Webライターは在宅で収入が得られる副業として、ここ数年で人気が高まってきている仕事です。機会があったら自分もやってみたいと考えている人も多いのではないでしょうか?
一方でWebライティングに関しては、「初心者には難しい」という声が少なくありません。未経験からのスタートだと、お小遣い稼ぎ程度の金額しか稼げないとも言われています。
筆者も未経験の状態からWebライターの仕事を始めましたが、2ヶ月目には7万円を稼ぎ出しました。月収2万円だった初月から大幅な増収に成功したのは、Webライティングで稼ぐコツを身につけた結果です。
そこで今回は初心者が実際にWebライターをやってみた結果を公表し、未経験からのスタートで稼いだ方法についてまとめてみました。この記事を読めば「難しい」と言われるライティングの仕事を副業にして、初心者でも在宅で稼げるようになります。
ライティングの具体的な仕事内容については、以下の記事で詳しく解説しておきました。
未経験でWebライターの仕事をやってみた結果…
企業やブロガーなどのクライアントから依頼を受け、インターネットで使う文章を作成するのがWebライターの仕事です。自身のブログやSNSに投稿する文章を作成しているだけでは、Webライターのうちに入りません。クライアントに代わって文章を作成する仕事という点で、Webライターも一種の代行業と言えます。
筆者がWebライターの仕事を始めたのは、今よりもライターが少なかった2010年代なかばの話です。当時は副業と言うより失業中の身で、在宅でも収入が得られる手段を探していました。ちょうど普及し始めたクラウドソーシングのサイトに登録し、記事作成の仕事に挑戦してみたというわけです。
まったく未経験からのスタートでしたが、1ヶ月目から2万円ほどの収入になりました。2ヶ月目にはライター収入が7万円に達しましたので、初心者でも稼げないことはないはずです。文章を書く在宅の仕事で収入を得る自信がついたため、再就職はせずに現在もフリーランスで活動しています。
ライティングの副業が初心者に難しいと言われる理由
稼ぐ金額にこだわらなければ、Webライターの仕事を始めること自体はそれほど難しくありません。クラウドソーシングのサイトには、初心者向けのライティング案件も数多く掲載されているからです。最初から高収入を期待する人にとっては、Webライターは確かに「稼ぐのが難しい仕事」かもしれません。
ライティングの副業が初心者に難しいと言われる理由は以下の通りです。
- 初心者向けの案件は文字単価が低い
- 初心者は記事を書くのに時間がかかる
- 修正依頼が多い
- 書きたいように書けないジレンマがある
- 悪質なクライアントに当たる可能性もある
それぞれ詳しく解説します。
初心者向けの案件は文字単価が低い
Webライティングの仕事は、1文字あたりいくらという文字単価の形で報酬を提示されるのが一般的です。「2,000文字で1,000円」「合計10,000文字で1万円」などという場合も、報酬の金額を文字数で割れば文字単価が計算できます。
クラウドソーシングでライティングの仕事を受注した場合は、1文字1円程度が報酬の平均的な相場です。上級者向けの案件なら、文字単価5円や6円という仕事が募集される例もあります。文字単価2円前後の案件も少なくありませんが、受注するにはある程度のライティングスキルが必要です。
初心者向けの案件になると文字単価0.5円以下という例が多く、1文字あたり0.1円という激安案件も珍しくありません。記事を書くのに費やす時間は文字数に比例するだけに、文字単価が低いと稼ぐ効率が悪くなってしまいます。
筆者も初心者の頃は文字単価0.2円~0.5円の案件を大量にこなし、実績作りに専念していました。稼げるライターになるには、稼げない時期を我慢して乗り越える必要があります。
初心者は記事を書くのに時間がかかる
