アプリを使って単発バイトの仕事を手早く探し、スキマ時間をお金に換える稼ぎ方が時代のトレンドとなっています。面接や履歴書なしですぐに働ける求人を集めたシェアフルは、副業で収入を増やそうとする会社員にも人気上昇中の単発バイトアプリです。
単発バイト検索サービスの利用率ランキングでも1位を獲得したシェアフルとはどんなアプリなのか、掲載されている求人の種類や稼げる金額について情報をまとめてみました。単発バイトアプリはたくさんの種類があってどれを使ったらいいのかわからないという人でも、この記事を読めばシェアフルを選ぶメリットが納得できるようになります。
単発バイトアプリのシェアフルとは?
ここ数年は単発バイトの求人を手軽に探せるアプリのリリースが相次いでいますが、その中でもシェアフルは利用者数の多い人気のアプリです。2019年3月1日にサービスが開始された比較的新しいアプリですが、ツナグ働き方研究所が実施した調査でシェアフルは1位にランクされました。全国の16~69歳の男女1,000人が対象としたこの「単発・スポットバイトに関する調査」で、シェアフルは最も利用経験率が高かったサービスに選ばれています。
シェアフルのアプリに登録されている求人は、1日単位の単発バイトが中心です。求人先の企業や店舗と1回限りの雇用契約を結ぶアルバイトの仕事が大半で、継続雇用のバイトと違って勤務シフトはありません。1回ごとにバイトを探す必要はありますが、自分の都合がいい日時を選んで働けるという点が人気の一因となっています。
単発バイトの仕事を探す方法も以前はアルバイ求人サイトで検索するか、または派遣会社に登録して仕事を紹介してもらう方法が主流でした。シェアフルは単発バイトを探す人と募集している企業をマッチングするサービスですので、派遣と違ってシェアフル運営会社との間に雇用契約はありません。求人の検索から応募手続きに至るまでがアプリ上で完結できるため、スマホを使い慣れた人なら短時間で単発バイトの仕事を決められます。
シェアフルの対象エリア
シェアフルの対象エリアは「全国拡大中」とありますが、2023年6月の時点で求人の募集があるのは以下の16都道府県です。
- 【北海道・東北地区】北海道・宮城県
- 【関東地区】東京都 ・神奈川・埼玉県・千葉県
- 【甲信越】山梨県 ・長野県
- 【東海地区】愛知県・静岡県・岐阜県
- 【関西地区】滋賀県・大阪府・京都府・兵庫県
- 【九州エリア】福岡県
この記事を最初に公開した2020年12月の時点では、対象エリアが34の都道府県となっていました。現時点では、地方の求人は一歩後退した感もあります。
対象エリア内であっても地方の求人数はまだ少なめで、東京など大都市圏の求人が中心です。シェアフルはリリースされて日が浅いアプリだけに、今後に企業への認知度が高まるにつれて地方の求人も増えるものと予想されます。現在は対象エリア外の地域であっても、あらかじめアプリをインストールしておけば地域で求人が募集された際に通知が届く仕組みです。
シェアフルのような登録型の求人サイト(アプリ)で気に入った求人が見つからない場合は、求人検索エンジンで募集を探すという手もあります。求人ボックスやIndeedのようなサイトは、求人情報に特化した検索エンジンです。インターネット上から全国の求人情報を収集して検索結果を表示するシステムのため、地方の求人も見つかりやすいという強みがあります。
シェアフルの安全性
アプリを運営しているシェアフル株式会社は、パーソルホールディングスとランサーズ株式会社との合弁会社です。人材派遣業や人材紹介事業で知られるパーソルホールディングスの傘下には、転職サイトdodaを運営するパーソルキャリアや人材派遣会社のパーソルテンプスタッフなどがあります。一方のランサーズ株式会社は大手クラウドソーシングサイトのランサーズ運営会社としても知られ、新しい働き方の提案で豊富な実績を持つ企業です。
パーソルホールディングスは東証1部上場企業で、ランサーズ株式会社も東証マザーズに上場しています。上場企業同士が合弁会社を設立して運営しているサービスであれば、「アプリで個人情報を入力するのが心配」という人でも安心して利用できるはずです。
そもそも単発バイトとは?
