コロナの影響で収入が大きく減ってしまい、生活が苦しくなったという人が続出しています。生活を少しでも楽にするために副業を始める人も増えていますが、外で働くアルバイトの中には感染リスクが避けられない仕事も少なくないものです。
一方ではコロナ禍を受けて多くの企業がテレワークによる在宅勤務を実施していますが、テレワークと言えば会社の仕事を自宅に持ち込むような働き方だけではありません。個人として在宅の仕事を請け負う形での副業もまた、感染リスクを避けながら収入を増やせるテレワークの一種です。
コロナで減ってしまった収入を取り戻す手段として脚光を浴びているテレワーク型の副業とはどんな仕事なのか、クラウドソーシングで募集されている仕事とそれ以外の仕事に分けて情報を整理してみました。ジャンルごとの主な仕事内容と報酬の相場に加え、在宅ワークで注意すべき点についても記事の後半で詳しく解説します。
テレワーク型の副業とは?
日本テレワーク協会によると、テレワークとは以下のように定義される働き方です。
テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことですが、今後はテクノロジーの更なる高度化により、人とデジタルがコラボする多様な働き方として進化すると考えております。
出典:テレワークとは(日本テレワーク協会)
したがってテレワーク型の副業は必ずしも在宅勤務に限定されず、インターネットに接続できる環境であればカフェやコワーキングスペース・公園などで仕事をすることも可能です。コロナへの感染リスクを避けようとすれば、可能な限り自宅で仕事を行うのが望ましいと言えます。
副業としてテレワークを行う仕事には、雇用による働き方と自営による働き方の2種類に大きく分けられます。本業以外の会社と雇用契約を結んだ上で、パソコンなどを使用しながら在宅勤務の仕事をするのが雇用型のテレワークです。
最近増えている自営型のテレワークは特定の会社と雇用契約を結ばず、案件ごとに業務委託契約や業務請負契約を結んで在宅の仕事を請け負います。当ブログでは以前にも自営型テレワークについて取り上げ、在宅ワークや内職との違いについて解説してきました。
いずれにしてもテレワークの副業は単に在宅の仕事で副収入を得るというだけでなく、インターネットに接続可能なパソコンやスマホなどを使って本業以外の収入を得る仕事の総称です。副業でテレワークの仕事を探す方法にはクラウドソーシングを利用する場合と、それ以外のサービスを利用して探す場合に大きく分けられます。クラウドソーシングには在宅で収入が得られる仕事が数多く掲載されていますが、テレワーク型の副業すべてをカバーしているというわけではないのです。
クラウドソーシングを利用した副業
テレワークのスタイルで収入が得られる仕事の多くは、ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングに集約されています。この場合の「クラウド」とは英語で群衆を意味する「crowd」に由来することから、クラウドソーシングとは「不特定多数群衆に仕事をアウトソーシングするサービス」を意味する造語です。仕事を依頼するクライアントと受注するクラウドワーカーがサイト上でマッチングされ、成果物の納品や報酬の支払いもサイトを通じてやり取りされます。
クラウドソーシングを利用することで仕事を効率よく探せる上に、報酬も安心して受け取れるようになります。システムの運用には一定の経費がかかっていますので、安心して仕事ができる見返りとして報酬の何%かをシステム利用手数料として運営側に支払う仕組みです。クラウドソーシングで募集されている案件はパソコンやスマホを使う仕事ばかりとは限りませんが、ほとんどの案件は在宅で仕事が完結するという点でテレワーク向きだと言えます。
クラウドソーシング以外のテレワーク型副業
本業以外にテレワークの仕事で収入を得ようとする場合には、できるだけ本業に近い仕事や自分の得意を生かせるような仕事を選びたいものです。職種によっては必ずしもクラウドソーシングで希望に合った仕事が見つかるとは限りませんが、テレワークの副業に向いた仕事を募集しているサイトは他にも多く存在します。アルバイト求人サイトやフリーランス向けエージェントで取り扱っている求人の中にも、在宅で仕事が完結するバイトやリモート案件は少なくありません。
そういった案件の中から本業の仕事と両立させる形で対応できる求人が見つかれば、テレワーク型の副業として収入を得られるようになります。コールセンター業務や講師・家庭教師などはオフィスや講演会場・依頼人の自宅に赴いた仕事を行うのが普通でしたが、現在ではオンラインで仕事が完結させることも可能になりました。新たなテレワーク型の副業として定着しつつあり、在宅で収入を得る手段も幅が広がってきているのです。
クラウドソーシングで募集されている主な仕事
パソコンやスマホを使って会社のオフィスでするような仕事の多くは、インターネットで会社のサーバーに接続することで自宅やカフェでも作業が可能になってきます。そうした働き方を称してテレワークと呼んでいるわけですが、それらの仕事は必ずしも自社の社員に担当させるとは限りません。他の会社にアウトソーシングする場合もあれば、不特定多数の個人に業務委託する場合もあります。
不特定多数の個人に業務委託する手段として多く利用されているのが、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングです。一般的な求人サイトでは「アルバイト」「パート」「契約社員」などという雇用形態や、「エンジニア」「営業」「事務」などの職種で求人を絞り込めるようになっています。
クラウドソーシングの場合は仕事が案件単位で募集されている関係上、仕事そのものの内容に応じてカテゴリ分けされているのが特徴です。「データ入力」や「アプリ開発」「Webデザイン」といった形でカテゴリ別に案件がまとめられていますので、自分の得意な作業に絞って案件を検索できます。
記事ライティングに特化したサイトもありますが、クラウドワークスとランサーズの2大サイトは多種多様な案件の宝庫です。専門性の高い仕事から誰にでもできる簡単作業までテレワークでの作業が可能なあらゆる仕事が揃っていますので、以下にその代表的な案件カテゴリの例を紹介します。
プログラム開発
クラウドソーシングで募集されている仕事の中でも、システム開発やアプリ開発など専門性の高いプログラム開発の案件は報酬の単価が全般に高めです。プロジェクト方式で50,000円から100,000円の固定報酬制となっている案件が多く、報酬を10万円以上に設定している高単価の案件も少なくありません。中には100万円を上回るほどの大がかりなプロジェクトを募集している案件も見られますが、募集人数は限られているため条件の良い案件ほど競争率が高くなります。
システム開発のカテゴリで募集されている案件はWeb開発やシステム設計・アプリケーション開発に加え、システムの保守・管理やテスト・デバッグ、Webサイトの更新・セキュリティ対策など多種多様です。この他にもiPhoneやAndroidのアプリ開発にゲーム開発の仕事も多く募集されており、数は少ないながらも回路設計や組み込みソフト開発などハードウェア設計に関わる案件の募集も見られます。
大手クラウドソーシングサイトの中でもランサーズはこうしたプログラム開発の案件が多く、「システム開発・運用」のカテゴリで全体の3分の1に当たる1,000件以上の案件が募集されている状況です。本業でエンジニアやプログラマーなどの仕事を担当している人は、副業でもテレワークが可能なこれらの案件を検討してみるといいでしょう。
記事ライティング
クラウドソーシングで募集されている仕事の中で最も件数が多いのは、ブログや企業HPなどに掲載する記事のライティング案件です。Shinobiライティングや<Repoのようにライティング案件に特化したサイトも存在する状況を見ると、クラウドソーシングの中では最も需要が多いジャンルだと言えます。募集されている記事のジャンルは多種多様な状況で、金融や不動産・IT・法律関係などの専門分野もあれば芸能や漫画・生活関連情報もあるという具合です。
