PR

スーパーの品出しバイトが意外にきつい理由とは?経験者が解説

スーパーの調味料売り場 副業
©YAMATO2022
記事内に広告が含まれています。

スーパーで商品の陳列や補充などを行う品出しのアルバイトは、誰でもできる簡単な仕事のように見えます。少しでも楽に稼ぎたいという人には人気のバイトですが、実際にやってみた人の感想はさまざまです。「コンビニのバイトやレジ打ちに比べれば楽」と言っている人もいれば、「意外ときつい仕事だった」という人もいます。

正社員の立場ではありましたが、筆者もかつてスーパーで品出しの仕事をしていました。慢性的に人手不足の店だったため、店長に昇格してからも品出しの作業からはなかなか解放されなかったものです。

スーパーの品出しについては経験豊富な筆者が、この仕事を「きつい」と感じた部分についてまとめてみました。品出し専門のバイトには楽な部分もありますので、きつい仕事を少しでも楽にするコツと合わせて記事の後半で解説します。

もっと短い記事にまとめるつもりでしたが、体験談を書いているうちに結構な長文になってしまいました。時間に余裕がない人は目次で見出しをチェックし、読みたい部分をクリックしてジャンプすることをおすすめします。
スポンサーリンク

スーパーの品出しバイトは意外ときつい?

スーパーの豆腐売り場の前に積まれた荷物

©YAMATO2022

スーパーで募集しているアルバイトにはレジの担当もあれば、鮮魚・青果・精肉など生鮮部門のバイトもあります。一般食料品(グロサリー)や日配(デイリー)といった非生鮮部門に配属された場合は、レジで接客したりバックヤードで商品作りの作業をしたりする必要がありません。売り場で商品の品出し作業をするのが主な仕事だけに、レジや生鮮部門より楽なバイトだと言われています。

さまざまなサービスを取り扱うコンビニのバイトと比較して「楽勝」という声も聞かれますが、どのような仕事にもメリットがあればデメリットもあるのが普通です。簡単そうに見えるスーパーの品出し作業も、実際にやってみると案外きつい部分があります。

この点に関しては筆者自身もスーパーで一般食料品や日配部門を10年以上担当し、身をもって実感させられました。「誰でもできそうな仕事に思えたから」というのがスーパーの仕事を始めた理由ですが、最初のうちは品出し作業ばかりやらされて結構きつい思いをしたものです。

1年以上続けるうちには体も慣れてそれほどきついと感じなくなりましたが、目が回るほど忙しい日はやはり身体にこたえます。この仕事に慣れていない人にとっては余計に疲れやすくなりますので、きついと感じる原因について知っておくことが大切です。あらかじめ原因を把握していれば自分なりに工夫することで、仕事が少しでも楽になるよう対処する道も開けてきます。

スポンサーリンク

スーパーの品出し作業がきつい理由

一般食料品や日配部門のバイトで仕事の中心となる「品出し」とは、その名の通り商品を売り場に出す作業です。入荷した商品をそのまま店頭に陳列する場合もあれば、いったん倉庫にストックしておいて店頭の商品がなくなり次第に補充する場合もあります。

一般食料品と日配の両部門は生鮮部門と違って商品をパック詰めにしたり、袋に入れたりする加工作業は必要ありません。入荷した商品のパッケージをばらしてそのまま店に出すだけの作業ですので、高校生のアルバイトでもできる簡単な仕事と思いがちです。

一見すると楽そうに見える品出し作業を「きつい」と感じてしまうのは、以下のような理由によります。

  1. 重い荷物が多く体力が必要
  2. 特売商品の補充に追われる
  3. 商品の種類が多いので記憶力も必要
  4. 店内が寒い
  5. 手が荒れやすい
  6. レジに次いで接客の機会が多い
  7. 単純作業が多く飽きやすい
  8. 暇を持て余す場面もある

それぞれ詳しく解説します。

重い荷物が多く体力が必要

山積みされた日替わり特売品の上白糖

©YAMATO2022

一般食料品部門や日配部門で扱う商品の中でも、カップめんや乾物類・パンなどは軽いので品出し作業も比較的楽です。しかしながらこの両部門では、それぞれ重量のある商品も扱います。一般食料品部門の扱う中で重いのは、飲料や缶詰・調味料・米などの商品です。日配部門でも豆腐やこんにゃく・牛乳などは結構重いため、運搬するのにある程度の体力を要します。

