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農業住み込みのボラバイトはニートにもできる?募集状況を徹底調査!

農業住み込みのボラバイトはニートにもできる?募集状況を徹底調査! 副業
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ニートから脱出してアルバイトの仕事を始めたいけれど、「雇ってくれるところがあるかどうか不安…」という人は少なくないはずです。現在の職業や職歴が重視される世の中だけに、履歴書に長期の空白がある人を雇ってくれる会社は決して多くありません。

農業住み込みなどのボラバイトなら、ニートや引きこもりの人でも働ける求人が多いと言われています。ボラバイトというのは、ボランティアとアルバイトの中間のような仕事です。労働奉仕の性格もありますが、雇用契約を結んで働くことになるため給料も出ます。

特に農業は労働の原点とも言える営みだけに、働く意義を見失っている人にこそおすすめの仕事です。筆者も失業期間が長引いて引きこもりの状態にあったときに、友人の農家を手伝う仕事で働く喜びを実感したことがありました。ボラバイトのマッチングサイトを利用したわけではありませんが、数日間で1万円以上の貴重な収入を得ています。

ボラバイトは雇用契約を結んで働くアルバイトでありながら、実質的な時給が最低賃金に満たない求人も少なくないと言われています。それでも違法ではないというボラバイトの実態について、求人の募集状況を徹底調査してみました。この記事を読めば、ニートや引きこもりの状態から脱出するきっかけが得られます。

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ボラバイトとは?

畑で農作業をするボラバイト

「ボランティア」と「アルバイト」を組み合わせたボラバイトという造語は、今では求人用語として一般名詞化した感があります。もともとは株式会社サンカネットワークという一企業が考案し、1999年に仲介事業を手がけるようになったのが始まりでした。

ボランティアと言えば無償で労働を提供するイメージもありますが、ボラバイトのボランティアは「自主的に」という意味です。辞書でボランティア=volunteerを引いてみても、「有志」「志願者」という意味に定義されています。サンカネットワークが定義するボラバイトは、「自主的に働く」という意味でのアルバイトの仕事です。

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有償ボランティアとの違い

ボラバイトと似たボランティアの形態としては、謝礼を受け取って働く有償ボランティアがあります。謝礼の金額は、一般的なアルバイトの給料より少ないのが一般的です。

有償ボランティアは自分の意思で労働奉仕を行う活動のため、労働を提供する相手と雇用関係にはありません。ボラバイトも自主的に働く活動ではありますが、雇用契約を結んで働くという点ではアルバイトの一種です。

ボラバイトの仕事はニートや引きこもりにもできる?

若い男性のミニチュアと1万円札と電卓

ボラバイトに多い農業の住み込みアルバイトは、草取りや収穫作業など単純労働が中心の仕事です。未経験の人でもできる作業が多く、資格や学歴なども問われません。ニートや引きこもりの人が就労のきっかけとするのに、農業系のボラバイトは最適な仕事です。

宿泊施設で募集しているボラバイトになると、仕事内容は食事の準備や片付け・清掃が中心となってきます。要領さえ覚えればそれほど難しい仕事ではありませんが、接客が仕事内容に加わる可能性もあります。

引きこもり生活が長引いている人にとって、接客を伴う仕事はハードルが高いと感じるかもしれません。農家や牧場のボラバイトなら接客の必要はありませんので、引きこもりの状態から脱するのに向いた仕事です。

どちらの仕事をするにもある程度の体力は必要ですので、就労の経験がない人にとっては慣れるまでが大変な部分もあります。自信がないという人は、筋トレなどで少しでも体力をつけてからボラバイトに応募するのがおすすめです。

普通のアルバイトに応募した場合、履歴書に長期間の空白がある人は断られる可能性もあります。ボラバイトを募集している農家や宿泊施設では、民間企業と違って過去の職歴をそれほど重視していません。働いたことのないニートや10年以上引きこもっていた人でも、雇ってもらえる可能性は十分にあります。

ボラバイトの求人募集状況

じゃがいもの収穫作業

サンカネットワークが運営するボラバイトの求人サイトには、農家や宿泊施設などで募集している求人が掲載されています。通いで働く求人や日帰りの求人もありますが、ボラバイトの大半は住み込みで働く求人です。

ボラバイトには以下のような仕事のカテゴリがあります。

  • 農家
  • 牧場
  • 宿泊施設
  • キャンプ場
  • その他
  • 日帰り

「その他」のカテゴリには、養殖場や養鶏場・レジャー施設の求人が掲載されていました。「農家」の求人が最も多く、北海道から九州の離島まで全国のボラバイト求人が掲載されています。温泉宿や山小屋など、「宿泊施設」の求人も人気のカテゴリです。

ボラバイトの求人を募集しているサイトには、他に北海道の有限会社M&Tアグリシステムが運営するボラバイトNETがあります。同じように「農家」「牧場」「宿泊施設・商店・食堂」のカテゴリがあって、「その他」のカテゴリには福祉関連やホームページ製作の求人も掲載されていました。