初心者は1,000文字の記事を書くのに、平均して2時間ほどかかると言われています。筆者もWebライターになりたての頃は、500文字程度の簡単な記事を書くのに1時間以上も費やしていました。
文字単価0.1円の案件だと、時給に換算して50円以下しか稼げない計算になります。文字単価を0.3円に上げたとしても、1時間で稼げる金額は150円程度です。それでも筆者は初月から2万円、翌月は7万円以上稼いだくらいですので、初心者でもまったく稼げないわけではありません。
初心者が少しでも稼ぎを増やそうと思えば、仕事をする時間も必要以上に長くなりがちです。筆者がWebライターの仕事を始めた当初は失業中の身だったため、ほとんど1日中ライティングの仕事をしていました。
知識がないジャンルの記事を書く場合には、情報を調べてインプットするのに何時間も費やすことが珍しくありません。ライターとしての経験を積んでいけば、調べなくても書けるジャンルが増えてきます。情報収集に費やす時間が短縮されるため、効率的に稼げるようになるというわけです。
修正依頼が多い
クラウドソーシングのプロジェクト形式で受注した記事の品質に問題があると、クライアントから修正依頼を受ける場合があります。誤字脱字が多かったり情報に間違いがあったりと、初心者にありがちなミスも修正の対象です。ただでさえ文字単価が低いところに修正の時間が加わると、時給換算で稼げる金額はさらに下がってしまいます。
それでも修正で済むのはまだいい方です。タスク形式で応募した記事の品質に問題があった場合には、問答無用で非承認と判定されてしまいます。納品した記事が承認されないと報酬も発生せず、執筆に費やした時間が無駄になりかねません。
修正依頼に応じることで報酬が発生するなら、稼ぐ効率が悪くなるだけで済みます。とは言え同じ仕事を何度もやり直しさせられるのは、精神的にもきついものです。
書きたいように書けないジレンマ
筆者がWebライターの仕事をやってきて一番きついと思ったのは、「自分の書きたいことを書けない」という点でした。クラウドソーシングで募集されているライティングの案件は、必ずしも自分が関心を持つジャンルの記事とは限りません。
Webライティングはあくまでも「執筆代行」の仕事だけに、クライアントの意向に沿った文章を書く必要があります。興味が持てない題材であっても、お金を稼ぐために仕方なく書かされるようなこともあり得る仕事です。
筆者が自分のブログを立ち上げたのは、書きたいことを書いてお金を稼ぎたいと思ったのが最大の理由でした。Webライターの仕事を長続きさせるには、執筆代行の役割にやりがいを見つけるしかありません。クライアントから感謝の声を寄せられれば、「ライターの仕事をしていてよかった」と思えるようになります。
悪質なクライアントに当たる可能性もある
クラウドソーシングが普及したことで、ライターの仕事が身近になったのは大きなメリットです。普通のサラリーマンや主婦でも、その気になれば今日からライターを名乗れます。
クラウドソーシングの大手サイトには報酬の仮払い制度があるため、お金のやり取りに関しても安心です。クラウドワークスやランサーズなど、上場企業が運営するクラウドソーシングのサイトは信頼できると言えます。
「誰でも在宅で高収入が稼げる仕事!」などと、SNSでよくある怪しげな求人には関わらないのが安全です。誰でも簡単に高収入を稼げる仕事が本当にあったら、みんなとっくの昔にやっています。
信頼度が高まった大手のクラウドソーシングサイトでも、悪質なクライアントが一掃されたわけではありません。文字単価0.1円以下のような極端に低い文字単価で仕事を募集したり、プロジェクト形式で修正依頼が多すぎるようなクライアントです。