荷物は手押し式の台車に載せて売り場まで運びますが、重い商品になると倉庫の荷物を箱ごと台車に移し替える作業がまた一仕事です。体力に自信がない人にとっては、重量のある荷物の持ち運びできつい思いをすることになります。

部門の主任など正社員になると商品の発注や伝票の管理など、座って行う仕事も増えてきます。品出し作業がメインとなるアルバイトの場合、ほとんど売り場に出ずっぱりの仕事です。基本的に立ち仕事となりますので、余計にきついと感じやすくなります。

特売商品の補充に追われる

スーパーは扱う商品の種類や量が非常に多いため、売上の多い店ほど品出し作業が煩雑になりがちです。中小規模の店舗と比べると、売り場面積の広い大型店は一般食料品や日用雑貨の品揃えを豊富にしている傾向も見られます。日配商品の売り場も小規模の店より広く、陳列されている商品の種類と量もそれだけ多くなるのが当然です。

筆者が勤務していたのは300坪程度で比較的小規模の店でしたが、特売日になると販売数量が急増します。毎週決まった曜日に安売りのチラシ広告を出し、一般食料品と日配部門から原価を切る赤字特価のの目玉商品を数品目ずつ入れるのが常套手段の店です。

筆者の店ではチラシ広告による安売り戦略で、日配部門で扱う卵が目玉商品にしょっちゅう使われていました(10個入り1パックで50円などという値段です)。特売日にはロールインナーと呼ばれる金属製の移動式陳列台に満載した卵を、売り場に何台も並べておきます。それでも開店から1~2時間後には商品がなくなってしまうため、240パック収納の重い陳列台を引きながら混雑する店内を何度も品出しするのに苦労したものです。

ロールインナーに満載された卵

©YAMATO2022

限られた売り場面積での大量販売を強いられていたため、他の商品の補充でも倉庫と売り場を何度も往復することになります。そのような日が週に3日あって、それぞれの前日には特売準備の売り場作りにも追われていました。

チラシで告知した特売商品は早い時間帯の欠品が許されないだけに、補充作業にもスピードが求められます。特売日になるとどうしてもチラシ商品の補充に追われてしまい、軽い商品を扱う場合でも仕事がハードになりがちです。

筆者の勤務していたような店は稀な例と思われますが、どのスーパーでも多かれ少なかれ特売を実施しています。特売日は普段より客数が増えて商品の補充作業も忙しくなりますので、そのような日は仕事が「きつい」と感じやすくなります。

商品の種類が多いので記憶力も必要

スーパーの乾物売り場

©YAMATO2022

一般食料品部門を他の部門と比較した場合、売り場に陳列されている商品の種類が非常に多いという点も1つの特徴です。売り場の構成を見ればわかるように、日用雑貨を含む一般食料品は売り場面積の半分近く(店によってはそれ以上)を占めています。

単品あたりの販売数量は生鮮食品の方が多いため、部門ごとの売上では必ずしも一般食料品部門が1位とは限りません。それでも扱う品目が多岐にわたるだけに、どこに何が置いてあるのか把握するのが大変です。

一般食料品部門で品出し作業をする場合でも、陳列する場所をいちいち探し回るのは効率的でありません。作業をスピーディーにするには、商品の収まるべき位置を正確に記憶している必要があります。

記憶力に自信がない人は場所を探し回ることで、余計な時間がかかってしまいます。それだけ体力も無駄に消耗されてしまい、品出し作業が「きつい」と感じる結果になりがちです。一般食料品ほどではありませんが、日配部門の品出しでも慣れないうちは同じような大変さがあります。

筆者の勤務していた店では、月末ごとに棚卸しを行うのが常でした。棚卸しの際には売り場と倉庫の商品を全部数え、専用の端末でバーコードを読み取って数量を入力するのが一般的です。アルバイトも作業に動員されますが、商品の種類と数量が多い部門ほど煩雑で大変な作業となります。

