犬や猫などの動物が大好きな人が副業を始めるなら、ペット関連の仕事がおすすめです。ペットシッターやブリーダーなど副業でも可能な仕事はいろいろと考えられますし、自分で飼ってるペットの動画や記事を公開して収入を得るという手もあります。
そこで今回はペット関連の副業を10種類選び、収入の目安や副業の始め方について基本情報をまとめてみました。副業でペットビジネスを起業する際のポイントや注意点についても、記事の後半で詳しく解説します。
ペットシッター
自分では犬や猫などの動物を飼っていなくても、他の人が飼っているペットの世話をすることで収入を得られる仕事があります。ペットシッターと呼ばれるこの仕事は、旅行や出張などの都合でペットの世話ができなくなった飼い主からの依頼が中心です。
エサやりや水の交換・トイレの掃除・犬の散歩などが主な仕事内容ですが、依頼によっては飼い主宅の室内を掃除する仕事が加わる場合もあります。猫や室内犬を飼っていると夏毛と冬毛の生え変わり時期には大量の毛が抜け落ちるため、飼い主にとっては毎日の掃除が大変になるからです。
ペットシッターの仕事には飼い主の留守宅を訪問してペットの世話を行うスタイルと、ペットを自宅に預かって世話を行うスタイルの2種類があります。ペットシッター事業を行う会社でアルバイトとして働く雇用型ペットシッターの場合は、給料は時給いくらという形で支払われるのが一般的です。時給の平均相場は1,000円前後から1,500円程度まで幅が見られ、依頼の多い都市部では他のアルバイトより時給が高めとなっています。
ただしアルバイトのペットシッターを募集している会社は少なめで、勤務地や勤務時間などの希望条件に合った求人が見つかるとは限りません。第一種動物取扱業に登録すれば、個人でもペットシッターとして開業が可能です。ペットシッターの利用料金は2,000円から3,000円程度が平均相場ですので、集客次第では雇用されて働くよりも稼げる可能性があります。
犬の散歩代行
「ペット禁止のマンションに住んでいるので、犬や猫を預かっての世話は無理」
「飼い主の家に上がり込んでする仕事はちょっと…」
そんな人でも、犬の散歩代行なら副業の手段になり得る仕事です。犬の散歩はペットシッターの仕事内容にも含まれますが、散歩代行だけの仕事でも結構な需要が期待できます。
愛犬の運動不足解消とストレス発散に欠かせないとは言え、毎日散歩に連れ出すのは飼い主にとって体力的な負担の大きい日課です。犬に散歩させることが難しくなった高齢の飼い主や、仕事で忙しい共働き家庭の飼い主から依頼されることがよくあります。
エサやりやペットのトイレ掃除などは自分でやれるという飼い主の中にも、散歩だけは犬の扱いに慣れた人に頼みたいと考えている人は少なくないはずです。世の中のそうした需要に応える形で、犬の散歩代行ビジネスが注目を集めるようになりました。犬の散歩代行アプリまで登場しているほどで、東京など大都市に住んでいる人なら散歩代行も副業として十分に成り立つ状況です。
地方に住んでいて代行サービスの対応エリアに入っていないという人でも、個人事業主として犬の散歩代行サービスを開業するという手があります。犬の散歩代行に関する詳しい情報については、以下の記事で解説しておきました。
ブリーダー
ペットに関連した副業の3つ目は、犬や猫などの動物を繁殖させるブリーダーの仕事です。ブリーダーもペットシッターと同様に、雇用型と自営型という2種類の働き方があります。ペットのブリーダー事業を展開する企業に採用され、飼育されている犬や猫などの世話を担当するのが雇用型のブリーダーです。
雇用型のブリーダーは仕事内容がペットシッターと似ていますが、ケージの掃除など雑用が中心のアルバイト求人も少なくありません。管理業務や販売業務などは正社員が担当する例も多く、副業に向いたアルバイトの時給は一般の清掃バイトと同様に1,000円前後が平均的な相場です。
犬のブリーダー事業を行う企業の多くは大規模な犬舎に大量の犬を多頭飼いしていますが、自宅で少数の犬や猫の飼育や繁殖を手がける個人のブリーダーも少なくありません。そうした自営型のブリーダーは数頭程度の犬や猫を自宅で飼って繁殖させ、生まれた子犬や子猫をペットショップなどに販売して収益を得るのが一般的です。
