仕事や恋愛・人間関係・子育てなどに関する相談を受けるカウンセラーは、本業にする仕事というイメージがあります。実際には週に1日や2日だけ働ける求人も多く、どちらかと言えば副業向きの仕事です。
カウンセラーの仕事を副業にしたいと思っていて、壁にぶつかっていませんか?
外へ働きに出るのが難しかったり、条件に合った求人が見つからなかったりと、現実はなかなか厳しいものです。
そんな人でも大丈夫、在宅でも副業カウンセラーとして収入を得る方法があります。
当ブログではこれまでに200種類以上の副業を取り上げてきた中で、在宅で稼げるも数多く紹介してきました。カウンセラーの仕事も同じように、在宅ワークにできるということがわかっています。
在宅の副業カウンセラーを始める4つの方法と、6種類のカウンセリング形式について、知っておきたい基礎知識をまとめてみました。カウンセラーの求人がなかなか見つからないという人でも、この記事を読めば在宅で収入が得られるようになります。
副業カウンセラーの仕事は在宅でも可能
副業でカウンセラーの仕事をしている人の中には、職場に出勤して働いている人たちも少なくありません。医療機関や福祉施設・オフィスなどが主な職場で、週に1~2日など限られた曜日に出社するような働き方が考えられます。子育て中だったり家族の介護があったりして外へ働きに出るのが難しい人にとっては、副業と言えどもハードルの高い働き方です。
一方ではカウンセリングの相談方法も多様化していて、必ずしも対面で相談に応じるスタイルばかりではありません。電話やメール・チャットで相談に応じている例も多く、最近はZoomやSkypeなどを使ったオンラインカウンセリングも人気です。
オフィスに出社しながら非対面形式でカウンセリングを行う場合もありますが、在宅勤務が可能な求人が増えています。希望条件に合った求人が見つからない場合でも、個人で集客して在宅カウンセリングを行うことも十分に可能です。
在宅カウンセラーの仕事を始める方法
実際に在宅カウンセラーとして仕事を始めるには、雇ってくれるところを探すか、または自分で依頼客を見つける必要があります。そのために考えられる方法は以下の通りです。
それぞれ詳しく解説します。
求人サイトで募集を探す
求人サイトにはカウンセラーの求人が数多く掲載されていますが、在宅勤務が可能な求人はそれほど多くありません。コロナの影響でテレワークに踏み切る企業が増えているとは言え、掲載されている求人の多くはオフィスや病院などに出社して働く形態です。一定期間以上の実務経験がある人に限定して、リモートワークを認める求人もあります。
「週に1~2日から勤務可能」など副業に向いた条件で絞り込むと、カウンセラーの求人数はさらに減ってしまいます。数少ない在宅の求人も、心理関係の資格を持ってる人に有利な状況です。
求人検索エンジンのIndeedや求人ボックス、スタンバイのようなサイトには、在宅関連の求人も掲載されています。まずはそういった求人サイトで「在宅カウンセラー」を検索し、求人が見つからなかった場合に他の方法も検討してみるといいでしょう。
GoogleやYahoo!で求人を検索する
カウンセラーの求人を募集している企業や団体で、必ずしも求人サイトを利用しているとは限りません。サイトを利用して求人広告を掲載するには、掲載料がかかってくるからです。そういう隠れた求人の募集を見つけるのに、GoogleやYahoo!といった検索エンジンを利用するという手もあります。
「在宅カウンセラー 募集」というキーワードで検索すると、求人サイトのページが上位に多く表示されます。検索結果の下の方や2ページ目以降も粘り強く見ていけば、求人サイトで見つからなかった在宅カウンセラーの募集情報を発見できるというわけです。Indeedや求人ボックスで検索しても気に入った求人が見つからない場合には、GoogleやYahoo!の検索も試してみるといいでしょう。
スキルマーケットにサービスを出品する
求人サイトや検索エンジンで探しても気に入った募集が見つからない場合には、自分で仕事を作り出すしかありません。企業や団体に雇われた働くのではなく、個人事業主のカウンセラーとして活動するスタイルです。
幸いにして今は自分の得意な事柄をサービスに仕立て上げ、インターネット上で利用客を募集できる仕組みが整っています。個人の持つスキルをフリーマーケットのように出品して販売できるこの仕組みを使えば、在宅カウンセラーの仕事も自分で作り出せるようになるというわけです。