ここまでわかったようにして単発バイトという言葉を使ってきましたが、単発バイトとそれ以外のバイトとで明確な区別がされているわけではありません。単発バイトとは1回きりの仕事や短期間だけ働く仕事を意味し、特定の会社や店の従業員として継続的に働くアルバイトとは違うというが一般的な認識です。
一般に短期バイトと呼ばれる種類のアルバイトも、求人サイトでは単発バイトと同じような意味に使われています。シェアフルで扱っているような単発バイトは1日限りの仕事が大半ですが、中には数日にわたっての勤務を前提とした求人も掲載されている状況です。1日から就業が可能な単発バイトに対して、通常のアルバイトは勤務シフトに従った継続的な雇用が前提とされているという違いがあります。
労働者派遣法の制約
シェアフルのような単発バイトアプリが登場する以前は、このような短い期間のアルバイトを探す手段として派遣会社に登録するのが主流でした。2012年に労働者派遣法が改正されるまでは1日限りのような短い期間の派遣も可能でしたが、法律が改正された現在は30日以内の派遣が原則として禁止となっています。日雇いの派遣では労働者が劣悪な労働環境に置かれがちだった点が問題視され、法律の改正につながったのです。
この30日ルールには例外も設けられており、60歳以上の人や学生などの条件に当てはまる人は1日単位の派遣も認められています。会社員が副業で単発バイトを行う場合でも、派遣会社に登録しようと思えば本業の仕事で得る収入が500万円以上でなければなりません。
本業収入が500万円未満で収入の不足を補うために単発バイトをしようとする場合には、派遣会社に登録するのではなくシェアフルのような単発バイトアプリを利用するのが得策です。夫の扶養家族となっている主婦の場合でも、世帯の収入が500万円を上回っていないと30日以内の派遣の仕事ができません。
ただしソフトウエア開発や調査・研究・翻訳など、法律で定められた特殊な職種の仕事であれば30日以内の派遣も認められる場合があります。このように派遣会社に登録して単発バイトの仕事を紹介してもらうにはいろいろと制約があることから、もっと気軽に単発バイトの求人を探せるアプリが人気を集めているのです。
シェアフルにはどんな求人がある?
一般に単発バイトと言えばイベントスタッフやチラシ配り・軽作業スタッフなどその場限りの仕事や、季節商品の販売員などシーズンごとに募集される短期バイトの仕事を想像しがちです。シェアフルにもそうした求人は掲載されていますが、飲食店やコンビニで働く単発バイトも少なくありません。
シェアフルはパーソルホールディングスとランサーズの合弁会社だけに、オフィスワーク系の単発バイトも多いのが1つの特徴です。さまざまな業種や職種の単発バイトが掲載されているシェアフルの求人募集状況について、オフィスワーク系と店舗系・作業系に分けて概況を整理してみました。
オフィスワーク系の単発バイト
他の単発バイトアプリと比べてシェアフルの強みとなっているのが、体力に自信のない人に最適なオフィスワーク系の仕事です。コールセンターでのテレオペ業務やテレアポの営業なども、体力を使わないで済むタイプの単発バイトに含まれます。
シェアフル運営会社の設立に関わったランサーズ株式会社は、クラウドソーシング大手のランサーズを運営してきました。ランサーズのサイトにはプログラム開発やWebデザインからデータ入力・記事ライティングに至るまで、多種多様な在宅ワークの仕事が掲載されています。そうしたオフィスワークの仲介ノウハウがシェアフルにも注入されているため、書類整理やデータ入力といった事務系の単発バイトに強みを発揮しているのです。
店舗で働く単発バイト
コンビニやスーパー・飲食店などの店舗では勤務シフトにアルバイト従業員を組み込みながら店を切り盛りしていますが、急病や急用などで欠員が生じる例も珍しくありません。そうでなくても来客が増えるシーズンには人手が足りなくなるため、繁忙期に限定して単発バイトを募集する場合もよくあります。