犬と猫では飼育コストに違いもありますが、エサ代や医療費などで1頭あたり1年間で平均5万円程度の費用がかかります。費用を上回る価格で子犬や子猫が売れれば、収支が黒字になって収益になるという仕組みです。ペットショップに販売する方法に加え、ブリーダー仲介サイトなどを利用して購入希望者に直接販売する方法もあります。
個人事業主のブリーダーとして開業するには、たとえ副業であっても第一種動物取扱業への登録が必要です。ペットシッターの場合は半年以上の実務経験に加え、第一種動物取扱業の「保管」に関連した資格や専門教育が必要でした。ブリーダーの場合は「保管」ではなく、「販売」に関連する資格か専門教育が登録要件です。
少数飼いの副業ブリーダーでまとまった収入を稼ぐのはなかなか難しいため、海外では劣悪な環境で多頭飼いに走るバックヤードブリーダーの存在が社会問題となっています。副業でブリーダーの個人事業を手がける場合には、収益よりも動物を愛する精神を優先させることが大切です。
ブリーダーの飼育対象となる生き物は、犬や猫などの哺乳類だけに限りません。メダカなどの魚類やカブトムシ・クワガタといった昆虫の養殖も、ブリーダーの一種として副業の手段に利用されています。動物を対象としたブリーダーほど場所を取りませんので、興味のある人は以下の記事も参考にしてみるといいでしょう。
出張トリマー
本業でペットサロンやペットショップの仕事をしているトリマー向けの副業としては、依頼された飼い主宅を訪問する出張トリマーの仕事が挙げられます。犬や猫をペットホテルには預けたくないという飼い主にペットシッターが人気を集めているように、ペットサロン等に犬や猫を連れて行くのを嫌う飼い主も少なくありません。
そんな飼い主に代わってペットの体を洗ったり、毛や爪をカットしたりするのが出張トリマーの仕事です。トリミングカーと呼ばれる専用の車両を使って移動し、駐車場でトリミングのサービスを行う仕事も出張トリマーに含まれます。
ペットサロンやペットショップに勤務する場合と違って、出張トリマーは必ずしも安定した仕事の依頼があるとは限りません。そのため本業の仕事にするのは厳しい面もありますが、トリマーの資格を持つ人の副業手段にはなり得る仕事です。
トリミングカーを使った出張トリミングには100万円から数百万円の初期費用が必要なため、誰にでもおすすめの副業というわけにはいきません。飲食業界におけるキッチンカーと同様に、ある程度の開業資金を用意できる人向けの副業です。
トリミングカーを使わずに飼い主宅のバスルームや庭などを利用し、出張トリミングを行うサービス形態も考えられます。この場合はトリミングに必要な道具だけを用意すればいいので初期費用は少なく済みますが、トリミングカーを使う場合よりも集客しにくい点はデメリットです。ペットサロンやペットショップでも出張トリミングサービスを行っているところは少なくありませんので、個人で開業する場合は料金を低めに設定した方が集客しやすくなります。
出張トリミングの基本料金は犬種によって異なり、シャンプーカットで5,000円から8,000円程度が平均的な相場です。シャンプーカットが中心のトリミングに要する時間は4時間前後ですので、爪切りなどのオプション料金を含めると時給換算で平均1,500円から2,000円ほど稼げる計算となります。
以前はスマホで出張トリミングを予約できるサービスも存在しましたが、現在はHPを開設したりSNSを活用したりして自分で集客するしかありません。出張トリミングの依頼が多いと予想される都市部に住んでいる人の方が、集客の面でどうしても有利になってきます。
ペット動画で稼ぐYouTuber
以上に紹介した4種類の副業は、ペットを扱う職業としても十分に成立し得る仕事です。実際にペットシッターやブリーダー・出張トリミングの仕事を、事業として手がけている企業も少なくありません。そうした会社でアルバイトとして働く雇用型の方が、自営型のペット副業より安定して稼ぎやすいのも確かです。
犬や猫などの扱うペットビジネスを個人で開業するには、資金面や集客の面でリスクもあります。自分で飼っている犬や猫などの動物を利用したペットビジネスなら、少なくとも資金面のリスクは少なく済むはずです。
中でもペット動画の投稿で稼ぐYouTuberは、その気になれば元手0円で始められます。もちろん犬や猫などのペットを飼育する費用はかかりますが、もともと飼っているペットならエサ代は織り込み済みです。あとは撮影機材や編集ソフトなどを用意すればペット動画を作成できますので、ペット系YouTuberは最も気軽に始められるペットビジネスだと言えます。