実際にスキルマーケットとして国内最大の規模を誇るココナラには、カウンセリングに関連したサービスが数多く出品されています。「悩み相談」や「コーチング」「オンラインレッスン・アドバイス」といったジャンルは、それぞれココナラでも人気ジャンルの1つです。
ココナラで提供できるサービスにはトークルームを使った「通常サービス」の他、「電話相談サービス」と「ビデオチャットサービス」があります。いずれもオンラインでのサービス提供が想定されていますので、カウンセリングを行う場合でもオフィスに出社したりする必要はありません。メールやチャットでカウンセリングを行うにしても、電話やビデオ通話でカウンセリングを行うにしても、すべて在宅で仕事が完結します。
スキルを30分単位の時間にして売り買いできるタイムチケットや、教室集客サイトのストアカでも、同様のサービスは提供可能です。以前は対面でのサービス提供や講座開催が大半でしたが、コロナ禍をきっかけにオンラインでの出品例が増えています。
個人で在宅のカウンセリングサービスを出品できるスキルマーケットについては、スキルマーケットで稼ぐ副業とは?おすすめのサイト10選を紹介で詳しく解説しておきました。
自分で集客して仕事の依頼を獲得する
スキルマーケットには多くの人が集まってくるため、在宅でカウンセリングの仕事をする上でも集客しやすいのは確かです。カウンセリング料金のやり取りはサイトが仲介してくれますので、安心してサービス提供に専念できるというメリットもあります。
その代わりに売上から販売手数料や決済手数料が引かれるため、利用客が支払った料金の全額が自分の収入になるわけではありせん。販売サイトによって手数料の割合は異なりますが、売上の20%前後は手数料として引かれます。
スキルマーケットを頼らずに自力で集客できれば、売上の100%を自分の収入にすることも可能です。集客の面では困難も予想されますが、インターネットを活用した宣伝の手段がいろいろと考えられます。
在宅カウンセラーが利用できそうなのは、以下のようなネット集客の方法です。
- インターネット広告を出稿する
- ホームページを開設する
- ブログで情報発信する
- SNSで情報発信する
- 動画投稿サイトで情報発信する
- 無料掲示板を利用する
このうち「インターネット広告を出稿する」は費用が必要ですが、それだけ宣伝効果も大きい集客手段です。Twitterやインスタグラム・Facebookなどに出稿するSNS広告に加え、検索連動型のリスティング広告もよく利用されています。
ホームページやブログは無料でも開設できますが、レンタルサーバーを借りて独自ドメインで運用した方が検索の面でも有利です。SNSや動画投稿サイトのYouTube、無料掲示板のジモティーなども併用していけば、相乗効果で集客力がアップします。
スキルマーケットを頼らずにカウンセリングのサービスを提供する場合、決済方法をどうするかが1つの課題です。決済代行サービスを利用するという手もありますが、オンライン予約システムを導入すれば、サービス予約から決済までを一元管理できるようになります。
予約システムの導入方法については、以下の記事で詳しく解説しておきました。
在宅相談に使われるカウンセリング方法
インターネットが普及したことでカウンセリングの手法も多様化し、対面でなくてもカウンセラーの仕事をすることが可能になりました。相談サービスを運営する企業や団体に在宅カウンセラーとして採用された場合は、あらかじめ決められた選択肢の中からカウンセリング方法を選んで仕事を行います。スキルマーケットに相談サービスを出品する場合でも、利用するサイトで対応している方式に従う必要があります。
自分で独自に集客する場合は、あらゆるカウンセリング方式が対象です。6種類の相談形式についてそれぞれの特徴を紹介しておきますので、自分に合った方式を選んでみるといいでしょう。
自宅でカウンセリングルームを開業
在宅のカウンセラーと言えば電話やメールなどの非対面方式を想像しがちですが、自宅の一室を使った対面でのカウンセリングも可能です。カウンセリングルームに使用する部屋は来客が相談しやすいように、静かで落ち着いた環境を確保しておく必要があります。
どちらかと言えば一戸建て住宅に住んでいる人に向いた方式ですが、マンションなどの集合住宅でもできないことはありません。テーブルと椅子さえ最低限用意すれば、自宅の一室をカウンセリングルームに仕立て上げることは可能です。
集客面で課題がある点については他の相談方式と同じですが、自宅が交通の便の悪い場所にある場合はどうしても不利になってきます。以下で紹介するような他の相談方式も検討してみるといいでしょう。