百貨店やアパレルショップ・結婚式場などを含め、シェアフルではそうした店舗系の単発バイトも定番となっている求人の1つです。スーパーなどの商業施設で忙しい日だけレジ打ち業務を担当したり、月末などの締め日に棚卸業務を手伝ったりする仕事もあります。
居酒屋やレストラン・カフェ・バーなどの飲食店で1日限りのホールスタッフを務める仕事や、注文客への配送を担当する仕事も店舗系で募集数の多い単発バイトの1つです。特に飲食店の仕事は他の単発バイトより求人が豊富な傾向が見られ、ホールスタッフなどの仕事経験がある人は自分に合った求人が見つかりやすい状況にあります。
作業系の単発バイト
オフィスワークのスキルに自信がなく接客の仕事も苦手だという人には、特別なスキルを必要としない作業系の単発バイトがおすすめです。ポスティングやチラシ配りは要領を覚えれば誰でもできる仕事だけに、シェアフルでも作業系の単発バイトとして根強い人気があります。出前館などのフードデリバリーやイベントスタッフ・引越しスタッフは結構ハードな仕事ですが、体力に自信のある人なら効率よく稼げるバイトです。
検品作業や梱包・出荷・納品を行う仕事など、倉庫バイトも単発の求人がよく募集されています。ちょっと変わったバイトの仕事を経験してみたいという人には、農家で農作業を手伝う仕事に挑戦してみるのもいいでしょう。同じ単発バイトでも試験監督なら体力も必要でないため、模擬試験のシーズンには狙い目の仕事です。
長期バイト
シェアフルは単発バイトだけを扱う求人アプリのように思いがちですが、継続雇用の長期バイトも求人が掲載されています。アプリのホーム画面から「長期でできる仕事」に進むと、長期求人のバイト募集を閲覧できるという仕組みです。
「トライアル採用」で試しに1日働いてみて、続けて働けそうだったら長期雇用に切り替えることもできます。短期バイトと比べて求人数は多くないと見られますが、単発バイトでは物足りないという人は自分に合った長期バイトの求人がないかどうか探してみるといいでしょう。
シェアフルでどれだけ稼げる?
単発バイトは「今すぐお金を稼ぎたい」という人に最適な仕事だけに、シェアフルを使って実際にどれだけ稼げるのかという点は最も気になるポイントです。シェアフルの公式サイトを見ると、「平均時給1,200円」という注目すべき数字が掲げられています。
この記事を書いた時点での地域別最低賃金を見ると、最も高い東京都でも最低賃金は1,013円です。低い県になると最低賃金が800円を下回る地域もあるだけに、平均時給1,200円は十分に魅力的な数字だと言えます。
これはあくまでも平均値ですので、実際には時給1,200円を下回る求人も少なくないはずです。都心部では1,000円から1,500円の求人が多いのと比べ、地方では900円から1,300円程度に下がるという具合で、時給の平均相場には地域によっても差が見られます。
イベントスタッフや試食販売員の仕事は急募の求人が出る場合があって、急な欠員を大至急埋めようとする目的で好条件が提示される例も珍しくありません。夜勤の仕事は時給の相場も日中の仕事より全般に高めですので、効率よく稼ぎたいという人にとっては狙い目です。
給料の受け取り方法
単発バイトで稼ごうとする場合にもう1つ気になるのが、給料をいつどのようにして受け取れるのかという点です。継続雇用のバイトだと毎月決まった日に給料が振り込まれるのが普通だけに、「今すぐお金が必要」という人には向いていません。単発バイトなら働いたその日のうちに給料を受け取れる仕事もあるため、生活費が足りなくなったというピンチを脱出する手段にもなり得ます。
シェアフルで探せる単発バイトは給料の受け取り方法が求人によって異なりますので、すぐにお金が必要という人は応募の前に確認が欠かせません。求人の情報欄に「即払い可」と表示されている求人なら、働いたその日のうちに現金手渡しで給料が受け取ることが可能です。即払いを希望する場合は、マイページの画面から「給与即払い」をタップして手続きを行う必要があります。
