新型コロナウイルスの嵐が吹き荒れた影響で、「仕事がなくなった」というフリーランスが続出しています。営業自粛や外出自粛の影響を受けやすい業界では、会社員の中にも解雇されたり給料が減ったりする例が少なくありません。
そんなピンチを救う副業の1つとして、自分の持つ専門知識や特技を生かしたスキル販売で収入を得る方法があります。中でもココナラは会員数130万人以上を誇る人気のスキル販売サイトですが、サービスを出品してもなかなか売れず「稼げない」という声が聞かれるのも事実です。
ココナラを利用したスキル販売の副業は本当に稼げないのか、出品サービスが売れない人の特徴をまとめてみました。売れない理由の分析に基づいて、記事の後半ではココナラの副業で稼ぐための方法論も紹介します。
ココナラの副業は稼げない?
国内最大のスキルマーケットとして多くの人に利用されているココナラは、2019年に登録会員数が100万人を突破しました。ココナラで販売されているサービスは常時20万件以上に達し、イラスト作成や占い・相談などの人気カテゴリに登録されているサービス件数はそれぞれ万単位を数えます。サービスの数があまりに多すぎるせいか、稼げる人と稼げない人の間で格差が生じているのが現状です。
月に10万円以上を稼いでいる人が存在する一方で、ココナラにサービスを出品してもほとんど稼げないという人は少なくありません。稼いでいるのは以前からココナラを利用してきたベテランの出品者が多く、新規参入者は稼ぎにくい状況となっています。スキル販売の手法が新たな副業として知られるようになり、ココナラにサービスを出品する人が増えて供給過多に陥っているのです。
以上はココナラについて紹介している人たちが持つ共通の見解ですが、「今から参入しても絶対に稼げない」というわけではありません。この記事で紹介する対策を徹底させていけば、新規参入者でも稼げる可能性は十分にあります。その戦術を知った上で参入する場合と、何も知らないで参入する場合で結果が違ってくるのは当然です。
スキル販売サイトの中でココナラ利用者が圧倒的に多い理由
個人間でスキルを売買できるサイトはココナラだけでなく、他にも数多く存在します。数あるスキル販売サイトの中でもココナラは利用している人が圧倒的に多く、登録会員数は2位以下を大きく引き離してダントツの数字です。スキル販売サイトの中にはWoW!meなどサービスを終了する例も出てきているように、利用者数が伸び悩んでいるサイトも少なくありません。
このようにスキル販売業界がココナラ1強の様相を呈しているのは、新たに生み出された市場ではそれだけ先行者利益が大きいという証拠です。メディアを通じた広告戦略も功を奏して個人間のスキル販売が爆発的に普及し、スキルのフリーマーケット=ココナラというブランドイメージがすっかり定着しました。類似サイトが次々に登場してもココナラの優位性は動かず、スキルを売って稼ごうとする場合に避けて通れない存在となっているのです。
ココナラに似たスキル販売サイト
ココナラに比べると登録会員数は2桁ほど少なくなりますが、イラスト作成に関してはSKIMA(スキマ)も出品数で負けていません。「デザイン」「キャラ販売」も含め、クリエイター系のジャンルに強いスキル販売サイトです。<
クラウドソーシング系ではクラウドワークス社はWoW!meで失敗しましたが、ランサーズには納品形式やビデオ相談形式でスキルを出品できるスキルパッケージの仕組みがあります。占いや気軽な相談の出品が多いココナラと比べ、ランサーズスキルパッケージは専門的なビジネス知見を扱う出品例が多いという違いが見られます。
ランサーズ
30分から2時間程度の空き時間をシェアする形でスキルを売り買いするタイムチケットは、購入者と直接会ってサービスを提供する例が大半です。個人で教室やセミナーの受講生を募集できるストアカは対面での講座に限定してきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてオンライン講座の臨時解禁に踏み切りました。アスクビーはテキストチャットやボイスチャット・ビデオチャットを通じてレッスンを行うスキル販売サービスです。
ココナラで売れない人の特徴
利用者がそれほど多くないスキル販売サイトなら初心者でも目立つ可能性はありますが、購入する人が少ないと収入にはなかなか結びつきません。副業でスキル販売に取り組もうとする人にとって、利用者が圧倒的に多いココナラは避けて通れない巨大市場です。それだけに出品者の数も桁違いに多く、人気ジャンルほど出品サービスの数が飽和状態となっています。
ココナラの人気カテゴリでは出品者ランクの高い人が選ばれる傾向が一段と強く、販売実績に乏しい初心者だとサービスを簡単には購入してもらえません。そうかと言ってライバルが極端に少ないカテゴリに出品しても、需要がないためになかなか売れないというジレンマがあります。