オンラインカウンセリング
ZoomやSkypeなどビデオ通話サービスを利用して、悩みの相談に応じるのがオンラインカウンセリングです。パソコンやスマホ・タブレット端末などの画面を使用した相談形式のため、対面に近い形で離れた相手と会話ができるようになります。
非対面型の他の方式は、どうしても言葉だけに頼ったコミュニケーションになりがちです。ビデオ通話なら相手の表情など視覚情報も加味されるため、対面方式並みに精度の高いカウンセリングが可能になってきます。通信環境が悪いとビデオ通話が途切れがちになってしまいますので、事前に高速回線の環境を整えておくといいでしょう。
cotreeやうららか相談室・ココロの窓口といった相談サイトでも、業務委託形式でオンラインカウンセラーを募集しています。いずれも臨床心理士やカウンセリング関連の国家資格を保有していて、一定以上の実務経験がある人が対象です。
電話カウンセリング
非対面方式の中でも電話カウンセリングは歴史が古く、インターネットが普及する以前から行われていました。相談相手と顔を合わせずに済むという気楽さがあるせいか、現在でも電話を使った悩み相談には根強い需要があります。
メールやチャットを使った相談形式と比べ、電話カウンセリングは相手の肉声が聞ける点で有利な方法です。相手の顔は見えなくても、声の微妙なトーンや感情など、肉声を通じて多くの情報が得られます。
電話を使ったカウンセリングはビデオ通話と同様に、リアルタイムでカウンセリングを行う相談方式です。相談が長時間に及ぶケースが想定されるだけでなく、電話相談を受け付けるための待機時間も発生します。在宅でも公私をうまく使い分けながら、待機時間中はいつでもカウンセラーの人格に切り替えられる能力が必要です。
メールカウンセリング
オンラインや電話カウンセリングは相談相手に合わせて、多少なりとも時間に縛られる場面が出てきます。メールカウンセリングなら時間にある程度の融通がききますので、「相談相手に縛られたくない」という人に向いた相談形式です。オンラインカウンセリングサイトのcotreeやうららか相談室でも、こうしたメッセージ形式でのカウンセリングに対応しています。
メールカウンセリングの報酬は、1往復あたり2,000円前後が平均的な相場です。相談メールへの返信は熟考の上で文章を作成する必要もありますが、慣れれば在宅でも効率的に稼げる副業になり得ます。
ただしインターネット上では「メールカウンセラー」募集を装い、仕事をするのに料金の支払いを要求してくるような求人も見られる点には要注意です。「メールで悩み相談に応じるだけで、誰でも簡単に高収入が稼げる」などという勧誘をSNSで見つけたら、詐欺ではないかと疑ってかかる必要があります。
SNSカウンセリング
若い世代を中心に最近増えてきているのは、LINEやTwitterなどSNSを利用したカウンセリングの形式です。LINEのメッセージ機能を使うケースが多いですが、Twitterやインスタグラム・Facebookが使われる場合もあります。相談者が普段から利用しているSNSにカウンセラーも合わせ、メッセージのやり取りを通じて相談に応じる仕事です。NPO法人などのボランティアとして相談に応じているSNS相談員もいますが、集客を工夫すれば在宅の副業にもなり得ます。
相談者にとっては他の形式と比べて、相談する際の心理的ハードルが低いところがメリットです。「電話だけ」「ビデオ通話だけ」の相談形式より、SNSカウンセリングにも対応した方が集客しやすくなります。在宅カウンセラーとして開業する際にはLINEを中心に、複数のSNSで相談に対応できるようにしておくといいでしょう。
チャットカウンセリング
LINEのメッセージ機能を使ったSNSカウンセリングと同様に、チャット形式で相談に応じるカウンセリングも盛んに行われています。あなたのいばしょチャット相談という厚生労働省支援の相談窓口でも在宅カウンセラーを募集していますが、あくまでも「ボランティア」の扱いです。報酬は出ないと見られますので、副業の手段にするには他の求人を探すか、自分で相談サービスを開業することになります。
大手の相談サイトに在宅カウンセラーとして採用されるには、関連する資格に加えて一定の相談実績も必要です。あなたのいばしょチャット相談なら、在宅の相談員になるのに資格は必須でありません(資格以外の条件はあります)。まずはボランティアとしてカウンセリングの実績を積み、資格を取得した上で有料相談サイトのカウンセラーに応募してみるという手もあります。
副業カウンセラーになるのに資格は必要?