それ以外の求人は当日または翌日に銀行振込してもらうか、応募先の会社で決められた給料日に銀行振込されるかのどちらかです。いずれにしても給料振込用の銀行口座は必要となりますので、持っていない人はシェアフルへの登録前に用意をしておくといいでしょう。
シェアフルの使い方
タウンワークやバイトルのようなアルバイト求人サイトはアプリ版だけでなく、パソコンでもWebブラウザで求人が検索できます。シェアフルにはPC版がなく、iOS版またはAndroid版のアプリで求人を探す仕組みです。
いずれもサービスを利用するにはシェアフルへの登録が必要で、その際には住所氏名などの情報入力に加えて本人確認書類の写真もアップロードすることになります。シェアフルを利用する際の登録手順から、実際に仕事を行うまでの流れについて情報をまとめてみました。
登録の手順
シェアフルに登録する前にアップルストアかGoogle Playで、まずはアプリをダウンロードする必要があります。登録手続きそのものはインストールしたアプリ上で行いますが、SMS認証を行うための電話番号を登録するのが最初の手続きです。登録した携帯電話番号宛に認証コードが届きますので、アプリの画面にそのコードを入力します。
求人を絞り込むためのエリアを登録し、任意でメールアドレスを入力するまでが仮登録の手続きです。続く本登録の手続きはマイページに移動し、最初に運転免許証などの写真をアップロードして本人確認の手続きを行います。
免許証を持っていない人でもパスポートか健康保険証、またはマイナンバーカード・住民基本台帳カードがあれば問題ありません。免許を返納した人は運転経歴証明書でも代用は可能で、外国人の場合は在留カードか特別永住者証明書が使えます。
次に住所・氏名・生年月日などの必要事項を入力し、給料振込先の口座番号も登録しておく必要があります。最後にバイト先の会社や店舗に提示するための顔写真を登録すれば登録手続きは完了です。顔写真はスマホのカメラで撮影した写真でも問題ありませんが、顔が鮮明に写っている写真を選ぶといいでしょう。
求人の探し方
以上の登録手続きを経た後、本人確認書類の審査が終了すればシェアフルで求人を探せるようになります。アプリ内のカレンダーで働きたい日を登録しておけば、希望のスケジュールに合わせて登録エリア内の応募可能な求人が表示される仕組みです。
「さがす」ボタンをタップすると日付順に求人が表示され、時間帯や期間・職種などの条件で求人を絞り込むこともできます。現在募集中の求人のみを表示させた方が仕事を探すのに効率的ですが、募集が終了された求人を「お気に入り」に登録しておいて、募集再開時に通知してもらう設定も可能です。
応募から仕事まで
気に入った求人が見つかったら、「お仕事概要」の下にある「応募する」ボタンを押すことで採用待ちの状態になる仕組みです。採用が決まればアプリに決定確認が通知されますので、仕事内容を確認した上で紹介先決定確認済みを押しておきます。求人を募集する企業によっては電話やメールで連絡が入る場合がありますので、着信があったら折り返しの連絡が必要です。
就業開始時間の48時間前には登録メールアドレスに就業確認の通知が届きますので、これも就業前確認ボタンを押しておく必要があります。就業当日の仕事開始2時間前に届くアプリ内の当日確認通知とともに、いずれも予定通りにバイトができるかどうかの確認です。確認ボタンを押し忘れた場合にはせっかくの仕事がキャンセルになる可能性がありますので、採用が決まったらアプリ内で通知の状況をこまめにチェックしておくといいでしょう。
勤怠管理のやり方は就業先によって異なり、シェアフルのアプリ内で勤怠登録を行う場合もあれば、就業先で勤怠登録を行う場合もあります。交通費が支給される求人の場合には、勤怠登録と同時に交通費の申請も済ませる仕組みです。仕事を終えた後はアプリ内のお知らせに通知されるレビューに回答して、すべての手続は完了となります。
シェアフルのメリットとデメリット