テレワークと言えば企業が実施するものと思いがちですが、クラウドソーシングで仕事を募集しているのは必ずしも企業ばかりとは限りません。特に記事ライティングのカテゴリで募集しているクライアントの中には個人でブログを運営してるような人も含まれ、クラウドソーシングを介して個人対個人が仕事の受発注を行う形となります。そのためにサイト内では企業が扱うような記事ばかりでなく、個人ブログで取り上げるような雑記的内容の記事も多く募集されているわけです。
どちらも依頼主から承認されれば報酬がもらえる点に変わりはありませんが、どちらかと言えば企業クライアントが募集する専門ジャンルの記事の方が報酬も高めの傾向にあります。個人ブログで扱うようなジャンルの記事は誰でも書けるような内容が多いだけに、1記事あたり100円以下というような低単価の案件も少なくありません。ライティングの分野で効率よく稼ごうと思えば何らかのジャンルで専門知識を身につけ、文字単価が高めの法人クライアントが募集する案件を受注するのがコツです。
データ入力
伝票や請求書・見積書・レシート・名刺など、さまざまなデータをパソコンで入力する作業もクラウドソーシングでは定番の仕事です。「カンタン作業」や「タスク・作業」などのカテゴリで数多く募集されているだけに、事務の経験者なら格好のテレワーク型副業となります。
最近は通販サイトへの出品に伴うデータ入力の仕事が多く募集されるようになり、商品リサーチや広告のURL入力、SNSのアカウント調査を募集する案件も増加傾向です。記事ライティングと違って文章力が必要でないせいか、データ入力は1文字あたりの単価が低めの傾向も見られます。クラウドワークスの公式サイトに掲載されている情報によると、データ入力で1文字あたりの単価は0.1円から1.0円程度が平均的な相場です。
データ収集を兼ねて1件数十円という案件も珍しくないため、この仕事でまとまった金額を稼ぐには数をこなすしかありません。効率的に稼ぐにはタイピング速度も重要ですが、入力ミスを残したままの納品は許されませんので、速さ以上に正確性が求められる仕事です。
テープ起こし
インタビューや会議・セミナーなどの音声を聞いて文章を作成するテープ起こしは、クラウドソーシングが登場する以前から存在する歴史の古い仕事です。現在ではICレコーダーなどを使って音声をデジタルで記録する方式が主流ですが、かつてはカセットテープを使って録音していたことから「テープ起こし」と呼ばれるようになりました。
テープ起こしの仕事もデータ入力と同じく、クラウドソーシングでは「カンタン作業」などのカテゴリで募集されています。データ入力よりは案件数が少なめで、固定報酬制のプロジェクト方式で募集されているケースが大半です。それだけに一度受注して良い評価が得られれば、以後も継続的に仕事を依頼される可能性があります。
報酬の金額を音声データの再生時間で割れば1分あたりの単価が計算できますが、クラウドソーシングでは1分100円以上なら高単価の部類です。1分あたり100円以下の案件が多いだけに、作業に慣れていないと時給換算で最低賃金以下に下がってしまいます。60分の音声データを3時間程度で処理できるようになれば、時給換算でも普通のアルバイト並みに稼げるようになります。
翻訳・通訳
得意の英語力を生かした在宅の副業で収入を増やしたいという人には、クラウドソーシングの「翻訳・通訳」カテゴリに掲載されている仕事も検討に値します。翻訳や通訳の仕事は敷居が高いと感じているという人でも、初心者向けの案件が少なくないクラウドソーシングなら気軽に挑戦できるはずです。英語以外にもフランス語やドイツ語・スペイン語・中国語・韓国語など、さまざまな言語に関連した仕事が募集されています。
最近増えているのが海外のブランドショップやアパレルメーカーに問い合わせを行う仕事で、海外ブランド・ファッション通販サイトのBUYMAに関連した案件です。似たような案件は「データ入力」カテゴリ内でもBUYMA出品代行として多く募集されていますが、「翻訳・通訳」カテゴリで募集されている案件は語学力が問われます。海外の指定されたブランド店に電話で在庫を問い合わせたり、英文メールを翻訳したりするのが主な仕事内容です。
BUYMAを運営するには出品作業だけでなく海外ブランドショップとの取引も欠かせないだけに、語学力を持った人材に対する仕事の需要が高まってきています。BUYMA案件は海外在住の人に限定した募集が半数近くを占めている状況ですが、日本でもSkypeなどを使って在宅で仕事が完結する案件は少なくありません。
クラウドソーシングの「翻訳・通訳」カテゴリには他にも家電製品の英文マニュアルや化粧品カタログを日本語に翻訳したり、日本語のビジネス文書を英文に翻訳したりする仕事が募集されています。YouTubeなどの動画音声を翻訳する仕事やゲームに関連した翻訳の仕事まで募集されているように、語学力を生かしたテレワークの副業も多様化してきている状況です。
アンケート・レビュー
文章力や語学力に自信がないという人でも、クラウドソーシングには専門スキルを必要としない仕事が数多く掲載されています。クラウドワークスの「カンタン作業」内にある「質問・アンケート・テスト」や、ランサーズの「タスク・作業」内にある「レビュー・投稿・アンケート」は、気軽に取り組める仕事の一例です。案件の数が非常に多いという点もこのジャンルの特徴で、クラウドワークスの場合は「質問・アンケート・テスト」カテゴリだけで1,000件以上に達します。
報酬の単価は数十円から100円前後という例が多く決して高額とは言えませんが、1件あたりの所要時間は慣れれば数分程度です。1時間で複数の案件をこなせるようになれば、時給換算で普通のアルバイト並みに稼ぐことも不可能ではありません。
このカテゴリでは単発のタスク方式で募集されている案件が多いという点も特徴の1つで、プロジェクト方式と違ってクライアントと連絡を取り合う必要がないので気楽に取り組めます。まとまった金額を稼ぐには数をこなす必要もありますが、家事や育児の合間にスマホ1つで稼げることから主婦にも人気の仕事です。
募集されているアンケート・レビューの内容は映画やドラマの感想や商品・サービスの口コミが多く、日常生活や恋愛に関する悩みも含めて多種多様な案件があります。他のカテゴリと併用しながらスキマ時間を埋めていけば、「塵も積もれば山となる」で結構な収入になるはずです。
Web制作・Webデザイン
今はたいていの企業がWebサイトを展開していますが、自社の社員だけでサイト制作の作業をすべて賄っている会社は決して多くありません。Web制作会社に外注している企業も少なくないとは言え、プロに依頼すると多額の費用が発生します。クラウドソーシングを通じてWeb制作やWebデザインの作業を個人に依頼すれば、Web制作会社に外注するより安く上がるというのが一般的な認識です。
ランサーズやクラウドワークスにはそうした案件が数多く掲載されていますので、Webサイト制作に関するスキルを持つ人にとっては副業で稼ぐチャンスです。フリーランス向けエージェントでもWeb制作やWebデザインの案件は多く取り扱っていますが、在宅で仕事が完結するリモート案件は必ずしも多くありません。
クラウドソーシングなら作業に必要なデータはオンラインで提供されるのが一般的で、クライアントとの連絡もメールやチャット・テレビ電話などを通じてやり取りすることになります。クライアントとの緊密な打ち合わせが欠かせないWeb制作やWebデザインの仕事でも、在宅で作業が完結するクラウドソーシングならテレワークが可能です。
仕事内容と報酬の相場
このジャンルでもランサーズとクラウドワークスの2大サイトは案件が豊富で、LP(ランディングページ)制作やWordPressを使ったサイト構築・更新・改善案件もあれば、PhotoshopやIllustratorを使ったWebデザイン案件、さらにはコーディング案件やWebディレクション案件まで募集されています。本業でこうしたWeb関連の仕事をしている人は、副業でも感染リスクを避けながらテレワークの形でスキルを生かしながら収入を増やせるというわけです。