店内が寒い

スーパーの品出し作業がきつい理由の1つとしてよく聞かれるのが、店内の温度が低く体が冷えられるという点です。鮮魚や精肉など要冷蔵の生鮮食品を多く扱う店だけに、商品の鮮度を維持するためには店内の温度上昇を抑える必要があります。

低温の傾向は冷蔵ショーケースが並ぶ生鮮部門や日配部門の売り場だけでなく、常温で管理される一般食料品の売り場にも及びます。筆者の勤務していた店も例外ではなく、真夏ですら制服のジャンパー着用を強いられるほど肌寒い店内でした。冷え性の人にとっては余計に「きつい」と感じがちな条件ですので、服装でうまく調整する必要があります。

日配部門の品出しを担当する場合、店内だけでなく倉庫でも低温にさらされます。特にアイスや冷凍食品の在庫を置いておく冷凍庫は品質を維持する目的で、-20℃以下という過酷な環境です。

手が荒れやすい

滑り止め付きの軍手

一般食料品で扱う商品の多くは、ダンボールの箱に梱包された状態で入荷します。品出し作業をするにはテープを剥がして箱を1つ1つ開ける必要もありますが、この作業で手が荒れてしまうという人が少なくありません。

ほとんどの人は素手で荷物を扱わず、軍手(滑り止めのついたタイプが理想)をはめて品出し作業をしています。軍手をしていても手荒れを完全に防ぐのは難しいですので、ハンドクリームを塗るなど肌のケアも欠かせません。

日配商品はプラスチックケースに入れた状態で納品される場合も少なくありませんが、素手で品出しをしているとやはり手荒れに悩まされます。一般食料品部門よりも低温の商品や湿った状態の商品を扱う機会が多いだけに、肌にとっては余計に過酷な条件となるからです。

レジに次いで接客の機会が多い

品出しバイトは入荷した商品や在庫のある商品を売り場に出すのが主な役目だけに、生鮮部門のバイトより売り場にいる時間が長くなりがちです。売り場に常時立っていて商品の会計を担当するレジ係ほどではありませんが、品出しのバイトもお客さんに声をかけられる機会がよくあります。欲しい商品がどこにあるかわからずに場所を尋ねられるケースが大半ですので、その場所まで案内すれば役目は終了です。

交わす会話も最低限で済みますが、たとえアルバイトでもお客さんにとっては「店の人」に変わりありません。店にマイナスの印象を持たれないように、ていねいな受け答えが求められます。

自分でも場所がわからない場合には担当部門の人に聞いて案内し、欠品していた場合には謝罪するのが従業員として当然の務めです。これも一種の接客業務ですので、他人と接するのが苦手という理由で品出しバイトの仕事を選んだ人は「きつい」と感じる可能性があります。

筆者も品出しの最中にそういう接客を何度もこなしてきましたが、中には商品に対するクレームを持ちかけてくる人もいました。アルバイトの場合は責任者に引き継ぐことになりますが、初期対応を誤るとお客さんを余計に怒らせてしまう結果になりかねねません。品出し作業がメインのアルバイトでも、無用のトラブルを避けるために最低限の接客スキルを身につけておく必要があります。

単純作業が多く飽きやすい

重量のある商品を扱う作業には体力も必要ですが、品出し作業そのものはそれほど難しい仕事ではありません。基本的なやり方さえ覚えれば、高校生のアルバイトでもできる仕事です。

企画コーナーの演出などで陳列テクニックが求められる場面もありますが、そういう仕事は全体から見るとごく一部に過ぎません。品出しバイトが担当する仕事の多くは、陳列の仕方が決まっている定番商品の陳列や特売商品の補充作業です。

商品の種類が多いと言っても、基本的な品出しの手順はどの商品でもある程度共通します。だからこそ高校生のアルバイトにも任せられるわけですが、単純作業の繰り返しで飽きやすいのがこの仕事の難点です。

体力的な面できついと感じなくなるほど品出し作業に慣れてくると、今度は単純作業をつまらないと感じやすくなります。仕事の意義が感じられない人にとっては、これも精神的な意味で「きつい仕事」になりがちです。

