コロナの影響で対面型の講師業が副業として成り立ちにくくなっている中、オンライン講師の需要が大きく拡大しています。塾や英会話スクールでも対面型教室の休校が相次ぐ一方で、オンライン講師を募集する求人が急増している状況です。
場所を問わずに稼げるオンライン講師の需要は受験対策や語学だけでなく、プログラミングやヨガ・料理などさまざまなジャンルに及びます。ビデオ通話システムなどを利用してスキルを教えるという点で、オンライン講師は在宅ワークの進化形とも言える新しいスタイルの副業です。
新型コロナウイルスへの感染リスクを避けながら講師としての収入が得られるオンライン講師は実際にどれだけ稼げるのか、求人に応募する場合と自分で集客して授業を行う場合に分けて現状をまとめてみました。コロナの影響で収入が大きく減ってしまったという人でも、この記事を読めば在宅で講師収入が得られるようになります。
オンライン講師の副業を始める方法
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って全国的に休校の動きが広まった中、話題を集めたのがオンライン授業です。Zoomなどのビデオ会議・通話システムを利用して授業を行うスタイルが、教育現場で急速に普及しつつあります。同様のオンライン授業はSkypeなどを利用する形で、英会話スクールやプログラミングスクールがすでに実施してきました。
副業としてオンライン講師の仕事を始めるには、それらの塾やスクールが募集する求人に応募するのが一番手っ取り方法です。オンライン授業を提供可能なパソコンやタブレットと通信環境を用意すれば、すぐにでも働き始められます。
学習塾・家庭教師やオンライン英会話・プログラミングスクール以外のジャンルになると、オンライン講師の求人は少なめです。最近は個人対個人でスキル提供ができるマッチングサービスも登場しており、あらゆるジャンルのオンライン講座を自分で開催して収入を得られるように変わってきています。
オンライン講師の求人募集状況
緊急事態宣言下では多くの学習塾が休校に追い込まれましたが、オンライン授業に切り替えることでピンチを乗り切った塾も少なくありません。緊急事態宣言解除後もオンライン講師を募集する個別指導塾の求人は増え続けており、オンライン家庭教師の募集も増加傾向です。タウンワークやバイトルなどのアルバイト求人サイトで検索すれば、そうしたオンライン講師の求人が多く見つかります。
コロナ以前から広く普及しつつあったオンライン英会話スクールではネイティブ講師やフィリピン人講師と並んで、日本人のバイリンガル講師も人気を集めています。在宅の日本人講師を募集しているDMM英会話やネイティブキャンプ・ワールドトークといったオンライン英会話では、業務委託契約の求人が多いのが特徴です。
逆に日本人が外国人に日本語を教える日本語講師も、Skypeなどを通じたオンラインレッスンなら在宅で稼げます。オンライン日本語講師は英会話講師ほど語学力が問われないため主婦の副業としても人気ですが、ある程度のコミュニケーション能力は欠かせません。TechAcademyやCodeCamp・侍エンジニア塾など、オンラインのプログラミングスクールでも講師を随時募集中です。
それ以外の分野ではオンライン講師の求人は決して多くありませんが、アルバイト求人サイトにはダンス講師や料理講師などの募集が見られます。オンラインレッスンサイトのカフェトークでは語学や家庭教師・プログラミングだけでなく、音楽やアート・スポーツ・ビジネス・お悩み相談・占いなど多彩なカテゴリーで講師を募集しています。
マッチングサイトに登録して生徒を募集
オンライン講師として副業収入を得る手段は、以上のような求人に応募する方法だけはありません。自分でオンライン講座を主催して生徒を募集し、スクールを通さずに講師収入を稼ぐという手もあります。ブログやSNSでオンライン講座を宣伝して生徒を募集するやり方も考えられますが、マッチングサービスを利用した方が集客しやすいものです。
学びのマーケットとして日本最大級の規模を誇るストアカには2万人以上の講師が登録されており、講座のジャンルも170種類以上に及びます。個人でも手軽に講座を主催して生徒を募集できるストアカは新型コロナウイルスの影響を考慮し、2020年6月からオンライン講座を正式サービスとして提供開始しました。すでに数千のオンライン講座が登録されているストアカを利用して集客すれば、誰でもオンライン講師として副業を始めることができます。
ストアカに関しては以下の記事で詳しく解説しておきました。
個人レッスンを仲介するサイタでもさまざまなツールを駆使したオンラインレッスンに対応しており、審査に合格すればオンライン講師としてデビューが可能です。空き時間を30分単位で売り買いできるタイムチケットは対面でのサービス提供が主流でしたが、最近はオンラインでサービスを提供する出品が増えています。
ココナラでビデオチャットを使ってレッスンを行う方法は、最も手軽なオンライン講師の稼ぎ方です。動画教材を作れる人なら動画学習サービスのUdemyに講師として登録し、オンラインコースを販売するという手もあります。
オンライン講師の副業はどれだけ稼げる?