こうしたWeb関連の案件は同じ固定報酬制のプロジェクト方式でも、単価は5,000円以下から100万円以上までかなりの幅が見られます。当然のことながら工数の多い案件ほど単価が高くなりますが、作業に時間がかかりすぎて時給換算では思ったほど稼げなかったという例も珍しくありません。単純に報酬の単価だけで判断せず、工数に見合った金額かどうかの見極めも必要です。
Webデザイン案件はコンペ方式で募集されている例も多く、この場合は提案が採用された場合にのみ報酬が支払われます。提案を採用してもらえなければ収入が得られませんので、応募の際には注意が必要です。
イラスト・CG制作
クリエーター系の仕事も最近はパソコンを使って作業を行うのが一般的となってきているため、テレワーク型の副業と相性がいい仕事の1つです。イラストを描いたりデザインを考案したりするのが得意な人は、クラウドワークスやランサーズの「デザイン」カテゴリで特技を生かせる仕事が見つかります。
中でも「ロゴ・イラスト」は募集件数が最も多く、その半数以上は店舗や施設・会社・ブランド・サービスなどのロゴデザインを募集するコンペ方式の案件です。中にはWebサイト・動画・ゲーム・広告などに使うイラストや漫画を、固定報酬制のプロジェクト方式で募集している例も見られます。
コンペ方式で稼ぐコツ
プロジェクト方式で仕事を受注できれば確実性の高い収入につながりますが、コンペ方式だと提案が採用されなければ収入に結びつきません。提案数や提案の一覧は案件ごとに確認できるようになっていますので、提案状況を見ながら勝機のありそうな案件に応募するのが採用確率を上げるコツです。
「ロゴ・イラスト」よりは件数が少なくなりますが、この他にも「印刷物・DTPデザイン」や「キャラクター」「POP・メニュー・シール」「看板・地図・インフォグラフィック」「CD・本」「プロダクトデザイン」といったジャンルの仕事が主にコンペ方式で募集されています。
クラウドワークスには「3D-CG制作」のカテゴリで、CADを使った図面作成や3Dアニメーションの募集も掲載されています。いずれも作成したデータはオンラインで納品する仕組みですので、納期さえ守れば作業を行う場所や時間に制約はありません。
写真・動画関連
専用のソフトを使用する写真・画像加工や動画制作・編集の仕事も、パソコンやスマホで作業が完結するという点ではテレワークに向いています。もちろん画像加工や動画制作の分野にも専門業者が存在しますが、利用するとなればどうしても費用が割高になりがちです。予算に余裕のない中小企業はクラウドソーシングを通じて個人のクリエーターに仕事を依頼している例も多いだけに、画像加工や動画編集を得意とする人にとっては副業で稼ぐチャンスとなります。
画像や写真加工のプロはPhotoshopを使用するのがスタンダードとなっていますが、クラウドソーシングで募集されている案件の中にはGIMPなどのフリーソフトでOKという案件も少なくありません。自宅のパソコンでもPhotoshopが使えれば仕事の幅が広がり、高単価の案件を受注して効率的に稼げるようになります。
依頼される仕事はAmazonや楽天市場・BUYMAなど、ECサイトに出品する商品の画像加工が多数を占めている状況です。中にはInstagramなどSNSに投稿する写真を加工する仕事やブログのアイキャッチ画像作成、YouTubeのサムネイル画像を作成する仕事もあります。クライアントが用意した画像に文字を入れたりデザインを施したりする作業に加え、トリミングやリサイズ・色の調整などを行う作業が中心です。
動画案件の募集状況
動画関連の仕事はやはりYouTube用の動画制作や編集の案件が多く、数は少ないながら商品紹介動画や採用動画・広告動画など企業が直接募集する制作の案件もあります。動画の制作や編集にはAdobe premiere ProやFinal Cut Proといった編集ソフトを使用するのが一般的ですが、ソフトの種類を特に指定しないクライアントも少なくありません。
動画編集案件の場合はクライアントが用意した動画素材をカット編集したりテロップを入れたり、再生速度を調整したりといった作業が中心です。動画制作案件の場合でもクライアントが用意したシナリオに従って、フリー素材サイトから動画素材や画像素材・BGM・効果音を探してきて組み合わせて動画を作るというケースが多くなっています。
動画制作・編集案件は写真・画像加工より単価が全般に高めで、報酬が10万円以上にも及ぶ高単価の仕事も少なくありません。どちらも固定報酬制のプロジェクト方式で募集されている案件が多く、継続依頼を勝ち取れば安定した副業収入につながります。
音楽・ナレーション
テレワーク可能なクリエーター系の仕事は、デザインや写真・動画といったビジュアル方面だけではありません。音楽や音響・ナレーションなどサウンド関係のジャンルはクラウドワークスの方が募集数も多く、独立したカテゴリを設定してあるので仕事を探すのに有利です。ランサーズにも「写真・動画」と同じカテゴリ内に「音楽・音源・ナレーション」のサブカテゴリは設けられていますが、案件数はクラウドワークスより少なめです。
「音楽・音響・BGM」カテゴリに100件以上の仕事が掲載されているクラウドワークスの募集状況を見ると、YouTube動画向けのナレーションを募集した案件が特に目立ちます。効果音やBGM・楽曲などの作曲・音源制作・音声編集の仕事はクラウドワークスでも数が限られ、YouTube向けほど案件数が多くないのが現状です。件数が最も多いナレーション案件も含め、ほとんどは固定報酬制のプロジェクト方式で募集されています。
自宅でナレーションの音声録音を行う場合は、納品データに生活音や周辺の雑音が入るのはNGです。声に自信があって自宅に静かな録音環境を確保できる人であれば、ナレーションの仕事もテレワークの副業になり得ます。
BGMや効果音の制作で収入を得る方法としてはストック音源サイトで販売するという手もありますが、AudioStockは審査が厳しいことで有名です。審査に通ったとしても必ず売れるとは限りませんので、クラウドソーシングでBGMや効果音の仕事を請け負った方が収入に結びつきやすいと言えます。
ナレーションも含めた募集の中には、固定報酬制の単価が10万円を上回る高額案件も少なくありません。まずは受注しやすい5万円以下の案件で実績を作り、評価が安定してきたところで高単価の案件にも挑戦してみるといいでしょう。
コピーライティング
企業のマーケティング部門や広報部門ではさまざまな広告文を制作して宣伝活動を展開していますが、それらの文章は必ずしも自社の社員が制作しているとは限りません。デザインや動画などと同じように広告文を制作するにも専門スキルを要するだけに、広告代理店などその道のプロに外注するのが一般的です。
そうなると多額の費用がかかってくることから、経費節約のため個人に依頼する企業も当然出てきます。コピーライティングのスキルを持っている人であれば、個人でも商品やサービス・ブランドのキャッチコピー依頼に応えることが可能です。
クラウドワークスでは「ライティング・記事作成」カテゴリ内に「キャッチフレーズ・コピーライティング」のサブカテゴリが設定されており、これとは別にYouTube広告や不動産広告・企業HP・LPに掲載する「セールスコピー・セールスレター」カテゴリにも募集が見られます。
いずれも商品購入などの成約に導くための文章力が求められ、売る目的に特化したセールスライティングとコピーライティングのスキルは必須です。本業でマーケティング関連の仕事を担当している人なら適性がありますので、副業でもチャレンジしてみる価値はあります。
広告代理店に外注するより費用が安く上がるのがクライアント側のメリットとは言え、全般に単価の高いコピーライティングの仕事を個人受注できれば高収入にもつながりやすい仕事です。クラウドソーシングを通して仕事を受注した場合はクライアントとの連絡から納品までオンラインで完結しますので、テレワークの副業で感染リスクを避けながら収入を増やす手段になり得ます。