暇を持て余すことも

筆者がスーパーの仕事を始めて一番「きつい」と感じたのは、品出しの作業が一通り終わった後の暇を持て余す時間でした。する仕事がないからと言って、バックヤードで休んでいるわけにもいきません。品出しをする商品がなくなった後も売り場に出ていて、仕事をしているふりをするのが何よりもつらかったものです。

これはアルバイトと同じ仕事をさせられていた入社当初の話ですが、品出しバイトの人たちも同じような苦労を味わっているものと想像されます。体力的にきつい仕事が続くよりは楽そうなものですが、他の人が忙しそうに働いている中で自分だけ暇そうにしている状況ほどつらいものはありません。そんな場合でも勤務時間はある程度決まっているのが普通ですので、仕事がなくなった中で決められた時間まで店にいる必要があります。

生鮮部門で働くアルバイトでも同じように手持ち無沙汰になる可能性はありますが、こちらはバックヤードでする作業が中心となる部署です。品出し専門のアルバイトは店内が主な仕事場だけに、暇を持て余した場合にはさらし者のような状況に陥りかねません。

スーパーで買い物をする女性の後方で何か作業をしている従業員の男性

部門の担当者がアルバイトにいちいち指示して仕事を与えてくれればいいのですが、正社員には正社員の仕事があります。自分の仕事が忙しかったりして指示が行き届かず、結果的にアルバイトが暇を持て余すという例も珍しくありません。

こういう苦境に追い込まれても気の利いた人は自分で仕事を見つけ、絶えず忙しそうにして働いています。「自分で仕事を見つける」ことができる人とそうでない人で仕事量に差が出てくるという点も、品出しバイトの大きな特徴の1つです。

上司の目の届かないところでは仕事をサボっても平気というほど図太い神経の持ち主なら、暇な時間帯もそれほど苦にはなりません。ほとんどの人はそうでないために、品出しバイトで仕事が途絶えた後の過ごし方で苦労しているわけです。

品出しバイトの楽な部分

スーパーの品出しバイトには以上のようなマイナス面がある一方で、他のアルバイトと比べて仕事が楽な部分もあります。同じスーパーでも他の部署に配属された場合と比べて、品出しバイトが有利な点は以下の通りです。

  1. 商品作りをしなくても済む
  2. レジ担当よりは接客が少ない
  3. 仕事が覚えやすい

それぞれの理由について解説します。

商品作りをしなくても済む

鮮魚や青果・精肉・惣菜の各部門のアルバイトでも、品出し作業は欠かせない仕事の1つです。生鮮部門が一般食料品や日配と決定的に違うのは、パック詰めや袋詰にすべき商品が多いという点にあります。

鮮魚部門や青果部門で扱う商品の大半は卸売市場で仕入れていますが、魚や野菜はバラのまま箱に入れられた状態で入荷するのが普通です。そのままではスーパーの商品として販売するのに不都合なため、トレイに入れてラップしたり、袋に詰めたりする作業が必要になってきます。ラップや袋にバーコードと商品名・消費期限などを印刷したシールを貼ることで、店のオリジナル商品として販売できるようになるというわけです。

精肉部門で扱う肉も大きなかたまりの状態で入荷するため、スライサーやミートチョッパーといった業務用の機械で加工して商品作りをします。惣菜部門でも同じように、業務用の冷凍食品や店内の食材を使って調理して商品作りをする仕組みです。

スーパーの精肉バックヤードで商品作りの作業をしている男性

©YAMATO2022

いずれの部門でも品出し作業は最終的な工程に過ぎず、バックヤードで行う商品作りに最も手間がかかります。食材を加工するメインの作業は社員や経験を積んだパートが担当する例が多く、アルバイト仕事はパッキングなどの簡単な補助作業が中心です。それほど難しい作業をするわけではありませんが、品出し作業が中心の一般食料品や日配のアルバイトよりは仕事の種類が多くなります。

商品作りを手伝う仕事が中心になってくると、売り場よりもバックヤードにいる時間が長くなるのは自然の成りゆきです。鮮魚部門のバックヤードには魚特有の生臭さが、精肉のバックヤードも肉や血の臭いが漂います。どちらも温度管理がシビアな食材を扱う関係で、室内は肌寒いくらいの低温に保たれています。

