拾った流木は買取不可?意外に手間がかかる流木ビジネスの実態を解説

お金

世の中にはいろいろと風変わりなビジネスがあるものですが、川や海岸から流木を拾ってきて欲しい人に売る流木ビジネスもその1つです。漂着ゴミとして扱われがちな流木もお洒落なインテリアの小道具や水槽のアクアリウムに利用する需要があるため、お金を払ってでも買いたいという人は少なくありません。

それだけに流木を拾って売るビジネスも成り立つチャンスがあるわけですが、一般のリサイクルショップで売ろうとしてもなかなか買取してもらえないのが普通です。流木を売るにはネットオークションやフリマアプリを利用するのが一般的で、素人の出品でも結構な値段で売れています。

そんな流木ビジネスは仕入れが必要なせどりと違って元手0円でお金を稼げる点が魅力とは言え、拾ったままの状態ではなかなか売れません。商品としての付加価値を高めるには、アク抜きなどの面倒な処理を施す必要があります。

採取に費やす労力も含めると意外に手間がかかる流木ビジネスについて、初心者にもわかりやすいように基礎知識をまとめてみました。素人には難しいと思いがちな流木ビジネスも、この記事を読めばおよそ10分で理解できるようになります。

【2021年7月13日追記】流木でない木の買取に関する情報を追加しました。

自分で拾ってきた流木の買取が難しい理由

流木や木の実・石などの自然素材をインテリアに取り入れ、お洒落な空間を演出するのが時代のトレンドとなっています。ガーデニングに使う小道具としても流木は人気を集めていますが、最も需要があるのは熱帯魚や金魚などを飼育する水槽のアクアリウムです。流木はホームセンターでも売られているとは言え、大きいものになると結構な値段がします。

最近は流木を専門に扱う店も増えていますが、自分で拾ってきた流木をそれらの店に売ろうとしても買取してもらえないのが普通です。流木専門店では販売する商品の仕入れルートが確立されており、リサイクルショップのように一般の個人から買取した品を販売するような仕組みにはなっていません。Amazonなどで販売されている流木も、多くは海外から安く仕入れた輸入品です。

国内で採取された流木を販売する専門店があったとしても、流木を専門に採取してアク抜きなどの処理を行う専門業者でないと仕入先として扱ってもらえません。ホームセンターや専門店で売られているような流木は海外から安く仕入れられるため、店側としても一般の個人から高く買取するメリットがないのです。もし買取してもらおうと思えばそういう専門業者並みにコストを徹底管理し、安い単価で売っても収益が出るくらいにビジネスを効率化する必要があります。

流木でない木は売れる?

山や川に行けば流木だけでなく、台風などで折れたりして倒れてしまった木を見かけることがよくあります。このような倒木もアクアリウムで使われていないわけではありませんが、流木ほど人気があるわけではありません。水流に洗われて独特の風合いを持つ流木の方が、インテリアの小道具としても味わい深い外観になりやすいのです。

置物としての価値は流木に劣りますが、公園などで拾った倒木も薪の形に加工すれば売れる可能性が出てきます。薪ストーブ専門店の中には薪の買取を行っているところもありますので、探してみるといいでしょう。薪にするための原木を買い取っている業者や団体もありますが、よほど量を売らない限り収益を出すのは難しそうです。

薪拾いで収入を得る方法については、以下の記事で詳しく解説しておきました。

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拾った流木を売る方法

買取が困難とは言え実際に流木ビジネスが成立しているのは紛れもない事実だけに、一般の個人でも販売する方法はあるはずです。多くの人が利用するヤフオク!やメルカリに出品すれば、自分で拾ってきた流木でも買い手がついて売れる可能性は十分にあります。むしろネットオークションやフリマアプリが普及するようになったからこそ、個人でも拾ってきた流木を売ってお金が稼げるようになったのです。

メルカリは誰でも手軽に出品できるのでハードルが低めですが、ヤフオク!に出品した方が値がつり上がって高く売れる可能性があります。水槽器材の販売やアクアリウム製作を行うトータルアクアリレーションは、流木の委託販売を受け付けている唯一のサイトです。鑑定料と販売手数料・委託管理費の合計で売上の40%が引かれますが、在庫を預かってもらえる上に商品が売れた場合は梱包や発送も代行してもらえます。

流木が拾える場所

活発化した梅雨前線や台風の影響で大雨が降ると川が増水し、川原やダムには大量の木が流されます。それらの木はやがて海にまで流れ出し、近くの海岸に打ち上げられるのが自然の作用です。したがって流木を拾える場所も川や海岸などの水辺が中心で、洪水が発生したような大雨の直後は多くの収穫が期待できます。

各地の砂浜には大量の流木が打ち上げられているため採取はしやすいですが、海に流れ着いた流木は塩分を吸っているため塩抜きの処理も必要です。淡水魚用の水槽アクアリウムに使う流木に塩分が残っていると、魚に悪影響が及ぶ可能性があります。アクアリウム用として出品する際には、川で拾ってきた流木の方が塩抜きの手間が不要な分だけ有利です。

大雨の直後には各地のダムにも大量の流木が溜まって管理に支障をきたすため、撤去の上で処分されています。ダムで出るそうした流木の中には希望者に無料で配布される場合もよくありますので、良質な流木を手に入れたいという人は最新情報をチェックしてみるといいでしょう。

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流木を売る前に必要な工程

自分で拾ってきた流木を売ってお金を稼ぐビジネスは元手0円のおいしい商売と思いがちですが、拾ったままの状態ではなかなか買い手がつかないものです。川や海岸に流れ着いた流木は泥やゴミが付着して汚れているため、売り物にするにはブラシなどで汚れを落としてきれいにしておく必要があります。