以上のようにオンライン講師の始め方にもいろいろなパターンがあって、収入の基準もさまざまです。個別指導塾や家庭教師などのパート・アルバイト講師は、オンライン授業であっても時給単位で給料が支払われるケースが大半です。オンライン英会話やプログラミングスクールに多い業務委託の求人だと、レッスン1コマあたりいくらという形で報酬が決まります。
マッチングサイトを利用して自分で生徒を募集する場合は料金を自分で自由に設定可能で、売上の何%かがシステム利用手数料として引かれる仕組みです。求人に応募した場合と自分で集客した場合では稼げる金額に差が出てくる可能性がありますので、以下でそれぞれのケースごとに収入の目安を解説します。
オンライン講師の時給相場
オンライン講師は対面で授業を行う講師に比べて仕事の負担が軽いと見なされているせいか、時給の相場は全般に低めの傾向です。確かに個別指導塾や家庭教師・英会話スクールでオンライン講師を募集している求人では、1,000円から3,000円程度まで時給にかなりの幅が見られます。
時給が低めでも在宅で仕事ができて移動時間や交通費が発生しないのであれば、そちらを選ぶ人というは少なくありません。オンライン講師でも経験やスキルに応じて時給アップは可能で、レッスン数を多くこなせる人も時給を上げてもらえる場合があります。
オンライン日本語講師はレッスン1コマあたり数百円から2,000円程度までが平均的な報酬の相場で、実績がないうちは時給換算で1,000円以下になる求人も見られる点には注意が必要です。オンラインレッスン習い事サイトのカフェトークは雇用契約ではなく業務委託の形で求人を募集しており、講師によってレッスンの料金単価が異なります。売上の15%から40%が手数料として引かれ、売上が増えるごとに講師の取り分が多くなる仕組みです。
オンラインプログラミングスクールのTechAcademyは時給1,600円からのスタートで、スキル次第では2,500円まで昇給が可能になってきます。CodeCampは1レッスンあたりの報酬が1,800円~2,800円で、時給換算では他のオンラインプログラミングスクールより高めです。時給が低めの求人だと月に5万円前後稼ぐのが副業収入の目標ですが、時給アップすれば10万円以上稼げるようになります。
マッチングサイトの受講料相場
ストアカなどを利用しながら自分で受講生を募集してオンライン講座を行うスタイルなら、受講料は講師が自由に決めて構いません。とは言え価格設定が高すぎると受講してくれる人が集まりにくくなりますので、だいたいの相場を把握することも大切です。
ストアカに登録されている講座を見てみると、90分の講座で1人あたり3,000円から5,000円という例が多くなっています。自己集客の場合は受講料の10%がストアカ側の手数料として引かれる仕組みですので、時給換算にすると2,000円から3,000円程度が講師収入の平均的な相場です。講座の内容や自身のスキルに自信があれば、相場より高い価格設定でも受講生が集まる可能性があります。
タイムチケットも価格設定は自由ですが、30分あたり2,500円という最低価格での出品も少なくありません。タイムチケットの手数料はチケットの販売価格に応じて変動する仕組みで、よほどの高額チケットでない限り25%が引かれる5万円以下の部分に該当します。
同じく自分で出品価格を決めるココナラも売上の25%が手数料として引かれる仕組みで、カテゴリーごとに最低価格が決められている点が特徴です。ココナラでも人気のカテゴリーとなっているイラスト・漫画の例では、添削・アドバイスの価格は最低価格の1,000円から1万円を超える出品までかなりの幅が見られます。いずれもしっかりと集客できれば受講生が多く集まり、副業でも月に10万円以上を稼ぐことは十分に可能です。
オンライン講師の副業まとめ
自分の持つ知識やスキルを生かした副業で収入を増やしたいと思っても、生徒を集めて教室を開くには大きな壁がありました。そんなハードルもコロナ禍をきっかけとして低くなり、外へ出なくても在宅のオンライン講師で稼げるように変わってきています。
需要が拡大中のオンライン講師になる方法は複数のパターンが用意されていますので、報酬の相場なども考慮しながら自分に合った方法で挑戦してみるといいでしょう。誰にでも「収入は増やしたいけれども自分に合わない仕事をするのはちょっと…」という人でも、1つや2つは人に教えられような得意分野があるはずです。
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