惣菜のバックヤードは油の臭いがこびりついていて、室内はかなり暑いのが特徴です。青果のバックヤードは臭いが比較的少ない方ですが、敏感な人は青臭さが気に場合もあり得ます。

生鮮部門や惣菜部門のアルバイトは、以上のようなバックヤードでの作業を「きつい」理由として挙げる人が少なくありません。一般食料品や日配部門の品出しバイトは商品作りをしなくても済みますので、スーパーのアルバイトでも恵まれた立場にあると言えます。

レジ担当よりは接客が少ない

スーパーの日配売り場

photo by ivva

スーパーで働くアルバイトの中でも、レジの担当には他の部門とは違った苦労があります。自分がお客さんの立場で店を利用する側になればわかるように、商品の会計を行うレジは店員と接する必要がある唯一の場所です。商品を選ぶ売り場では店員が品出し作業をしていても、用がない限り会話を交わしたりする必要はありません。店の人にいちいち断らなくても、欲しい商品を自由に取って買い物かごに入れることができます。

店員の立場になってみても同じことで、品出し作業は基本的に接客の必要がない点で楽な仕事です。たまに商品の場所を訊いてきたりするお客さんもいますが、1日中店に出ていながら声をかけられる回数がゼロという日もあり得ます。来店客とのやり取りが必要最低限で済むという合理性は、アメリカ発祥のセルフサービス方式を採用したスーパーマーケットならではのメリットです。

スーパーのアルバイトは接客が苦手な人でもできる仕事ですが、レジの担当だけは接客をする場面も出てきます。レジが混雑して長蛇の列が並んだりすると、商品の会計をしていてもプレッシャーがかかります。中には商品のクレームを申し立てるお客さんもいるだけに、接客の機会が最も多いレジの担当は神経をすり減らす仕事です。

一般食料品や日配部門の品出しバイトも店内にいる時間が長いため、クレーム客につかまる可能性もゼロではありません。それでもレジのバイトよりは確率がずっと低く、たいていは自分のペースで品出し作業に専念できます。接客のストレスに悩まされる場面が少ないという点も、品出しバイトの仕事が楽な理由の1つです。

仕事が覚えやすい

「商品作りをしなくても済む」「接客の機会が少ない」という他の2つの理由とも関係ありますが、品出しバイトが楽な理由の3つ目は「仕事が覚えやすい」という点です。入荷した商品を所定の売り場に陳列したり、在庫のある商品を見つけてきて補充したりする作業自体はそれほど難しくありません。

店によっては品出し作業が完全にマニュアル化されているため、未経験のアルバイトでもすぐに仕事を覚えられます。「先入れ先出し」を徹底させたり、きれいに陳列したりするにはコツも要りますが、スーパーの品出し作業は高校生でもできる簡単な仕事と捉えられています。

これが生鮮部門なら商品作りの補助作業が加わるため、仕事内容は品出し専門のバイトより少々複雑です。レジのバイトは品出しをする必要がない代わりに、機械の操作や接客のやり方を覚える必要があります。基本的な仕事は正社員やベテランのパートとそれほど変わりありませんので、レジ部門はアルバイトでも覚える仕事が比較的多い部署です。

仕事をきついと感じるか、それとも楽だと感じるかは、その仕事に対する慣れの程度も大いに関係があります。慣れない間ほど「きつい」と感じやすくなるだけに、仕事が覚えやすいために慣れるのも早い品出しバイトはそうした点でも有利な立場です。

スポンサーリンク

スーパーの品出し作業を楽にするコツ

同じスーパーで働くアルバイトの中でも、一般食料品や日配部門の品出しバイトは他の部門より負担が軽いのは確かです。生鮮部門やレジ部門のアルバイトと比べればストレスが少ない方ですが、前述のように体力面と精神面の両方で仕事が「きつい」と感じる場面も出てきます。

そうしたマイナス要素を少しでも解消できるように工夫すれば、他の部門より楽な仕事をよりいっそう楽にすることも可能です。人によって工夫の仕方は違ってきますが、長年にわたって品出し作業をしてきた筆者は以下のような工夫をしていました。