ネーミング・アイデア
企業がクラウドソーシングを通じて募集している仕事は広告文だけでなく、商品・サービスの名前募集やビジネスのアイデア募集にまで及びます。このジャンルになるとデザインなどと同様に、コンペ方式で募集される案件が大半です。
商品名や屋号名などのネーミングを考えて提案した場合でも、最終的に採用される提案数は限られるため、必ず報酬が得られるとは限りません。提案を採用してもらった応募者だけがクライアントと直接契約を結び、所定の報酬を受け取れるのがコンペ方式の仕組みです。
ネーミングと言えば一般の人を対象として、自治体や企業・民間施設が施設名や事業名などの名称を募集する公募も全国で実施されています。高額賞金のかかったネーミング公募に数千件から1万件以上の応募が集まる例も珍しくないだけに、選ばれる確率は決して高くありません。
コンペ方式が中心のクラウドソーシングでも提案が採用されなければ報酬は得られませんが、提案数は数十件から多くても数百件程度です。クラウドソーシングはネーミングの募集件数も多いだけに、不確実性が高い一般公募よりも収入に結びつきやすいと言えます。
1件あたりの報酬額は1,000円程度から数万円まで幅が見られ、1万円以上の案件はさすがに競争率が高めです。他の人の提案も確認した上でネーミングの由来説明もきちんと書いておけば、少しでも採用確率が高くなります。
ネーミング募集に比べると案件数は多くありませんが、クラウドワークスやランサーズでは商品企画やアイデアの案件も募集中です。アイデア発想力に自信がある人は募集をチェックしてみるといいでしょう。
サイト運営・ネットショップ構築
クラウドソーシングのビジネス関連カテゴリで特に募集が多い仕事は、サイト運営やネットショップ構築などインターネットに関する案件です。クラウドワークスでは「ECサイト・ネットショップ構築」のカテゴリに500件以上の案件が募集されていますが、ここでもファッション通販サイトBUYMAの出品作業を募集する案件が目立ちます。楽天市場やYahoo!ショッピングなど他のECサイト運営に関わる仕事募集も多く、BASEのネットショップ運営代行も募集されている状況です。
出品作業を代行する仕事の報酬は1品あたり50円前後という例が多く、1つの出品に5分から10分ほど費やすとすれば時給換算で最低賃金水準を下回ってしまいます。1時間あたりにこなす作業量を増やすか、作業実績に応じて報酬をアップしてくれるクライアントを選ぶのが効率的に稼ぐコツです。
ECサイト構築の仕事を受注するにはHTML/CSSやWebデザイン・Photoshopとillustratorのスキルも要するだけに、報酬の相場も50,000円以上に上がります。ECサイトやネットショップ以外でもWebマーケティングを始めとして、企業のWebサイト運営に関わる仕事の募集は少なくありません。
こうしたWebマーケティングの経験やSEOに関する専門知識を持っていればそうした案件を受注し、パソコン1つで高収入を稼ぐことが在宅でも可能になります。最近はInstagram運営代行などSNSに関する仕事も募集が増えているように、サイト運営のカテゴリも募集内容が多様化している状況です。
この他にも商品リサーチ・市場調査・電話調査を募集するリサーチ案件や、リスティング広告・SNS広告などの広告運用代行、WordPressサイトの制作・保守管理の募集も見られます。時間単価制で募集されている案件も一部で見られますが、ほとんどの案件は固定報酬制のプロジェクト方式です。時間単価制で1時間あたり3,000円~4,000円などという高単価の案件は専門スキルが求められ、仕事の実績に自信がある人でないと受注はなかなか難しいと見られます。
事務・ビジネスサポート
サイト運営に関わる仕事以外にも、クラウドソーシングにはビジネス関連でさまざまな案件が募集されています。クラウドワークスで言えば「事務・ビジネスサポート・調査」のカテゴリ内で、アシスタント業務や電話サポート・メール対応などの仕事を募集している案件です。
ほとんどの案件はクライアントのオフィスに出社する必要はなく、事務作業であっても完全在宅で対応できます。企業の採用人事をサポートする事務の仕事や、予約受付・問い合わせ対応などカスタマーサポートの仕事が「事務・ビジネスサポート」カテゴリでよくある案件です。
このジャンルでも固定報酬制と時間単価制の2種類があって、時間単価制では1時間あたり1,000円~1,500円という案件が目立ちます。Webマーケティングと比べて専門スキルを必要としない仕事が多いせいか、時給換算で稼げる金額は全般に低めです。
それでも完全在宅の仕事で時給いくらという決まった額の報酬がもらえれば、月に働く時間から収入を計算しやすくなります。他のカテゴリでは時間単価制の仕事が決して多くないという点を考えると、「事務・ビジネスサポート」は在宅で確実に収入を増やしたいという人に向いた仕事のカテゴリです。
クラウドワークスの「ビジネス・財務会計・知財」カテゴリでは、決算書の作成や助成金申請書類作成・確定申告の仕事が募集される場合もあります。記帳代行や秘書代行・営業代行の仕事もクラウドソーシングで外注する企業が増えていますので、テレワークの副業で収入を増やそうという場合の有力な選択肢の1つです。
日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」
その他のテレワーク型副業
テレワークのスタイルで副業を始める際にはクラウドソーシングで仕事を探すのが最も手っ取り早い方法ですが、他の手段で探した方が条件の良い仕事が見つかりやすいジャンルもあります。仕事探しの手段を複数知っていた方が、希望条件に合った仕事が見つかる確率は高くなるものです。
タウンワークやバイトルなどのアルバイト求人サイトでも、テレワークが可能なバイトの仕事は掲載されています。フリーランス向けエージェントは常駐型の案件が中心とは言え、MidworksやITプロパートナーズなどはリモート勤務可能な案件も少なくありません。
自宅に静かな環境が確保できる人であれば、在宅コールセンターやオンライン講師・家庭教師の仕事で稼ぐという手もあります。アンケート・モニターや電話占いサイトなども含め、クラウドソーシングではカバーしきれない在宅の仕事が見つかるサイトをまとめてみました。
アルバイト求人サイトの募集状況
リモートワーク可能な一般事務の仕事はクラウドソーシングでも募集されていますが、アルバイト求人サイトなら掲載されている案件数も豊富です。求人検索エンジンのIndeed で「在宅」「リモートワーク」「テレワーク」などのキーワードを入力して検索すると、該当する求人が多く見つかります。
プログラム開発や記事ライティングなどのジャンルは、クラウドソーシングで探した方が仕事を見つけやすいのも確かです。事務のように一般的な職種の仕事は求人サイトに募集広告を出している企業が多く、その中にはアルバイトやパートとして雇用契約を結ぶ求人も多く含まれます。
コロナの影響でアルバイト求人サイトでもテレワーク可能な求人が増加傾向だけに、特に事務系の仕事を探している人は募集状況のチェックが欠かせません。プログラマーやクリエーター向けの仕事でテレワークの副業が可能な求人はそれほど多くありませんが、探せば見つかる可能性はあります。
ただしアルバイト求人サイトに掲載されている事務系やIT/コンピュータ関係の求人は、テレワークであっても勤務時間が平日の日中に設定されている例が大半です。同じ時間帯に本業の仕事があるという人の副業には不向きな求人が多く、曜日や時間帯を問わないという求人はなかなか見つからない可能性もあります。アルバイト求人サイトがそのような募集状況だからこそ、テレワーク可能な仕事が豊富に掲載されているクラウドソーシングが人気を集めているのです。
フリーランス向けエージェントの案件
エンジニアやプログラマー・クリエーターが会社を辞めてフリーランスとして独立した場合には、会社員時代と違って自分で営業しながら仕事を取ってくる必要があります。営業が苦手な人に代わってIT企業に営業を行い、案件を紹介してくれるのがレバテックフリーランスやMidworksなどのフリーランス向けエージェントです。
