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アウトドアで収入を得る副業10選!趣味と実益を兼ねた副業を総解説

副業
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キャンプや登山・マリンスポーツなど、アウトドアを楽しむ趣味には何かとお金がかかってしまいます。アウトドア関係の仕事を副業にすれば、逆にお金を稼いで収入を増やすことも可能です。自然物採集でお小遣い稼ぎをする方法も含め、自然と親しみながら収入が得られる10種類の副業にまとめてみました。

今回紹介するアウトドアの副業10選は以下の通りです。

  1. リゾートバイト
  2. アウトドアインストラクター
  3. 農業
  4. 林業
  5. 草刈り・草むしり代行
  6. 公園清掃スタッフ
  7. 釣り
  8. 狩猟
  9. 養蜂
  10. 自然物採集

最後の「自然物採集」は副業に入るかどうか微妙なところですが、アウトドアの趣味を楽しみながら稼ぐための究極の手段となり得ます。採集する自然物の種類によってもやり方や注意点が違ってきますので、他の副業よりも詳しく解説しておきました。アウトドア好きの人がこの記事を読めば、趣味と実益を兼ねたやりがいのある副業が見つかります。

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リゾートバイト

アウトドアで稼ぐ副業10選の1つめは、キャンプ場や海水浴場・スキー場などで働くリゾートバイトです。一般にリゾートバイトとして募集される求人の中には、観光地にあるホテルや旅館・ペンションなど宿泊施設の仕事が少なくありません。必ずしもアウトドア環境で働けるというわけではありませんが、キャンプ場や海水浴場で募集しているスタッフの仕事なら自然環境の中で働ける可能性があります。

受付対応や備品のレンタルの他、場内の清掃や見回りなどがキャンプ場スタッフの主な仕事内容です。山小屋スタッフは泊まり込みで働くのが一般的で、宿泊施設での清調や理掃などの仕事を担当します。海の家バイトやマリンスタッフなど、海水浴場の仕事もリゾートバイトの1つです。

湖畔のキャンプ場

リゾートバイトは夏休み中の学生やフリーター、留学費用を貯めようとしている人が住み込みで働く仕事というイメージもあります。勤務先も都市部から離れた場所にある場合が多く、副業の手段としては必ずしも向いているわけではありません。中には通いで働ける求人も募集されていますので、地方に住んでいて近くに海や山の求人が見つかれば、休日を利用した副業にもなり得ます。

総合型のアルバイト求人サイトでそういった仕事を探そうとしても、リゾートバイトの求人はなかなか見つからないのが普通です。以下の記事でリゾートバイト専門の派遣会社を紹介しておきました。

アウトドアインストラクター

リゾートバイトはアウトドアに付随する施設が主な職場となる例が珍しくないないため、必ずしも自然と親しみながら収入が得られるとは限りません。飲食店・ホテルのキッチンスタッフや、店舗施設の清掃バイトと仕事内容がほとんど変わらない場合もあります。

登山やキャンプ・マリンスポーツ・スカイスポーツなど、アウトドア関係のさまざまなレジャーやスポーツの指導を行うインストラクターは自然環境で働ける仕事です。アウトドアインストラクターとして総称される仕事は、以下のようなアウトドアスポーツやレジャーが主な対象となります。

  1. 登山やクライミング・キャンプ・ハイキングなど山のレジャー
  2. サーフィンや水上バイク・スキューバダイビング・シュノーケリングなどのマリンスポーツ
  3. カヌーやカヤック・ラフティングなどのリバースポーツ
  4. スカイダイビングやパラグライダーなどのスカイスポーツ
  5. スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツ
  6. バードウォッチングや自然観察など
  7. 釣りや山菜採り・キノコ採りなど

それぞれの分野に専門のインストラクターが存在し、現地に生徒を集めて指導や教室が開催されています。昨今のご時世だけにオンラインで教室を開催する例も増えていますが、感染対策を徹底した上でなら野外環境での教室開催も可能です。各分野の活動を趣味としていて豊富な経験を持つ人は、副業でインストラクターに挑戦してみるのも悪くはありません。

登山やハイキングなどは天候が急変したり道に迷ったりして、参加者が生命の危険にさらされる場合もあり得ます。それだけに登山ガイドや山岳ガイドを務めるインストラクターには、参加者の命を預かる責任感も欠かせません。ウィンタースポーツやスカイスポーツなどのアウトドアスポーツも同様に、たとえ副業と言えどもインストラクターの仕事には万全の安全対策が求められます。