気軽に応募できるタスク形式の記事作成案件でも、承認率が低すぎるクライアントは存在します。筆者も初心者の頃はタスク形式の案件で記事を量産していたため、品質の低下から立て続けの非承認を食らって時間を無駄にしたことがありました。
中には仕事の募集を装って個人情報を収集しようとしたり、情報商材を売りつけようとしたりするような例もあるという話です。クラウドソーシングで仕事を探す際には文字単価や仕事内容だけでなく、クライアントの評価もチェックすることをおすすめします。
Webライターのメリット
初心者が稼ぐのは難しいと言われながらも、Webライターの仕事を副業にする人は年々増え続けています。数ある副業の中からWebライターを選ぶからには、他の仕事にないメリットがあるはずです。
筆者も実際にWebライターの仕事をやってみて、以下のような点がメリットだと思いました。
- 未経験でもできる
- スキル次第でもっと稼げるようになる
- 時間や場所に縛られない
- 見識が広がる
- ネットで稼ぐスキルが自然と身につく
1つ1つ解説していきます。
未経験でもできる
クラウドワークスやランサーズのようなサイトを利用すれば、初心者向けのライティング案件が数多く見つかります。数年前と比べて初心者向け案件は減ってきているとは言え、ライター未経験の人にも稼ぐチャンスがあるという点に変わりはありません。
アプリ開発やWebデザインのような仕事になると、案件を受注するのにある程度の経験が必要になってきます。IT関連の専門分野には、まったくの未経験で受注できるような案件はほとんどありません。仕事を始めるハードルが低いという点は、Webライティングを副業に選ぶ最大のメリットです。
スキル次第でもっと稼げるようになる
文字単価が低いライティング案件の多くは、スキル不要で書ける初心者向けの記事です。ライティングのスキルをワンランク、数ランクと上げていけば、高単価の案件を受注する道が開けてきます。
クラウドソーシングでも上級者向けのライティング案件は、文字単価が3円前後の高水準です。ライティングのスキルを身につければ、同じ文字数を書くのに費やす時間も短縮されてきます。
仮に1時間で平均1,000文字の文章を作成するとして、文字単価3円なら時給換算で3,000円、5円なら5,000円稼げる計算です。副業でも月に100時間稼働すれば文字単価3円で月に30万円、5円では50万円稼げることになります。未経験からのスタートでも、Webライターは将来的に高収入を稼げる可能性を秘めた仕事なのです。
時間や場所に縛られない
Webライターの仕事を副業にするメリットの3つ目は、時間や場所に縛られない働き方ができるという点です。子育て中だったり家族の介護があったりして外へ働きに出られない人でも、在宅の仕事で収入を得る道が開けてきます。
自宅が仕事をするのに不向きな環境でも、カフェやレンタルオフィスなど好きな場所で働くことが可能な仕事です。在宅ワークなら就寝前の数時間だけ副業をしたり、休日にまとまった時間を取って仕事をしたりと、働く時間も自分で自由に決められます。場所や時間の制約が少ないという点で、Webライターは副業に最適な仕事です。
見識が広がる
自分の知らないジャンルの記事を書くには、調べる時間がどうしても長くなりがちです。執筆以外の仕事が増える結果となるため、効率的に稼ぐのは難しいと思うかもしれません。
情報収集に時間がかかるというデメリットも、Webライターの場合はメリットに転じます。ライターの仕事をしなければ知らなかった知識が得られ、見識が大きく広がるというメリットです。
筆者がWebライターの仕事を始めた当初は、まだ医療・健康ジャンルの記事も多く募集されていました。医療ジャンルを得意分野にしたことで、自分自身や家族の健康にも大いに役立ったという思いがあります。
現在はWELQ事件の影響もあって、医療・健康ジャンルの記事募集が激減してしまいました。
WELQ事件とは?