農業住み込みバイトの仕事内容

サトウキビの収穫作業

ボラバイトの求人で最も多い農業住み込みの場合、想定される仕事内容は以下の通りです。

  • 種まき
  • 植え付け
  • 草刈り
  • 収穫
  • 選別
  • 加工
  • 出荷

特に収穫期はどの農家でも、猫の手も借りたいほど忙しくなります。筆者が以前枝豆の収穫作業を手伝った友人の農家では、収穫の時期になるといつも知り合いに頼んで手伝ってもらっているという話でした。依頼できるような知り合いがいない農家で、ボラバイトを募集しているものと思われます。

筆者の場合は少額ながら謝礼を受け取りましたが、無償で農家を手伝っている人も少なくないはずです。後述するようにボラバイトの時給が安いと言われている背景には、ボランティア精神で農作業を手伝ってきた人たちの存在があります。

ボラバイトはきつい仕事?

水田で草刈り作業をする男性

温泉旅館で募集しているボラバイトの仕事内容には、電話対応やパソコンを使った事務作業が含まれる場合もあります。どの求人の仕事も例外なく「きつい」とは限りませんが、ボラバイトの求人には体力的を要する仕事が多いのも事実です。

特に草取りや収穫作業などが中心となる農業系のボラバイトは、仕事をするのにかなりの体力が必要になってきます。ニートや引きこもりの人が農業住み込みで働く場合、慣れないうちは体力的にきつい思いをするのが避けられません。

筆者も以前農家の手伝いをしたときには、最初の1週間ほどは筋肉痛に悩まされました。これでも現代の農業は機械化が進んだ恩恵で、昔の農家よりは体力的負担が軽くなった方です。

農業系のボラバイトに応募して住み込みで働く場合、住環境が清潔とは言えなかったケースも報告されています。大手の民間企業と比べると、農業の経営者はそういう細かいところまで気が回らない人も少なくありません。

ボラバイトを「安く使える労働力」だと思っている雇用主も、残念ながら一部には存在します。ボラバイト先によって当たり外れもありますので、事前に応募先の状況を確認してから正式契約を結ぶようにするといいでしょう。

ボラバイトの時給は最低賃金以下?

雇用契約を結んで働く労働者の立場は、労働関連の法律によって保護されています。労働の対価として受け取る賃金に関しても、都道府県ごとに最低賃金が定められています。労働者に支払われる給料が最低賃金を下回った場合には、雇用主に罰則が適用される仕組みです。

最低賃金も年々上がってきてはいますが、東京などの都市部と地方の格差はなかなか縮まりません。ボラバイトを募集している雇用主は農家や牧場・観光地の宿泊施設が多いだけに、給与の水準も決して高いとは言えない事情があります。

最低賃金法

ボラバイトの求人サイトに掲載された時給の金額は、地域の最低賃金レベルが多いのも事実です。当ブログで独自に調査したところによると、ボラバイトのサイトに掲載された「農家の求人」の時給は2023年8月の時点で平均978.15円でした。

改定前の最低賃金(令和4年10月時点)は、全国平均で961円です。この数字だけを見れば最低賃金の平均値を上回っていますが、住み込みで働くボラバイトには給料から引かれる「控除」の部分があります。「滞在費」や「食費」「光熱費」といった控除を平均すると、1日あたり1,360円ほどが現金支給の給料から引かれる仕組みです。

ボラバイト先によっては控除がない求人もありますが、半数以上の求人には何らかの控除が設定されています。実働時間は8時間という求人が多いため、単純計算では1日あたり平均7,825円稼げるように見えます。

実際には日給に換算した金額から控除の金額が引かれるため、手取りの平均値は6,465円です。1日あたり実働8時間とすれば、手取りの時給は平均で808円ということになります。この手取り金額だけを見ると、法律で定められた最低賃金を下回っているように誤解されがちです。

ボラバイトの賃金は違法?

2023年には最低賃金の改定に伴って、全国の平均値が初めて1,000円を上回ったことが話題となりました。働く人にとっては朗報とも言えますが、中小企業の経営を圧迫することになるという反対意見もあります。

ボラバイトの雇用主は中小企業どころか、個人経営の農家や零細規模の宿泊施設が中心です。アルバイトに高い給料を払うだけの余裕がないだけに、ボランティア精神で仕事に取り組める人材が求められています。

手取りの金額だけで見れば最低賃金を下回る求人でも、違法とは限りません。住み込みのボラバイトで現金支給の給料から引かれる住居費や食事補助の部分も、法的には最低賃金の対象です。

住み込みの従業員を雇う雇用主にとっては、住居や食事を用意するにも余分な経費がかかります。住み込みで働くことで、住居費や食費を節約できるのはボラバイター側のメリットです。

