テレビドラマに取り上げられたことで一躍有名になった家政婦の仕事は、家事の得意な人なら誰にでもできる可能性があります。
自分も家政婦の仕事をしてみたいと思うけれど、「仕事がきつい」という声もあるので不安…
そんな人も少なくないのではないでしょうか？
当ブログではこれまでに、料理や掃除など家事に関連した仕事も数多く取り上げてきました。記事の執筆を通して、家政婦の仕事についても見識を深めてきています。家政婦の仕事をきついと感じる原因は2つほど考えられるだけに、原因がわかっていれば対処も十分に可能です。
そこで今回は「家事のプロ」とも言える家政婦にスポットを当て、仕事を楽にするコツをまとめてみました。この記事を読めば、他のパートやアルバイトより時給相場の高い家政婦の仕事で稼げるようになります。
家政婦の仕事はきつい？
依頼人の家に上がり込み、料理や掃除などの家事を代わりに行うのが家政婦の仕事です。古めの辞書には「家事の手伝いに雇われる婦人」などと定義されているように、家政婦の仕事は主に女性が行うものと見なされてきました。最近は家事代行スタッフにも男性が増えているせいか、家政婦（夫）などと併記される例も出てきています。
時代の変化とともに家政婦（夫）のあり方も変わりつつあるわけですが、仕事内容に大きな変化はありません。エアコンクリーニングや浴室エプロンの洗浄など専門的な清掃業務は、ハウスクリーニング業者の仕事です。「お手伝いさん」とも呼ばれる家政婦の仕事は、あくまでも一般的な家事の範囲内に収まります。家事の得意な人にとって、決して難しい仕事ではないはずです。
それにも関わらず実際に家政婦の仕事を経験した人の間では、「仕事がきつい」という声も少なくありません。家事が好きでこの仕事を選んだはずなのに「きつい」と感じてしまうのは、どうしてなのでしょうか？
答えのヒントは「他人の家に上がり込んで家事をする」という点にありそうです。
家政婦の仕事内容
家政婦の仕事がきついと感じられる原因を探る前に、具体的な仕事内容を確認しておきましょう。
家政婦は「家事代行」とも同一視されている仕事だけに、守備範囲は多岐にわたります。家にいるときでも「名前のない家事」が100種類以上もあって、主婦にとっては大きな負担になっているほどです。家政婦になると、それらの家事を全部行うことになる可能性があります。
大きいところも含め、家政婦が担当する主な仕事は以下の通りです。
- 部屋の掃除
- 調理・料理の作り置き
- 食器洗い
- 洗濯
- 買い物
- 水回りの清掃
- 草むしりなど庭の手入れ
- 来客や電話の応対・留守番
- 郵便物の回収・仕分け
- ゴミの分別やゴミ出し
- 子どもの世話や高齢者の話し相手
かつては家庭の主婦の役割と見なされていたさまざま家事を、赤の他人の家政婦さんが代わりに行うことになります。1つ1つは自分の家でもやっている仕事が大半で、家事に慣れた人にしてみればそれほど難しいことはありません。それにも関わらず家政婦の仕事が「きつい」と感じられるのは、何か原因があるはずです。
仕事そのものが「きつい」と感じるケース
家事が得意な人でも家政婦の仕事を「きつい」と感じてしまうのは、特定の家事に苦手意識がある証拠です。自分では料理や掃除が好きだと思っていても、あまり長時間続くと苦痛に感じてきます。家政婦の仕事で何時間も家事の仕事をして疲れたところへ、家に帰ってからも自宅の家事が待っているのはうんざりするものです。
得意な家事と苦手な家事がある人の場合は、家政婦の仕事が余計に「きつい」と感じやすくなります。依頼人宅で料理や掃除を行う際には時間の制約もあるだけに、限られた時間内で手際よく作業しなければなりません。自分の家でする分には好きな家事だと思っていても、給料がかかるとなった途端に苦痛を伴う「仕事」に変わってしまいます。