実際に働くまでにアプリで何度も確認に応じる必要があるという点は少々面倒でもありますが、シェアフルを使えばバイト探しが楽になるのも事実です。スマホ1つあればアプリ上でバイト探しから求人への応募まで完結できる上に、面接や履歴書の提出も必要ありません。シェアフルに掲載されている求人には煩わしいシフトやノルマもなく、好きなときに好きなだけ働けるという点がメリットです。
巷では同じように自由な働き方ができるウーバーイーツ配達員の仕事も人気を集めていますが、この場合はすべて自己責任の個人事業主として働くことになります。シェアフルに掲載されている単発バイトはたとえ1日限りの仕事でも雇用契約が結ばれる仕事のため、労働者として法的に保護された存在です。労働者かどうかで仕事中の事故などの際に対応が違ってきますので、自由な働き方と雇用を両立した仕事が探せるというメリットも見逃せません。
こうした点にもシェアフルならではのメリットや、登録者数が増加中ゆえのデメリットもあります。デイワークアプリ利用率1位の獲得につながった強みとともに、シェアフルを利用する前に知っておきたいデメリットをそれぞれまとめてみました。
シェアフルのメリット
他の単発バイトアプリとシェアフルを比較した場合のメリットとしては、掲載されている求人の平均時給が1,200円で高めという点が第一に挙げられます。シェアフル以外の単発バイトアプリだと飲食店バイトや作業系の仕事が中心のせいか、時給の平均相場も概ね1,000円程度です。
加えてシェアフルは運営会社設立の経緯もあって、オフィスワーク系のバイト求人に強みを持つというメリットもあります。1日限りのバイトだけでなく数日にわたる仕事も募集されており、その気になればトライアル採用から長期バイトへと移行することも可能です。発展性のあるバイトの仕事も探せるという点は、シェアフルならではの強みだと言えます。
キャンセル料の仕組み
シェアフルで募集されている求人の中には、採用を予定していながら求人先企業の都合によって仕事がキャンセルになる場合もあります。就業予定日の2日前以降に求人者都合で採用キャンセルになった場合には、シェアフルの規定に従ってキャンセル料が支払われる仕組みです。
キャンセル料はキャンセル日と勤務予定時間によって変わり、1時間以内の勤務であれば2日前のキャンセルで500円、1日前または当日に仕事がキャンセルになった場合は1,000円が支払われます。勤務時間が7時間超のバイトがキャンセルされた場合は2日前でも4,000円が支払われ、1日前と当日キャンセルなら8,000円もらえる計算です。予定していたバイトの仕事が相手の都合で直前にキャンセルされては大変な痛手になりかねませんが、このようなキャンセル料の仕組みがあれば安心して応募できます。
シェアフルのデメリット
以上のようなメリットがある一方で、シェアフルにもデメリットがいくつか指摘されています。シェアフルだけに限った話ではありませんが、ここ数年で単発バイトアプリが急増している影響もあって、掲載されている求人数が少なめという声は少なくありません。
もともと単発バイトの求人数には限りがあって、季節によっても募集される人数は大きく変動します。季節型の単発バイトが多く募集される繁忙期以外は求人数も全般に少なくなりがちで、限られた求人が単発バイトアプリごとに分散してしまっている状況です。
それでも東京などの大都市圏は求人数も比較的多い方ですが、地方に行くほど希望条件に合った単発バイトを見つけるのが難しくなってきます。特にシェアフルは最も利用経験率が高いランキングの1位に選ばれたほどで、新規登録する人もこの1年で増加傾向です。それだけライバルが増えている状況だけに、好条件の求人は争奪戦の様相を呈しています。
求人に応募しても必ず採用されるとは限らないという点では他のバイトアプリも同じですが、シェアフルは採用か不採用かの判明が遅いという声もありました。スキマバイトに適した5時間以内の短時間バイトは少なめで、複数日にわたる出勤が必要な求人も含まれる点をデメリットに挙げる人もいます。対応エリアが限られるため住んでいる地方によってはサービスを利用できないという点に関しては、ほとんどの単発バイトアプリで共通したデメリットです。