DeNAが運営していた医療系情報サイトのWELQで不正確な記事の存在が問題視され、サイトの閉鎖に追い込まれた事件。検索大手のGoogleも、騒動を受けて検索アルゴリズムを大幅に改変しました。情報の正確性が命にも関わる医療や健康の分野では、キーワードの検索結果で医療機関や製薬メーカーのページが上位に表示されるようになっています。
医療や健康分野以外でも、知識を深めるのに役立つ記事のジャンルはいろいろとあるはずです。Webライターの仕事を始めたら、知らないジャンルの記事にも果敢にチャレンジしてみることをおすすめします。
ネットで稼ぐスキルが自然と身につく
プロジェクト形式で仕事を受注した場合、クライアントから執筆マニュアルを渡されることが多いと思います。マニュアルを通じてライティングの基礎が身につき、SEOライティングまで学べる点もメリットの1つです。自分でブログを運営したり有料コンテンツを作って販売したりする際に、Webライティングの仕事で身につけたスキルが役立ってきます。
筆者もWebライターとして3~4年ほど仕事をしてから自分のブログを開設し、1年目から収益が発生しました。初年の収益は微々たる金額でしたが、現在はブログ収益がライター報酬を大きく上回るほどに増えてきています。
こうしてブログで成果が出ているのも、Webライターの仕事で培った知識の下地があればこその話です。他人のブログに掲載する記事の執筆代行ばかりしているうちに、「自分にもできるんじゃないの?」と思ったのがきっかけでした。ブログ運営で一番手間がかかるのは記事の執筆作業ですので、その部分をライター業で鍛えてきたのは大きいです。
Webライターの仕事を始める以前の筆者には、ブログの運営など頭の片隅にもありませんでした。初心者の頃の稼げない時期を我慢して乗り越えた先には、ネットビジネスの可能性が大きく広がっています。
Webライターはこんな人におすすめ
ここまでWebライターの仕事を副業にした場合のメリットとデメリットについて、筆者自身の体験に基づいて解説してきました。今となってはデメリットよりメリットの方が大きいと思えるようになっています。
「誰にでもおすすめできる副業」と言いたいところですが、Webライターも向き不向きがある仕事です。Webライターは「文章を書くのが好きな人」と、「情報収集が得意な人」に向いています。それぞれの理由について解説します。
文章を書くのが好きな人
Webライターはパソコンと長時間向き合う仕事だけに、デスクワークが苦手な人は仕事のスタイルから「難しい」と感じてしまいがちです。IT関連や事務などでパソコンを使う仕事をしている人は、Webライティングの仕事にも適応しやすいと言えます。
他の仕事をしている人でも日頃から何らかの形で文章を書いていれば、ライターの仕事に順応できるはずです。ブログを運営している人はもちろん、ツイートのような短文でもSNSに投稿していればだいぶ違ってきます。
普段からネット掲示板や質問サイト・口コミサイトに書き込みをしている人も、Webライターの予備軍です。Amazonで買い物をしてレビューを投稿したり、メルカリに不用品を出品したりすることが多い人も、文章の作成には慣れているでしょう。文章に関わる何らかの下地があれば、Webライティングの仕事にもスムーに移行しやすいはずです。
じつは筆者もWebライターになる以前から小説やエッセイを書いて、新人賞やコンテストに応募して賞金稼ぎをしていました。趣味と実益を兼ねた活動を通じて、文章へのこだわりもなかなか捨てきれないでいます。
Webライターが求められる文章は文芸作品とまったく違うだけに、最初のうちは戸惑いもありました。文体を180度変える必要もありましたが、文章を書くための下地を持っていたのは事実です。
基本的に「文章を書くのが好き」という人は、Webライターの仕事に向いています。筆者のように文章へのこだわりが仕事の邪魔になる場合もありますが、「文章は読むのも書くのも苦手」という人よりは圧倒的に有利です。
情報収集が得意な人
何かわからないことがあった場合に、日頃からスマホやパソコンを使って情報を検索するという人もWebライターに向いています。知りたい情報があればすぐにネット検索するという人は、好奇心が旺盛な人が多いものです。
Webライターの仕事をしていると、未知のジャンルにも踏み込んで記事を書く場面が増えてきます。リサーチの占める割合が多い仕事だからこそ、持ち前の好奇心が役に立つというものです。
これと言った目的もなしに、何となくネットサーフィンをして過ごすことが多い人もWebライターに向いています。仕事が暇なときにネットサーフィンをして時間つぶしをしているという人は、Webライターの副業を始めてみてはどうでしょうか?