沢登り

こうしたアウトドアインストラクターを専業にしている人もいますが、インストラクターの仕事だけで生計を立てていくのは難しいのが現状です。指導の依頼は学校や会社が休みになる土日祝日に集中しやすい関係で、安定した収入を稼ぐのが難しい面もあります。

そういった事情があるためインストラクターの多くは他に本業の仕事を持っていて、アウトドアの仕事は副業として取り組んでいるという人が大半です。勤務を希望するエリア内でインストラクターの求人が見つからない場合には、ストアカタイムチケットなどのサービスを利用して自分で生徒を募集するという手もあります。

農業

収穫したじゃがいも

米作りや野菜づくり・酪農畜産を行う専業農家は年々減少の一途をたどり、現在では会社勤めなどの傍らで農業を営む兼業農家が大半を占めるようになりました。つまり農業も副業の一種となっているわけですが、農地を所有していなければ農業の仕事ができないということはありません。最近は従業員を雇用しながら大規模な農地を経営する農業法人も増加中で、収穫作業などを行うアルバイトの仕事も農業で稼ぐ副業の1つです。

東京などの都市部に住んでいる人でも、農地レンタルの仕組みを利用すれば週末農業で稼ぐ道が開けてきます。本来の意味でのアウトドア活動とは毛色が違うかもしれませんが、自然と親しみながら収入が得られるという点では農業もリゾートバイトやアウトドアインストラクターと共通する部分のある仕事です。

農業バイト

農業法人や農家の仕事を手伝うことで対価を得る農業バイトの多くは、野菜や果物などの収穫作業を担当することになります。田植えや草取りなど収穫以外の作業を担当する場合もありますが、野菜や果物の栽培で最も多くの人手を必要とするのは収穫のシーズンです。

酪農や畜産農家でも、牛や豚など家畜の世話を行うアルバイトの仕事を募集しているところがあります。いずれの仕事も体力的にきついと言われていますが、都会から離れた環境の中で働いて収入が得られる点では貴重な仕事です。

農業バイトの仕事はビニールハウスや家畜小屋での作業も多く、必ずしもアウトドア環境で働けるとは限りません。露地栽培の野菜や果物の収穫作業であれば、アウトドア派にもピッタリの仕事です。炎天下での作業は暑さ対策や虫よけ対策も必要ですが、一仕事を終えた後にはオフィスワークにない充実感が得られます。

週末農業

収穫作業だけを行う例の多い農業バイトと比べ、自分で種まきや施肥・草取りから収穫までを行う週末農業はさらに大きな充実感が得られる副業です。最近はシェア畑など農地レンタルの仕組みが整備され、東京などの大都市に住んでいる人でも手軽に週末農業が楽しめるようになりました。

シェア畑を利用するには入会金や月額料金も必要ですが、収穫した野菜を道の駅や農産物直売所などで販売すれば、費用を上回る収入を稼ぐことも可能です。最近は自分でネットショップを開業したり、フリマアプリで出品したりして手作り野菜を販売している人も増えている状況です。シェア畑を利用した週末農業の始め方については、以下の記事で詳しく解説しておきました。

週末林業

チェーンソーを使った伐採作業

以上のような農業関係の仕事と同様に、伐採や植林・下刈りなどを行う林業も副業の手段になり得る仕事の1つです。従来型の林業は設備投資に高額な資金が必要なため、伐採作業や管理業務の担い手は土地所有者から委託を受けた森林組合や林業会社が中心でした。

近年は小規模経営の自伐型林業が注目を集めるようになり、少額の投資でも週末林業を始めることが可能になってきています。自伐型林業に取り組む土地の所有者や団体から委託を受ければ、個人でも伐採や間伐などの仕事で副業収入を稼げる時代です。

森林ボランティアとして伐採やパトロール・美化活動などの仕事に参加した場合は、基本的に報酬は支給されません。伐採した木を分けてもらえる場合がありますので、後述するように薪として加工して販売すれば副業にもなり得ます。

草刈り代行・草むしり代行

林業は主に山林を対象として伐採や下刈りなどの作業を行う仕事ですが、公共施設・民間施設や個人の住宅・農地を対象として雑草を除去する仕事も安定した需要があります。草刈り機(刈払機)を使用して雑草を一気に刈るのが草刈り代行、手作業で雑草を除去するのが草むしり代行の仕事です。ハウスクリーニング業者や造園業者の他、シルバー人材センターでも草刈り代行の求人を募集しています。