インテリアやガーデニング用の流木なら汚れを落とすだけでそのまま使えますが、アクアリウムに使用する場合はさらにアク抜き処理も必要です。特に海岸で拾った流木は海水に長時間浸っていたことで塩分が染み込んでいるため、塩抜きの工程も欠かせません。アク抜きや塩抜きの処理を施してから乾燥させることで、初めて商品としての流木が完成するのです。

アク抜きの際には大量の水を使うことになり、所要時間を短縮するために煮沸したり熱湯を使用したりする場合は火も使います。流木を拾える場所まで行き来するのに車を使う場合はガソリン代も必要になることを考えると、厳密な意味での元手0円というわけにはいきません。家電製品や家具などを転売するのと違って仕入れ値そのものには元手がかからないとは言え、拾ってきた流木を商品化するのにガソリン代や水道光熱費の経費が必要になってくるのです。

アク抜きの方法

拾ってきた流木をそのまま水槽に入れると、木に含まれていた成分が溶け出して水が茶色に濁ってしまいます。そうした未処理の流木はアクアリウムを目的に購入する人からは嫌われてしまいますので、事前にアク抜き処理をしてからネットオークション等に出品するのが賢いやり方です。

流木のアク抜きには鍋や発泡スチロールの箱などに入れた水に浸しておく方法と、鍋に入れて煮沸する方法があります。煮沸した方が短時間でアク抜きできますが、大きなサイズの流木はよほど大きな鍋でないと入りません。鍋に入らないような流木は大きな容器に入れた水に浸してアク抜きを行うのが一般的で、アクが出て水が濁ったら何度も水を換えます。水が濁らなくなるまでに最低でも1ヶ月ほどかかるのが普通で、流木の大きさや状態によっては数ヶ月以上を要する例も珍しくありません。

大きめの発泡スチロールや衣装ケースなどに熱湯を入れて流木を浸しながら何度もお湯を換えれば、水よりも早く10日ほどでアクが抜けていきます。熱湯を使ったアク抜きや煮沸には、殺菌の効果もあるのでおすすめです。長期間にわたって水に浸すアク抜き方法は塩抜きにもなりますので、海岸から拾ってきた流木の処理に向いています。

経費は余分にかかってしまいますが、アク抜きに費やす期間を少しでも短縮するには重曹やアク抜き剤を使うのも効果的です。メルカリやヤフオク!に流木を出品する際にも、アク抜き剤などを使ってしっかりと処理を施した点をアピールすれば売れやすくなります。

拾ってきた流木はどれくらいで売れる?

ヤフオク!には数多くの流木が出品されていますが、落札価格は数百円から1万円以上までさまざまです。定額で出品されている流木の販売価格はサイズにもある程度比例しますが、アク抜き処理をしているかどうかという点も価格に反映されています。ブラシを使った水洗いや高圧洗浄・煮沸消毒・天日干しによる乾燥に加え、アク抜きに要した時間や方法なども詳しく記載するのが高く売るコツです。

メルカリにも海岸や川から拾ってきた流木が多数出品されており、出品価格は同じく数百円から数千円という例が多くなっています。中にはドラム缶で煮沸処理したという大型の流木が1万円以上で出品されている例も見られますが、「SOLD」となっているのは1,000円前後の安価な品が中心です。

いずれも売れた場合は、販売価格から10%(ヤフオク!の場合Yahoo!プレミアム会員は8.8%)が手数料として引かれます。送料も出品者側で負担した方が売れやすいため、元手0円の流木も諸経費を考えると最終的な収益は1点あたりの平均で数百円程度に落ち着くのが普通です。

アク抜きなどの手間をかけることで高額出品でも売れる可能性が出てきますが、水道光熱費などの経費はそれだけ余分にかかります。流木ビジネスで月に10万円以上の収益を出すには、よほどの数を採取しながら手間をかけた上で量販する必要があるのです。

流木ビジネスの実態まとめ

川や海岸へ行けばただ同然で拾える流木も、簡単に買取してもらってお金に換えられる仕組みが整っているわけではありません。拾った流木を売るには手間をかけてネットオークションやフリマアプリに出品するのが一般的で、元手0円のおいしいビジネスと言うには少々面倒な部分があります。

そういう事情もあってビジネスとしての知名度は高くありませんが、流木には決して少なくない需要があるのも事実です。インテリアやアクアリウム以外にも流木アートとしてハンドメイド作品の材料に使う需要も根強く、適正な価格で出品すれば高い確率で売れることが期待できます。

日本は国土面積の7割近くを森林が占めている上に梅雨前線や台風による大雨も多く、流木そのものの供給量は豊富です。ホームセンターなどの店では海外から輸入された流木が多く売られていますが、価格が割高だという声も少なくありません。だからこそネットオークションやフリマアプリに出品されている個人採取の流木でも、手頃な値段であれば買い手がつくのだと言えます。流木ハンターとも呼ばれる人たちは、毎年大量に発生する流木をそうした買い手に送り届ける存在です。

水辺に転がっている流木を商品として売れる状態にするには手間もかかりますが、手間をかければかけるほど流木の価値は高くなります。手間をかけることで新たな価値が生み出され、買い手がつけばその対価として収入が得られるようになるです。自然のまま放置されていては何の役にも立たない流木に生命を吹き込み、お金に換えられるだけの利用価値を作り出すのが流木ビジネスの本質だと言えます。

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