本当に家事が好きな人は家でする料理や掃除に対して、「仕事」でしているという意識はそれほど強くありません。半分趣味でやっているような感覚で取り組めるからこそ、料理でも掃除でも楽しく感じられるわけです。
他人の家に上がり込む家政婦の仕事になると、そうした感覚で家事に取り組むわけにはいきません。あくまでも「仕事」という意識で料理や掃除などを行う必要があるために、家事が好きなはずの人でも仕事が「きつい」と感じやすくなるのです。
依頼主によって「きつい」と感じるケース
家政婦の仕事が「きつい」と感じられるもう1つのケースは、依頼人との関係に原因があります。自宅で家事をしたところで普通は1円の収入にもなりませんが、他人の家の家事代行でお金を稼げるのが家政婦の仕事です。
こればかりは依頼人があってこその仕事ですので、相手と良好な関係を築き上げる必要があります。家政婦の依頼人にもいろいろな人がいるだけに、人間的に合わない相手と当たってしまう確率もゼロではありません。
どんな相手ともうまくやっていけるような性格の持ち主でもない限り、依頼人と相性が悪いために不快な思いをするケースがどうしても出てきます。ちょっとしたことで相手の地雷を踏んでしまい、ものすごい剣幕で仕事にクレームをつけられるようなケースです。こういう相手に当たってしまった場合は、家政婦の仕事に大きな苦痛を伴う結果となってしまいます。
得意なはずの家事にも自信を失うようになると、自己肯定感の低下にもつながりかねません。掃除のやり方などに独自のマイルールを設けている依頼人もいるだけに、自宅でする家事とは勝手が違って戸惑うような場面も出てきます。
家政婦として雇われている身では、自分を犠牲にして相手に合わせるしかありません。そのへんの精神的な葛藤が原因で、家政婦の仕事を「きつい」と感じてしまうわけです。
家政婦に向いている人
以上のような2つの要因を踏まえると、以下のような性格の持ち主は家政婦の仕事に向いています。
- 1日中やっていても平気なくらいに家事が好きな人
- 家事をゲーム感覚で手早く片付けるのが得意な人
- 不快な出来事があっても長く引きずらない人
- コミュニケーション能力が高い人
- 自分を犠牲にするのに抵抗がない人
- 責任感が強くて口が堅い人
もちろん家政婦の仕事をするにはある程度の体力も要りますが、人並み外れた体力の持ち主である必要はありません。疲労やストレスを溜め込まないように、自己管理がしっかりしている人も家政婦に向いています（自己管理が大切なのは家政婦に限らず、どの仕事にも当てはまる条件ではありますが）。
家政婦の仕事をきついと感じないようにする方法
肉体的に精神的にも「きつい」と感じやすい家政婦の仕事を少しでも楽にするには、自分なりの工夫が必要です。依頼人に大きく依存する面があるため、仕事そのものは自分の意思で大きく変えられません。自分の心の持ちようを変えてみれば、つらいと感じていた仕事にもうまく適応していける可能性が出てきます。
家政婦の仕事を「きつい」と感じてしまう原因が、以下のような2つの要因に大きく分けられることは前述しました。
- 仕事そのものが原因で「きつい」と感じるパターン
- 依頼人との関係が原因で「きつい」と感じるパターン
原因ごとに対処方法違ってきますので、仕事を楽にするコツを1つ1つ解説します。
家政婦の仕事を楽にするコツ
家政婦の仕事が「きつい」と感じてしまう原因の1つに、「得意な家事だけをやっていればいいわけではない」という点が挙げられます。依頼人の多くは、信頼できる1人の家政婦にすべての家事を任せたいと考えているからです。
料理はAさんに、掃除はBさんになどと別々に雇っていては、料金が割高になってしまいます。他人を自宅に入れるという観点から見ても、雇う家政婦の人数は最小限に抑えたいものです。
家政婦の仕事を引き受けると、たいていは「名もなき家事」を含めたさまざまな家事を行うことになります。料理が得意でも掃除が苦手な人にとっては、掃除に費やす時間が苦痛になりがちです。