ライバルが多すぎるジャンルで埋もれている
ココナラには大きく分けて20のカテゴリがあり、合わせて20万件以上のサービスが出品されています。特に出品数が多い人気カテゴリは約1万7千件が登録されている「占い」や、登録件数2万件以上の「イラスト・似顔絵・漫画」「悩み相談・カウンセリング」などのジャンルです。それ以外のカテゴリでも出品数はほとんどが数千件に及び、200以上に細分化したサブカテゴリ単位で1,000件以上が登録されている例も少なくありません。
これだけ出品数が多い中ではライバルに埋もれてしまい、購入者に選ばれる確率が低くなります。販売実績に乏しい初心者はプロフィールの面で不利になってしまうだけに、価格やサービス内容で勝負するしかありません。必要以上のサービス安売りを避けるには、ライバルが多すぎるジャンルへの出品を避けるのが賢明です。
販売実績が少なく出品者ランクが低い
ライバルが多いカテゴリでも販売実績が豊富で高評価を得ている人は、ココナラで高収益をマークしています。ココナラはオンラインでやり取りしてサービスを売り買いするのが基本だけに、顔が見えない相手のサービスを購入する際に出品者ランクが重視されがちです。出品者ランクは売れた数量と総額・平均評価数で決まり、レギュラーからプラチナまで5つのランクがあります。
ココナラに登録したばかりの初心者は販売実績がないため、ランクなしの状態からスタートしなければなりません。そこから実績を積み重ねていくことでレギュラー、ブロンズ、シルバーへとランクアップし、ゴールドから最上位のプラチナへと上がることでサービスが購入されやすくなる仕組みです。サービスを購入してもらうには出品者ランクを上げるのが最も効果的ですが、サービスが売れないとランクがなかなか上がらないというジレンマがあります。
現在ほどライバルが多くなかった頃からサービスを出品してきた人は販売実績も伸ばしやすく、そこまで苦労しなくても出品者ランクを上げられたはずです。提供するサービスの質に大差がなくても、ココナラでの販売実績が多いか少ないかで出品者ランクに差が生じます。早くからココナラにサービスを出品してきた人は現在でも先行者利益を得ていることから、後発組はどうしても不利な立場に立たされてしまうのです。
ココナラの副業で稼ぐための方法論
ココナラに登録したてで販売の実績が乏しい人は、購入ユーザーからの信頼が得られていない状態です。そのような人が稼げるようになるためには、サービスを購入してもらって出品者ランクを上げていくしかありません。とは言えランクが低い状態でサービスを出品してもなかなか購入してもらえないのが実状で、そのままでは実績を作るのが困難です。
そんなジレンマを抱える初心者でも、「仕事・相談の公開依頼」を利用すれば販売実績が作りやすくなります。「仕事・相談の公開依頼」はリクエストボードと呼ばれていたココナラのメニューで、クラウドソーシングのように購入者が仕事を募集する形で欲しいサービスを投稿する仕組みです。
「仕事・相談の公開依頼」でも人気カテゴリにはライバルからの応募が殺到する可能性はありますが、ライバルが少なそうなジャンルを選べば採用確率が高まります。登録したてのうちはこの仕組を利用して販売実績を作のが無難な始め方ですが、自分でサービスを出品する場合でも以下のような対策で販売数を増やすことが可能です。
プロフィールでアピールする
ココナラでサービスを購入している人は出品者ランクや価格だけでなく、出品者のプロフィールも重視しています。プロフィールページにはプロフィール画像や自己紹介文だけでなく、ポートフォリオや経歴なども記載可能です。このプロフィールを最大限に活用させて内容を充実させることで購入者に信頼され、サービスも購入されやすくなります。
プロフィール画像は必ずしも自分自身の顔写真を掲載する必要はなく、サービス内容を象徴するような物品や風景写真・イラストを選ぶことも可能です。とは言え非人間的な画像では初心者が信頼を得るのが困難ですので、できるだけ親近感を感じさせる画像を使った方が購入確率が高まります。
自己紹介文は自分をアピールするのに書かせませんが、「スキル・知識」欄や「経歴」欄にサービス内容と関連した実績や資格を掲載するのも効果的です。クリエーター系のカテゴリでは、自信作をポートフォリオとしてアップロードすることでプロフィールがいっそう充実します。
出品者ランクを上げる方法
ココナラで出品サービスをなかなか購入してもらえない人が売れるようにするには、出品者ランクを上げるのが最も効果的です。毎月初めに更新されるランクの決定要素のうち、販売実績は地道に積み重ねていくしかありません。1件でも販売すればランクなしからレギュラーに上がり、シルバー以上は直近3ヶ月の販売額や納品完了率・平均評価でランクが上がっていく仕組みです。