犬や猫の日常を紹介した面白動画や癒やし動画が中心ですが、ハムスターやコツメカワウソ・タヌキ・フクロウなど犬猫以外の動物や鳥・爬虫類を撮影した動画も人気です。YouTubeでもこうしたペット動画は人気ジャンルの1つとなっているだけに、再生回数を稼ぎやすいと言われてきました。現在のYouTubeはペット動画の投稿数が増えすぎたため、よほど面白い動画でないと見てもらえないという飽和状態です。
YouTubeで広告収入を稼ぐにはチャンネル登録者数1,000人以上で、なおかつ動画の総再生時間が直近12カ月で4,000時間以上という条件をクリアする必要もあります。ペット動画をアップロードしたからと言って、簡単には稼げない状況です。視聴者を魅了するペット動画を地道に投稿し続けていればやがて条件が満たされ、広告収入を稼げるようになる可能性が出てきます。
ペットを出演させる動画なら飼い主自身が必ずしも顔出しする必要がないという点は、他の動画ジャンルと比べた場合のメリットとして見逃せません。言ってみれば犬や猫などのペットをYouTuberに仕立て上げ、自分に代わって広告収入を稼いでもらおうというわけです。
まずは年間平均5万円前後かかると言われているエサ代をペット自身に稼いでもらうことを目標に、ペットの面白い表情や可愛い仕草などを動画で撮影してみることをおすすめします。撮影した動画を編集して投稿するのが面倒だという飼い主には、ライブ配信でペットの様子を生中継して投げ銭収入で稼ぐという手もあります。
ペットブログで稼ぐアフィリエイト
ペットを紹介して広告収入を稼ぐ副業の手段は、YouTubeへの動画投稿だけではありません。文章と画像を使ったブログでペットの日常を紹介すれば、同じように広告収入を稼げる可能性はあります。文章を書くのが得意な飼い主に向いた副業ですが、画像は動画と違ってペットの動きを伝えるのが難しいのも確かです。
そこは文章力でうまくカバーするとしても、個人のブログで副業と言えるほどの広告収入を稼ぐのは簡単でありません。Googleアドセンスは広告がクリックされただけで報酬が発生するだけに、初心者でも稼ぎやすい広告と言われています。その代わり報酬の単価は低く、1クリックあたりの報酬は20円から30円程度が平均的な金額です。
アドセンス広告がクリックされる確率は1%でも上出来と言われているだけに、1PV(ページビュー=ページが表示された回数)あたりの収益は平均で0.2円から0.3円程度にとどまります。月に1万円を稼ぐには、3万から5万ほどのPVを集める必要があるという計算です。個人ブログが検索エンジン経由だけでこれだけのPVを集めるのは困難ですので、SNSを併用したりして集客に努める必要もあります。
A8.netなどのASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)で扱うアフィリエイト広告を掲載すれば、もっと少ないPV数でも広告収入を稼ぐことは可能です。ペットに関する悩みやトラブル解決方法などを記事のテーマに取り上げ、ペット用品や関連グッズなどの広告を掲載して広告主のサイトに誘導します。
成果報酬型のアフィリエイト広告はアドセンス広告と違って、広告がクリックされただけでは報酬が発生しません。移動した先の広告主サイトで商品購入や資料請求などの成果が発生し、承認されて初めて報酬が発生する仕組みです。
ペット動画で稼ぐYouTuberとはまた一味違った稼ぎ方だけに、単にペットの面白い行動や可愛い表情を紹介するだけの日記的なブログでは成果が発生しにくくなります。訪問ユーザーを悩み解決に導くような記事を書ければ、ペットブログで月に1万円どころか、10万円以上稼ぐことも十分に可能です。
そのためには同じ悩みを抱える飼い主を想定し、悩み解決方法の検索需要を満たす必要が出てきます。ペットに関するトラブルや失敗の体験談とともに、問題解決につながる商品を紹介するのがペットブログで広告収入を稼ぐコツです。
ASP広告の報酬単価は100円程度から1万円以上までさまざまですが、ペット用品やペットフードの広告は数千円または購入金額の10%前後という例が多くなっています。成約1件あたりの報酬を2,000円平均とすれば、月に50件の成果獲得で10万円稼げる計算です。まずは月に1万円の収益を目標にブログを更新し、2万円、3万円と収益アップを目指していけば長続きしやすくなります。