副業でIT関連の仕事を受注しようとする人もフリーランスの立場という点では変わりありませんので、そうしたエージェントは仕事探しで頼りになります。クラウドソーシングと比べてエージェントは全般に高単価の案件が多いのが特徴で、副業でも高収入を稼ぎたいというエンジニアやプログラマーにとっては有力な選択肢です。
とは言えフリーランス向けエージェントの扱う求人はオフィスに出社しなければならない常駐型案件が多く、テレワークが可能なリモート案件は決して多くありません。出社する時間帯も相手企業の社員に合わせて平日の日中に設定されているケースが大半で、土日や夜間を利用してテレワークの副業を始めたいという人には不向きです。
そうした中でもMidworksやWorkship・ITプロパートナーズといったエージェントはリモート案件が豊富で、副業に向いた週2日や週3日から可能な案件も見つかる可能性があります。いずれも案件を紹介してもらうにはエンジニアやクリエーターとしての経験とスキルが求められますので、自信がないという人はクラウドソーシングで実績を積んでからエージェントを利用するのが無難です。
スポットコンサル
企業からプログラム開発や事務などの仕事を請け負うのではなく、相手企業が抱えるビジネス上の課題を解決するための相談に応じる仕事もテレワークの副業に最適です。このような仕事はスポットコンサルと呼ばれ、個人と企業とをマッチングするプラットフォームが数多く登場しています。
従来は法人のコンサルティングファームと契約を結ぶのが一般的でしたが、コンサル料が高額な点がネックでした。ビジネス知見を持つ個人からスポット的にアドバイスを受けるスタイルであれば、コンサル料も安く抑えられます。相談に応じる個人としても本業の経験や知識を生かして副業収入を得る道が開けるため、Win-Winの関係で契約が成り立っているというわけです。
個人が自力でクライアント企業を見つけるのは簡単ではありませんが、現在ではビザスクに代表されるスポットコンサルのマッチングサイトが普及しています。コロナ禍をきっかけに対面のコンサルティングは敬遠されるようになり、現在はオンラインによるコンサルティングが主流です。企業とのマッチングが成立したら互いに日程を調整した後、1時間単位で相手の相談に応じるという流れになります。
報酬は1時間あたり1万円から3万円程度が平均的な相場で、時給換算で見れば極めて効率的に稼げる仕事です。それだけに相手企業を納得させるだけのビジネス知見に加え、短時間でノウハウを伝えるアドバイス能力とコミュニケーション能力が求められます。平日は本業の会社で働きながら土日に週末コンサルとして稼いでいるサラリーマンが増えており、副業が独立のきっかけになったという人も少なくありません。
在宅コールセンター
企業のカスタマーサポートや予約受付業務・電話での営業などを代行するコールセンターは、出社して行う仕事というイメージもあります。顧客の個人情報を扱うことが多い仕事だけにテレワークは難しいと思いがちですが、最近は在宅勤務も可能になってきている状況です。
自動車保険やバイク保険を扱うチューリッヒ保険はコロナで緊急事態宣言が発令されて以降、コールセンター業務に従事する従業員の大半がテレワークに移行しています。在宅コールセンター専門の代行会社もコロナ以前から増加傾向で、新たな在宅ワークとして主婦を中心に人気が高まっていたところでした。本業でコールセンター勤務や電話サポート業務の経験がある人なら、在宅コールセンターの仕事はテレワーク副業で最も手っ取り早く稼げる手段です。
在宅の場合でも出社型コールセンターと同様に、インバウンド業務を行うテレオペ担当とアウトバウンド業務を行うテレアポ担当に分かれます。サービスの予約や商品の注文を電話で受け付ける仕事に加え、カスタマーサポートやヘルプデスク・電話アンケート調査もテレオペ業務の1つです。
テレアポ業務は完全出来高制が主流
こうしたインバウンド業務の中には、顧客からのクレームに対応しなければならない場面も珍しくありません。顧客に電話をかけて営業を行うテレアポ業務であればクレーム対応は必要ありませんが、報酬が完全出来高制で決まる案件が多いため営業スキルが求められます。
時給制ではなく契約1件ごとにいくらという形で報酬が支払われる完全出来高制の場合は、契約を獲得できなければ1円も稼げません。その代わり努力しだいでは時給換算で高収入を稼ぐことも可能ですので、営業トークには自信があるという人に向いた仕事です。
テレオペ業務でもアンケート調査は電話1件につき報酬が500円から1,000円程度で高めですが、カスタマーサポートの仕事は1件あたり数十円程度にとどまります。このように同じ在宅コールセンターでもテレオペ担当とテレアポ担当では仕事内容や報酬体系が違ってきますので、自分に向いた求人を選ぶのが長続きするコツです。
オンライン講師
テレワークの副業と言えば何か作業をするような仕事ばかり思い浮かべがちですが、広い意味ではオンライン講師の仕事も含まれます。コロナ禍においては学校や大学・学習塾の休校が相次いだ中で、ビデオ会議システムのZoomなどを使ったオンライン授業が各地で実施されました。英会話スクールやプログラミングスクールでは以前からオンラインによるレッスンが盛んに行われていましたが、コロナをきっかけに他の分野にもオンラインの波が広がっています。
ヨガ教室や料理教室のような趣味の講座もオンラインが主流になり、講師を務めるのに必ずしもレンタルスペースなどの会場に生徒を集める必要はありません。オンライン講師なら生徒と対面して直接指導を行う必要がなく、パソコンとWebカメラ・ヘッドフォンマイクがあれば自宅からでも授業を行うことが可能です。
オンライン講師になるには募集されている求人に応募する方法と、マッチングサービスを利用して自分で生徒を募集する方法の2通りがあります。英会話スクールや日本語学校・プログラミングスクールはオンライン講師の求人が多く、学習塾や家庭教師の分野でもオンライン化が進行中です。オンラインレッスンサイトのカフェトークには語学やプログラミングから楽器の演奏・ヨガ・将棋に至るまで、さまざまなジャンルでオンライン講師を募集しています。
自分で集客するオンライン講師
一方のマッチングサイトを利用してオンライン教室の生徒を募集する方法は、受講料やレッスン内容を自由に設定できる点がメリットです。国内最大級の「学びのマーケット」として人気のストアカには、170種類以上のカテゴリに3万件を上回る講座が登録されています。
ストアカもコロナ以前は対面での講座に限定されていましたが、コロナ禍を受けてオンライン講座が解禁されました。現在では登録されている講座の大半がオンラインという状況で、スキルを教えて稼ぐ副業も大きく様変わりしつつある様子が窺えます。
人前で話をしたり面と向かって指導したりするのが苦手だという人でも、画面を通して指導を行うオンラインなら講師役が務まりやすいものです。オンライン講師の求人を募集しているジャンルは、英会話やプログラミングなど特定分野への偏りも見られます。ストアカを利用して自分で集客できれば、あらゆるジャンルがオンライン講師の対象です。
オンライン家庭教師
学習塾や英会話教室・プログラミングスクールなどのオンライン講師とともに、オンライン家庭教師もコロナ禍で需要が拡大しています。それまで家庭教師の仕事と言えば、生徒の自宅を訪問して学習指導を行う対面型が主流でした。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて互いの接触を避けようという動きが広がり、1対1で個別指導を行う家庭教師の仕事もオンライン化が加速している状況です。
家庭教師の仕事は大学生のバイトというイメージもありますが、大卒程度の学力があれば社会人や主婦でも副業の手段になり得ます。オンライン講師と同様にZoomやSkypeなどのツールを通じて生徒と通信し、パソコンとWebカメラ・ヘッドセットを使って学習指導を行うのがオンライン家庭教師の一般的なスタイルです。