シェアフルを利用する上での注意点
以上のようなデメリットとは別に、シェアフルを利用するに当たってはいくつかの注意点があります。単発バイトと言えば高校生も対象に含まれるように思いがちですが、シェアフルは18歳以上であっても高校生には使えません。高校を卒業した人でも未成年者がシェアフルを利用する際には、親権者などの同意を得る必要があります。
シェアフルに掲載されている求人は定員に達した時点で募集が締め切られますが、定員に達していない場合でも経験が合わない場合は不採用の可能性があるという点に注意が必要です。過去にシェアフルを通じて働いたバイトでトラブルがあった場合でも採用されにくくなりますので、気に入った求人を見つけて応募しても必ず採用されるわけではないという点は知っておく必要があります。
無断欠勤はNG
シェアフルに限らずアルバイトの求人を募集している企業や店舗は、無断で欠勤されるのを何よりも嫌います。当てにしていたバイトが時間になっても来なければ業務に穴が空いてしまい、大急ぎで他の人員を補填しなければならなくなります。就業先の企業はシェアフルを信頼して求人の仲介を依頼しているだけに、無断欠勤されては仲介した運営会社の側でも信頼を損ねる事態となりかねません。
そのためシェアフルも無断欠勤には厳しく対処しており、一度でも無断欠勤した人はサービス永久利用停止になります。継続的に雇用されているアルバイトでも無断欠勤すれば職場のひんしゅくを買いますが、1回だけで首になるようなことはほとんどありません。単発バイトはほとんどが1回限りの仕事として募集されるため、これぐらい厳しくしないと無断欠勤の温床になりかねないのです。
キャンセルの連絡は早めに
シェアフルを通じてバイトに採用された後でどうしても外せない急用が生じたり、急な体調不良で働けなくなったりする事態も考えられます。そんな場合にまで無理して仕事をする必要はありませんが、できるだけ早くバイト先にキャンセルの連絡を入れるのは言うまでもありません。バイトの予定日時とキャンセルの日時が近ければ近いほど、バイト先の職場でも対処が難しくなります。
就業開始時間の24時間前まではアプリ上からキャンセル可能で、後述するようなペナルティもありません。24時間以内にキャンセルする場合はアプリ上ではなく、就業先の担当者に電話で直接連絡する決まりです。無断欠勤でなくても24時間以内のキャンセルを30日以内に2回行うと、30日間のサービス停止処分となります。
ペナルティポイントの仕組み
バイトの採用が決まった後に自己都合で仕事をキャンセルされるのは、きちんと連絡を入れたとしても企業にとっては誤算です。キャンセルは決して歓迎される行為ではないことから、シェアフルでは就業開始時間に近いキャンセルに対するペナルティポイントの制度があります。ペナルティポイントは以下のように、何時間前にキャンセルしたかによって数字が変わる仕組みです。
- 48時間以内のキャンセル=1ポイント
- 24時間以内のキャンセル=3ポイント
- 12時間以内のキャンセル=4ポイント
- 6時間以内のキャンセル=5ポイント
- 3時間以内のキャンセル=6ポイント
ペナルティポイントが合計6ポイント以上に達すると、24時間以内のキャンセルを30日以内に2回行った場合と同じくサービス利用停止になる決まりです。利用停止期間も同様に30日間ですが、停止処分が明けたらペナルティポイントが0にリセットされます。ペナルティポイントが6に達した場合でも、すでに採用が決定しているバイトには就業が可能です。
このペナルティポイントは48時間以内のキャンセルを繰り返すことで加算されますが、バイトの仕事をこなして就業完了報告を行うたびに1ポイントずつ減っていきます。後述する「是非また働いて欲しい」評価を獲得した場合にもペナルティポイントを減らせますので、1回きりの単発バイトでも手を抜かずにしっかりと働くことが大切です。
採用確率を上げるコツ