ペット記事ライター
広告収入を目的に自分でブログを運営するにはSEO(検索エンジン対策)に関する知識も必要なだけに、ハードルが高いと感じるかもしれません。そんな人でも、ペット関連のWebメディアに記事を提供することで収入を得るという手があります。
株式会社ピーネストジャパンが運営するポチタマライターは、犬や猫の記事募集に特化したクラウドソーシングです。このサイトにライターとして登録すれば、愛犬や愛猫に関する記事を書いてお金を稼げるようになります。犬に関する記事はわんちゃんホンポ に、猫に関する記事はねこちゃんホンポにそれぞれ掲載される仕組みです。
ライターとは言っても、プロ並みの文章力や専門知識は求められません。食事や手入れ・しつけ方法・健康管理など、犬や猫の飼い方に関する豆知識を解説した記事なら飼い主としての経験を生かせます。
掲載されている記事も長くて2000文字程度で、500文字に満たない短い記事も少なくない状況です。報酬は1記事あたり600円が基本で、写真を付けたり高品質な記事を納品したりすることで800円までアップします。
クラウドワークスやランサーズといった大手クラウドソーシングのサイトにも、ペットに関連した記事ライティングの仕事が掲載されることはあります。こちらは犬や猫に限らず、小動物や鳥・熱帯魚・爬虫類も含めたペット全般の記事が対象です。
ペット記事募集の案件数はそれほど多くないため、これだけでまとまった収入を得るのは難しいかもしれません。1記事あたり数千円の案件をプロジェクト形式でまとめて受注できれば、月に1万円以上の報酬を稼ぐことも可能です。クラウドソーシングで記事ライティングの仕事を探す際には文字単価をチェックし、1文字あたり0.5円以上の案件を選ぶようにするといいでしょう。
ペットに関する相談・講師
ペットを飼った経験を生かして収入を得る方法は、以上のような記事ライティングの仕事だけではありません。スキルシェアサイトのココナラには、「ペット・動物の相談」カテゴリに1,000件以上のサービスが出品されています。どれも犬や猫・小動物などペットの飼い主や、ペット・動物に関する仕事をしている個人が作成したサービスです。
獣医師や動物看護師など専門の資格を持つ人のサービスも少なくありませんが、ペットや動物に関する相談サービスを出品するのに資格が必要というわけではありません。ペットに関する悩みを抱えている飼い主の相談に乗り、解決方法を示すことで報酬を稼げるようになります。
ココナラのサービス提供方法は、以下の3種類です。
- トークルームを通じて提供するチャット方式の通常サービス
- ココナラの専用アプリを使った電話相談サービス
- カメラ機能を使って提供するビデオチャットサービス
獣医師はペットの病気や健康相談に応じるサービス出品が目立ちますが、アニマルコミュニケーションのサービスを出品している一般の個人も少なくありません。アニマルコミュニケーションというのは、相談相手が提供した写真を見てペットの気持ちを読み取るサービスです。経験者の立場でペット飼育に関する悩み相談に応じたり、犬や猫の食事レシピを考案したりなど、ペット関連の多種多様なサービスが出品されています。
サービス料は最低価格の500円から数千円程度まで幅が広く、中には1万円以上の高額サービスを出品している人も見られます。電話相談の形でサービスを提供する場合は、1分あたり100円や200円といった従量制で料金を設定するのが一般的です。
国内最大級の教室集客サイトストアカにも、ペットケア講座やペットにしつけ教室が数多く掲載されています。生徒を募集する講師にはドッグトレーナーや獣医師・動物看護師などの有資格者が多いとは言え、資格がなければ講座を出品できないというわけではありません。講座内容や価格などの工夫次第では、誰でもペットの飼育経験を生かして集客できるようになります。
現在のストアカはオンライン講座も掲載可能ですので、ペットケア講座やしつけ教室を開くのに必ずしも教室を借りる必要はありません。受講料は60分前後で数千円という例が多く、数人の生徒を集めて同時に指導すれば、時給換算で1万円以上を稼ぐことも可能です。
