすめです。
SNS・ネット掲示板
求人の募集情報は、X(旧ツイッター)やインスタグラム・Facebookでも見つかります。最近は企業の間でもSNSを活用した採用活動が活発化しているからです。
WebライターやWebデザイナー・イラストレーターなど、在宅で収入が得られる職種の求人も例外ではありません。求人サイトやクラウドソーシングに掲載されていない仕事の募集が、SNSで見つかる可能性もあります。
インターネットを通じた交流の輪が仕事探しにも活用されている状況ですが、SNSの便利な仕組みを悪用しようとしている業者もゼロではありません。「在宅で高収入が稼げる副業」「自宅で簡単な作業をするだけで月◯万円稼げる」などという広告や投稿をSNSで見かけたら、副業詐欺の可能性があります。
全部が全部詐欺とは限りませんが、仕事をするのに高額の費用がかかるのは在宅ワーク詐欺の典型的な例です。教材やパソコン・ソフトウエアの購入が必要なケースのほか、有料セミナーや研修への参加が条件となっているケースもあります。
SNS上では在宅ワークの求人を装って、いわゆる闇バイトが募集された例も過去にはありました。指示されるがままに行動した結果、知らないうちに詐欺の片棒をかつがされるのはよくあるパターンです。
闇バイトを募集する犯行グループに加担した場合には、自分自身が詐欺の加害者になる可能性も出てきます。同じように詐欺が多いと言われる掲示板サイトも含め、投稿ルールがゆるいサイトの求人情報には注意が必要です。
SMSやネット掲示板で見つけた求人に応募する際には、求人募集元の会社情報をチェックすることをおすすめします。「所在地」や「電話番号(携帯番号は不可)」「代表者名」といった項目がしっかりと記載されていない場合や、口コミ情報で悪い評判が見つかった場合には、関わらないことにするのが無難です。
内職斡旋所
家で稼げる仕事と言えば、昔からある内職の仕事も挙げないわけにはいきません。筆者の子ども時代にも家が貧しかったため、母が精密部品を加工する内職をしていたものです。ほとんど働いた経験のない専業主婦の母にとって、自宅で月に3万円ほど稼げる貴重な仕事でした。
パソコンを使う在宅ワークが主流となった現在も、内職の仕事にはまだまだ需要があるようです。内職の仕事は求人サイトやクラウドソーシングにも掲載されていますが、求人数は決して多いとは言えません。
全国の主要都市にある内職斡旋所を利用すれば、縫製やシール貼り・袋詰め、封入作業などの内職を紹介してもらえます。内職斡旋所がどこにあるかわからない場合にはスマホやパソコンの検索機能を利用し、「内職斡旋所 地域名」で検索してみるといいでしょう。
内職斡旋所の相談窓口や電話で仕事を紹介してもらうほかに、インターネット上にも内職市場のような内職専門のマッチングサイトがあります。内職と在宅ワークに特化したマッチングサイトのPieceWorkはこの記事を書いた時点で、「ただいまシステムのメンテナンスを行なっております」となっていました。
内職の仕事は家内労働法という法律に規制されているため、作業の種類ごとに最低工賃が定められています。それでも報酬は単価が安い上に、時給制ではなく完全出来高制です。アルバイトやパートなど時給制で働く雇用の仕事と比べ、慣れないうちは時給換算で最低賃金に満たない金額しか稼げない場合もあります。
そんな内職の仕事で「高収入が稼げる」と称して、高額の教材や機材を購入させようとする「内職商法」にも注意が必要です。「自宅で簡単にできる作業で高収入が稼げる」などという謳い文句を見かけても、手を出さない方がいいでしょう。
自治体の窓口
内職の仕事は民間の内職斡旋所だけでなく、自治体の窓口でも紹介してもらえる場合があります。現状では横浜市のように、市役所で内職相談や紹介をやっていない自治体の方が多い状況です。さいたま市や草加市・三鷹市・名古屋市内の各区役所など、一部の自治体で内職の紹介を実施しています。
埼玉県内には市役所などの公共施設内で、内職の相談窓口を設けている自治体が多い印象です。千葉県や宮城県・山梨県・長野県・滋賀県のように、県のホームページに内職の求人情報を掲載している自治体もあります。
インターネットを利用して情報を収集するには、GoogleやYahoo!で「自治体名 内職相談」などと入力して検索してみるという手もあります。検索結果で知りたい情報が見つからない場合には、地元の自治体で相談窓口や内職の紹介をやっていないかどうか電話で問い合わせてみるといいでしょう。
まとめ
パソコンを使った在宅ワークから昔ながらの内職まで、家で稼げる仕事の探し方について解説してきました。外へ働きに出るのが難しい人でも、以下のような8種類の場所やWebサイトで在宅の仕事見つかります。
- ハローワーク
- 求人サイト
- 検索エンジン
- クラウドソーシング
- フリーランス向けエージェント
- SNS・ネット掲示板
- 内職斡旋所
- 自治体の窓口
ハローワークで扱っている求人は、インターネット上でも検索できるようになっています。一部の自治体では、ホームページ上で内職の仕事を掲載しているところもあります。
家で稼げる仕事の多くは、インターネットで求人情報を検索できる状況です。内職だけは民間の斡旋所や自治体の相談窓口で紹介している例が多く、ネットで検索しても情報が見つからない場合もよくあります。
SNSやネット掲示板のように誰でも簡単に投稿できるサイトは、在宅ワーク詐欺や闇バイトの求人に注意が必要です。求人を募集している会社の企業情報を確認し、怪しいところや悪い評判がないかどうか調べてから応募することをおすすめします。
以上のような点にさえ注意していれば、お金を稼ぐのに必ずしも外へ働きに出る必要はありません。家で稼げる仕事はインターネット上で数多く募集されていますので、この記事で紹介した情報を参考にしながら求人を探してみるといいでしょう。インターネットが苦手な人でも、ハローワークや内職斡旋所・自治体の窓口で在宅の仕事を紹介してもらうことは可能です。