ただし草刈り代行の仕事をするには、たとえ副業であっても刈払機取扱作業者の資格が必要です。個人で代行業を営む場合は、自分で草刈り機を用意する必要もあります。草むしり代行であれば資格や機械も不要ですが、雑草の除去だけという仕事内容の求人はそれほど多くありません。

いずれも業者に依頼すれば料金が割高な状況だけに、リーズナブルな料金を武器に個人で草刈り・草むしりの代行業を起業するという手もあります。アウトドアと言うよりは屋外の作業で収入を得る手段となりますが、体力に自信があって野外活動の得意な人に向いた仕事です。自分で草刈り代行や草むしり代行を始める方法については、以下の記事で詳しく解説しておきました。

公園清掃スタッフ

袋にまとめられたゴミ

草刈り代行や草むしり代行と似た仕事として、公園でゴミ拾いなどを行う清掃スタッフの仕事が挙げられます。全国各地には数多くの公園が存在しますが、それぞれの公園が管理する区域は膨大な面積です。公園には多くの人が訪れるため、ゴミのポイ捨ても問題となります。

自治体などの公園管理者から委託を受け、園内のゴミ拾いや清掃を行うのが公園清掃スタッフの主な仕事です。オフィスビルや店舗施設など屋内の清掃を行うアルバイトの仕事と比べ、公園清掃スタッフは屋外での作業という点にメリットとデメリットがあります。

何より自然が大好きというアウトドア派の人なら、閉鎖的な屋内空間よりも自然環境の豊かな公園で行う清掃の方が向いているはずです。とは言え雨の降る日や炎天下での作業もあり得るため、屋内清掃より体力的にきつい面があるという点は覚悟しておく必要があります。

公園清掃スタッフの仕事は草刈りや草むしりに特化してはいませんが、公園内の除草作業も仕事内容の1つです。ボランティアで公園のゴミ拾いを行っている人も少なくないせいか、公園清掃スタッフの求人はそれほど多くありません。アルバイト求人サイトで募集が見つからない場合は、草刈り代行や草むしり代行と同様に個人で起業して仕事の依頼を待つという手もあります。

釣り

釣った魚を持つ人

海や川・湖での釣りはお金のかかるレジャーと思いがちですが、その気になれば逆にお金を稼ぐ手段にもなり得ます。ほとんどの釣り人は釣った魚を持ち帰って自分で食べたり、知り合いにあげたりして自家消費しているのが現状です。釣果の一部または全部を業者に買い取ってもらえば、趣味の釣りが副業として成り立つ可能性が出てきます。

居酒屋や寿司店・鮮魚店などの店舗に加え、旅館や民宿なども魚の有力な販売先です。それらの店舗や宿泊施設と比べて販売の難易度は高くなりますが、鮮魚卸売市場や魚買取サービス・鮮魚オークションに売るという手もあります。

釣りのエキスパートを自認するほどの人であれば、フィッシングガイドや釣り具メーカーのフィールドテスターで収入を得ることも可能です。確実に収入が得られるわけではないため副業に入るかどうかは微妙なところですが、賞金獲得を目指して釣り大会に参加する人もいます。釣りで収入を得る方法については、以下の記事で基本情報をまとめておきました。

狩猟

銃を持つハンター

釣った魚を売る副業が存在するのであれば、鳥獣を対象とした狩猟も副業になり得るはずです。全国に600万人以上いると言われる釣り人口と比べ、狩猟人口は20万人弱に過ぎません。釣りは免許を持たない人でもできる手軽な趣味ですが、狩猟を行うには銃猟やわな猟などの狩猟免許の取得が必要です。

一方では全国各地でクマやイノシシ・アライグマなど、有害鳥獣による人的被害・農業被害が続発しています。所属する猟友会などを通じて有害鳥獣駆除の依頼を受けた場合には、駆除した鳥獣1頭あたりいくらという形で報奨金をもらえるのが一般的です。猟友会に所属しない人でも、個人事業として害獣駆除を請け負うという手があります。

アライグマやハクビシンは住宅の屋根裏などに侵入して住み着き、悪臭や騒音などの被害をもたらす迷惑な存在です。それらの害獣はイエネズミなどと違って捕獲するのに狩猟免許が必要で、素人が勝手に捕獲すると違法行為になってしまいます。そういった害獣の被害に悩まされている住宅が増えていることから、罠猟などの狩猟免許を持つ人は個人事業主として副業収入を稼ぐチャンスです。