スキルを時間単位で売り買いするタイムチケットにも、個人がペットに関する悩み相談サービスを出品している例が見られます。こちらはペットの写真撮影を代行するサービスやペットシッター業務、犬の散歩代行・出張トリミングなど、ペットに関連する他の副業でも集客手段として利用されている状況です。
ペットの写真販売
ここまでペットの飼育経験を生かして収入を得る方法を紹介してきましたが、自分で撮影したペットの写真も貴重な収入源となり得る「商品」の1つです。YouTubeで犬や猫などのペット動画が人気を集めているように、ペットの写真にも一定の需要が期待できます。
実際にPIXTAやAdobe Stockのようなストックフォトサイトで写真を購入しているのは、広告やHPなどで写真を使用している企業が中心です。そうしたペット関連事業を展開する企業の需要にうまく対応することで、ペット写真を購入してもらえる可能性が出てきます。写真販売を仲介するストックフォトサイトにクリエイターとして登録すれば、自分で撮影した写真を投稿して販売できるようになるというわけです。
ただし登録している写真の枚数が少ないうちは、最低出金額に達するまでに時間がかかることも予想されます。企業に購入されやすいペット写真を数多く登録していれば、写真販売で月に1万円以上稼ぐことも十分に可能です。
トップクリエイターになると副業の写真販売で50万円以上を稼いでいる人も存在しますが、YouTubeのペット動画と同様にペット写真も飽和状態です。ライバルとの競争を制するには、主な購入先となる企業の意向を忖度する工夫も欠かせません。
フリー素材サイトの写真ACでもペット写真は人気カテゴリの1つですが、こちらは無料でダウンロードできる写真に人気が集中している状況です。写真ACに投稿した写真が0円でダウンロードされた場合でも、1枚あたり3円分のポイントが付与されます。ダウンロードそのものは無料でも、サイトに掲載されている広告収入の一部がクリエイターにも還元される仕組みです。
1ダウンロードあたりの報酬は微々たる金額ですが、大量のペット写真を投稿しておけば結構なお小遣い稼ぎになり得ます。人物写真なら付与されるポイントが1枚あたり10円分にアップしますので、人物のモデルとペットが同時に写っている写真の投稿も検討してみるといいでしょう。
ペット用品のハンドメイド販売
ペット関連の副業10選で最後に紹介するのは、ペットベッドや犬服などを自分で作って販売する副業です。ハンドメイドの心得があればペットを飼っていない人でも可能な副業ですが、犬や猫などを飼っている人の方が採寸などの点で有利になってきます。ペットショップや通販サイトで売られているような既製品に飽き足りないという飼い主も少なくないだけに、センスの良いペット用品を手作りできる腕があれば副業で稼ぐチャンスです。
フリーマーケットやハンドメイドイベントで対面販売する方法もありますが、インターネット上にはハンドメイド作品を販売できるサイトが多く存在します。その代表格のminneには「ペッドグッズ」のカテゴリが用意されていて、ペッドベッドや犬服・ペット用アクセサリーが数多く出品中です。フリマアプリとして一番人気のメルカリにもペット用品は数多く出品されていますが、販売価格は全般に低めで値引き交渉される可能性もあります。minneやCreema(クリーマ)・iichiのようなハンドメイドマーケットは商品のクォリティが高いせいか、設定価格もメルカリより全般に高めの傾向です。
ハンドメイド販売で収益を得るには、材料費やシステム利用手数料の分も計算に入れる必要があります。価格設定が安すぎると赤字になりかねませんので、価格が高めでも購入されやすいサイトに出品するのがおすすめです。
minneの例では犬服が3,000円前後、ペット用アクセサリーは1,000円前後が平均的な相場となっています。ペットベッドは材料費が増えるせいか、1万円以上で出品している例も珍しくありません。
Creemaではペット用ハウスやペット用トイレなど、1万円以上のDIY作品も多く見られます。腕に覚えがある人は個人対個人のペット用品市場に参入し、副業のハンドメイド販売にチャレンジしてみるといいでしょう。
在宅副業になるペットビジネス
以上に紹介したペット副業10選の中には飼い主宅を訪問する仕事もあれば、自宅で収入が得られる副業の手段もありました。子育てや家事などの都合で外へ働きに出るのが難しい主婦でも、在宅で稼げるペットビジネスの副業なら家から出る必要がありません。