オンライン家庭教師を始めるにはオンライン授業に対応した家庭教師センターに登録する方法と、自分で生徒を募集する方法の2通りのやり方が考えられます。家庭教師センターの中にはWebカメラやヘッドセットをレンタルできるところもありますが、パソコンは自分で用意するのが一般的です。
ココナラで生徒を募集するという手も
オンライン家庭教師を始めるのに必要な道具を一通り持っていて集客にも自信があるという人なら、ココナラのようなスキルシェアサービスを利用しながら自分で生徒を募集するという手もあります。この場合は個人事業主として生徒の親と直接契約を結ぶ形となりますので、受講料や指導時間・指導内容などを自分で決められる点が最大のメリットです。申し込みがなければまったく稼げないことになりますが、上手に集客できれば家庭教師センターよりも効率的に稼げる可能性があります。
家庭教師センターに在宅のオンライン家庭教師バイトとして雇われた場合、時給の平均的な相場は1,000円から1,500円程度です。対面型の家庭教師と比べてオンライン指導は生徒の自宅を訪問する手間がかからない反面、給料や報酬はどうしても低く抑えられがちになります。
業務委託方式を採用している家庭教師センターの場合は報酬が完全出来高制となり、実績が少ないうちは時給換算で1,000円以下という例も珍しくありません。ココナラにオンライン家庭教師のサービスを出品している人の例だと、1時間あたり2,000円前後が平均的な価格相場です。
採点バイト・小論文添削
家庭教師と同じく学習指導に関連した仕事として、学習塾や予備校の模擬試験採点バイトや小論文添削が挙げられます。いずれも以前は手書きの答案を自宅に郵送してもらい、赤ペンで採点したり添削したりするのが在宅ワークのスタイルでした。最近はそうした模擬試験や小論文もWeb方式を採用するところが増え、採点や添削もオンラインで行う例が増えてきています。手書きの採点や添削は手間がかかる上に字がきれいない人でないと不向きな面もありますが、Web方式なら作業が効率的で字のうまい下手に関係ありません。
現在は手書き答案からWeb答案への移行期に当たっていて、オンライン採点・添削が可能な学習塾や予備校の求人は不定期にしか出ない状況です。模擬試験のシーズンは繁忙期になりやすい反面、それ以外のシーズンは仕事が少なくなる可能性もあります。
1年を通して安定して稼ぐには難しい面もありますが、運良くWeb採点や添削が可能な求人が見つかれば、採点バイトと添削バイトもテレワーク型副業の手段になり得る仕事の1つです。仕事ぶりが認められば継続的に依頼される場合もありますので、作業のスピードより正確性を重視して丁寧な採点や添削を心がけることが安定収入につながります。
報酬の平均相場
在宅型の採点バイトと小論文添削バイトはどちらも時間単位ではなく、答案1枚あたりいくらという完全出来高制で報酬を受け取るのが一般的です。採点バイトで正誤判定だけの仕事は1枚数十円にしかなりませんが、記述式の答案は1枚200円前後稼げます。
小論文添削の仕事は難易度が高くなるせいか、現役の大学生は不可としている求人も少なくありません。それだけに報酬の相場は答案1枚あたり500円前後に上がりますので、学力に自信があるという人は採点バイトより効率的に稼ぎやすい小論文添削の仕事を探してみるといいでしょう。
どちらも慣れないうちは1枚の答案をこなすのに時間がかかってしまうため、時給換算では最低賃金の水準を下回る金額しか稼げません。いちいちマニュアルを見ないでも作業できるようになれば時間が短縮され、時給換算で1,500円から2,000円以上稼ぐことも可能になってきます。パソコンを使い慣れている人であれば手書きの答案より作業にも慣れやすく、最低賃金以下のレベルから早い段階で脱出できるはずです。
アンケート・モニター
前述の通りクラウドソーシングでもアンケートの仕事は募集されていますが、案件数は必ずしも豊富とは言えません。それにも関わらず株式会社ゼニスが実施した副業に関する調査で、男女とも「アンケート・モニター」が現在している副業の1位に選ばれています。
これはアンケート・モニターの副業で稼いでいる人の多くがクラウドソーシングではなく、案件数が豊富なアンケートサイト(アプリ)を利用している証拠です。中高生がお小遣い稼ぎをする手段としても利用されているだけに、アンケート・モニターがテレワークの副業に入るかどうかは意見が分かれるかもしれません。
マクロミルやリサーチパネル・infoQ・Powlなど、アンケートに答えることでポイントがもらえるサイトやアプリは数多く存在します。稼いだポイントは商品と交換したり現金に換えたりすることも可能ですので、間接的にはお金を稼ぐ手段に使えるのも確かです。
ほとんどのアンケートサイトはスマホ1つあれば回答できるため、作業を行うのに時間や場所を選びません。自宅でも空き時間を利用してお金を稼げるとなれば、テレワーク型副業の一種にもなり得ます。
こうしたアンケート・モニターの案件にはいくつか種類があって、自宅でスマホやパソコンを使って手軽に回答できるのは謝礼の単価が最も安いWebアンケートの例です。高額な謝礼が期待できる会場調査や座談会・インタビューになると、自宅では仕事が完結しなくなってきます。
副業と言うより節約術?
あくまでもコロナ感染リスクを避けながら自宅でのテレワークという形で取り組むなら、単価の安いWebアンケートで数をこなしていくしかありません。大半のWebアンケートは1件の単価が100円以下で、1件あたり数円分のポイントしかもらえない案件もあります。100円以上の案件は人気のため募集開始から短時間で定員が埋まってしまうのが常ですので、少しでも有利な案件を確保するには新着情報のこまめなチェックが欠かせません。
中には発売前の商品を自宅に送ってもらって試食・試用し、感想を回答することで1,000円以上の謝礼がもらえる案件もあります。商品や試供品を実質無料でもらえるだけで報酬は出ないという案件も少なくありませんので、商品モニターは副業と言うより節約術の一種に近い稼ぎ方です。アンケート・モニター単独では副業として物足りない面もありますが、他の副業と組み合わせながら収入を増やしたり支出を節約したりする目的なら利用価値があります。
テレワーク可能な占いの仕事
コロナの影響で占い館や占いカフェの占い師は仕事が減っていますが、占い方法は対面鑑定だけではありません。コロナ以前から対面によらない電話占いやメール占い・チャット占いを利用する人は増加傾向だっただけに、コロナ禍で需要がさらに拡大中です。電話やパソコン・スマホを使った占いであれば店舗に出る必要はなく、その気になれば自宅からでも仕事ができます。
電話占いの仕事が本来の意味でのテレワークに含まれるのかどうか微妙なところですが、実際にパソコンとヘッドセット・無料通話アプリを使って電話鑑定をしている占い師も少なくありません。所属する電話占い会社のシステムを通じて依頼客と通話し課金する形となるため、仕事の形態としてはコールセンター業務とも共通してきます。一般に在宅コールセンターの仕事がテレワークの一種と見なされている点を考えると、電話占い師の仕事も立派なテレワークと言えそうです。
中には占いを専業としている人もいますが、会社員や主婦が副業として電話占い師を務めている例も少なくないものと見られます。コロナ禍で占い館や占いカフェの仕事が減ってしまい、対面占いから電話占いへと業態を転じた占い師も増えている状況です。
こうしたテレワーク型の占いは電話占いだけでなく、メール占いやチャット占いなどテキストでのやり取りを通じた占いも含まれます。占いの依頼に対してメールで鑑定を行うスタイルは古くから行われていましたが、最近はLINEトーク占いなどチャットを使った占いも人気です。
リアルタイムのやり取りで相談に応じるスタイルが想定されるチャット占いは、タイピングにある程度自信がある占い師に向いています。メール占いであればじっくりと時間をかけて鑑定できますので、タイピングが苦手な占い師でも対応しやすいものです。
オンライン占いとは?