2番目に高いゴールドから最上位のプラチナにランクアップするには、運転免許証や健康保険証などを提示する本人確認も欠かせません。本人確認を申請するとプロフィール欄に認証状況が記載されて購入者に信頼されやすくなるだけでなく、ココナラ運営側の信頼も得て「おすすめサービス」で紹介される可能性も出てきます。
ココナラではさまざまなテーマで特集が組まれていますが、この特集に取り上げられるかどうかによってもサービスの売れ行きが違ってくるものです。プロフィール画像やサービス画像が設定されていると特集に取り上げられやすくなることは、出品者の間でもよく知られています。プロフィールの「最終ログイン」も運営側にチェックされていますので、特集に取り上げてもらうには出品後もログインを頻繁に行うのが基本中の基本です。
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サービス概要で目立たせる
ココナラにサービスを出品する際にはタイトルとキャッチコピーに加え、サービス内容と「購入にあたってのお願い」「一言PR」を書いて登録する必要があります。このうちタイトルとキャッチコピーはユーザーがサービスを検索した際に一覧で表示される概要で価格とともに表示され、クリックされるかどうかを決める重要な要素です。
1,000字以内で記述するサービス内容は全文が掲載されるのはサービス詳細ページのみで、概要には最初の100文字程度までしか表示されません。出品したサービスの詳細ページを見てもらえるかどうかは、25字以内のタイトルと15字から30字までのキャッチコピーに大きく左右されます。短いフレーズで目立たせてユーザーにアピールするには、意外性や希少性・限定性・好奇心・権威など人間心理を突くような文言を使うのが効果的です。
購入意欲の高い人に見つけてもらうには、ココナラ内で検索されやすいキーワードをタイトルとキャッチコピーにも配置する工夫も欠かせません。サービス内容に合った適切なカテゴリを選んで登録し、検索されるキーワードまで考慮してサービス概要を作成すれば、ユーザーとのマッチング率が高くなります。
画像を最大限に活用する
ココナラでは出品用サービス画像を最大10枚までアップロードできますが、このうち1枚目の画像は検索結果に表示されるサービス概要で重要な役割を果たします。画像は文字による情報以上に視覚的効果が高いだけに、クリック確率を上げるには画像でも目立たせる工夫が欠かせません。サービス内容を象徴するような写真やイラストを使うのが一般的ですが、画像に短いフレーズの文字を入れてアピールするような工夫が考えられます。
検索結果でクリックされた場合に表示される詳細ページでも、画像をできるだけ多く掲載した方がサービスを購入してもらいやすいものです。プロフィール画像やサービス画像を多く設定していれば、ココナラの特集に取り上げられる可能性も出てきます。自分で適切な画像が用意できないという人は購入者の立場に転じ、ココナラでイラストの上手な人に作ってもらうのも1つの方法です。
価格でライバルに差をつける
ココナラに限らず新参者が先行者に対抗していくには、価格の安さでお得感を出すのが常套手段です。ココナラには「少しでも安くサービスを購入したい」という人が集まっているため、販売実績が乏しい出品者でも最低価格でアピールすれば購入してもらえる可能性があります。ココナラでPRO認定されているほど実力が認められた人でさえ、出品価格が高いとなかなか売れないのが実状なのです。
以前はココナラでも無料お試し枠での出品が可能でしたが、2018年に廃止されてしまいました。無料お試し枠をフル活用して販売実績を作り、有料に移行してからも集客に生かすというテクニックが使えなくなったのです。500円というワンコイン価格で出品できるカテゴリもありますが、ほとんどのカテゴリは最低価格が1,000円から10,000円となっています。
そうした中でココナラ初心者がライバルに対抗していくには、価格以上の価値を提供する戦略が欠かせません。期間限定でおまけを付けたり、納品後の評価を条件とした特典を付けたりして、価格以上の付加価値をアピールする作戦も考えられます。最初のうちは低価格でもお得感のあるサービスを提供して実績を作り、出品者ランクが上がってからサービス内容と釣り合う価格に上げるのが無難な価格戦略です。
サービス内容でライバルに差をつける
ココナラ初心者がなかなか売れない理由の1つとして、ライバルと同じようなサービス内容になっているという点が挙げられます。新参者が似たようなサービスを出品しても、ココナラでの販売実績が豊富なライバルには勝てません。ヤフー知恵袋などの質問サイトでココナラに関する相談を分析してみれば、隠れた需要やユーザーの不満が見つかる可能性もあります。