シェアフルのデメリットとして、求人に応募しても必ず採用されるとは限らないという点を挙げている人もいました。良い条件の求人には応募が殺到しがちで、どうしても採用確率が下がってしまいます。募集人数の少ない求人は競争率が高くなりがちですので、採用確率を上げるには人数を多く募集している求人を選ぶのが無難です。
募集人数を上回る人から応募があった場合、就業先の企業は応募者のスキル情報や過去のキャンセル率を見て採用する人を選んでいます。プロフィールに相当するスキル情報をしっかりと記入し、自分の得意分野やこれまでの仕事経験などをアピールしておくことが採用確率を上げるコツです。
就業当日にバイト先の企業から仕事ぶりが認められた人は、「是非また働いて欲しい」と評価してもらえる仕組みもあります。別の企業に応募する際にも「是非また働いて欲しい率」が公開され、評価の高い人は競争率の高い求人でも採用されやすくなるというわけです。
「是非また働いて欲しい率」と同時に公開される「キャンセル率」は自己都合によるキャンセルのみの数字で、企業の都合でキャンセルになった場合は含まれません。キャンセルが多い人は企業からも敬遠されがちですので、安易にキャンセルしないことが採用確率を上げるもう1つのポイントです。
確定申告が必要になるケース
シェアフルは学生やフリーターだけでなく、サラリーマンや主婦も含めてさまざまな人に利用されています。単発バイトで稼いだ収入が一定の金額以上になると納税義務が生じ、確定申告の必要が出てくるという点にも注意が必要です。シェアフルで取り扱っている単発バイトは基本的に就業先の企業で年末調整されませんので、年間の収入が以下の数字を上回るようなら自分で確定申告する義務が生じます。
本業の会社から給料をもらっている人が副業として単発バイトをする場合は、副業分の所得が20万円以上で確定申告が必要です。副業の中には雑所得に区分されるようなお金の稼ぎ方も少なくありませんが、この場合の所得とは1年間の副業収入から必要経費を引いた残りの金額を意味します。。
シェアフルで扱っているような単発バイトの仕事で得た収入は給与所得に該当しますので、収入の金額がイコール所得となる計算です。学生や主婦で扶養家族に入っている人は、年間所得103万円以上で確定申告が必要になってきます。
2021年度から基礎控除の額が38万円から48万円へと引き上げられるため、給与所得者以外は確定申告のハードルが低くなりました。フリーターなどアルバイト収入だけで生計を立てている人は、1年間の収入が48万円以上に達した場合にのみ確定申告を行う必要が生じます。
シェアフル以外の単発バイトアプリ
単発バイトの仕事を探す手段として普及しつつあるアプリはシェアフルだけでなく、他にもいろいろな種類があります。前述の通りシェアフルが一番人気となっている状況ですが、参考までに他の単発バイトアプリについても概要をまとめてみました。
タイミー
単発バイトアプリとしてシェアフルと人気を二分する存在になりつつあるのが、ベンチャー企業が運営するスキマバイトアプリのタイミーです。面接や履歴書が不要の単発バイトが探せるアプリという点では、タイミーもシェアフルと共通しています。シェアフルは1日限りの単発バイトでも7~8時間前後の求人が多いという印象ですが、タイミーは5時間以内の求人が多くシェアフルより短時間バイトに特化している点が特徴です。
東京など大都市の求人に偏っている点でもシェアフルと共通しているとは言え、タイミーは対応エリアが全国に拡大されています。オフィスワーク系のバイトはシェアフルほど多くなく、どうしても作業系のバイトが中心です。
過去にバイト先の仕事をした人のレビューが掲載される点はタイミーならではの特徴で、口コミの評判を見てから応募するかどうかを決められます。シェアフルと同じくタイミーにもペナルティポイントの制度がありますので、バイト開始直前のキャンセルはできるだけ避けた方がいでしょう。
ショットワークス