こうした従来から存在する占いの方式に加え、コロナ禍をきっかけとしてオンライン占いも盛んに行われるようになりました。就活や婚活などさまざまな分野でオンライン化が進んでいますが、画面を通じた交流が増えているのは占いの分野でも例外ではありません。
電話占いやチャット占いになかなか馴染めず、対面でないとうまく鑑定できないという占い師も少なくないものです。そんな人でもZoomなどのテレビ電話システムを利用すれば、擬似的な対面鑑定が可能になってきます。
相手を目の前にして占うのとは勝手が違う面もありますが、相手の表情や外見的な特徴など視覚的情報を手がかりに占えるという点は電話占いやチャット占いにない強みです。普段から仕事場としている店舗からパソコンやスマホでオンラインでの鑑定を行う場合もあれば、自宅でオンライン鑑定を行う場合もあります。
ココナラで占うという選択肢も
以上のようにテレワーク可能な占いの仕事を始めるには、電話占いやチャット占いの運営会社が募集する占い師の求人に応募するのが最も手っ取り早い方法です。この場合は鑑定料の半分以上が運営会社の取り分として引かれるため、実質的な報酬は鑑定料の30%前後に減ってしまいます。
ココナラに占いのサービスを出品した場合は個人対個人の取引となり、売上に応じて10%から25%までの手数料を引いた残りの金額が自分の収入になる仕組みです。テレワーク占い師の中には電話占い会社などに所属せず、個人としてココナラで集客しながら稼いでいる人も少なくありません。
悩み相談
占い師の仕事も悩み相談の一種と言えますが、占いを使わない相談の仕事も在宅で対応が可能です。相談窓口となる電話番号の関係で相談員の多くはオフィスに勤務していますが、最近は在宅勤務の相談員も増えています。
仕事専用の携帯電話を用意したり、電話転送サービスを利用したりすれば、相談員の仕事は場所を選びません。自宅に静かな環境を確保できる人であれば、悩み相談も在宅コールセンターと同様にテレワークになり得る仕事です。企業が募集する在宅相談員の求人は決して多くありませんが、占いと同じ手を使って個人対個人で悩みの相談に応じるという手もあります。
実際にココナラでは占いとは別に「悩み相談」のカテゴリが存在し、個人が作成した10万件以上のサービスが出品されています。サービスの提供方式には通常サービスの他、電話相談サービスやビデオチャットサービスを選択することも可能です。電話相談の在宅ワークに関しては、以下の記事で詳しく解説しておきました。
テレワークの副業で注意すべきポイント
以上で概観したようにテレワークのスタイルで副業が可能な仕事は多くの種類を数えますが、それだけに仕事の募集も非常に多く玉石混交の状況です。中には安全性に問題がある求人(勧誘)や、効率よく稼げない仕事の募集が紛れ込んでいる可能性もあります。他の人が実際に収入を得ている仕事であっても、自分に合わなかったりして長続きしなかったという例は少なくありません。
テレワーク可能な仕事や副業になり得る仕事に関しては情報が多すぎて錯綜としている状態だけに、どれが正しい情報でどれが間違っているのか判断するだけでも一苦労です。流行り廃りが激しいインターネット界隈では情報がすぐに古くなってしまいますので、最新情報には絶えずアンテナを張っておく必要もあります。そんな難しさもあるテレワークの副業を始めるに当たって注意すべき点を、「在宅ワーク詐欺」「低価格」「自己責任」「税金」という4つのポイントにまとめてみました。
在宅ワーク詐欺には要注意
それまで在宅で稼げる仕事の経験がなかった人がテレワークで副業を始めるに当たっては、どうやって仕事を見つけるかが最初のハードルとなります。この記事でも紹介してきたような手段を駆使すれば仕事の募集が多方面で見つかりますが、簡単に見つかる仕事は必ずしも効率的に稼げる案件とは限りません。同じ副業向きの仕事でも外で働く場合と比べ、通勤の必要がない在宅の仕事はどうしても単価が安くなりがちです。
どちらも同じように稼げるとなれば、誰も外で働こうとしなくなってしまいます。中には特別なスキルや資格がなくても在宅で高収入が稼げると称して求人が募集されていますが、そういう仕事には必ず何か落とし穴があるものです。
以前から主婦を狙った内職商法が横行し、内職で稼ぐのに必要と称して高額の費用を払わされる詐欺の被害が多発していました。かつては宛名書きや清書・折り鶴など手作業で収入を得る内職が主な対象でしたが、時代の変化に合わせてパソコンを使用する在宅ワークへと詐欺のターゲットが移り変わっている状況です。
一般家庭にパソコンが普及していなかった当時は、「在宅でも高収入が稼げる」などと勧誘して高額なパソコンを購入させる手法が横行していました。仕事を紹介すると言っておきながら高収入が稼げるほどの依頼はなく、高額なパソコン代を回収できないまま終わるというのが典型的な在宅ワークの手口です。
在宅ワーク詐欺に引っかからないためには?
近年はパソコンが安価に購入できるようになった上にスマホも普及したせいか、購入の対象が高額な教材やソフトに変わってきています。勧誘の手口も以前は新聞折込チラシや電話などアナログな手法が主流でしたが、最近はTwitterやInstagram・LINEなどSNSを使った手法が中心です。
ガイドラインが厳しいGoogleやYahoo!で検索したのでは、そうした在宅ワーク詐欺の募集も検索上位に表示されにくくなっています。SNSは検索エンジンほど情報のフィルターが機能していない面もあり、詐欺まがいの投稿や広告も目立つように表示されてしまう状況です。
「在宅で簡単に稼げる」「高収入」などといった甘い言葉の裏には高額な教材を購入させようとしたり、違法な行為に加担させようとしたりする意図が隠されている可能性があります。テレワーク型の副業を始める場合にはクラウドワークスやランサーズのような信頼できる上場企業のサービスを利用するか、または自分で運営会社の会社情報や評判を検索してから判断するのが無難な入り方です。
報酬額が低すぎる場合も
運営実績の豊富なクラウドソーシングで仕事を探せば詐欺に遭うリスクを低くできるとは言え、基本的には仕事を募集するクライアントと受注する個人とをマッチングするサービスです。中には不適切な募集が掲載される場合もありますが、運営側がガイドラインに沿って厳しくチェックしているため、問題のある募集は見つかり次第に削除されています。
そういうチェック体制があるという点で安心感のあるクラウドソーシングも、報酬の単価が低すぎる案件まではなかなか排除しきれていないのが実状です。最近は報酬単価の適正化に向けた取り組みも始まり、徐々にではありますが改善が進みつつあります。クラウドワークスの例では価格が著しく低い案件を示す表示が加えられたり、報酬に対するアンケートが送信可能になったりするような取り組みです。こうしてクラウドワーカーからの意見が仕事募集にまでフィードバックされるようになれば、将来的には報酬の適正化も実現可能になってきます。
記事ライティングの例
現状ではまだまだ低単価の案件が少なくない状況で、募集件数が多い記事ライティングのカテゴリでも1文字あたりの単価が0.1円以下という例は珍しくありません。よほどタイピングの速い人でない限り、文字単価0.1円では時給換算で最低賃金以上の収入を稼ぐのは至難の業です。
この記事を書いた時点では、東京都の最低賃金は1,013円となっています。1文字あたり0.1円の記事でこの金額を稼ぐには、1時間で10,130文字を打ち込まなければなりません。1分あたり168文字のタイピングが必要という計算になりますが、1分100文字でも非常に速い部類です。クライアントから指定された記事を書くには情報を調べたり誤字脱字をチェックしたりする必要もありますので、現実的には文字単価0.1円で最低賃金レベルをクリアするのは不可能だと言えます。