最近は家事代行サービスでも、料理や掃除など特定の家事だけを行うような登録の仕方が可能なところが増えています。家政婦でも自分の得意な家事だけを担当するように契約すれば、「仕事がきつい」と感じる場面も減ってくるはずです。家に帰って自宅で同じような家事をこなすのもなかなか大変ですので、家政婦の仕事を始めたら休息時間も意識的に取るよう心がけるといいでしょう。
前述の「家政婦に向いている人」にも挙げましたが、家事の仕事をゲーム感覚で手早くこなすようにしてみるのも1つの対処法です。自分でノルマを決めて制限時間内に作業を終わらせるように取り組んでいけば、ゲームのステージをクリアしたときのような達成感が得られます。家政婦の仕事を「家事をしてお金を稼げるゲーム」だと割り切れるようになれば、きついと思っていた仕事もだいぶ楽になっているはずです。
依頼主と良好な関係を築くコツ
家政婦の仕事そのものが楽になるよう工夫してみても、依頼人と人間的に合わなければ精神的な苦痛を感じることになります。中にはモンスタークレーマー級の依頼人がいるかもしれませんので、そういう人に当たらないことを祈るしかありません。
モンスター級でない普通の人でも、ちょっとした行き違いが原因でトラブルに発展するケースはあり得ます。精神的な部分で家政婦の仕事を「きつい」と感じないようにするには、可能な限り自分の方から相手に合わせる努力も必要です。
「自分を犠牲にするのに抵抗がない人は家政婦に向いている」と書きましたが、そこまで卑屈になることはありません。依頼人とのコミュニケーションしだいで、関係性が左右されてくる側面もあります。お金を払う方がどうしても強い立場になりがちですが、相手も家事を代わりにやってもらうという部分で引け目を感じているはずです。
「あなたの代わりならいくらでもいる」と思われてしまったら負けですので、自分の持つ価値を相手に実感してもらうための努力も欠かせません。それは丁寧な仕事ぶりだったり、相手の好みに合わせたおいしい料理だったりします。最初のコミュニケーションで依頼人が何を望んでいるのかよく観察し、可能な限り相手に満足してもらうような仕事を心がけるといいでしょう。
時には世間話なども交えながら、相手との間にある心理的な壁を狭めていくのが効果的なコミュニケーション術です。相手がどうしても自分に合わないと感じたら、別の依頼人に配置換えしてもらうことをおすすめします。配置換えを拒否された場合には、別の家政婦紹介所なり家事代行サービスなりに鞍替えするのも1つの手です。
まとめ
家政婦は他人の家に上がり込んで依頼人の代わりにさまざまな家事を行う仕事だけに、実際に経験してみると人しれぬ苦労があります。家事が得意だと思っていた人ですら、「仕事がきつい」と感じる瞬間があるほどです。
依頼人と良好な関係を維持できなかった場合には、精神的な苦痛も味わう羽目に陥ります。どちらも「きつい」と感じる原因さえわかっていれば、仕事を楽にすることも十分に可能です。
家政婦の仕事そのものを楽にするには、
- 料理や掃除など得意な家事だけ代行できる仕事を選ぶ
- 家に帰ったら休息時間を意識的に取る
- 家事でお金を稼げるゲームに見立てて仕事をこなす
といった対策が考えられます。
精神的な原因で「きつい」と感じないようにするには、以下のような対処法が効果的です。
- コミュニケーションを重視し、最初に依頼人の希望を把握する
- 自分の強みを生かした仕事ぶりで相手の満足を得る
- 依頼人とどうしても合わない場合は、配置換えを希望する
この記事をヒントにしながら自分なりにいろいろと工夫してみれば、家政婦の仕事もだいぶ楽になってくるはずです。
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