「ボラバイトの時給は最低賃金に満たないので違法」と書いているブログもありますが、法的には違法でありません。昔から存在する住み込みの仕事と、通勤で働く一般のアルバイトを同じ視点で比較するのは無理があります。

ボラバイトの給与水準が低い理由

大手派遣会社が募集しているリゾートバイトなら、住居費や食事補助を除いた手取りの時給だけで最低賃金をクリアしているのが当たり前です。リゾートバイトの運営会社には経営規模の大きい企業が多いため、人件費に多くの予算を割くだけの余裕があります。そんな大手が募集する住み込みバイトの求人と比較して、ボラバイトの求人は給料の面で不利なのは確かです。

ボラバイトやリゾートバイトに限らず、給与水準は雇用主の経営規模にもある程度比例してきます。中小企業や個人経営に比べると、大手企業ほど従業員の給与が高水準の傾向です。

リゾートバイトは派遣会社と雇用契約を結び、リゾート地の宿泊施設やレジャー施設・商業施設などに派遣されて働くことになります。リゾートバイトの派遣会社は経営規模が大きい企業が多く、給与水準も全般に高めです。

ボラバイトの場合は、経営規模の小さい農家や宿泊施設と雇用契約を直接結ぶことになります。ボラバイト求人サイトの運営会社は、農家や宿泊施設などの雇用主とボラバイターを仲介する場を提供しているに過ぎません。サイト運営会社の側ではサイトに掲載した求人情報を加工していないため、職業安定法上の職業紹介に当たらないという解釈です。

似たような住み込みの仕事でありながら、リゾートバイトとボラバイトでは雇用主の経営規模に大きな差があります。リゾートバイトの派遣会社に雇われるのと比べて、ボラバイターの給与水準はどうしても低くなりがちです。

単純にお金を稼ぎたいのであれば、リゾートバイトの派遣会社に登録することをおすすめします。ボラバイトはお金を稼ぐことよりも、体験やボランティア精神を重視した働き方です。ボラバイターに高い給料を払えない農家などの仕事を通じて、他のアルバイトでは味わえない人助けの充実感や達成感が得られます。

ボラバイトの給料も税金の対象

千円札と「TAX」の文字

ボラバイトを募集している求人の多くは、宿泊費や食費などの名目で現金支給の給料が控除されます。控除された分だけ手取りの給料は減額されますが、税金は控除される前の金額が対象です。

例えば時給900円で1日8時間働いた場合、単純計算では日給7,200円稼げるように見えます。宿泊費と食費・光熱費の控除が1日あたり1,000円とすると、手取りの給料は1日6,200円ということになります。課税の対象は6,200円の現金収入ではなく、食費や住居費・光熱費の控除分を含めた7,200円の方です。

現金で支払われない宿泊費や食費の部分にまで税金がかかるのは、理不尽に思えるかもしれません。ボラバイトでない仕事をしている人でも、アパートやマンションなどの家賃や食費は給料の中から支出しています。給料から天引きされる税金は、家賃や食費に支出される前の給与全体が対象です。現金支給か現物支給かの違いがあるだけで、ボラバイターの場合も同じことだと言えます。

ちなみに勤務先までの交通費はボラバイターが自分で払う求人もあれば、ボラバイト先で支給される求人もあります。交通費を支給してくれる場合でも、「1ヶ月以上勤務する人に限る」「上限10,000円」といった条件を設けているのが一般的です。

まとめ

笑顔で農作業をする男性

農業住み込みなどのボラバイトは、ニートや引きこもりの人でも雇ってもらえる可能性のある仕事です。社会復帰を果たすのに絶好の機会となり得ますが、2つのデメリットがあることは承知しておく必要があります。

  1. 体力的にきつい作業が多い
  2. 手取りの給料が最低賃金以下になる求人が多い

農家や牧場などで働くボラバイトの仕事は、ある程度の体力がないと厳しいかもしれません。むしろボラバイトの仕事を通じて、体力的に鍛えられる部分もあります。

小規模の雇用主が多いせいか、ボラバイトの給料は最低賃金レベルという例が大半です。農家や宿泊施設に住み込みで働く場合、住居費や食費・光熱費の控除分が給料から引かれるケースが増えてきます。結果的に現金で受け取る手取りの給料が最低賃金に満たない金額になると、ボラバイトは労働者を搾取する仕事だと誤解されがちです。

実際には住居費や現物支給の食費なども最低賃金の対象ですので、手取りの給料が最低賃金未満でも違法ではありません。そのへんのところに納得の上で、ボランティア精神をもって働ける人材が求められています。

人手不足に悩まされている農家や観光地を支援しながら、自分自身の体験にもつながるのがボラバイトの仕事です。単純にお金を稼ぎたいだけの人にはおすすめできませんが、ニートや引きこもりの状態から脱したい人なら挑戦してみる価値があります。

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