カウンセラーは時として命にも関わる相談を受ける場合もあるため、専門分野に関する知識や相談スキルが求められる仕事です。在宅で相談に応じる副業のカウンセラーも、その点については例外でありません。
そのため在宅カウンセラーを募集している企業や団体の多くは、心理関係の資格を採用の条件に挙げています。相談内容によっても必要な資格は違ってきますが、国家資格の公認心理師や民間資格の臨床心理士が心理関係の代表的な資格です。精神保健福祉士・キャリアコンサルタントといった国家資格や、産業カウンセラー・臨床発達心理士・健康心理士のような民間資格もあります。
以下のような相談ジャンルでカウンセラーとして働くには、関連する資格を持っている方が有利と考えた方がいいでしょう。
- 心理カウンセラー
- スクールカウンセラー
- キャリアカウンセラー(産業カウンセラー)
- 健康カウンセラー
- リーガルカウンセラー
以上のような資格がなければカウンセラーを名乗れないというわけではありませんが、個人で開業する場合でも資格を持っていた方が信頼と集客につながります。
公認心理師や臨床心理士の資格を取得するには大学院を卒業するまでに、数百万円という高額の費用が必要です。在宅の副業カウンセラーを目指して資格を取得しようという場合は、比較的安い費用で心理関係の民間資格が取得できる通信講座も検討してみるといいでしょう。
資格が不要の相談ジャンル
カウンセラーの仕事をするには心理関係の資格が必要になるケースが多いですが、資格を持っていない人でもカウンセリングができる相談ジャンルがあります。男女ともに相談の需要が多い恋愛問題や、結婚関連のカウンセリングはその1つです。
スキルマーケットのココナラでも「心の悩み相談」カテゴリには、心理関係の有資格者による出品が少なくありません。これが「恋愛相談・アドバイス」「恋活・婚活・結婚の相談」カテゴリになると、資格を持たない人の出品例も増えてきます。
恋愛や結婚・婚活に関する相談においては、カウンセラー自身の体験に基づいた知識が資格以上に重視されるジャンルです。婚活アドバイザーのような民間資格もありますが、恋愛や結婚専門のカウンセラーになるのに必須というわけではありません。
「子育て」に関する悩み相談も、資格不要でカウンセリングの仕事ができるジャンルに数えられます。保育士や教員免許のような資格を持っていない人でも、自身の子育て経験をカウンセリングの仕事に生かすことは十分に可能です。
カウンセリングの1ジャンルとして、占いと混同されがちな「スピリチュアルカウンセリング」というものがあります。心理カウンセラーが科学や医学的な知識に基づいてカウセリングを行うのに対して、スピリチュアルカウンセラーは霊や前世・オーラなど超自然的な知識や体験に基づいてカウセリングを行う仕事です。カウンセラーになるための方法も他とは違ってきますので、以下の記事で注意点を解説しておきました。
カウンセラーに必須の傾聴スキル
在宅と出社、副業と本業の違いに関わらず、カウンセラーの仕事をする上で資格以上に重要なスキルがあります。相談者の話をよく聞き、「相談してよかった」と思ってもらえるようにする傾聴のスキルです。
この傾聴力を身につけておけば相談者にも満足してもらえるようになり、在宅の副業カウンセラーとして安定収入につながります。心理関係の仕事をする上で「魔法の力」とも言える傾聴力については、以下の記事で詳しく解説しておきました。
まとめ
カウンセラーの求人は非正規雇用や業務委託の形で募集される例が多く、心理関連の資格を持っていれば副業にもなり得る仕事です。従来の対面や電話相談に加え、ビデオ通話やメール・SNS・チャットを使ったカウンセリングが盛んに行われています。自宅にカウンセリングルームを設置しなくても、非対面型の相談形式なら在宅でカウンセラーの仕事を始めることが可能です。
在宅の副業カウンセラーを募集している求人は少なめですが、ココナラのようなスキルマーケットを利用すれば自分で仕事を作り出せるようになります。ホームページやブログ・SNSで情報発信し、独自に集客して相談者を募集するという手もあります。自分に合ったカウンセリング方法と集客手段を組み合わせ、在宅の副業カウンセラーを目指してみるといいでしょう。