ペットビジネスと言えばブリーダーやペットホテル事業などを想像しがちですが、その気になれば個人でも在宅のペットビジネスで起業することは十分に可能です。飼い主宅を訪問するのではなく、自宅に犬や猫などを預かって世話を行う自営型のペットシッターもその1つに数えられます。
自宅や敷地内で犬や猫などの動物を繁殖させ、生まれた個体を販売するブリーダーの個人事業も一種の在宅ペットビジネスです。自分で飼っているペットの動画をYouTubeに投稿したり、ブログで紹介したりして広告収入を稼ぐペットビジネスも在宅で完結します。
ペット記事ライターやペット写真販売も、同じように在宅で収入を得る副業の1つです。ペットに関する悩み相談のサービス提供や、ペットケア・しつけ講座をオンラインで開催する講師の仕事も、ペットビジネスの在宅副業になり得ます。
手作りのペット用品をminneなどのハンドメイドマーケットで販売する副業も含め、今回紹介した副業10選の大半は在宅で稼げるペットビジネスです。訪問型のペットシッターや犬の散歩代行・出張ブリーダーなど、外に出て稼ぐペット副業の方が少数派とも言えます。
ペットビジネス起業の注意点
訪問型や出張型の仕事も含め、個人でペットビジネスを起業する際にはいくつか注意点もあります。自宅に犬や猫などを預かるペットシッターとして開業する際には、たとえ副業であっても第一種動物取扱業への登録が必要です。登録には該当する種別に応じた関連資格または専門教育に加え、半年以上の実務経験も欠かせません。
ブリーダーや出張トリマーなども含め、他人のペットの世話をしたり動物を販売したりするペットビジネスには命を預かる責任も伴います。近年は第一種動物取扱業の登録要件も厳格化されていますので、うっかりしていて違法な状態で開業することのないように注意が必要です。
自分で飼っているペットの動画や記事で広告収入を稼ぐペットビジネスなら問題がないように思いがちですが、表現の仕方によっては炎上を招く恐れもあります。受けを狙ってペットに無理な格好をさせたり、嫌がる行為を強制したりするのはNGです。動物愛護団体からクレームを受ける可能性があります。
ペット用品のハンドメイド販売には手作りのペットフードも含まれますが、法律上は食品ではなく雑貨の扱いです。食品衛生法の対象商品でない代わりに、ペットフード安全法の規制を受けることになります。ハンドメイドマーケットにペットフードを出品する際にはペットフード安全法に従って、農林水産省への届出と製造・販売に関する帳簿作成が必要です。
繁殖と販売を目的に在宅で犬や猫を飼育しているブリーダーの中には、収益性を重視するあまり頭数を増やしすぎて失敗する例も跡を絶ちません。空き部屋や敷地に余裕があって十分なスペースを確保できるのでない限り、一度に飼育する頭数は数頭程度にとどめるのが無難です。
本業の仕事をする傍らでペットビジネスを起業した場合には、副業の方にまで手が回らずに管理しきれなくなるという事態も考えられます。飼育する頭数が多すぎると世話をしきれなくなってしまいますので、在宅でブリーダーのペットビジネスを行う場合は家族の理解と協力も欠かせません。
個人事業として起業しても期待したほどの収益が得られず、アルバイトとして働いた場合より稼げなかったという結末もあり得ます。失敗のリスクはペットビジネスに限った話ではありませんが、失敗に伴って生き物の命にまで悪影響が及ぶ事態だけは避けなければなりません。ペットビジネスにはそういう管理責任を問われる可能性もあるという点を、起業の際にはしっかりと認識しておく必要があります。
ペット関連の副業まとめ
ペットシッターからペット用品のハンドメイド販売まで、ペットに関連した10種類の副業について紹介してきました。訪問型のペットシッターや犬の散歩代行・出張トリマーの仕事を除けば、ペットビジネスは在宅でも収入が得られる副業です。犬や猫などのペットを飼っている人はもちろん、ペット飼育禁止の住宅に住んでいる人でも稼ぐチャンスがあります。
どのペット副業でも動物や生き物を愛護して慈しむ気持ちを忘れなければ、共感が共感を呼んで成功につながっていくはずです。ペットに関連した副業には気分転換や癒やしの効果も期待できますので、この記事を参考にしながら自分に合った副業にチャレンジしてみるといいでしょう。