農業被害を与えるシカやイノシシなども含め、狩猟で収入を得る機会は少なくないと見られます。狩猟で稼ぐ副業の始め方については以下の記事で詳しく解説しておきましたので、興味のある方は参考にしてみるといいでしょう。

養蜂

生き物の飼育や養殖を屋外で行う例は少なくありませんが、養蜂もまたアウトドア系の副業になり得る仕事の1つです。巣箱を使ってミツバチを飼育すれば、商品価値の高い蜂蜜が採れるようになります。近くに公園や街路樹がある環境であれば、都会のビル屋上でも養蜂は可能です。

屋上など決まった場所に巣箱を置き、時期をずらして次々と咲く花の蜜をミツバチに集めさせる手法は定置養蜂と呼ばれます。これに対して移動養蜂はアカシアやレンゲソウなど、決まった種類の植物の開花時期に合わせて各地を移動しながら蜜を集める手法です。

筆者も河川敷を散策しているときに、ミツバチの巣箱を持ち込んでいる養蜂家の姿を目撃したことがありました。季節はちょうどアカシア(ニセアカシア)の花が咲く初夏の頃で、アウトドアを楽しむには最適な季節です。

ただし養蜂家はハチに刺されるのを避けるためにフェイスネットで顔を覆い、防護服に身を包む必要があります。アウトドア環境で仕事を行うとしても、巣箱の近くでは自然を満喫するというわけにはいきません。それでも自然環境の中で仕事をしながら収入が得られるという点で、屋内の仕事とは違った魅力があるはずです。

養蜂

蜂蜜を集めるのに利用されるミツバチには、セイヨウミツバチとニホンミツバチの2種類があります。セイヨウミツバチはアカシアなど特定の花の蜜を集めるのに適し、採れる蜜の量も多いため養蜂の難易度は低めです。

セイヨウミツバチの群れを入手するには、養蜂場から巣箱一式とともに購入する必要があります。日本在来種のニホンミツバチなら巣箱を購入して誘引用の蜜蝋を塗り、自分で野生の群れを捕獲することも可能です。性質もニホンミツバチの方がおとなしく、セイヨウミツバチほど攻撃的ではありません。

ただしニホンミツバチは逃亡リスクがあって飼育の難易度が高く、採れる蜜の量もセイヨウミツバチより少なめです。そういう理由もあって市販の蜂蜜はセイヨウミツバチのものが多いため、ニホンミツバチの蜂蜜というだけで希少価値があります。

趣味でガーデニングを楽しんでいる人であれば、自分の家の庭だけでも蜜が結構集まるはずです。プロの養蜂家になるには高いハードルがありますが、趣味の延長として週末養蜂に取り組むのであれば、副業にも十分になり得ます。

副業の週末養蜂を始める方法については、以下の記事で詳しく解説しておきました。

自然物採集

天然のキノコ

リゾートバイトから養蜂まで9種類のアウトドア系副業を紹介してきましたが、10選の最後に紹介するのは普通にアウトドアを楽しみながらでも収入にもつながる「自然物採集」です。採集と販売の対象となる自然物はさまざまで、山菜やキノコのように食べられるものもあれば、石や流木のように「こんなものが売れるの?」というものもあります。

実際に個人の採ってきたものが売られている自然物は以下の通りです。

  1. 山菜
  2. キノコ
  3. 木の実
  4. 貝殻・ヒトデ・珊瑚・シーグラスなどの漂着物
  5. 流木
  6. 砂金
  7. 植物(標本)
  8. 昆虫(標本)

採ったものをお金に換えるための販路は道の駅や農産物直売所だったり、フリマアプリやネットオークションなどインターネットを利用する方法だったりします。採集するものによって集め方や注意点が異なりますので、以下にそれぞれの概要をまとめておきました。

山菜

自然物採集で副収入を得る方法の中でも、山菜採りは古くから副業の手段として利用されてきました。山菜は春先から夏にかけて出たばかりの若芽を食用にする例が多く、採れる季節には限りがあります。全国各地で食用にされている山菜は何十種類もあってそれぞれ採れる時期が異なり、早いものは3月頃から遅いものでは8月頃まで採集が可能です。