筆者もインターネットが普及し始めた当初からネットサーフィンに明け暮れ、Googleで何でも検索する癖がついてしまいました。ライティングの情報収集で長時間パソコンに向き合うのが苦にならなかったのも、長年にわたって染み付いた習慣の賜物だと思っています。
Webライターの副業の始め方
未経験の初心者がWebライターの副業を始めるには、とりあえずクラウドソーシングのサイトに登録して仕事を探すのがおすすめです。クラウドワークスやランサーズのような大手クラウドソーシングのサイトには、中上級者向けと並んで初心者向けのライティング案件も多く掲載されています。システム利用料の名目で報酬から20%前後の手数料は引かれますが、「仮払い制度」で報酬のやり取りを運営サイトが仲介してくれるので安心です。
フリーランス向けのエージェントやライター専門の仕事仲介サイトなら、もっと高単価の案件が見つかる可能性もあります。その代わり高い水準のライティングスキルが求められますので、初心者がいきなり仕事を受注するのは困難です。まずはクラウドソーシングで仕事の実績を作り、ライティングのスキルを身につけたところで専門サイトや直接契約を模索するのが無難なやり方と言えます。
初心者がクラウドソーシングでWebライターの仕事を始める手順は以下の通りです。
- クラウドソーシングのサイトに登録
- ライティングの仕事を探す
- タスク形式の案件をこなす
- プロジェクト形式で仕事を受注する
クラウドソーシングのサイトに登録
この記事でもたびたび登場してきたクラウドソーシングとは、仕事を募集するクライアントと仕事がしたい人のマッチングをしているサイトです。クラウドソーシングのサイトに会員登録すると、掲載されている仕事に応募できるようになります。
サイトへの会員登録そのものは無料で、仕事を探すだけなら費用はかかりません。サイトを通じて仕事を受注した場合にのみ、報酬から一定のシステム利用料が引かれる仕組みです。
ライティング案件に特化したクラウドソーシングのサイトもありますが、ライティング案件の絶対数で大手2大サイトには及びません。報酬の仮払い制度がしっかりしている点や、運営会社が上場企業で信頼できるという点でも、クラウドワークスとランサーズはおすすめのサイトです。
日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」
クラウドソーシング「ランサーズ」会員募集 (無料)
ライティングの仕事を探す
クラウドソーシングのサイトに会員登録したら、ライティングの仕事を検索してみましょう。クラウドワークスは「ライティング・記事作成」の仕事カテゴリで、ランサーズは「ライティング・ネーミング」の「ライティング」カテゴリにWebライター向けの案件が集められています。
この記事を書いた時点ではクラウドワークスの「ライティング・記事作成」に約2,500件、ランサーズの「ライティング」カテゴリに約700件の仕事が掲載されていました。「オウンドメディア・ブログ記事作成」や「記事作成・ブログ記事・体験談」などと、さらに細かく案件を絞り込むことも可能です。一覧の中からやってみたい案件を選び、報酬や仕事内容などの詳細な募集要項を確認します。
タスク形式の案件をこなす
クラウドワークスとランサーズで募集されているライティングの案件は、タスク形式とプロジェクト形式が大半です。コンペ形式の案件もわずかに見られますが、応募しても採用されなければ報酬を獲得できません。
このうちタスク形式の案件を選べば、クライアントとのやり取りなしで仕事が完結します。サイト上のフォームに文章を入力するだけで、書いた記事が納品される仕組みです。クラウドワークスは「作業を開始する」ボタンを、ランサーズは「作業をはじめる」ボタンを押すことで入力画面に移動します。
クラウドワークスのタスク形式には1時間の、ランサーズは2時間の時間制限があるという点に注意が必要です。制限時間内に作業を終えられなかった場合、入力画面を開き直して作業を再開させるという手もあります。途中まで書いた文章が無駄にならないように、テキストエディタなどを使って文章を作成して貼り付けるのがおすすめです。