  1. 売り場の地図を作成する
  2. 自分なりのお客さん対応マニュアルを考える
  3. 時間つぶしにする仕事を複数確保しておく
  4. 仕事内容に興味を持つ

それぞれ詳しく解説します。

売り場の地図を作成する

スーパーの野菜売り場

©YAMATO2022

一般食料品や日配部門の品出し作業を「きつい」と感じるのは、商品の種類が多いために担当する売り場が広すぎるのが一因です。どこにどの商品を置いているのか把握していない状態だと、品出し作業にも余計な時間がかかってしまいます。作業が非効率的になって体力も余分に消耗し、体力的にも精神的にも「きつい」と感じる結果になりかねません。

そうした弊害を取り除くには、自分の担当する売り場の構成を暗記してしまうのが一番の近道です。売り場構成は何度も繰り返し同じような品出し作業をしているうちに自然と覚えるのが普通ですが、売り場の地図を作成すれば覚えるまでの時間を短縮できます。売り場の見取り図が店に置いてあればコピーさせてもらって活用し、なければ手書きするなりして自作してみるといいでしょう。

地図を見なくても売り場構成を脳内で再現できるようになる頃には、品出し作業も格段にスピードアップしているはずです。場所を探し回ったりする余計な手順を省くことで体力の消耗が抑えられ、必要最低限の労力で品出し作業を完了できるようになります。

自分なりのお客さん対応マニュアルを考える

スーパーの品出しバイトを仕事に選ぶ理由の1つとして、「接客が得意でないから」という点を挙げる人も少なくありません。普段はお客さんと直接会話を交わしたりする必要もなく、自分のペースで黙々と品出し作業に専念できる仕事です。

それでも店内に長時間いると、商品の場所を尋ねられたりする場面がどうしても出てきます。それが苦になるという人は(筆者も最初のうちはそうでした)、苦にならないよう対処法を考えておく必要があります。

接客マニュアルが完備されていて、お客さんに訊かれた場合でもマニュアル通りの対応をしていれば済むという店があります。マニュアルが用意されていない店でも、自分なりにお客さんへの対応マニュアルを作成しておけばいざというときに安心です。以下にその一例を紹介します。

  • 商品の場所を尋ねられた場合、自分の知っている場所ならそのまま案内して誘導する
  • 他の部門の商品で場所がわからない場合は、店内にいる担当部門の従業員に教えてもらう
  • 場所を知っていそうな従業員が近くにいれば、とりあえず訊いてみる
  • 店内で該当する従業員が誰も見つからない場合は、担当部門のバックヤードに行って訊く
  • この間にもお客さんには失礼がないように状況を説明し、「お待たせしてすみません」などとお詫びの言葉を添える

接客業務を極端にマニュアル化しすぎるのも問題がありますが、接客が苦手な人はマニュアルで乗り切るの最も効果的です。そうやって場数を踏んでいるうちには接客に慣れ、どのようなお客さんに対しても柔軟に対応できるようになってきます。

時間つぶしにする仕事を複数確保しておく

スーパーの売り場で整理整頓をする男性

©YAMATO2022

品出し作業がメインとなる一般食料品・日配部門のアルバイトでも、常に商品の陳列や補充ばかりしているわけではありません。商品が入荷したときや売り場の商品がなくなりそうなときには品出し作業が優先されますが、他にもすべき仕事はいろいろとあるはずです。

品出し作業にばかり意識が向いていると、他の仕事がおろそかになってしまいます。することがなくなって手持ち無沙汰になったときは、品出しバイトの基本に立ち返ってみると仕事が見つかります。

店によってもアルバイトの担当する作業範囲に違いはありますが、品出しバイトの一般的な仕事内容は以下の通りです。

  1. 入荷した商品の検品作業
  2. 検品を済ませた商品を売り場に陳列する作業
  3. 在庫のある商品の補充作業
  4. 前出し・整理整頓
  5. 賞味期限のチェック
  6. 陳列棚の清掃などその他の雑務