それでも山菜を売るだけで生計を立てていくのは困難で、たいていは農家の副業として代々受け継がれてきました。アウトドアの活動を趣味にしている人であれば、農家でなくても山菜採りは有力な副業手段の1つです。筆者も地方に住んでいて山歩きを趣味としているため、春から初夏にかけてのシーズンはワラビ採りやタケノコ(ネマガリタケ)採りが年中行事のようになっています。

ワラビの若芽

©YAMATO(2021)

自分で採ってきた山菜の売り先には道の駅や農産物直売所が無難なところですが、かつては朝市で売る人や行商で売り歩く人も少なくありませんでした。最近はメルカリヤフオクにも山菜が出品されるようになり、新たな販路として確立された感があります。

シドケ(モミジガサ)やギョウジャニンニクなどは人気の山菜ですが、ヤマトリカブトやイヌサフランといった毒草と間違えやすいので注意が必要です。人里離れた深山で採れる美味しい山菜として根強い人気を誇るタケノコを採る際にも、クマとの遭遇や遭難のリスクがあります。フリマアプリやネットオークションで山菜を売る場合の注意点も含め、山菜採りで稼ぐ副業の基礎知識は以下の記事で詳しく解説しておきました。

キノコ

山菜は秋以降にシーズンオフとなってしまいますが、9月から11月頃にかけての時期はキノコ採りに最適なシーズンです。山では梅雨明け頃からキノコが出始め、秋に最盛期を迎えます。山菜採りとキノコ採りを組み合わせれば、かなりの長期間にわたって山から食材を調達できるというわけです。

どちらも私有地などで入山が禁止された場所には立ち入らず、入山に許可が必要な場所では事前に申請を行うなど、常識の範囲内で行動する必要はあります。採ってきたキノコの販路は山菜に準じ、道の駅や農産物直売所の他にフリマサイトも売り先の1つです。

数あるキノコの中でも高値で売れやすいのは松茸の他に、ポルチーニとも呼ばれるヤマドリタケやトリュフ・天然マイタケなどが挙げられます。山菜と同様にキノコ採りでも食用キノコと毒キノコを間違えやすく、毎年必ず誤食による食中毒が発生している点には注意が必要です。キノコ採りで収入を得る方法については、以下の記事で注意点と合わせて詳しく解説しています。

山菜やキノコが売れるのはまだいいとして、食用にならない苔が売れるというのは意外に思う人も少なくないはずです。実はここ数年、苔玉と呼ばれるアレンジメントやテラリウムの素材として、女性を中心に苔の需要が高まっています。アウトドア活動のついでに野外から苔を採取してフリマアプリやネットオークションに出品すれば、買い手がついて収入につながるというわけです。

園芸店やホームセンターでも苔を販売していますが、一般の個人が採ってきた苔を買い取ってくれる可能性はほとんどありません。苔を購入している人にとっても、そういう店で買うとどうしても割高になってしまいます。メルカリやヤフオクに苔を出品する場合には、園芸店やホームセンターより安く買えるというメリットを打ち出すのがコツです。

苔はわざわざ山に行かなくても、そのへんの道端や自分の家の庭にも生えています。野外から採取してきた苔をそのまま売るだけでなく、栽培して増やした上で販売する「副業苔農家」になることも可能です。さらにひと手間をかけて苔玉に仕立て上げれば商品価値が上がり、苔をそのまま売るよりも高値で売れるようになります。大きな可能性を秘めた苔ビジネスについては、以下の記事に基本情報をまとめておきました。

木の実

山菜、キノコ、苔と来て、次に紹介するのは公園や山で拾ってきた木の実を売る副業です。木の実と言ってもここで取り上げるのは、栗や銀杏など食用にするための実ではありません。

松ぼっくりやどんぐりなどの木の実はハンドメイド作品の材料となるため、アクセサリーやドライフラワーなどを作る素材として需要があります。実が食用になるクルミも、実を覆っている硬い殻はハンドメイド材料の1つです。

クルミの殻

メルカリやヤフオクには苔と同じように松ぼっくりやどんぐりが数多く出品され、木の実が入手しにくい都市部のハンドメイド作家を中心に購入されています。近くに公園やハイキングコースがあって木の実を拾いやすい環境に住んでいる人は、ほとんど元手0円の木の実ビジネスで収益を出すことも可能です。