サービス開始が2004年にさかのぼるショットワークスは、単発バイトアプリの中でも老舗と言える存在です。ショットワークスを運営する株式会社インディバルはツナグ・ソリューションズのグループ会社ですが、もともとはYahoo!JAPANとリクルートが共同で設立した経緯があります。IT企業と人材大手が手を組んだ合弁会社として設立された点では、ショットワークスの運営会社もシェアフルに通じる面がある企業です。
ショットワークスにはコンビニの単発バイトに特化したアプリと、フードデリバリーの単発バイトに特化した派生サービスもあります。シェアフルが1位となっ「ワンデイワーク検索サービスの利用率」ランキングでショットワークスコンビニは4位、ショットワークスデリバリーは6位にランクされました。メインのショットワークスアプリに掲載されている単発バイトは倉庫内軽作業やイベントスタッフ・引越しスタッフなど、どちらかと言うと作業系の仕事が中心です。
ワクラク
「日本最大級のデイワークアプリ」として知名度が高まりつつあるワクラクは、2017年にサービスが開始された単発バイトアプリです。面接や履歴書不要という点や、1日単位で働ける単発短期バイトに特化している点など、シェアフルとの共通点も多く見られます。コンビニやデリバリー・引越しスタッフなどの単発バイトも取り扱っていますが、飲食店や物流倉庫のバイトが中心です。
2020年6月現在のサービス提供エリアは東京や神奈川・愛知・大阪など17都道府県に限られ、全国にまでは及んでいません。ワクラクの運営会社は三越伊勢丹ホールディングのグループ会社と共同で、アパレルに特化した単発バイトアプリも運営していまました(現在はサービスが終了されています)。
ウーバーイーツ
単発バイトアプリの番外編として、人気急上昇中のウーバーイーツ配達員にも触れておきます。シェアフルにも出前館などの単発バイトは掲載されていますが、フードデリバリーと言えば何と言ってもウーバーイーツが最も有名です。最近はコロナの影響で宅配需要が高まっているせいか、「Uber Eats」のロゴ入りリュックを背負いながら自転車で配達を行う人の姿をよく見かけるようになりました。
ウーバーイーツ配達員は飲食店やアプリ運営会社と雇用契約を結んだアルバイト従業員ではなく、あくまでも個人事業主として1件ごとに配達の仕事を請け負う存在です。専用アプリを使って仕事を割り振られるという点では、シェアフルなどの単発バイトアプリとも似ている面があります。1回の配達で稼げる金額は500円前後で、1時間に2件以上の配達をこなせば時給換算で1,000円以上を稼ぐことも可能です。
ウーバーイーツ配達員は好きな時間に好きなだけ働いて稼げるという自由さが最大の魅力で、飲食店バイトと違って勤務シフトに縛られることもありません。自転車やバイクを使って颯爽と配達を行う姿にはスタイリッシュなイメージがあるだけに、時代の最先端を行く仕事と見なされている点も人気の一因となっています。2020年12月の時点では28都道府県の主要都市に限られた働き方ですが、対応エリアは順次拡大中です。
まとめ
若い世代を中心に利用が増えている単発バイトアプリには、他にもまだまだ多くの種類があります。そうした中で最も利用経験率が高いアプリに選ばれたシェアフルは、他の単発バイトアプリよりオフィスワークの求人に強いのが特徴です。店舗系のバイトや作業系のバイトも含め、時給の平均相場が1,200円で他より高めという点も見逃せません。
シェアフルを利用して単発バイトを行う際に無断欠勤はNGで、きちんと連絡を入れたとしても就業予定時刻の48時間以内はペナルティポイントがつきます。以上に解説したような注意点に留意しながら上手に利用していけば、シェアフルで月に5万円以上を稼ぐことも十分に可能です。
単発バイトは限られた求人がアプリごとに分散している傾向が見られますので、シェアフルだけでは希望条件に合った求人が見つからない場合も考えられます。複数の単発バイトアプリに登録し、併用しながら自分に合った求人を探すのが賢い活用方法です。
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