低価格になりやすい理由
アプリ開発やWebデザインなど専門スキルを要する案件は報酬の単価が高額のように見えますが、工数を多く費やすという点を考えると必ずしも高単価とは限りません。納品までに費やす所要時間で報酬金額を割れば、単純計算で時給換算の金額が割り出せます。その金額が最低賃金を下回るようであれば割に合わなくなってしまいますので、クライアントが報酬アップに応じない場合は受注を見送るのも選択肢の1つです。
仕事を募集するクライアントにとっても、クラウドソーシングは「業者に依頼するより安く外注できる」という利用メリットがあります。企業ばかりでなく個人が個人を対象に仕事を募集している例も珍しくありませんが、財源に余力のある法人と比べて報酬の単価はどうしても低くなりがちです。
クラウドソーシングで仕事を探す際には相手のそういう事情も考慮し、報酬の単価が低すぎないかどうか吟味した上で仕事を選ぶ必要があります。クラウドソーシング以外でテレワーク可能な副業の仕事を探す際でも、特に完全出来高制の業務委託で契約を結ぶ場合は同様のリスクがあるので注意が必要です。
情報流出や著作権にも要注意
在宅でできる仕事の中には特定の企業に雇用されながらテレワークで勤務する場合もありますが、大半の仕事は個人事業主として受注する働き方です。企業の従業員と違って個人事業主は法的に独立した存在のため、仕事に伴ってトラブルが生じた場合でも自己責任で対応していく必要があります。
これが雇用契約を結んだアルバイトの従業員であれば、顧客や消費者との間にトラブルが発生した場合でも会社が対処してくれるのが普通です。仕事で失敗した件に対しては上司や責任者から叱られたり注意を受けたりすることになりますが、何から何まで自分が責任を負う必要はありません。
これが業務委託で仕事を受注する個人事業主になると、たとえ在宅の仕事でも一人親方や一人社長のようなものです。仕事を依頼するクライアント企業や個人の依頼主に対しても、個人として責任を持って応じることが求められます。
情報流出のリスク
テレワークのスタイルで仕事を行う際に最も懸念されるのが、セキュリティ対策が不十分なために起こりがちな情報流出のリスクです。企業でも社員のテレワークを実施するに当たっては、同じようなセキュリティ上のリスクが大きな問題となっています。
社内のパソコンで仕事を行う場合は万全のセキュリティ対策が講じられていても、社員1人1人が自宅にパソコンを持ち込んでテレワークを行うようになると、セキュリティを徹底させるのが困難です。実際にテレワークでセキュリティ上の欠陥を突かれたものと見られるサイバー攻撃が多発しており、在宅勤務をしている社員のパソコンを入口として社内ネットワークに侵入された被害の例もありました。
クリエーター系は著作権にも配慮を
同じような情報流出のリスクは、個人として在宅の仕事を請け負うテレワークの副業でも十分に考えられます。クライアント企業の顧客データや機密情報を扱うような仕事を受注した場合は、相手に甚大な被害を与える情報流出は許されません。テレワークの副業を始める際には仕事に使うパソコンやスマホに信頼できるセキュリティソフトを導入し、OSやアプリを常に最新の状態に保っておくような対策が求められます。
記事ライティングやイラスト制作・デザインなどクリエーター系の仕事を受注する場合には、著作権への配慮も欠かせません。効率的に稼ごうとしてインターネット上からコピーした文章や画像データを安易に使ったりした場合には、著作権侵害で訴えられる可能性もあります。クラウドソーシングでもそのへんは厳しくチェックされますので、特にクリエイティブな分野では著作権に人一倍の注意が必要です。
テレワークの副業にも確定申告が必要?
仕事の受注が順調に進んで稼げるようになってくると、今度は税金の心配も出てきます。本業の給料以外に年間20万円以上の所得がある会社員は副業でも所得税の納税義務が生じますので、自分で確定申告しなければなりません。
この場合の所得というのは収入と同じではなく、1年間の収入から必要経費を引いた残りの金額です。テレワークの仕事ではパソコンやスマホで仕事を行う際に、インターネット回線を使用することになります。このインターネット料金も使用時間や使用日数から仕事に使った割合を計算し、家事按分の上で必要経費に入れることは可能です。
パソコン購入費用も必要経費にできる?
テレワークの副業を始めるためにパソコンを購入した場合には、代金の金額によって消耗品費に計上するか減価償却費として計上するかの違いが出てきます。パソコンの購入代金が10万円未満だった場合は消耗品費扱いとなり、購入した年の確定申告にのみ必要経費として計上することが可能です。
10万円以上の場合は減価償却費扱いとなるため、購入代金を法定耐用年数で割った金額を経費として毎年計上することになります。パソコンの法定耐用年数は一般に4年とされていますので、12万円で購入した場合は1年あたりの減価償却費が3万円になる計算です。
このようにして必要経費を引いていけば、1年間のテレワーク副業で得た収入が20万円を上回った場合でも確定申告が必要でない場合が出てきます。必要経費を引いた残りの収入金額が20万円を超えることで、初めて所得税の納税義務が生じるというわけです。必要経費はどこまで認められるかわからない面もありますので、収入が20万円以上に達したら念のため申告しておくことをおすすめします。
20万円以下でも申告が必要なケース
テレワークの副業が雇用契約を結ぶアルバイトの仕事の場合には、概算した税金を源泉徴収した上で給料を支給するのが一般的です。あらかじめ税金が天引きされているのなら自分で確定申告する必要もなさそうに思いがちですが、源泉徴収される税金の額はたいてい高い税率で計算されています。
本業の会社で支給される給料の源泉徴収と違って、アルバイト先の会社ではそのままにしていても払いすぎた税金が年末調整で戻ってくることがありません。副業分の給与所得が20万円に達していなくても、払いすぎた税金を返してもらうには自分で確定申告を行う必要があります。
クラウドソーシングなどで仕事をした場合は業務委託契約の扱いとあるため、所得区分は給与所得ではなく雑所得になります。必要経費を引いた所得の金額が20万円未満なら確定申告の義務はありませんが、金額に関わらず住民税の申告は必要です。
住民税の納税方法には普通徴収と特別徴収の2種類があり、確定申告書を記入する際に選べるようになっています。副業禁止の会社で経理担当者にバレてしまう一番の原因は、住民税を特別徴収にしてしまうという誤った選択です。普通徴収を選んでおけば副業分の所得を自分で申告して納税できるため、会社に発覚しにくいという点を覚えておくといいでしょう。
テレワークで稼ぐ在宅の副業まとめ
本業以外の収入をテレワークの仕事で稼ぐとなれば、仕事の探し方やセキュリティ対策もいろいろと大変になってきます。極端に報酬が安い案件が紛れ込んでいるという注意点もありますが、とりあえずクラウドソーシングに登録して仕事を探すのが最も手っ取り早く稼げる方法です。仕事の実績を積んで継続的に依頼されるようになれば、クラウドソーシングでも安定収入を稼げるようになります。
クラウドソーシング以外の手段で仕事を探す場合も含め、自分に合ったジャンルの仕事を見つけることがテレワークの副業を長続きさせるコツです。これと言って特技を持たない人でも収入が得られる仕事は少なくありませんが、「誰でも在宅で高収入が稼げる」などと宣伝しているような求人は怪しいと考えた方がいいでしょう。以上のような点に注意しながら正しい情報を見極めるように心がけていれば、コロナの影響で減ってしまった収入をテレワークの仕事で取り戻す道も開けてきます。
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