公園に落ちている木の実はゴミと同じ扱いで、立入禁止の区域や私有地でない限りは拾って持ち帰ったとしても違法にはなりません。登山やハイキングの途中で木の実を拾う場合には、一切のものが持ち出し禁止となる自然公園のエリアでないことを確認する必要があります。

私有地や国有林で木の実を拾い集める場合も、当然のことながら所有者や管理者の許可が必要です。実際にどのような木の実が売れているのか、詳しい情報については以下の記事にまとめておきました。

ビーチコーミング

苔や木の実と同じようにフリマサイトやネットオークションで人気を集めているのは、貝殻やシーグラスなど海岸に落ちている品々です。海岸に漂着したものを拾い集める趣味はビーチコーミングと呼ばれていますが、さまざまな漂着物の中でも貝殻とシーグラスはハンドメイドやインテリアの素材として人気があります。海岸や砂浜で拾ってきたものをメルカリやヤフオクに出品すれば、ハンドメイド作家に購入してもらえるというわけです。

籠に入った貝殻とヒトデ

ヒトデやウニなども含め、海の生物を生きたまま採取するのは漁業権の侵害になりかねません。貝殻や珊瑚などを拾って持ち帰る際には採集が許可された場所なのかどうかという点とともに、死骸の状態なのかどうかという点も確認する必要があります。

ガラス製品が波で粉々になったシーグラスや、陶器が破片の状態となったシー陶器ならゴミと同じ扱いです。採集が禁止されている区域でなければ、個人が趣味の範囲で持ち帰る限りは黙認されています。ビーチコーミングで稼ぐ方法や注意点についても以下の記事にまとめておきましたので、副業にする際の参考にしてみるといいでしょう。

流木

ビーチコーミングを目的に海岸を散策していると、流木が漂着している光景をよく目にします。流木は海岸だけでなく川でもよく見かけるだけに、これを拾って販売できればいい商売になるはずです。実際に流木はアクアリウムやガーデニングの材料として人気があり、苔や木の実・貝殻などと同じようにして個人間で売り買いされています。

ただし拾ってきた流木はそのままだと商品としては不十分で、売れるようにするには事前のアク抜き処理が必要です。アク抜きをしないと木に含まれていた成分が水に溶け出し、アクアリウムに使用した際にアクが出て水槽の水が濁ってしまいます。

川で拾った流木であればアク抜きと乾燥だけで済みますが、海で拾った木は塩抜きの工程も欠かせません。このように流木ビジネスは結構な手間がかかるからこそ、ただ同然で拾える木にもお金を出して購入してくれる人がいるわけです。

流木も拾っていい場所とそうでない場所がありますので、採集に出かける際には事前に確認し、必要があれば許可を取っておくといいでしょう。メルカリやヤフオクでの出品価格相場やアク抜きの方法も含め、流木ビジネスの始め方については以下の記事で詳しく解説しておきました。

流木でない木は風合いに乏しいものが多いせいか、アクアリウムやガーデニングの材料としてはそれほど人気がありません。ゴミと同じ扱いになる流木と比べ、山や河川敷で木を拾って持ち帰る行為には法的な問題もあります。

公園に落ちている木はゴミと同じで拾うことも可能なため、販売できれば自然物収集で稼ぐ副業の1つにもなり得るはずです。そのような木にもキャンプや薪ストーブの燃料として一定の需要がありますので、流木と同じように販売することで収入が得られる可能性も出てきます。

火をつけた薪

前述の週末林業で紹介した例のように、森林ボランティアとして活動した場合は伐採した間伐材などの持ち帰りが許可されることもあります。もらった木は薪の形に加工して自分で販売し、現金に換えるのが一般的です。薪ストーブ販売店など業者に売る方法もありますが、フリマアプリやネットオークションを使えば個人も直接売る道も開けます。

特に最近はソロキャンプが流行してるため、薪を安く手に入れたいという人が増えています。ホームセンターやキャンプ場で売られている針葉樹の薪は火持ちがよくありませんので、副業で薪ビジネスを手がけるならナラやクヌギなど火持ちのいい広葉樹の薪を拾ってくるのが収益化のコツです。

山や川・海岸にはよく石ころが落ちていますが、拾った石もきれいなものや希少価値の高いものであれば売れる可能性があります。熱心な収集家が多いパワーストーンや天然石はもちろん、水石などの鑑賞石も昔から高値で売り買いされてきました。運良く化石や隕石のように特殊な石が発見できればコレクターが欲しがるため、一攫千金のチャンスです。