ココナラでは購入者とのトラブルを未然に防ぐため、「購入にあたってのお願い」でサービスの制限事項を記載する場合も少なくありません。最低価格で出品してもなかなか購入してもらえないという人は、逆転の発想が求められます。ライバルが対応できないサービスを敢えて自分のアピールポイントとすれば、販売実績が少ない出品者でもユーザーに選ばれる可能性が出てくるのです。
サービス内容をアピールする説明文は最大1,000文字まで使えますので、ライバルに差をつけるためにも最大限に活用しない手はありません。提供するサービスの内容についてできるだけ詳細に説明するとともに、箇条書きなども駆使しながらわかりやすく書くように心がけるといいでしょう。想定される疑問点を「よくある質問」にまとめておけばユーザーの不安が解消され、購入してもらいやすくなります。
購入者への対応はていねいに
以上のような工夫が功を奏してサービスが購入された場合には、ココナラ管理画面に通知が届く仕組みとなっています。以後は購入ユーザーとトークルームでやり取りすることになりますが、出品者ランクを上げるには購入者への対応も重要です。ココナラ運営側に寄せられているクレームには、以下のような声が多く見られます。
- 返信が遅い
- アフターフォローに応じてくれない
- 対応が高圧的
こうしたクレームを防いで高評価を得るには、迅速なレスポンスとていねいな対応を心がける必要があります。サービスを納品してトークルームをクローズするまでは油断せず、メールの基本的なマナーに準じた返信に徹するのが鉄則です。
ココナラでは出品サービスに対する評価とコメントを任意で送れる機能もありますが、購入者が必ず評価してくれるとは限りません。「正式な回答」後に評価してくれるよう購入者にメッセージで促す場合には、強制と受け取られないよう自然にお願いするのが高評価を得るコツです。
ライバルに差をつけるための対策とは矛盾しますが、「購入にあたってのお願い」をしっかり書いておけばクレーム防止になり、満足度アップと高評価につながります。サービス内容の説明文に納期を明記しておくとともに、進捗状況をメッセージで随時報告するのもクレーム防止に効果的です。
購入者を獲得する営業術
ココナラ出品者の中には、「お気に入り」は集まるのにサービスがなかなか購入してもらえないという人も少なくありません。「お気に入り」に登録された時点では、ライバルのサービスと比較しながら検討されている段階です。「お気に入り」に登録してくれたユーザーにはダイレクトメッセージが送れますので、すぐに営業メールを送信すれば購入してもらえる確率が高まります。
ココナラ出品者のプロフィールページにある「フォローする」ボタンも、使いようによっては営業につながる機能です。購入ユーザーをフォローすることはできませんが、ココナラでは出品者が購入者に転じる例も珍しくありません。相手が出品しているサービス内容から需要を読み取り、自分が提供するサービスを購入してくれそうな人を積極的にフォローするような営業方法が考えられます。
ココナラ内での営業には限りがありますが、ブログやSNS・YouTubeでココナラ出品サービスを宣伝するのも効果的な営業方法です。アフィリエイターやYouTuberは以前より稼ぎにくくなったと言われていますが、ココナラに誘導するための宣伝手段としては十分に威力を発揮します。販売実績の少ない人がライバルに対抗していくには、情報拡散力に優れたSNSも含めたココナラ外での営業活動が重要な鍵を握ってくるのです。
ココナラにサービスを出品してみる
ココナラで稼ぐための方法まとめ
ココナラで販売実績の少ない人がサービスを購入してもらうのは大変ですが、この記事で紹介した対策を徹底させれば売れる可能性も十分にあります。「ココナラは稼げない」と言っている人の大半は、必要な対策を講じていないために購入してもらえないのです。
自分の得意なワザや専門知識を売ってお金に換えられれば、副業の可能性が大きく広がります。アルバイトの仕事などと違って楽しみながらお金を稼げるようになるだけでなく、ビジネスのセンスも身につく点はスキル販売の大きなメリットです。そうやって販売実績を積み重ねてきた出品者の中には、ココナラだけで月に10万円以上を稼いでいる人も少なくありません。
外に出て働く仕事で収入が減った人や給料が足りないという人は、在宅でも稼ぐことが可能なココナラを利用して副業を始めてみるといいでしょう。
ココナラにサービスを出品してみる
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