品出し作業が途絶えたときにすべき仕事は、「前出し・整理整頓」以下の部分です。商品が売れてくると陳列棚で前の方が空になり、商品が奥の方に残ってお客さんから見えにくい状態となります。奥の商品を手前に出してあげることで、補充するまでの間に商品を売れやすくするのが「前出し」の作業です。

品出しのアルバイトとして働き始めた最初に教わる基本中の基本ですが、品出し作業にばかり気を取られていると基本を忘れがちになってしまいます。手が空いたときに前出し作業をこまめにやっていれば、部門の売上げアップにも貢献できます。

商品の賞味期限チェックも時間を設けて定期的にこなすべき仕事の1つですが、品出し作業に追われているとおろそかになりがちです。品出しが終わってすることがなくなってから、時間つぶしで日付のチェックをする例が多くなります。

クリンリネスとも呼ばれる陳列棚の清掃も同様に、本来であれば毎日でも実施すべき仕事の1つです。陳列棚を徹底的に掃除するには、陳列されている商品を棚からいったん取り出す必要もあります。ちょっと手が空いた時間帯では難しい面もありますので、店が暇で時間に余裕がある日に実施するといいでしょう。

このように予備の仕事を複数用意しておけば、品出し作業が一段落した後でも暇を持て余す場面はなくなるはずです。

仕事内容に興味を持つ

スーパーの一般食料品売り場

photo by カネスエ

品出しバイトの仕事が「きつい」と感じる理由の1つに、単純作業の繰り返しで飽きるという点を挙げている人も少なくありません。毎日毎日同じような作業ばかり続いて発展性がなく、人間としての成長にも結びつかないような種類の仕事に共通する悩みです。

工場のライン工程や倉庫の軽作業なども同じようにやりがいを感じにくい仕事ですが、スーパーの品出しは身近な商品を扱うという点でまだ救いがあります。こうした労働にも楽しみを見いだせるかどうかは、仕事内容にどれだけ興味を持てるかどうかが1つの分かれ目です。

  • 自分が品出しをした商品はどんな人が買ってくれるのだろう?
  • この商品を買う人はどんな生活を送っているのだろう?
  • この新商品は売れるのか売れないのか?

などと考えながら品出し作業をすれば、無味乾燥になりがちな仕事にも面白味が出てきます。作業のスピードがダウンしてしまうほど想像に没頭するのはNGですが、慣れてくれば想像しながらでもスピードを落とさずに作業できるはずです。

品出しをする商品に興味を持ちながら作業をしていれば、仕事を通じて商品にも自然と詳しくなります。お客さんから商品について質問されたときに答えやすくなるだけでなく、自分自身の生活にも何か役に立つ場面が出てきます。これも食料品や日用雑貨など、身近な商品を扱う仕事ならではのメリットです。

普段はコンビニでばかり買い物をしていて、スーパーの商品にはなかなか興味を持てないという人がいるかもしれません。そんな人は商品の品出し作業を脳内でゲームに見立て、ゲームのステージを1つ1つクリアしていくようなイメージで仕事をした方が長続きします。自分に合ったやり方で品出し作業に興味を見つければ、「きつい」と感じていた仕事が楽しい仕事に変わってくるはずです。

まとめ

主にスーパーの一般食料品部門と日配部門に配属される品出しのアルバイトは、商品の陳列や補充作業が仕事の中心です。仕事が単純で覚えやすい点が品出しバイトの楽なところですが、人によっては以下のような面で「きつい」と感じる可能性があります。

  1. 重い荷物が多く体力が要る
  2. 特売商品の補充作業はスピードが求められる
  3. 扱う商品の種類が多く売り場を把握するのが大変
  4. 店内が寒い
  5. 手が荒れやすい
  6. お客さんに対応しなければならない場面もある
  7. 単純作業の繰り返しで飽きやすい
  8. 品出しが終わった後は手持ち無沙汰になりがち

いずれもこの仕事に慣れないうちは特に「きつい」と感じやすくなりますので、早く慣れる工夫をすることも大切です。この記事の最後に紹介したような対処法を参考にしながら、自分なりに工夫してみるといいでしょう。

タイトルとURLをコピーしました