拾った石の販路も木の実や流木などと同様に、メルカリやヤフオクなどが想定されます。鑑賞石としての価値が認められた石や希少性のあるパワーストーンであれば、自分で拾ってきた原石でも専門店で買取してもらうことは可能です。

よほど貴重な石を見つけない限り普通はお小遣い稼ぎ程度の金額しか稼げませんが、アウトドア派にとっては趣味と実益を兼ねた副業になり得ます。拾った石を売る方法については、以下の記事で詳しく解説しておきました。

砂金

石を拾って稼ぐのと似ている副業として、昔からある「砂金採り(砂金掘り)」も外すわけにはいきません。火山列島の日本は世界でも有数の金産出国で、かつて操業していた金鉱山が全国各地に存在します。それらの鉱脈が風化して川へと流れ出し、川底などに眠っているのが砂金と呼ばれる粒状の金です。

稀に「ナゲット」と呼ばれる大きな金塊が見つかる場合もあるだけに、砂金採りは一攫千金の夢がある仕事として山師たちを魅了してきました。現在でも日本の川のおよそ9割で砂金が見つかる可能性があると言われていますので、そのへんの川でも探してみる価値はあります。

砂金のありそうな川

©YAMATO(2015)

砂金採りにはパンニング皿と呼ばれる道具を使うのが一般的で、川底などから採取した砂を丹念に選り分ける地道な作業の繰り返しです。よほど大きな金塊でも発見しない限りはまとまった収入になりにくいため、副業の手段としては時給換算で割に合う仕事ではありません。

あくまでも趣味を兼ねて収入を得る手段と考えれば、アウトドアを楽しみながらお小遣い稼ぎができる可能性が出てきます。採取した砂金を普通に買取してもらったのではたいした金額になりませんが、天然の砂金には熱心なコレクターが存在します。やはりメルカリやヤフオクに出品した方が、業者に買取してもらうより高値で売れやすいものです。

植物標本

植物標本

以上に紹介した品々以外でも、公園や山などで植物を採集すれば収入につながり得ます。珍しい種類の植物であれば、植物標本を作ることで売れる可能性が出てくるのです。

実際にメルカリやヤフオクでは、ハーバリウムやドライフラワーとして出品されている植物標本が多数見られます。瓶などを使って観賞用のハーバリウムを作るには、採集した花などの植物をあらかじめ乾燥させる工程が欠かせません。したがって室内で行う作業が加わりますが、登山やハイキングなどアウトドア活動のついでに植物を収集することも可能です。

国立公園や国定公園など、国や自治体に指定された自然公園では植物の採集が禁止されています。植物標本を作る目的で草花を採取する際には、違法にならないかどうかという点を事前に確認しておくといいでしょう。

昆虫標本

チョウの標本

フリマサイトやネットオークションでは植物標本だけでなく、蝶やカブトムシ・クワガタなど昆虫の標本も数多く出品されています。珍しい種類の昆虫標本ほど高値で売れやすいのは当然のですが、スズメバチやアブラゼミなどありふれた昆虫の標本で「SOLD」となっている例も珍しくありません。

昆虫の愛好家やコレクターは世代を問わずに数多く存在するだけに、メルカリやヤフオクに出品されている自然物の中でも売れ筋商品の1つです。特に夏休みシーズンには昆虫標本の需要が高まる可能性がありますので、身近な昆虫の標本を出品する際には時機を逃さないように出品する必要があります。

希少種の昆虫標本ならコレクターを対象として、1年を通じて安定した需要が期待できます。キャンプやハイキングなどアウトドア活動に出かける際にはそうした需要を考慮して、虫取り網と虫かごを持参してみるのも一興です。

アウトドアで収入を得る副業まとめ

木漏れ日

中には副業と言えるかどうか怪しい稼ぎ方も含まれていますが、以上に紹介した10種類の方法はアウトドア派に最適な収入の手段となり得ます。日頃から山に登ったり公園を散策したりするのが好きな人であれば、屋外環境でする仕事にもそれほど抵抗がないはずです。

釣りや自然物採集のように副業とは見なされなかった趣味も、販路を見つければ収穫物を売ることで稼げる可能性が出てきます。今回紹介した10種類の副業以外にも、アウトドアで収入を得る手段はまだまだあるかもしれません。新たなアウトドア系副業が見つかり次第に情報を追加し、記事を更新していきたいと考えています。

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