プロジェクト形式で仕事を受注する
タスク形式は初心者向けの案件が多い反面、報酬の文字単価は全般に低めの水準です。ライティングの仕事に慣れてきたら、プロジェクト形式の案件も検討してみるといいでしょう。
プロジェクト形式はクライアントとやり取りしながら仕事を進める方式で、固定報酬制と時間単価制の案件があります。クラウドワークスは「応募画面へ」を、ランサーズは「提案する」のボタンを押すことで応募画面に進む仕組みです。
プロジェクト形式の案件に応募しても、必ず仕事を受注できるとは限りません。たいていはテストライティングの記事を納品し、ライティング水準がクライアントに認められた場合にのみ本採用してもらえます。テストライティングの記事に報酬が出る場合でも、金額は本採用後の報酬より安いのが普通です。
Webライターが初心者から脱する方法
Webライターの仕事が難しいと言われる理由の1つに、初心者向けの案件は文字単価が低すぎるという事情がありました。仕事を始めるハードルは低くても、高収入を稼げるようになるまでが大変です。
ライティング初心者の状態から脱すれば、文字単価の高い案件も受注できるようになってきます。実際にWebライターの仕事をしてみた経験に基づいて、初心者から脱する方法を以下にまとめてみました。
低単価の案件で実績を作る
Webライター初心者はクライアントから低く見られているために、報酬の単価が安く抑えられているのは事実です。ライターとしての信頼度が高くなれば、高単価の案件で採用される確率も上がってきます。稼げない状態がいつまでも続くわけではありません。
クライアントがライターの信頼度を判断する基準の1つに、過去に納品してきた仕事実績があります。あえて低単価の案件を多くこなして実績を作れば、初心者から脱する道も見えてくるはずです。
文字単価の低い案件と言っても、筆者が初心者の頃に多用した0.2円や0.3円の案件はさすがに稼ぐ効率が悪すぎました。1文字0.1円以下の激安案件は論外です。
1文字1円前後の案件になると、初心者が受注するのは難しくなってきます。文字単価にして0.5円くらいの案件が、実績作りにちょうどいいと言えます。0.5円なら初心者向けの案件も結構ありますので、実績作りには狙い目です。
プロフィールを充実させる
クラウドソーシングのプロジェクト形式で仕事を発注しているクライアントは、応募者のプロフィールをチェックして採用判断の基準としています。プロフィールのページで「受注可能な仕事」や「稼働時間」「自己PR」などの項目をしっかりと入力しておくといいでしょう。
自己PRの欄ではクライアントの視点からライターとしての利便性をアピールし、得意分野やライティング実績も漏らさず記載することをおすすめします。優秀なライターを探しているクライアントは、応募ライターのプロフィールをしっかりとチェックしています。
スケジュール管理を徹底させる
Webライター初心者がなかなか稼げないのは、時間の管理に問題があるケースも多いものです。スケジュール管理を徹底させて作業時間を多く捻出できれば、単純計算で稼ぎを増やせるようになります。
副業だとまとまった執筆時間を確保するのが難しいという人は、細切れのスキマ時間を有効活用するのがおすすめです。平日でも通勤時間や昼休みを利用したり、就寝前の空き時間を利用したりして、情報収集や構成作業を進めておくといいでしょう。
筆者は副業ではなくフリーランスのライターですが、家事や家庭菜園の作業もあるので、まとまった執筆時間がなかなか確保できません。ブログ記事を書く前の情報収集はスキマ時間にこなし、まとまった時間を作り出して記事を執筆するようにしています。
得意分野を見つける
どんなジャンルの記事にも柔軟に対応できる万能型のライターは業界で重宝されていますが、器用貧乏に陥るリスクもあります。むしろ1つか2つのジャンルに特化し、専門的な記事を書けるように訓練するのが初心者から脱する近道です。
筆者もWebライターになりたての頃は、医療や健康・美容関連の記事を得意分野としてきました。WELQ事件の影響で健康ジャンルの記事募集が激減した後は、仕事やお金に関するジャンルに転じて危機を乗り越えた経緯があります。
そうした得意分野を持っているライターは、クライアントからも一目を置かれる存在です。高単価の案件も受注しやすくなりますので、募集の多いジャンルの中から得意分野を見つけるようにしてみるといいでしょう。
ブログを運営する
執筆代行の仕事で書きたくもない記事ばかり書かされていては、ライティングのスキルもなかなか上がりにくいものです。自分のブログなら好きなことを好きなだけ書けますので、ライティングのスキルも自然と上がっていきます。
自身が運営するブログの記事は、クラウドソーシングのポートフォリオとしてアピール材料にすることも可能です。喉から手が出るほど即戦力のライターを欲しがっているクライアントからすれば、ブログの運営歴はクラウドソーシングでの仕事実績にも匹敵します。
Webライターがブログを運営するなら無料ブログではなしに、サーバーを借りてWordPressで運用するのがおすすめです。最近はWordPress入稿を伴ったライティングの案件も増えていますので、自身のブログで操作に慣れていれば即戦力になれます。
ライティングのスキルを上げる
WordPressのスキルはブログを運営する以外に、書籍を利用した独学や講座受講でも習得は可能です。クラウドソーシングで重宝されるSEOライティングのスキルも、同様に書籍や講座で学べます。商品を売るための文章に特化したセールスライティングの技法をマスターすれば、さらに高単価の案件を受注できるようになってきます。
市販の書籍を使った独学は、費用を安く抑えられるのがメリットです。安価に学べる反面、独学だとスキルを身につけるのに時間がかかりやすいというデメリットもあります。短期間でスキルを習得したい人は、講座や動画教材で学ぶのがおすすめです。
営業活動を行う
クラウドソーシングの大手サイトで仮払い制度が整備される以前は、ライターに記事を納品させておきながら報酬を支払わない悪質なクライアントが存在しました。現在は報酬の未払いを防ぐ仕組みが導入されていますが、15%から20%程度のシステム利用料が報酬から引かれてしまいます。
報酬の全額を自分の収入にしたい場合はクラウドソーシングを仲介せず、クライアントと直接契約で仕事を受注するしかありません。報酬の未払いを防ぐ保証はなくなりますが、少しでも収入を増やせる受注方式です。
直接契約で仕事を取ってくるとなれば、SNSやブログなどを通じて営業活動を行う必要も出てきます。または本業の仕事やライターの副業で培った人脈を活用し、仕事を持っていそうな相手に営業をかけるのも手です。信頼できる相手かどうか判断する目も必要になってきますが、直接契約なら仕事受注の幅が大きく広がります。
そういう営業活動が苦手な人は、Webライティングの仕事が自然と集まってくるクラウドソーシングを利用するのが無難です。仕事の実績を積んでプロフィールを充実させていけば、自分から営業をかけなくてもスカウトを受ける場合があります。
まとめ
筆者自身が実際に未経験からWebライターの仕事をやってみた結果に基づいて、初心者に難しいと言われる理由を検証してきました。Webライターの仕事を難しいと思ってしまう主な理由は以下の通りです。
- 初心者向けの案件は文字単価が低い
- 初心者は記事を書くのに時間がかかる
- 修正依頼が多い
- 書きたいように書けないジレンマがある
- 悪質なクライアントに当たる可能性もある
「文字単価が低い」「記事を書くのに時間がかかる」「修正依頼が多い」といった点は、初心者から脱することで克服も十分に可能です。「書きたいように書けないジレンマ」から脱するには、自分でブログを運営してガス抜きをするという手があります。
あとは悪質なクライアントに引っかからないようにさえ注意していれば、Webライターの仕事もそれほど難しいことはありません。クラウドワークスとランサーズの2大サイトにまだ登録していない人は、今すぐ会員登録することをおすすめします。